
POINT毒親から自分を解放するカウンセリングとは、親を責めることでも、無理に許すことでもありません。親との関係で傷ついたまま残っている「心の反応」を整理し、大人になった自分が少しずつ回復していくプロセスです。
心理カウンセラーの寺井です。
毒親育ちの方が毒親からの解放を目指す方法として、カウンセリングはとても有効であると言われています。
また、カウンセリングは、カウンセラーの協力を得ることで、親を巻き込まず、親に振り回されず、自分のペースで取り組めるのも大きなメリットです。
この記事では、毒親からの解放を目指すカウンセリングで、実際にどのような順序で心の整理と回復が進んでいくのかを「6つのステップ」に分けて解説します。
毒親からの解放を目指すカウンセリング|6つのステップ

カウンセリングでは、親との関係をいきなり変えようとはしません。
まずは、自分の内側で何が起きているのかを整理することから始めます。
具体的には、以下の「6つのステップ」にわけて進めていきます。
POINT
- 自分が受けてきた影響を否定せずに認める
- 感情や思考のクセに気づく
- 無意識の行動パターンを理解する
- 心に残った感情を安全に解放する
- 親との心理的な距離を整理する
- 自分の人生を主体的に生き始める
※これらのステップは、治療や矯正ではなく、「心の整理と回復の道筋」を示したものです。
それでは、それぞれのステップを詳しく解説していきます。
ステップ①:「毒親に育てられた影響がある」と認める
毒親からの解放を目指すカウンセリングの最初のステップは、
「親との関係が、自分の心や生き方に影響を与えてきた可能性がある」と認めることです。
これは、親を一方的に悪者にするためでも、「自分は被害者だ」と決めつけるためでもありません。
これまで感じてきた生きづらさや違和感に、「理由があったのかもしれない」と気づくための土台づくりです。
多くの方は、生きづらさを
「自分が弱いから」「努力が足りないから」
と、自分の問題として抱え込んでいる場合が多いです。
当社のカウンセリングでは、性格や根性の問題ではなく、育った環境や親子関係の影響という視点で整理していきます。
この段階では、答えを出す必要はありません。
「影響があったかもしれない」と考えてみるだけで十分です。
ステップ②:感情や思考のクセに気づく
次のステップでは、親との関係の中で身についた感情や思考のクセに気づいていきます。
POINT
- 自分の気持ちを後回しにする
- 常に相手の顔色をうかがう
- 失敗を極端に恐れる
- 「どうせ自分なんて」と考えてしまう
これらは「悪いクセ」ではありません。
子どもの頃、傷つかないために身につけた防御反応です。
このプロセスでは、子どもの頃に身につけた防御反応を問題視するのではなく、
「そういう反応が出るのには必ず理由がある」ということを理解することを大切にします。
気づくことは、責めることではありません。
理解することで、選択肢が少しずつ増えていきます。
ステップ③:無意識の行動パターンを理解する
ステップ②が「内側の反応」に気づく段階だとすると、
ステップ③は「それが行動としてどう表れているか」を整理する段階です。
感情や思考のクセに気づいてくると、次に見えてくるのが無意識の行動パターンです。
POINT
- 我慢しすぎて限界で爆発する
- 相手に合わせすぎて疲れてしまう
- 離れたいのに罪悪感で距離を取れない
- 親と似た行動パターンを繰り返す
これらの行動の背景には、心の安定を保とうとする仕組みがあります。
ここでは、行動を否定するのではなく、
「なぜその行動が必要だったのか」をじっくりと整理していきます。
理解が進むことで、「自動的に反応してしまう状態」から、
「選べる状態」へと変化していきます。
ステップ④:心に残った感情を安全に解放する
次に取り組むのは、心の奥に残っている感情です。
POINT
- 怒り
- 悲しみ
- 寂しさ
- 悔しさ
毒親との関係では、こうした感情を
「感じてはいけないもの」として抑え込んできた場合が多いです。
カウンセリングでは、感情をぶつけることを目的とせず、
安全な方法で、少しずつ感じ解放していくことを大切にします。
無理に思い出す必要はありません。
そのとき取り組める範囲で進めていきます。
ステップ⑤:親との心理的な距離を整理する
感情の整理が進むと、次にテーマになるのが親との心理的な距離です。
ここで大切なのは、
「絶縁するか」「許すか」という二択ではありません。
POINT
- どこまで関わるか
- 何を引き受けて、何を引き受けないか
- 自分の心を守る境界線はどこか
距離を取ることも、関わり方を変えることも選択肢です。
自分にとって無理のない関係性を考えることが、解放への重要なステップになります。
親との関係について
「一人で考えるのは少しつらい」と感じる方へ
ここまで読んで、
「自分にも当てはまる部分があるかもしれない」と感じた方へ。
今すぐ具体的な行動を起こす必要はありません。
少し立ち止まって、「毒親との関係が心にどのような影響を与えているのか」を、
整理するところから始めてみてもOKです。
ステップ⑥:自分の人生を主体的に生き始める
最後のステップは、
「これから自分はどう生きたいか」に目を向ける段階です。
大きな決断をする必要はありません。
POINT
- 自分の気持ちに関心を向け大切にする
- 小さな選択を自分で考え決める
- 「嫌だ」「無理だ」という気持ちに気づき認める
こうした積み重ねが、
「親の人生」から「自分の人生」へと軸を戻していきます。
毒親からの解放とは、親を変えることではなく、
自分の心の主導権を取り戻すことです。
さいごに
これらのステップは、順番通りに進む必要はありません。
行きつ戻りつしながら、自分のペースで進んでいくものです。
また、一人で無理に進める必要もありません。
当社のカウンセリングでは、「今どの段階にいるのか」を整理しながら、
その方の状況に応じたサポートを行います。
回復の土台となる考え方について

ここまで解説してきたプロセスの土台となる考え方(心理学ベース)については、以下の記事で「7つの考え方」として詳しく解説しています。
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以上、「毒親からの解放を目指すカウンセリング|6つのステップで整理する回復の道筋」という記事でした。
