毒親から自分を解放するカウンセリングの解説

2023年6月2日毒親カウンセリング技法・心理療法,アダルトチルドレンの克服,毒親からの解放

毒親から自分を解放するカウンセリングの全体像を表すイラスト

POINT毒親から自分を解放するカウンセリングは、「交流分析」や「ゲシュタルト療法」などの心理学に基づき、「毒親からの精神的な自立」を目指します。

心理カウンセラーの寺井です。

毒親育ちの方が毒親から自分を解放する方法として、カウンセリングはとても有効であると言われています。

ですが、カウンセリングで毒親からの解放を目指す場合、自由に話すだけの「傾聴カウンセリング」いわゆる「来談者中心療法」のみの対応では限界があります。

なので、「交流分析」や「ゲシュタルト療法」などの心理学に基づき、道筋を立てて論理的に取り組む必要があります。

この記事は、「カウンセリングの注意点」「カウンセリングに用いる心理学」「カウンセリングの考え方」「カウンセリングの具体的な流れ」など、毒親から自分を解放するカウンセリングについて解説しています。

以下の「目次」は「お好きな項目を選ぶ」と「選んだ項目にジャンプ」できますのでご活用ください。

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毒親から自分を解放するカウンセリングの「大前提」

毒親から自分を解放するカウンセリングの重要なポイントを表すイメージ

ますはじめに、カウンセリングを利用して毒親から自分を解放するためには、カウンセリングの利用価値を理解したうえで取り組む必要があります。

よって、カウンセリングを利用して毒親からの解放を目指す場合、以下の2点が大前提となります。

POINT

  1. カウンセリングは、「親」を自分の思い通りに変えるための相談ではなく、「自分」を成長させるための相談
  2. カウンセリングは、「どうすればいいですか?これでいいですか?」など、占いや人生相談とは違い、心理学を根拠に、クライアントの心理状態・感情・気持ちを改善し安定させていくための心理相談

それでは、以下に詳しく解説していきます。

 

①カウンセリングの目的は「毒親からの精神的な自立」

カウンセリングとは、親を巻き込まず、親に邪魔されず、自分で自分を幸せにしていく機会です。

よって、カウンセリングとは、「毒親を優しい親に変えるため」あるいは「自分の気持ちを毒親に認めさせるため」の相談ではなく、「自らを成長させることで毒親から卒業するため」の相談です。

なので、カウンセリングを利用して毒親からの解放を目指す場合、その目的は「毒親からの精神的な自立」を果たすことを意味します。

精神的自立とは、「自分の行動を誰かの意志に委ねていない状態」を指します。日常でも、精神的自立があるかないかで行動は大きく変わります。

引用元:自立するにはどうすればいいか?

 

②カウンセリングは「心理学を根拠」に行う

カウンセリングとは、クライアント様の心理状態・感情・気持ちの改善を目的とした心理相談です。

なので、「どうすればいいですか?」「こうすればいいですか?」など、「親への対処を相談する人生相談」ではなく、「自分はどうしたかったのか?自分はどういう気持ちだったのか?」など、「自分の心理状態・感情・気持ちを改善し安定させていく心理相談」です。

カウンセリングとは、主には言葉を用い、対話や会話をとおしてクライエントが困っている事や悩んでいる事を解決していく営みのことを指します。カウンセリングは心理学、臨床心理学、精神分析学、学習理論、認知理論、異常心理学、精神病理学などの学術的な知見を基礎にし、それらを臨床的に応用しています。

引用元:カウンセリングとは

なので、カウンセリングを利用して毒親からの解放を目指す場合、その根拠は「心理学」に基づき進めていきます。

 

毒親から自分を解放するために必要な「心理学」

毒親から自分を解放するカウンセリングに必要な心理学を表すイメージ

前述の通り、毒親から自分を解放するためのカウンセリングは、心理学を根拠に取り組んでいきます。

また、毒親の影響とは、はるか昔の子供の頃の経験に原因がある場合が殆どです。

なので、シンプルに自由に話すだけの「傾聴カウンセリング」いわゆる「来談者中心療法」のみの対応では限界があります。

傾聴とは、カウンセリングやコーチングで使用されるコミュニケーション技法の一つ。相手の話を深く聴いたり、話し方や表情、姿勢、しぐさといった言葉以外の部分に注意を払ったりすることで、相手を理解します。

引用元:傾聴とは? 意味、ロジャーズの3原則

よって、カウンセリングを利用して毒親からの解放を目指すためには、カウンセラーに話を聴いてもらうばかりではなく、以下の2つの心理学を根拠とする「道筋」をカウンセラーに立ててもらいながら、お互いに協力して取り組んでいく必要があります。

POINT

  1. 交流分析
  2. ゲシュタルト療法

それでは、以下に詳しく解説していきます。

 

①交流分析とは?

交流分析とは、人間の変化と成長のための心理学の基礎とも言える理論です。

交流分析(こうりゅうぶんせき、Transactional Analysis,TA)とは、1950年代後半に、精神科医エリック・バーン(Eric Berne)によって提唱された一つの心理学パーソナリティ理論である。人格と個人の成長と変化における体系的な心理療法の理論である。

引用元:交流分析

交流分析には、以下の4つの基本理論があります。

POINT

  1. 構造分析
  2. ゲーム分析
  3. やり取り分析
  4. 脚本分析-人生脚本

このように、交流分析とは、上記4つの基本理論を用い、人と人との交流を分析、すなわち、親子関係、学校・仕事・恋愛・夫婦・友人などの人間関係における経験が、自分の人生に与えている影響を分析する心理学理論です。

とくに、「4.脚本分析-人生脚本」は、毒親の影響で身に付けた偏った考え方「禁止令やドライバー」を改善するために必要な「アダルトチルドレン」という考え方に繋がっていきます。

 

ちなみに、「交流分析」について詳しく知りたい方は、以下の外部サイトを参考にしてください。

 

②ゲシュタルト療法とは?

ゲシュタルト療法は、「トラウマ(心的外傷)」など、未解決のままになっている過去の問題や悩みが、自分の人生に与えている影響を知り、その解決に取り組むための心理療法です。

ゲシュタルト療法は、未完結な問題や悩みに対して、再体験を通しての「今ここ」での「気づき」を得る心理療法です。…(中略)…ゲシュタルトとは、ドイツ語で「かたち」「全体性」という意味です。そして、ゲシュタルト心理学では、人間は外部の世界をバラバラな寄せ集めではなく、意味のある一つの「まとまった全体像」として認識すると考えます。

引用元:「今ここ」での「気づき」を得る「ゲシュタルト療法」とは

また、ある時から未解決のままになっている問題や悩みや感情のことを、ゲシュタルト療法では「未完の感情」と言います。

納得がいかない思いは、行き場がなくて、心のどこかにモヤモヤしたまま残ってしまいます。いわば出口がなくて迷子になってしまった感情。これを「未完の感情」と呼びます。

引用元:「未完の感情」が、ぐるぐる思考を生む

このように、ゲシュタルト療法とは、親子関係において無意識に心に抑圧した「未完の感情」の存在と影響に気づき、自ら解決していくための心理療法です。

とくに、「未完の感情」とは、子供の頃、毒親の影響で無意識に心に抑圧したネガティブ感情を安全に解放するために必要な「インナーチャイルド」という考え方に繋がっていきます。

 

ちなみに、「ゲシュタルト療法」について詳しく知りたい方は、以下の外部サイトを参考にしてください。

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毒親から自分を解放するカウンセリング:基本となる「7つの考え方」

毒親から自分を解放するカウンセリングの考え方を表すイメージ

前述の通り、カウンセリングで毒親から自分を解放するためには、「交流分析」や「ゲシュタルト療法」に基づき、カウンセラーとの共同作業で取り組む必要があります。

そして、毒親から自分を解放するカウンセリングとは、以下の「7つの考え方」が基本となっています。

POINT

  1. 毒親へ執着してしまう原因は「未完の感情
  2. 毒親への「未完の感情を解放」すると、毒親への執着を解消できる
  3. 子供が訴える「未完の感情」を、毒親は絶対に認めない
  4. 「未完の感情」は、親に代わって自分がわかってあげる
  5. 「未完の感情」を解放するために、子供の頃の自分への理解を深める
  6. アダルトチルドレン」と「インナーチャイルド」を理解する
  7. 毒親からの解放とは「アダルトチルドレンの克服」である
  8. インナーチャイルド」が抱えている「未完の感情」を、インナーチャイルドセラピーで「未完の解決」へと導くことで、毒親から解放される

続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

 

カウンセリングで毒親から自分を解放する「6つのステップ」

カウンセリングで毒親から自分を解放するイメージを表すイラスト

カウンセリングで毒親から自分を解放する方法とは、「毒親との親子関係で子供の頃から傷ついたままの自分のインナーチャイルドを、大人になった自分が自ら癒すこと」です。

すなわち、カウンセリングで毒親から自分を解放する方法とは、「交流分析」や「ゲシュタルト療法」をベースに、「アダルトチルドレンの回復過程」に基きながら「アダルトチルドレンを克服」することです。

そして、カウンセリングで毒親から自分を解放する「6つのステップ」とは以下になります。

POINT

  1. 毒親に育てられたアダルトチルドレン」であることを認める
  2. 未完の感情」や「禁止令やドライバー」の存在に気づく
  3. 人生脚本」の存在に気づく
  4. 子供の頃から抱え続けている「未完の感情を解放」する
  5. 親との関係を整理する
  6. 自分らしい生き方」を始める

続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

 

まとめ

さいごに、毒親から自分を解放するカウンセリングについて重要ポイントをまとめます。

  • POINT毒親から自分を解放するカウンセリングの目的は、「毒親からの精神的な自立
  • 毒親から自分を解放するカウンセリングは、「親への対処を相談する人生相談」ではなく、「自分の心理状態・感情・気持ちを安定させていく心理相談
  • 毒親から自分を解放するためのカウンセリングは、「交流分析」と「ゲシュタルト療法」を根拠に行う
  • 「交流分析」は、「アダルトチルドレン」という考え方に繋がる
  • 「ゲシュタルト療法」は、「インナーチャイルド」という考え方に繋がる
  • 毒親から自分を解放するカウンセリングとは、「アダルチルドレンの克服」を意味する
  • カウンセリングで毒親から自分を解放する方法とは、親子関係で子供の頃から傷ついたままのインナーチャイルドを癒すこと

また、毒親から自分を解放するカウンセリングに関する関連記事を以下に紹介します。

是非、あわせてお読みください。

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。

以上、「毒親から自分を解放するカウンセリングの解説」という記事でした。

この記事を書いた人

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