早く死にたい心理は、早く安心したい!という願い

2019年1月28日うつ病, 生きづらさ

早く死にたい心理は、早く安心したい!…ということ。

早く死にたい心理を感じて叫んでいる男性のイラスト

早く死にたい!人生疲れた消えたい!死にたい助けて!

心理カウンセリングの現場で、私がたくさんお聞かせていただいている気持ちです。

また、早く死にたいと感じる心理は、うつ病の初期症状として捉えることができます。

ただ、自分の生命を自分で縮めようとする生き物は人間だけです。

ということは、早く死にたい心理は、人間特有の気持ちであり、心理カウンセリングの現場では、早く死にたい心理には、「とても辛いので早くホッと安心したい…」という願いが込められていると捉えます。

この記事は、早く死にたい心理について心理学に沿って解説しています。

早く死にたい心理は、本当に死にたいわけじゃない…

さて、早く死にたい心理を感じている人は、本当に、早く死にたいと願っているのでしょうか?

例えば、「早くトイレに行きたい!」という欲求を本気で満たしたいのなら、わざわざ誰かに話したり教えたりするまでもなく、一直線にトイレに向かっているのではないかな?と、私は思います。

なので、「早く死にたい!」という欲求を本気で満たしたいのなら、わざわざ心理カウンセリングで話したり教えたりするまでもないのではないかな?と、私は思います。

ということは、言葉では「早く死にたい!」と訴えてはいるものの、胸のうちでは「早く死にたいわけではないのだろうなぁ…」と、私は思っています。

このように、心理学や心理カウンセリングでは、クライアントさまの言葉の裏側に見え隠れする願い本音を大切にしていきます。

そして、心理カウンセリングの現場では、早く死にたい心理は、本当に死にたいわけではない…と捉えていきます。

 

早く死にたい心理の原因:アダルトチルドレン

もし、周囲に早く死にたいと訴えている方がいらしたら、その方は、言葉では早く死にたいと訴えていても、本心は早く死にたいわけではないのかもしれません。

ただ、人にはいろいろな過去があり、人によっては、人生の出発点である幼少期の家族との関係において、すでに生きるか死ぬかの焦りと不安を感じた経験がある人もいます。

そういった苦しい過去をお持ちの方は、苦しい過去を背負っている分だけ、心に余裕が少なく、苦しさや辛さが募りやすく、早く死にたい心理を感じやすくなっています。

なので、このような方の心には、早く死にたい心理が、もしかしたら、はるかずっと前から心に響き続けているのかもしれません。

ちなみに、子ども時代の苦しい過去の影響を、大人になっても感じ続けている人を、心理学ではアダルトチルドレンと呼びます。

また、子ども時代の苦しい心理を投影する幼少期の自分のイメージを、心理学ではインナーチャイルドと呼びます。

もしかしたら、早く死にたい心理の原因は、子ども時代から焦りや不安を抱えたままの傷ついたインナーチャイルドの訴えなのかもしれません。

(関連:アダルトチルドレンの願い

 

早く死にたい心理は、本当はどうしたいのか?

さて、ここからは、心理カウンセリングの現場における事例に基づき、早く死にたい心理について解説をしていきます。

以下は、自殺を企図し、幸いにも一命を取り留めた経験をお持ちのAさんとのカウンセリング事例に基づく解説です。

 

自殺を企図したAさんの言葉

さて、以前、私は、自殺を企図し、線路の上にある橋から線路に飛び込んで片腕を失ってしまったものの、幸いにも一命を取り留めた経験をお持ちのAさんと、心理カウンセリングをさせて頂く機会に恵まれました。

Aさんは、当時の気持ちをこのようにお聞かせ下さいました。

 

早く死にたい!という気持ちは、橋から線路に飛び込んだ瞬間にスッキリ満たされてしまい、次の瞬間から後悔が始まっていましたような気がします…

 

Aさんはこのような言葉で、早く死にたい心理と、その欲求を満たそうとした時の瞬間的かつ貴重な感情を私に聞かせてくださいました。

 

「なるほどなぁ…」と、私は深く深く思いました。

 

例えるなら、甘いものを食べてはいけないのに、どうしても甘いものを食べたい気持ちを抑えきれそうにないとき、ついつい甘いものを食べてしまった瞬間は、一瞬、心が満たされるのだけれど、次の瞬間からはすで後悔が始まっている…

広い視野で考察してみれば、早く死にたい心理は、このような刹那的な心理と似ているのかもしれないな?と、私は感じました。

 

早く死にたい心理は、いつ満たされる?

そう言う意味では、早く死にたい心理は、死のうとし始めた瞬間に満たされてしまって、次の瞬間から後悔が始まってしまう。ということなのかもしれません。

もしそうだとしましたら、早く死にたい心理を、本当に死のうとすることで満たそうとししても、必ず後悔が生まれてしまうので、案外、難しいことなんだな…と、私はふと感じました。

なので、早く死にたい心理は、本当に死のうとしてしまうと、永遠に満たされなくなってしまう…という矛盾したことになってしまうのかもしれません。

ただ、これは私の推測にすぎません。

ともあれ、早く死にたい心理とは、一体、どういう欲求なのか?と、私は深い興味を感じたのを覚えています。

(関連:自分が嫌い!消したい!死にたい!自分を分析

 

早く死にたい心理を紐解いていくと…

では、早く死にたい心理には、どんな欲求が隠れているのでしょうか?

以下は、心理カウンセリングの現場において、早く死にたい心理を、心理療法のひとつであるフォーカシングという技法を使って紐解いたときの記録です。

 

日々生きているだけで苦しさが増えていく…もう限界だ…ホッとしたい…

以下は、うつ病を患い早く死にたい心理を訴えてくださったクライアントさまとの催眠療法(ヒプノセラピー)によるフォーカシングの記録です。

 

もうたくさんだ…

日々生きているだけで苦しさが増えていく…

職場に行けば行くほど、学校に行けば行くほど、

親子でいればいるほど、夫婦でいればいるほど…

満たされない苦しい気持ちや、抱えきれない不安や、わかってくれない不満が、生きているだけで増え続けてしまう…

 

もうたくさんだ…

苦しい流れを全部止めてホッとしたい!

もう限界なのでいい加減ホッとしたい!

逃げ出したい!投げ出したい!

 

このように、早く死にたい心理をフォーカシングで紐解いていくと、「自分が置かれている状況がとても苦しく、生きているだけで苦しさが増えていってしまうので、その流れを終わりにしてホッと安心したい…」という切実な願いが込められている場合があります。

なので、早く死にたい心理とは、「早く死にたいくらいに限界に疲れている…」「早く安心したい願い…」と言い換えることができるのかもしれません。

(関連:死にたい心理は、生まれ変わりたい心理

 

早く死にたい心理は、完璧主義が感じやすい…

このように、心理カウンセリングの現場では、「早く死にたい心理」は、決して早く死にたいわけではなく、「早く死にたいくらいに限界に疲れている…」「現実から離れてホッとしたい…」「早く安心したい願い…」という訴えであると捉えていきます。

そして、ひとつの傾向として、「早く死にたい心理」は、完璧主義の傾向にある人が感じやすい心理でもあります。

完璧主義の人は、白黒思考と呼ばれる極端な思考の影響が濃く、弱音を吐くことや、休むことや、人に任せることが苦手で、ずべて自分1人で抱え込みがちですので、ついつい自分で自分を追い込んでしまいがちです。

このように、完璧主義を感じやすい人を、アダルトチルドレンタイプでは、ヒーロータイプ(英雄)と位置付けることがあります。

つまり、アダルトチルドレンの観点からすると、早く死にたい心理は、ヒーロータイプの特徴のひとつと捉えます。

気になる方は、以下の記事を参考にして下さい。

(関連:アダルトチルドレン:ヒーローの特徴

(関連:アダルトチルドレン(ac)チェックリスト

 

さいごに

早く死にたい心理とは、その苦しさのぶんだけ、限界まで頑張ってきた証でもあります。

けれども、現実はなかなか思うようにいかず、万策尽きた絶望感が、早く死にたい心理の本質とも言い換えることができるのかもしれません。

そして、心理カウンセリングや心理セラピーとは、現実や他人を変えようとすることではなく、自分の心にホッと安心を増やしていく作業となります。

つまり、現実は変わらなくても、誰も巻き込まず、誰にも邪魔されず、あなたの心にホッとした安心を増やしていく作業が心理カウンセリング&心理セラピーで、そのお手伝いをするのが心理カウンセラーです。

 

催眠療法(ヒプノセラピー)は、ゆったりとした安心感を安全に心に広げることができますし、インナーチャイルドセラピーは、過去の苦しい経験を安心に転換することができます。

早く死にたい心理とは、早く安心したい願い…もしそうだとしましたら、あなた1人では難しくとも、二人の共同作業で、あなたの心にホッと安心を増やしていくお手伝いをさせて頂けると幸いに思います。

(関連:アダルトチルドレンの心理カウンセリングのポイント