アダルトチルドレンタイプの解説
POINTアダルトチルドレンタイプとは、子どもの頃、アダルトチルドレンが機能不全家族のなかで担ってきた「役割」を「6つのタイプ」にまとめたものです。
心理カウンセラーの寺井です。
アダルトチルドレンとは「機能不全家族で育った大人」であり、「子どもの頃、親が頼りなかったため、親に代わって家庭の機能不全を補い続けてきた人」」を意味します。
反対に言えば、アダルトチルドレンとは、「機能不全家族で育ったことにより、子どもの頃に身に付けた『家庭での役割』が習慣化して性格として根付いてしまい、大人になって生きづらさを感じている人」と言い換えることができます。
そして、アダルトチルドレンが、子どもの頃、機能不全家族のなかで担ってきた「役割」を、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」は「6つのタイプ」としてまとめました。
このように「アダルトチルドレンタイプ」とは、1980年代にアメリカ社会に定着し始めた「アダルトチルドレン(AC概念)」をより理解しやすくするために「ウェイン・クリッツバーグ」が著書の中で示した「考え方」です。
この記事は、アダルトチルドレンタイプについて解説しています。
アダルトチルドレンタイプとは?
「アダルトチルドレンタイプ」とは、以下のように、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」が、1985年に出版した「アダルトチルドレン・シンドローム―自己発見と回復のためのステップ」という著書の中で示した「考え方」であり、アダルトチルドレンが、子どもの頃、機能不全家族のなかで担ってきた「役割」を言い表したものです。
アメリカのセラピスト、クリッツバーグ(Kritsberg,W)が1985年に出した『ACOA症候群(The Adult Children of Alcoholics Syndrome)』という本の中で、成人してアダルトチルドレンとなった人々が、子ども時代に機能不全家族のなかで、どのような役割を担わされていたかについて言い表したものです。
引用元:アダルトチルドレン6つの役割
このように「アダルトチルドレンタイプ」という考え方は、1980年代にアメリカ社会に定着し始めた「アダルトチルドレン(AC概念)」をより理解しやすくするために「ウェイン・クリッツバーグ」が考えたものです。
アダルトチルドレンタイプの「意味合い」
「アダルトチルドレンタイプ」という考え方の背景には、あくまで「自己理解を深める」という目的があり、「アダルトチルドレンが自己理解を深めること」は、「アダルトチルドレン(AC)概念」の生みの親である「クラウディア・ブラック」が示す「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」のなかの「ステップ2=過去と現在をつなげる作業」にあたります。
アダルトチルドレン(AC)概念の生みの親であるクラウディア・ブラックは、ACの回復プロセスを次のような4段階で説明しています。
- ステップ1=過去の喪失を探る
- ステップ2=過去と現在をつなげる
- ステップ3=取りこんだ信念に挑む
- ステップ4=新しいスキルを学ぶ
よって、「アダルトチルドレンタイプ」とは、「あの人はどのタイプに該当するか?」など他人を分析するために考え出されたものではなく、あくまで「アダルトチルドレンからの回復を進めやすくする」ために考え出されたものと言えます。
なお、「アダルトチルドレンの回復『4つのステップ』」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
アダルトチルドレン「6つの役割」
このように、「ウェイン・クリッツバーグ」は「アダルトチルドレンからの回復を進めやすくする」ために、機能不全家族で育った子どもたちが持つ性格的な特徴を、とりあえず、以下のような「6つのタイプ」にまとめました。
アダルトチルドレン「6つの役割」
- ヒーロー(英雄)
ある特定の分野で家族や周囲から高い評価を受け、期待されている - スケープゴート(いけにえ)
家族の中で「ダメな子」として、否定的な役割を担わされている - ロスト・ワン(いない子)
荒れている家庭の中で、目立たないように身を潜めている - プラケーター(慰め役)
家族の中で落ち込んでいたり、傷ついた人を慰めて、助けようとするカウンセラーのような役割を担わされている - クラウン(道化)
家族が暗い表情にならないように、いつもおどけたり、冗談を言ったりして、ピエロのような役割を演じている - イネイブラー(支え役)
慰め役や道化と似ていて、家族に奉仕し、支えることで、家族の機能を保とうとしている
とはいえ「アダルトチルドレンタイプ」の存在意義は、あくまで「アダルトチルドレンからの回復を進めやすくする」ことにあり、「アダルトチルドレンタイプを正確に分類する」ことではありません。
ですので、「アダルトチルドレンタイプ」とは「6つのタイプのどれかひとつに必ず当てはまる」という意味合いではなく、むしろ「複数のタイプの特徴を併せ持つ場合が多い」と言えます。
アダルトチルドレンタイプの「学術的根拠」
このように「アダルトチルドレンタイプ」とは、あくまで「ウェイン・クリッツバーグ」が「とりあえず…」まとめたものですので、細かく分析をしていけば、もっといろいろな「役割」や「タイプ」を挙げることができ、実際「ケアテイカータイプ」や「プリンス・プリンセスタイプ」など、上記には挙げられていないものの、「アダルトチルドレンタイプ」として世の中に広く知られているものも存在します。
ですが、今現在、「アダルトチルドレンタイプ」として最も学術的根拠を持つ「定義」と言えるのは、「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた、上記の「アダルトチルドレン『6つ』の役割」となっています。
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アダルトチルドレン「6つのタイプ」それぞれの「性格的な特徴」
「アダルトチルドレン」とは「機能不全家族で育ったことが原因で生きづらさを抱えている人」であり、「機能不全家族」とは「家庭の本来の働きがうまく機能していない家族」「子どもが心身共に健全に成長していくために必要なものを満たすことができていない家庭」を指します。
また、このような「機能不全家族を形成する親」を「毒親」と称する場合もあります。
反対に言えば、アダルトチルドレンとは、「子どもの頃、親に代わって家庭の機能不全を補い続けてきた人」と言い換えることができます。
このように、アダルトチルドレンは「兄弟姉妹などのあいだで『役割』を分担し演じ分け、機能不全家族を少しでも健全化しよう」とします。
そして、子どもの頃に身に付けた「アダルトチルドレンの役割」が習慣化して性格として根付いてしまい、大人になって「生きづらさの原因」となります。
このとき、「生きづらさの原因」となる「アダルトチルドレン「6つ」のタイプ」それぞれの「性格的な特徴」とは、主に以下にようになります。
POINT
- ヒーロー(英雄)
勉強・スポーツなどで活躍を示すことで世間から評価してもらおうとする - スケープゴート(いけにえ役)
あえて「問題児・病弱児」であることで家族から「厄介者」とみなされようとする - ロストワン(いない子)
自分の感情・特徴・個性をひた隠するなど、徹底して目立たないようにする - プラケーター(慰め役)
疲れている父親・嘆いている母親・落ち込んでいる兄弟姉妹などを気遣い慰めようとする - クラウン・ピエロ(道化・おどけ役)
家族が揉めること・家族が不和になることを極端に恐れ、家族の雰囲気が悪くなると、わざとおどけたりふざけることで懸命に雰囲気を変えようとする - イネイブラー(支え役)
相手のために自分を犠牲にして献身的に尽くすが、相手のためにならないくらいにまで尽くしすぎてしまう
それでは、以下に詳しく解説していきます。
ヒーロー(英雄)
「ヒーロータイプ(英雄)」とは「男性」ばかりが当てはまるのではなく「女性」も含みます。
ヒーロータイプは、勉強・スポーツなどで活躍を示すことで世間から評価してもらおうとすることが最大の特徴です。
ですが、ヒーロータイプが活躍を示すのは自らの夢を実現するためではなく、自らが世間から評価されることで家族に期待を与え、さらなる活躍を示すことで家族の期待に応え、そうすることで冷め切った家族関係を改善しようとすることにあります。
このように、ヒーロータイプは「機能不全状態に陥っている家族を自らの活躍によって健全化しようとしている」と言い換えることができます。
反対に言えば、家族を健全化しようとすればすればするほど、ヒーロータイプは頑張り続けなければならなかったと言えます。
よって、ヒーロータイプは、大人になって「完璧主義」になりやすい傾向があり、周りの期待に応えられているうちは精神的に安定していますが、ほんの少しの失敗をきっかけに心が折れやすく、たった一度の挫折で精神的に破綻をしてしまうなどの問題に直面する場合があります。
なお「アダルトチルドレン:ヒーロータイプ」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
スケープゴート(いけにえ役)
「スケープゴートタイプ(いけにえ役)」とは「ヒーロタイプ」の正反対の特徴を持ち、「幼少期、親から『児童虐待』を受けた子どもに多いタイプである」と言われています。
スケープゴートタイプは、あえて「問題児・病弱児」であることで家族から「厄介者」とみなされようとすることが最大の特徴です。
ヒーロータイプは、自らが「英雄」を演じることで「機能不状態である原因を美化して誤魔化そうとする」のに対し、スケープゴートタイプが自ら「厄介者」を演じることで「機能不全状態である原因をすべて自分で引き受けようとする」特徴があります。
このように、スケープゴートタイプは「共通の敵を作ることで結束力が高まる」という人間の心理を利用して、自らが「家族の共通の敵」を演じることで家族の結束を高め、機能不全家族の崩壊を防いでいると言えます。
反対に言えば、家族の崩壊を防ごうとすればするほど、スケープゴートタイプは「嫌われ役」を演じ続けなければならなかったと言えます。
よって、スケープゴートタイプは、大人になって「人間不信」に陥りやすい傾向があり、友人・恋愛・結婚・仕事など、人間関係において信頼関係が築けない、自分の気持ちを素直に言葉にできない、子育てがうまくいかないなどの問題に直面する場合があります。
なお「アダルトチルドレン:スケープゴートタイプ」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ロストワン(いない子)
「ロストワンタイプ(いない子)」とは「迷子・大人しい子・存在感が薄い子」という意味合いです。
ロストワンタイプ以外は、思考や行動に際立った特徴が見受けられるのですが、ロストワンタイプは「自分の特徴をひた隠しにすること」が最大の特徴です。
ロストワンタイプは、家族が機能不全状態であることを察知すると「徹底して自我を抑え込むことで家族に迷惑を掛けまいとし、家族への負担を少しでも減らし、家族の状態が悪化しないようにする」あるいは「徹底して自我を抑え込むことで自分の心を家族に傷つけられないようにする」特徴があります。
反対に言えば、家族のなかで安心を確保しようとすればするほど、ロストワンタイプは「自我を抑圧」し続けなければならなかったと言えます。
また、ロストワンタイプは外面から見れば「存在感が薄い子」なのですが、内面には「豊かな感受性」を持っている場合が多く、「豊かな感受性」を持つロストワンタイプが「自我を抑圧」し続けることは、それだけ多くのストレスを抱え続けてきたことになります。
よって、ロストワンタイプは、大人になって「孤独感・疎外感・離人感」を感じやすい傾向があり、不登校、引きこもり、転職が多いなどの問題に直面する場合があります。
なお「アダルトチルドレン:ロストワンタイプ」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
プラケーター(慰め役)
「プラケータータイプ(慰め役)」とは、優しく聞き役に徹する様子から「小さなカウンセラー」とも言われます。
プラケータータイプは、疲れている父親・嘆いている母親・落ち込んでいる兄弟姉妹などを気遣い、いつも慰めようとすることが最大の特徴です。
とくに、プラケータータイプは「女性に多い」と言われ「悲嘆に暮れる母親を懸命に慰める娘」「母親の愚痴を懸命に聴く娘」という印象に映ることが多いことも特徴です。
このように、プラケータータイプは「悲嘆に暮れる母親に代わり、自らが家族の母親代わりとなる」ことで、「母親の愛情」に似た「無条件の愛情」を家族や周囲に振りまこうとします。
反対に言えば、家族の嘆き・悲しみを癒そうとすればするほど、プラケータータイプは「母親代わり」を演じ続けなければらなかったと言えます。
よって、プラケータータイプは、大人になって「親子共依存」になりやすい傾向があり、親が心配で親元を離れられない、家族全体が落ち着くまで精神的・経済的な自立ができない、異性からの愛情に戸惑い恋愛結婚がうまく行かなくない、幸せな人生を送ることに躊躇してしまうなどの問題に直面する場合があります。
なお「アダルトチルドレン:プラケータータイプ」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
クラウン・ピエロ(道化・おどけ役)
「クラウンタイプ(道化役)」とは「ピエロタイプ(おどけ役)」あるいは「マスコット」とも言われます。
クラウンタイプは、家族が揉めること・家族が不和になることを極端に恐れ、家族の雰囲気が悪くなると、わざとおどけたりふざけることで懸命に雰囲気を変えようとすることが最大の特徴です。
クラウンタイプは、一見「明るく陽気な性格」に見えますが、じつは「幼少期に両親の夫婦関係が冷め切っていたことが多い」と言われ、幼少期から周囲の顔色を伺い続けてきた背景があります。
このように、クラウンタイプは「自分が何とかしなければ、みんながどんどん不機嫌になってしまう…」「みんなが不機嫌になってしまったら、自分はみんなに嫌われてしまう…」「みんなに嫌われてしまったら、自分の居場所が無くなってしまう…」という「見捨てられ不安」を抱えている特徴があります。
反対に言えば、自分の居場所を確保しようとすればするほど、クラウンタイプは「人の顔色」を伺い続けなければならなかったと言えます。
よって、クラウンタイプは、大人になって「人間関係の雰囲気が悪くなることを極端に恐れる」傾向があり、人間関係において悩みごとを隠してしまう、限界までネガティブ感情を抑え込んでしまう、No(ノー)と言えずにトラブルに巻き込まれてしまう、恋愛結婚に臆病になってしまうなどの問題に直面する場合があります。
なお「アダルトチルドレン:ピエロタイプ(クラウンタイプ)」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
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イネイブラー(支え役)
「イネイブラータイプ(支え役)」とは「家族を支えるために自己犠牲を惜しまない存在」という意味合いです。
イネイブラータイプは、相手のために自分を犠牲にして献身的に尽くしますが、相手のためにならないくらいにまで尽くしすぎてしまうことが最大の特徴です。
とくに、イネイブラータイプは「同情心」が強いと言われ、甘えてくる相手を突き放すことができない場合が多く、その背景には、相手に尽くすこと・相手の心配をすることで自分の問題(自らが抱える「幼少期の家庭内トラウマ」の存在)から目を背けようとする「現実逃避」の心理が隠れている場合があります。
反対に言えば、自分の問題(「トラウマ(心的外傷)」の存在)から目を背けようとすればするほど、イネイブラータイプは「自分より他者」への関心を優先し続けなければならなかったと言えます。
よって、イネイブラータイプは、大人になって「共依存」に陥りやすい傾向があり、「アルコール依存症」や「薬物依存」など、様々な「嗜癖」に苦しむ相手の依存症をかえって悪化させてしまう、子育てにおいて過保護になりすぎてしまう、恋人・家族・子どもの非行・非道行為を見過ごしてしまう、親の介護で疲れ果ててしまうなどの問題に直面する場合があります。
なお「アダルトチルドレン:イネイブラータイプ」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ケアテイカータイプ(世話役)の解説
「ケアテイカータイプ(世話役)」は、前述の通り「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた「アダルトチルドレン『6つ』の役割」に含まれていません。
「ケアテイカータイプ(世話役)」とは、「『プラケータータイプ(慰め役)』と『イネイブラータイプ(支え役)』」を包括した呼び名である」と言われおり、もともと「ケアテイカータイプ(世話役)としてひとつであったものが『プラケータータイプ(慰め役)』と『イネイブラータイプ(支え役)』に細分化された」とも言われています。
ですが、「ケアテイカー」という呼び名は「プラケーター」「イネイブラー」と同じように世の中で広く知られているものであり、且つ、日々「アダルトチルドレンの克服に携わるカウンセラー」としては「ケアテイカー・プラケーター・イネイブラーは、それぞれ個別に違った特徴がある」と感じています。
ですので、ここでは「アダルトチルドレンの克服に携わるカウンセラー(寺井啓二)の意見」も踏まえたうえで、「ケアテイカータイプ(世話役)」について以下の2点を解説します。
POINT
- ケアテイカータイプ(世話役)の性格的な特徴
- ケアテイカー(世話役)、プラケーター(慰め役)、イネイブラー(支え役)の違い
それでは、以下に詳しく解説していきます。
ケアテイカータイプ(世話役)の性格的な特徴
「ケアテイカータイプ(世話役)」とは「リトルナース」とも言われます。
ケアテイカータイプは、誰からもお願いをされなくても、自ら進んで献身的にお世話を焼きますが、相手の気持ちを無視してお世話を焼きすぎてしまうことが最大の特徴です。
ケアテイカータイプは、親に代わって家事をこなしたり、親に代わって兄弟姉妹の面倒をみたり、親に代わって様々な問題に対応したり、家族が崩壊しないように献身的に尽くす特徴があります。
ですが、ケアテイカータイプの家族への献身は、ある意味、自分自身のことはすべて後回しにしている自虐的行為とも言い換えることができます。
反対に言えば、家庭を維持しようとすればするほど、ケアテイカータイプは自虐的な献身を続けなければならなかったと言えます。
よって、ケアテイカータイプは、大人になって「過干渉」になりやすい傾向があり、家事・育児においてイライラを募らせてしまう、友人・恋愛・結婚・仕事など、人間関係において余計なお世話を焼き過ぎてしまう、相手に見返りを求めすぎてしまう、少しのことで裏切られたと感じ一方的に逆恨みをしてしまうなどの問題に直面する場合があります。
なお「アダルトチルドレン:ケアテイカータイプ」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ケアテイカー(世話役)、プラケーター(慰め役)、イネイブラー(支え役)の違い
前述の通り、「ケアテイカータイプ(世話役)とは、『プラケータータイプ(慰め役)』と『イネイブラータイプ(支え役)』を包括した呼び名である」と言われる場合があります。
これは、ケアテイカータイプも、プラケータータイプも、イネイブラータイプも、「自分のことより相手のことを優先し、相手に尽くそうとする…」という点で一致した特徴を持っているためです。
ただ、最近の心理カウンセリングの現場では、ケアテイカータイプ(世話役)も、プラケータータイプ(慰め役)も、イネイブラータイプ(支え役)も「似て非なるもの」と捉え、それぞれ個別に分けて考え、さらにきめ細やかに取り組んでいくことが主流です。
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
本サイトで使用する「アダルトチルドレン『7つ』のタイプ」
このような理由から、本サイト(当社メンタル心理そらくもの公式サイト)では、「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた「アダルトチルドレン『6つ』の役割」に加え、「ケアテイカータイプ(世話役)」もプラスしていきます。
なので、本サイトで使用する「アダルトチルドレンタイプ」は、以下の「7つ」となります。
POINT
- ヒーロー(英雄)
- スケープゴート(いけにえ役)
- ロストワン(いない子)
- プラケーター(慰め役)
- クラウン・ピエロ(道化・おどけ役)
- イネイブラー(支え役)
- ケアテイカー(世話役)
よって、本サイトで行う「アダルトチルドレンタイプ診断」も、上記「7つのタイプ」についての診断を行うものとします。
アダルトチルドレンタイプ診断
アダルトチルドレン(ac)タイプ診断は、あくまで「アダルトチルドレンからの回復」のために行う診断です。
これは「アダルトチルドレン(ac)概念」の生みの親である、クラウディア・ブラックが示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」のうちの「ステップ2=過去と現在をつなげる作業」に当たり、機能不全家族で育ったことにより、子ども時代に負ったトラウマの影響を認識する作業です。
アダルトチルドレン(ac)タイプ診断を行うことで、機能不全家族の影響の把握、子ども時代のトラウマの影響の把握、インナーチャイルドのタイプ診断などを行うことができ、自分が抱える問題に適した克服方法を見つけることができます。
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINTアダルトチルドレンタイプとは、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」が「自己理解を深め、アダルトチルドレンからの回復を進めやすくする」ために考えたもの
- アダルトチルドレンタイプとは「6つのタイプのどれかひとつに必ず当てはまる」という意味合いではなく「複数のタイプの特徴を併せ持つ」場合が多い
- アダルトチルドレンとは、子どもの頃に身に付けた「アダルトチルドレンの役割」が習慣化し性格として根付いてしまい、大人になって生きづらさを感じている人
- 「ケアテイカー(世話役)」が「プラケータータイプ(慰め役)」と「イネイブラータイプ(支え役)」に細分化されたと言われている
- 「アダルトチルドレンの克服に携わるカウンセラー:寺井啓二」としては「ケアテイカー・プラケーター・イネイブラーは、それぞれ個別に違った特徴がある」と考えている
- アダルトチルドレンタイプ診断を行うことで、機能不全家族の影響の把握、子ども時代のトラウマの影響の把握、インナーチャイルドのタイプ診断などを行うことができ、自らの性格的特徴に適した克服方法を見つけることができる
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
是非、あわせてお読みください。
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なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。
以上、「アダルトチルドレンタイプの解説」という記事でした。