カウンセリングの例え話:戦争をしたい人。戦争を終わりにしたい人。

あるところに、戦争をしたい人がいて、戦争を始めようとしていました。

その人は戦争を始める理由をみなにこう説明しました。

 

「となりの国の人たちって、無口だし、無愛想だし、なんだか怖いですよね?」

「だから、私たちのことをきっと悪く思っているでしょう。」

 

「みなさん、このままでは自分たちの未来が心配じゃないですか?」

「みなさん、今よりもっと安心したいですよね。」

 

「だから今のうちに戦争を始めて、となりの国の人たちをやっつけて安心しましょう!」

 

そうやって戦争を始めることになってしまいました。

でも、となりの国の人たちも必死なので、戦争を続けても続けても、人々はなかなか安心できませんでした。

 

 

そして、はじめは戦争をしたいと言っていた人々のなかから、だんだんと戦争を終わりにしたい人が増えてきました。

戦争を終わりにしたい人たちは、こう説明しました。

 

「みなさん、となりの国の人たちのことより、戦争を続けること自体が心配じゃないですか?」

 

「みなさん、このままでは自分たちの未来が心配じゃないですか?」

「みなさん、今よりもっと安心したいですよね。」

 

「だから今のうちに戦争を終わりにして安心しましょう。」

 

 

戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちに、こう説明しました。

 

「はじめは、安心できると思って戦争を始めたのですが、なかなか安心できませんね。」

 

「このまま戦争を続ける方が心配なので、そろそろ戦争を終わりにしませんか?」

 

 

すると戦争をしたい人たちは、戦争を終わりにしたい人たちにこう説明しました。

 

「私たちも戦争以外の手段で安心できたら一番望ましいんですが、今のところ、戦争でとなりの人たちをやっつける以外に、安心できる良い手段が見当たらないのです。」

 

 

それを聞いた戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちにこう説明しました。

 

「あなたたちが戦争という手段を用いているのは、安心したい。という目的を満たすためなのですよね。」

 

「ということは、戦争をしたいあなたたちも、戦争を終わりにしたい私たちも、安心したい。という目的は同じだってことなんですね。」

 

「同じ目的地に向かっているのに、戦争する or 戦争しない。という正反対の手段を選ぼうとしているのですから不思議なものですね。」

 

 

そして、戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちにこう質問しました。

 

「では、どうしてあなたたちは、戦争しなければならないほど安心できないんですか?」

 

 

すると戦争をしたい人たちは、戦争を終わりにしたい人たちにこう応えました。

 

「だって、となりの国の人たちにどう思われているのか?心配で心配で仕方ないので」

 

「となりの国の人たちがいなくなれば、心配しなくて済む=安心できると思ったのです。」

 

続けて、戦争を終わりにしたい人たちは、戦争を続けたい人たちにこう質問しました。

 

「なるほど、たしかに、となりの人たちがいなくなれば、心配するきっかけをなくすことができので、心配しなくて済む=安心できるかもしれませんね。」

 

「でも、ここまでやっても、きっかけをなくすことができずに心配はいまだ続いていますね。」

 

「それではこんなアイデアどうでしょう。」

 

「となりの国の人たちの本当の気持ちを確かめてホッとできたら、あなたたちはとなりの国の人たちに安心できそうですか?」

 

 

すると戦争をしたい人たちは、戦争を終わりにしたい人たちにこう応えました。

 

「そうですね。」

「今はとなりの国の人たちに悪く思われているって思えて仕方ないので、となりの国の人たちを消してしまいたいって思えてしまっているのですが。。。」

 

「もし、となりの国の人たちが戦争を仕掛けた自分たちを今からでも許してくれるなら、となりの国の人たちを信頼できるってことになりますね。」

 

「そうすれば、となりの国の人たちに悪く思われているんじゃないか?っていう心配も安心して終わりにできて、わざわざ戦争っていう仰々しい手段で安心しようとしなくてもよくなって、つまり一番ラクですね。。。」

 

続けて、戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちにこう提案しました。

 

「それでは戦争を終わりにしたい私たちがとなりの国に行って、となりの国の人たちが自分たちをどう思っているのか?を確かめてきますね。」

 

 

そうやって、戦争を終わりにしたい人たちは、自分たちが安心するために&戦争をしたい人たちが安心できるために、となりの国を訪れました。

 

そして、戦争を終わりにしたい人たちは、となりの国の人たちにこう問いかけまいた。

 

「あなたたちは、戦争を仕掛けた私たちのことをどう思っているのですか?」

 

 

すると、となりの国の人たちはこう応えました。

 

「どうして戦争を仕掛けてくるのかな?と、正直不思議に思っています。」

 

「戦争さえ終われば、私たちも安心できるので、戦争を仕掛けてくる理由を知って、戦争を終わらせて安心したいなと私たちも思っているのです。」

 

 

すると、戦争を終わりにしたい人たちは、となりの国の人たちにこう応えました。

 

「あなたたちは、戦争を終わらせることで安心したいって思っているんですね。」

 

「じつは、私の国の戦争をしたい人たちは、戦争そのものをしたいわけではなくて、安心したいということが目的なんですよ。」

 

「くわえて、戦争を終わりにしたい私たちも、戦争を終わらせて安心したいためにあなたの国にやってきたのです。」

 

「ということは、戦争を終わりにしたい私たちも、私の国の戦争をしたい人たちも、そしてとなりの国のあなたたちも、安心したい。っていう目的は同じだってことなんですね。」

 

「同じことを願っているのに、同じ目的地に向かおうとしているのに、わざわざ戦争しなければならないなんて滑稽な話ですね。」

 

 

すると、となりの国の人たちは、こう応えてこう質問し返してきました。

「あなたの仰る通りですね。」

 

「でもなぜ?あなたの国の戦争をしたい人たちは、わざわざ戦争という手段で安心しようとしたのでしょうか?」

 

「やっぱり、どうして戦争を仕掛けてきたのか?を知りたいものですね。」

 

 

すると、戦争を終わりにしたい人たちはこう応えました。

「もっともなお気持ちですね。」

 

「まず、先ほどもお話しさせて頂いたように、私の国の戦争をしたい人たちも、あなたたちと同じく、安心したくて戦争という手段を用いたわけですね。」

 

「ではなぜ?わざわざ戦争という手段を用いたかというと、じつはとなりの国のあなたたちに対する思い込みや誤解があったわけなのです。」

 

「つまり私の国の戦争をしたい人たちは、あなたたちに悪く思われているって思い込んでいて、ついつい戦争という手段を選んでしまったのです。」

 

「でも今では、となりの国のあなたたちの想いを確かめて安心したい。って願えるようになっています。」

 

「くわえて、私の国の戦争をしたい人たちは、もし戦争を仕掛けたことをあなたたちが今からでも許してくれるなら、あなたたちを信頼できて、安心できて、それが一番望ましいって言っています。」

 

「いかがですか?戦争を仕掛けたこと&戦争による犠牲については、精一杯の償いを致しますので、今から戦争を終わりにして、お互いに安心しませんか?」

 

 

すると、となりの国の人たちはこう応えてくれました。

「そうだったのですね。」

 

「あなたの国の戦争をしたい人たちは、私たちに悪く思われているって思い込んでいたのですね。」

 

「じつは、私たちは、あなた対以外のよその国の人たちにも誤解されがちなのです。」

 

「私たちは無口ですし無愛想なので、よその国の人たちによく怒っているように誤解されてしまいます。」

 

「なので、あなたの国の戦争を仕掛けた人たちが、私たちに悪く思われているって誤解してしまったことは私たちもよくわかります。」

 

「なので、あなたの国の戦争を仕掛けた人たちにこう伝えてくれませんか?」

 

「私たちも、あなたと同じように安心したいと思っています。」

「そして、あなたたちが私たちに悪く思われているんじゃないか?って誤解してしまったいきさつもわかり、戦争を仕掛けてしまった理由もわかったので、私たちは今から戦争を終わらせることでもっと安心したいと思っています。」

 

「なので、あなたたちも私たちと同じように、戦争を終わりにするという手段で安心しようとしてくれたら、あなたたちを許すことができて私たちも嬉しいです。」

 

「あなたの国の戦争を仕掛けた人たちに、このように伝えてくれませんか?」

 

 

すると、戦争を終わりにしたい人たちはこう応えました。

「わかってくれてありがとうございます。」

「そして、あなたたちのとても素晴らしい想いを受け取ることができて、戦争を終わらせたい私たちもとても安心できました。」

 

「なので、あなたたちの想いは、私が責任をもって私の国の戦争を仕掛けた人たちにお伝えさせていただきます。」

 

こうしてとなりの国を訪れた戦争を終わりにしたい人たちは、となりの国の人たちの想い=メッセージを受け取って自分の国に戻ってきました。

 

 

そして、戦争を仕掛けた人たちにこう伝えこう問いかけました。

 

「となりの国の人たちは、あなたたちが戦争を仕掛けたことを許したいと言っています。」

 

「とはいえ、どうすれば許されることになるか?ですが。。。」

 

「ひとつは、戦争を仕掛けたこと&戦争による犠牲については精一杯の償いをすること。」

「もうひとつは、戦争を終わりにすることでみなで安心しようとすること。」

 

「つまりとなりの国の人たちは、あなたたちを許し戦争を終わりにすることで安心することを望んでいますので、戦争を仕掛けてしまったあなたたちも、となりの国の人たちと同じように、今から戦争を終わりにすることで安心しようとしてくれさえすれば、あなたたちを許してくれるそうです。」

 

「いかかですか?まだ今まで通り戦争をするという手段で安心しようとしますか?それとも今から戦争を終わりするという手段で安心しようとしますか?」

 

 

すると、戦争をすることで安心したかった人たちはこう応えました。

「ありがとうございます。」

 

「となりの国の人たちの想いを受け取ることができてとても安心できました。」

 

「なので、私たちもとなりの国の人たちと同じように、そしてあなたたち(=戦争を終わりにしたい人たち)と同じように、戦争を終わりにするという手段でこれからもっと安心していきたいです。」

 

こうして、戦争をすることで安心したかった人たちは、戦争を終わりにすることで安心したい人たちへと自分を変えることができました。

 

そして、戦争をしたかった人たちも、戦争を終わらせたい人たちも、となりの国の人たちも、みな同じように安心しようとしているんだけなんだと、みなの共通の目的に気づくことができて、みなで安心しようとしていける状態=平和を手に入れることができました。

 

 

人はついつい「どうすればいい?」という手段にばかり注目しすぎて、「どんな気持ちを増やしたいか?&減らしたくないか?」という目的を忘れがちなのかもしれません。

 

でも、目的=どんな気持ちを増やすために&どんな気持ちを減らさないために、手段=どんな行動をとっているんだよ。って、捉えていくと、ほとんどの手段=行動は、安心を増やしたいっていう目的で一致している場合が多いですね。

 

不安を感じているのは安心を守りたいからだし、焦りを感じているのは早く安心したいからですよね。

 

強迫観念という手段は、ただただ懸命に安心を見つけようとしてくれているんですよね。

 

うつ(鬱病)という手段は、ただただ安心できる方法を探してくれているんですよね。

 

対人恐怖という手段は、ただただ安心を減らさないように慎重になってくれているんですよね。

 

家族療法という心理学を生み出したアドラーは、人の行動には必ず目的があるって言っていますね。

私もアドラーの言うとおりだなと思います。

 

対人緊張、引きこもり、パニック、強迫観念、仕事を頑張るのも仕事を休むのも、結婚するのも離婚するのも、就職するのも離職するのも。。。。

これらはすべて、安心したいという同じ目的を満たすための同列の手段に過ぎないわけですね。

 

ある旅行先=ひとつの目的地に行くのに、電車のが良い!車のが良い!と手段にばかり注目して揉めてしまうのも滑稽な話ですものね。

でも同じ目的地に旅行に行くことが目的なんだって気づくことできると、「電車でも車でも、どっちの手段もOKだね。」ってなれるでしょうね。

 

こういった、行動の目的=気持ちに注目せず行動という手段や結果ばかり注目して、***するといい!、***すればこうなるかも?と手段のみを延々に選び繰り返すことを、一般的には人生相談というのでしょうね。

そして、行動という手段にばかり注目してしまえば、**病、**症候群、**症、。。。といった、否定的なレッテルを自分のハートに貼ってしまうことになってしまうのかもしれません。

 

でも、私が大切にしているのは心理相談です。

つまり心理相談とは、他人から見て理解しがたい行動にも、必ず目的があるって捉えてみる機会です。

 

自分が自分に感じている不思議な行動にも必ず目的があって、その目的はほとんどの場合、あなたにとってプラスの気持ちを増やそうとして、心の無意識=潜在意識という部分が自動で繰り返してくれているってことですね。

 

なので、心のしくみをよく理解したうえで、自分の考えや想いや行動の目的に気づいていくと、それだけでホッとできたり、安心できたり、落ち着くことができていけることを私はよく知っているつもりでいます。

 

こういう気持ちを感じたくて、無意識にこういう行動を繰り返していたんだ。。。

 

これ以上、こういう想いをしたくないから、無意識にこういう考えが浮かんでいたんだ。。。

 

こういう気持ちを嫌がっていたから、無意識にイライラが募ってしまっていたのか。。。

 

例えばこんな風に、あなたがあなたに感じる心の不思議さに、あなた自身が安心できたとき、それは未来のあなたにとって大きな安心材料となるだろうなと私は思っています。

 

あなたの心=無意識=潜在意識のメッセージを紐解いて、あなたがあなたの心に安心できるようになっていく。

そんな心のしくみ=心理を大切にしたサポートを毎日させて頂いているつもりで私はいます。

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