カウンセリングの例え話:戦争をしたい人、戦争を終わりにしたい人

2018年11月17日

あなたは、「人生相談」と「心理相談」の違いがわかりますか?

戦争をしたい人と戦争を終わりにしたい人のイラスト

 

世の中には、多く分けてふたつの相談があります。

ひとつは、「人生相談」といい、「自分はどうしたらいいか?」という対処的な手段を、誰かに決めてもらおうとする相談です。

もうひとつは、「心理相談」といい、「自分はどうしたいのか?」という根本的な目的を、自分で見つけていこうとする相談です。

 

そして、心理カウンセリングとは、心理相談であり、心理カウンセラーとは、「あなたが一体どうしたいのか?」=「あなたの大切な願いや望みや想い」を共有し満たしていく伴走者です。

この記事は、心理カウンセリングという平和的な工夫を例え話にしてます。

戦争を始めたい理由、終わりにしたい理由

人は、「人の命より大切なものがある!」といって戦争をはじめます。

そして、「人の命より大切なものなどない!」といって戦争を終わりにします。

それを、何百年、何千年と繰り返しています。

 

この記事は、戦争を始める目的と、戦争を終わりにする目的に注目することで、心理カウンセリングの雰囲気を説明しています。

 

戦争をしたい人の気持ち

あるところに、戦争をしたい人がいて、戦争を始めようとしていました。

その人は、戦争を始めたい理由をみなにこう説明しました。

 

「となりの国の人たちって、無口だし、無愛想だし、なんだか怖いですよね?」

「だから、私たちのことをきっと悪く思っているでしょう。」

 

「みなさん、このままでは自分たちの未来が心配じゃないですか?」

「みなさん、今よりもっと安心したいですよね。」

 

「だから今のうちに戦争を始めて、となりの国の人たちをやっつけて安心しましょう!」

 

そうやって戦争を始めることになってしまいました。

でも、となりの国の人たちも必死なので、戦争を続けても続けてもなかなか決着がつかず、人々はなかなか安心できませんでした。

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戦争を終わりにしたい人の気持ち

そして、最初は戦争をしたい!と言っていた人々のなかから、だんだんと戦争を終わりにしたい人が増えてきました。

戦争を終わりにしたい人たちは、こう説明しました。

 

「みなさん、となりの国の人たちのことより、戦争を続けること自体が心配じゃないですか?」

 

「みなさん、このままでは自分たちの未来が心配じゃないですか?」

「みなさん、今よりもっと安心したいですよね。」

 

「だから今のうちに戦争を終わりにして安心しましょう。」

 

そうやって、戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちと話し合いをすることになりました。

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戦争を続ける目的も終わりにする目的も同じ

ものごとには手段と目的がある…

戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちに、こう説明しました。

 

「はじめは、安心できると思って戦争を始めたのですが、なかなか安心できませんね。」

 

「このまま戦争を続ける方が心配なので、そろそろ戦争を終わりにしませんか?」

 

 

すると戦争をしたい人たちは、戦争を終わりにしたい人たちにこう説明しました。

 

「私たちも戦争以外の手段で安心できたら一番望ましいんですが、今のところ、戦争でとなりの人たちをやっつける以外に、安心できる良い手段が見当たらないのです。」

 

このように、話し合いを続けることで、「戦争とは手段であって目的ではない…」ということ、同時に、戦争をしたい人も戦争を終わりにしたい人も、「安心したいという目的は共通している…」ということに気づいていきました。

そして、戦争をしたい人も戦争を終わりにしたい人も、「安心したいという共通の目的」を満たすことが大切であって、「戦争という手段」は重要ではないことに気づいていきました。

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目的は変えずに手段を工夫する…

戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちにこう説明しました。

 

「あなたたちが戦争という手段を用いているのは、安心したい!という目的を満たすためなのですよね。」

 

「ということは、戦争をしたいあなたたちも、戦争を終わりにしたい私たちも、安心したい。という目的は同じだってことなんですね。」

 

「同じ目的地に向かっているのに、戦争する or 戦争しない という正反対の手段を選ぼうとしているのですから不思議なものですね。」

 

 

さらに、戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちにこう質問しました。

 

「では、どうしてあなたたちは、戦争しなければならないほど安心できないんですか?」

 

 

すると戦争をしたい人たちは、戦争を終わりにしたい人たちにこう応えました。

 

「だって、となりの国の人たちにどう思われているのか?心配で心配で仕方ないので…」

 

「となりの国の人たちがいなくなれば、心配しなくて済む=安心できると思ったのです。」

 

続けて、戦争を終わりにしたい人たちは、戦争を続けたい人たちにこう質問しました。

 

「なるほど、たしかに、となりの人たちがいなくなれば、心配するきっかけをなくすことができので、心配しなくて済む=安心できるかもしれませんね。」

 

「でも、ここまでやっても、きっかけをなくすことができずに心配はいまだ続いていますね。」

 

「それではこんなアイデアどうでしょう。」

 

「となりの国の人たちの本当の気持ちを確かめてホッとできたら、あなたたちはとなりの国の人たちに安心できそうですか?」

 

このように、さらに話し合いを続けることで、戦争以外の手段で安心を生み出す工夫が芽生え始めました。

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人はみな安心したいだけ…

戦争をしたい人も終りにしたい人も、どちらも安心したいだけ…

すると戦争をしたい人たちは、戦争を終わりにしたい人たちにこう応えました。

 

「そうですね。」

 

「今はとなりの国の人たちに悪く思われているって思えて仕方ないので、となりの国の人たちを消してしまいたいって思えてしまっているのですが…」

 

「もし、となりの国の人たちが戦争を仕掛けた自分たちを今からでも許してくれるなら、となりの国の人たちを信頼できるってことになりますね。」

 

「そうすれば、となりの国の人たちに悪く思われているんじゃないか?っていう心配も安心して終わりにできて、わざわざ戦争っていう仰々しい手段で安心しようとしなくてもよくなって、つまり一番ラクですね…」

 

続けて、戦争を終わりにしたい人たちは、戦争をしたい人たちにこう提案しました。

 

「それでは戦争を終わりにしたい私たちがとなりの国に行って、となりの国の人たちが自分たちをどう思っているのか?を確かめてきますね。」

 

 

このようにして、戦争を終わりにしたい人たちと戦争をしたい人たちの共通の目的=安心を確保するために、戦争を終わりにしたい人たちは、となりの国を訪れました。

(関連:不安とは安心したいということかもね。

 

相手の気持ちを知りたいときは、勇気を出して自分たちの目的=本音を伝える…

となりの国を訪れた戦争を終わりにしたい人たちは、となりの国の人たちにこう問いかけまいた。

 

「あなたたちは、戦争を仕掛けた私たちのことをどう思っているのですか?」

 

 

すると、となりの国の人たちはこう応えました。

 

「どうして戦争を仕掛けてくるのかな?と、正直、不思議に思っています。」

 

「戦争さえ終われば、私たちも安心できるので、戦争を仕掛けてくる理由を知って、戦争を終わらせて安心したいなと私たちも思っているのです。」

 

 

すると、戦争を終わりにしたい人たちは、となりの国の人たちにこう応えました。

 

「あなたたちは、戦争を終わらせることで安心したいって思っているんですね。」

 

「じつは、私の国の戦争をしたい人たちは、戦争そのものをしたいわけではなくて、安心したいということが目的なんですよ。」

 

「くわえて、戦争を終わりにしたい私たちも、戦争を終わらせて安心したいためにあなたの国にやってきたのです。」

 

「ということは、戦争を終わりにしたい私たちも、私の国の戦争をしたい人たちも、そしてとなりの国のあなたたちも、安心したい。っていう目的は同じだってことなんですね。」

 

「同じことを願っているのに、同じ目的地に向かおうとしているのに、わざわざ戦争しなければならないなんて滑稽な話ですね。」

 

このようにして、安心したい!という自分たちの目的が、じつは、戦争相手のとなりの国の人たちとも共通していることに気づいていきました。

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どうしたいか?=本音=目的を共有することを共感という…

すると、となりの国の人たちは、こう応えてこう質問し返してきました。

「あなたの仰る通りですね。」

 

「でもなぜ?あなたの国の戦争をしたい人たちは、わざわざ戦争という手段で安心しようとしたのでしょうか?」

 

「やっぱり、どうして戦争を仕掛けてきたのか?を知りたいものですね。」

 

 

すると、戦争を終わりにしたい人たちはこう応えました。

「もっともなお気持ちですね。」

 

「まず、先ほどもお話しさせて頂いたように、私の国の戦争をしたい人たちも、あなたたちと同じく、安心したくて戦争という手段を用いたわけですね。」

 

「ではなぜ?わざわざ戦争という手段を用いたかというと、じつはとなりの国のあなたたちに対する思い込みや誤解があったわけなのです。」

 

「つまり私の国の戦争をしたい人たちは、あなたたちに悪く思われているって思い込んでいて、ついつい戦争という手段を選んでしまったのです。」

 

「でも今では、となりの国のあなたたちの想いを確かめて安心したい。って願えるようになっています。」

 

「くわえて、私の国の戦争をしたい人たちは、もし戦争を仕掛けたことをあなたたちが今からでも許してくれるなら、あなたたちを信頼できて、安心できて、それが一番望ましいって言っています。」

 

「いかがですか?戦争を仕掛けたこと&戦争による犠牲については、精一杯の償いを致しますので、今から戦争を終わりにして、お互いに安心しませんか?」

 

このように、戦争をしたい人、戦争を終わりにしたい人、となりの国の人たち、みな「安心したい!」という共通の目的=願いを持っていることに気づいていきました。

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人は相手の目的がわからないと怯え、相手の目的がわかると安心する…

すると、となりの国の人たちはこう応えてくれました。

「そうだったのですね。」

 

「あなたの国の戦争をしたい人たちは、私たちに悪く思われているって思い込んでいたのですね。」

 

「じつは、私たちは、あなた対以外のよその国の人たちにも誤解されがちなのです。」

 

「私たちは無口ですし無愛想なので、よその国の人たちによく怒っているように誤解されてしまいます。」

 

「なので、あなたの国の戦争を仕掛けた人たちが、私たちに悪く思われているって誤解してしまったことは私たちもよくわかります。」

 

「なので、あなたの国の戦争を仕掛けた人たちにこう伝えてくれませんか?」

 

「私たちも、あなたと同じように安心したいと思っています。」

「そして、あなたたちが私たちに悪く思われているんじゃないか?って誤解してしまったいきさつもわかり、戦争を仕掛けてしまった理由もわかったので、私たちは今から戦争を終わらせることでもっと安心したいと思っています。」

 

「なので、あなたたちも私たちと同じように、戦争を終わりにするという手段で安心しようとしてくれたら、あなたたちを許すことができて私たちも嬉しいです。」

 

「あなたの国の戦争を仕掛けた人たちに、このように伝えてくれませんか?」

 

 

すると、戦争を終わりにしたい人たちはこう応えました。

「わかってくれてありがとうございます。」

「そして、あなたたちのとても素晴らしい想いを受け取ることができて、戦争を終わらせたい私たちもとても安心できました。」

 

「なので、あなたたちの想いは、私が責任をもって私の国の戦争を仕掛けた人たちにお伝えさせていただきます。」

 

こうしてとなりの国を訪れた戦争を終わりにしたい人たちは、となりの国の人たちの想い=メッセージを受け取って自分の国に戻ってきました。

 

このように、お互いの目的=本音をわかりあうことで共感が生まれ、安心と平和が広がりはじめました。

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罪を憎んで人を憎まず…安心の鉄則…

そして、戦争を仕掛けた人たちにこう伝えこう問いかけました。

 

「となりの国の人たちは、あなたたちが戦争を仕掛けたことを許したいと言っています。」

 

「とはいえ、どうすれば許されることになるか?ですが…」

 

「ひとつは、戦争を仕掛けたこと&戦争による犠牲については精一杯の償いをすること。」

「もうひとつは、戦争を終わりにすることでみなで安心しようとすること。」

 

「つまりとなりの国の人たちは、あなたたちを許し戦争を終わりにすることで安心することを望んでいますので、戦争を仕掛けてしまったあなたたちも、となりの国の人たちと同じように、今から戦争を終わりにすることで安心しようとしてくれさえすれば、あなたたちを許してくれるそうです。」

 

「いかかですか?まだ今まで通り戦争をするという手段で安心しようとしますか?それとも今から戦争を終わりするという手段で安心しようとしますか?」

 

 

すると、戦争をすることで安心したかった人たちはこう応えました。

「ありがとうございます。」

 

「となりの国の人たちの想いを受け取ることができてとても安心できました。」

 

「なので、私たちもとなりの国の人たちと同じように、そしてあなたたち(=戦争を終わりにしたい人たち)と同じように、戦争を終わりにするという手段でこれからもっと安心していきたいです。」

 

こうして、戦争をすることで安心したかった人たちは、戦争を終わりにすることで安心したい人たちへと自分を変えることができました。

 

そして、戦争をしたかった人たちも、戦争を終わらせたい人たちも、となりの国の人たちも、みな同じように安心しようとしていた=みなの共通の目的をもっていたことに共感できて、みなで安心を生み出す状態=平和を手に入れることができました。

(関連:あなたは何も悪くない…

 

人生相談と心理相談の違い

どうすればいいか? or どうしたいか?

人はついつい「自分はどうすればいいのか?」という手段にばかり注目しすぎて、「自分はどうしたいのか?」という目的を忘れがちなのかもしれません。

そして、「どうすればいいのか?」という手段に注目することを、「人生相談」といい、「どうしたいか?」という目的に注目することを、「心理相談」と言います。

(関連:どうしたいか?を叶えるために、どうすればいいか?がある。

 

ネガティブ感情にも、○○したい!が隠れている…

不安や寂しさや辛さといった、一見、邪魔に感じるネガティブ感情にも、きっと込められているメッセージがあるものだろうなと私は思っています。

 

不安とは、安心したいということ…

寂しいとは、一緒に居てほしいということ…

辛いとは、助けてほしいということ…

 

このように、ついつい見失いがちな「自分はどうしたいか?」という自分らしさ=目的を、あなたと私の二人のチームワークで見つけたり満たしていく作業が、当方メンタル心理そらくものカウンセリング&セラピーです。

いつの日か、ずっと前からあなたの心でモヤモヤと空回りしたままになっている気持ちを、二人のチームワークでホッと満たしていくお手伝いをさせて頂けると幸いに思います。

(関連:ネガティブ感情とは?心理学でやさしく解説