うつ病のサイン|異変に気づいて!
POINTうつ病のサインは、大きく分けて、「①気分」「②行動」「③身体」の3つに現れます。
心理カウンセラーの寺井です。
うつ病による症状は、常日ごろ、日常的に感じる症状と似通っているものもあります。
なので、家族や職場など周囲の人も自分自身も、なかなか気づきにくいものです。
この記事は、「うつ病アドバイザー」の資格を持つ、心理カウンセラー寺井啓二が、うつ病のサイン=うつ病の症状に気づくためのポイントについて解説しています。
うつ病のサイン=うつ病の主な症状
うつ病のサイン=うつ病の症状は、人であれば、病気でなくても誰でも感じる症状です。
ただ、職場や家族での人間関係でストレスが増大すると、以下の症状が敏感になったり、大きくなって現れます。
うつ病のサイン=うつ病の主な症状は、以下のように、「①気分」「②行動」「③身体」の3つにわけることができます。
①気分に現れるうつ病のサイン
気分
- 億劫感、面倒くさい、無気力、やる気が出ない、憂うつ感、考えられない、集中できない、自己嫌悪、自分を責める、イライラする、不安が止まらない、人との関わりが負担、孤独感、大きな悲しみ、気分が沈む、楽しめない、絶望感、強い焦り、おしゃれを忘れる、身だしなみを気にしなくなった…など
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②行動に現れるうつ病のサイン
行動
- 朝起きるのが辛い、夜眠れない、作業の能率が落ちている、食欲がない、食事を味わえない、人と会わなくなった、物忘れがひどい、口数が減る、ため息が多くなる、新聞や本が頭に入らない、お酒の量が増えている、疲れていても夜遊びをしてしまう、一日中家に引きこもる、よく泣くようになった…など
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身体に現れるうつ病のサイン
身体
- 頭痛、吐き気、気持ち悪い、めまい、下痢、胸が苦しい、肩こり、首こり、動悸、腰痛、胃の痛み不快感、全身の倦怠感、発汗、息苦しい…など
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うつ病のサインに自分で気づくには?
うつ病のサインは、普段、良く感じる症状と酷似しているだけに、自分ではなかなか気づきづらいものですが、少し工夫してみると、うつ病のサインに自分で気づくチャンスもあります。
以下に、うつ病のサインに自分で気づくための工夫を解説します。
①職場の人や家族など、周囲の助言に耳を傾ける
うつ病のサインに自分で気づくためには、職場の人や家族など、周囲の人たちからの助言に耳を傾けることが重要です。
うつ病が進行すると、基本的に、周囲の人から離れ、1人で過ごすようになっていきます。
なので、自分1人でストレスを抱え込み、心を閉ざしてしまう前に、職場の人や家族など、周囲の人たちからの助言にも耳を傾け、ストレスを緩和したり、うつ病のサインに自分で気づく工夫をしてみるのも、心のケアには必要です。
②うつ病の吐き気やめまいは自覚しやすい
「頭痛」や「肩こり」といった症状は、案外、我慢できてしまうものです。
ですが、「吐き気」や「めまい」といった症状は、我慢することが難しいため、うつ病のサインに自分で気づくチャンスとなります。
自分でも身に覚えのない「吐き気」や「めまい」を感じたら、とりあえず病院を受診し、治療を開始することで、うつ病の症状か?否か?への関心を持つことができます。
また、「胸の苦しさ」や「下痢」といった症状であっても我慢することなく、とりあえず「内科」だけでも病院を受診することで、うつ病のサインに自分で気づくきっかけとなります。
③身体面の症状=自律神経とストレスの影響
こころの病気と呼ばれるうつ病の症状は、一見、身体面=からだの症状とは関係ないように思えますが、不安やイライラをつかさどる自律神経は、心理面と身体面の連携をつかさどる重要な部分で、こころやストレスと大変密接な関係があります。
気分に現れる症状は、案外、無理をして我慢してしまいがちですが、「吐き気」「めまい」「胸の苦しさ」「下痢」といった身体症状は、我慢にも限界がありますので、嫌な感覚ではありますが、うつ病のサインに自分で気づくための一助ともなります。
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家族や職場など周囲の人が知っておきたいうつ病のサイン
うつ病の初期症状や、比較的軽度のうつ症状の場合、本人がうつ病のサインを感じていても、家族や職場など周囲の人に気づかれないように、本人が我慢をして隠してしまう場合があります。
なので、家族や職場などの周囲の人は、「いつもと何か違う…」といった違和感を感じたら、自分の違和感を信じ、しばらく様子を見守ってみることが重要です。
以下に、家族や職場など周囲の人への一助として、一般的なうつ病のサインを説明します。
一般的なうつ病のサイン
うつ病のサインを、日常生活のワンシーンに置き換えて表現すると、以下のような様子があげられます。
POINT
- 日が沈んで暗くなっても、電気もつけずに、薄暗い部屋に一人でボーっと座り込んでいる…
- 人と会っている姿や人と話している姿を見かけなくなった…
- 人と関わることを避けたりためらう様子が見られる…
- 楽しいはずの外出を拒んだりためらう様子が見られる…
このような様子を感じ取ったら、うつ病のサインである場合があります。
家族が気づきやすいうつ病のサイン
家族が最もわかりやすいと感じるうつ病のサインは、食事の場面で見られます。
うつ病のサインを、食事の場面に置き換えて表現すると、以下のような様子があげられます。
POINT
- 好きなものを食べているのに無表情に感じる…
- 食事も淡々としていて、表情の変化や会話も少なく感じる…
- 食事を残したり、食事に手をつけなかったりする様子が見られる…
また、うつ病のサインを、家で過ごしている場面に置き換えて表現すると、以下のような様子があげられます。
POINT
- 楽し気なテレビ番組を一緒に見ているのに、「ボーっ」としているように感じる…
- ため息が多く感じたり、顔色が悪く感じたり、痩せてきたように感じる…
- 会話をしていても噛み合わない、「心ここにあらず」と感じる…
- お風呂に入らなくなった…
- 服装やお化粧を気にしなくなった…
- 寝込んでいる時間が多くなった…
このような様子を感じ取ったら、うつ病のサインである場合があります。
高齢者に見受けられるうつ病のサイン
高齢者の場合、うつ病のサインは、以下のような様子があげられます。
POINT
- 物忘れが激しくなり、同じ話を何度も繰り返す…
- ソワソワ・ウロウロして落ち着かない様子が見受けられる…
- イライラして怒りっぽくなり、今まで見たことがないくらいに激しい怒りをあらわにする…
- 反対に、まるで子どもに戻ったかのように、寂しがったり、甘えようとする…
- もともと元気だったのに、一日中家に引きこもり何もしようしなくなった…
このような様子を感じ取ったら、うつ病のサインである場合があります。
「夜遊び」や「ギャンブル」も、うつ病のサイン
「夜遊び」と聞くと元気なイメージがあり、うつ病のサインとはほど遠いように感じますが、じつは、怖さや不安を紛らわせるために、「夜遊び」や「ギャンブル」が激しくなる場合があります。
そうすると、本当は疲れているのに気分はハイテンションになってしまい、倒れるまで夜遊びに興じてしまったり、延々としゃべり続けたりします。
このような心理状態は、概ね、「躁鬱病(そううつびょう)=双極性障害」の症状である場合が多いです。
双極性障害は、一般的には「躁うつ病」という名前で知られています。…(中略)…うつ病は単極性うつ病ともいい、気分が落ち込んだり、やる気がなくなったり、眠れなくなったりといったうつ症状だけがみられますが、双極性障害はうつ状態と躁状態または軽躁状態を繰り返す病気です。
よって、「夜遊び」や「ギャンブル」などのアクティブな行動であっても、意外ですが、うつ病のサインのひとつであると言えます。
自分のこころも自分のストレスも自分の持ち物
最も大切なことは、自分が感じているうつ病の症状は、「世の中で自分だけが感じている…」ということです。
家族や職場など周囲の人は、あなたの様子を見た目で注意することはできても、あなたの症状を実感することはできません。
なので、家族や職場など、周囲の人に気づいてもらおうとすることよりも、自分自身でうつ病のサインに気づいていこうとする心掛けが重要です。
「うつ病のサイン」を「チェックリスト」で確認!
メンタル心理そらくもは、心理カウンセラー寺井啓二自身が、「うつ病を克服した心理カウンセラー」です。
そして、自分自身のうつ病の克服経験を活かし、うつ病の症状を根本から改善していくしていくお手伝いをさせて頂いております。
以下は、自分自身のうつ病克服経験を生かして作成した、当社監修の「うつ病の症状チェックリスト」です。
「うつ病のサイン」に気づく一助となりますので、必要な方は、是非、参考にしてください。
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また、うつ病の症状のメカニズムを理解し根本から解きほぐす、メンタル心理そらくもの「対面カウンセリングの考え方」については、以下の記事で詳しく説明しておりますので、あわせて紹介します。
以上、「うつ病のサイン|異変に気づいて!」という記事でした。