中学生・高校生ができる毒親への対処法

中学生・高校生ができる毒親への対策を表すイメージ

POINT中学生・高校生ができる毒親への対処法は、

  • 一人で抱え込まず信頼できる大人に相談する
  • 電話・チャット・LINEなどの相談窓口につながる
  • 心理カウンセリングを利用する
  • 苦しいときは自分の安全を最優先にする

などがあります。

心理カウンセラーの寺井です。

「毒親への対処法」と聞くと、「親と距離を取る」「親から離れる」「自立する」といった方法を思い浮かべるかもしれません。

しかし、中学生・高校生の場合は、経済的にも生活面でも、すぐに親から離れて暮らすことは簡単ではありません。

だからといって、親との関係で苦しい思いをしているあなたが、一人で我慢し続ける必要はありません。

親から否定されたり、怒られたり、顔色をうかがったりすることが続くと、心は自分を守るために、さまざまな「心の反応」をすることがあります。

「自分が悪いのかな」
「もっと我慢しなければいけないのかな」
「親を怒らせないようにしなければ…」

そうした反応は、あなたが弱いから起こっているのではなく、心が自分を守ろうとしてきた反応なのかもしれません。

「人は壊れているのではなく、傷ついている。」

この記事では、中学生・高校生が親との関係で苦しいときに、一人で問題を解決しようとせず、自分の心と安全を守りながら、周囲の大人や相談先につながっていくための方法を解説します。

中学生・高校生が知っておきたい「毒親」と心の関係

中学生・高校生が知っておきたい毒親と心の関係を表すイラスト

「毒親」という言葉について

「毒親」という言葉は、心理学の正式な診断名ではありません。

一般的には、子どもの心や人生に大きな影響を与えるような、否定、放置、過干渉、過保護などの親の関わりを表す言葉として使われています。

ただし、「自分の親が毒親なのか」を判断することだけが大切なのではありません。

大切なのは、親との関係の中で、あなた自身がどのような思いをしているのかに目を向けることです。

 

親との関係で心が傷つくことがあります

中学生・高校生は、まだ生活面や経済面で親の支えを必要とする時期です。

そのため、家庭の中でつらいことがあっても、「親だから仕方がない」「自分が我慢すればいい」と考えてしまうことがあります。

しかし、親との関係で否定されたり、怖い思いをしたり、自分の気持ちを受け止めてもらえない状態が続けば、心が傷ついてしまうことがあります。

POINT

  • 学校に行けなくなった
  • 家に帰るのが怖い
  • 親の顔色ばかり気にしてしまう
  • 自分の気持ちがわからない

このような状態が続いているなら、一人で抱え込まず、誰かに相談してよい状態なのかもしれません。

 

苦しい家庭環境では「心の反応」が起こることがあります

人は安心できない環境にいると、自分を守ろうとして、さまざまな「心の反応」をすることがあります。

例えば、

POINT

  • 親の顔色をいつも気にする
  • 親を怒らせないようにする
  • 自分の気持ちを我慢する
  • 何かあると「自分が悪い」と考える
  • 親の問題まで自分が何とかしようとする

といった反応です。

これらは、「自分がおかしい」「自分が弱い」という証拠ではありません。

これまでの環境の中で、心が一生懸命、自分を守ってきた反応なのかもしれません。

まずは、

「自分は今、つらいのかもしれない」
「心が一生懸命、自分を守っているのかもしれない」

と気づいてあげることから始めてみてください。

 

中学生・高校生ができる毒親への対処法

中学生・高校生ができる毒親への対処法を表すイラスト

中学生・高校生の場合、親からすぐに離れて暮らすことは簡単ではありません。

だからこそ、今できることは、親との問題を一人で解決することではなく、自分の心と安全を守りながら、信頼できる人につながっていくことです。

中学生・高校生ができる毒親への対処法として、次の6つを紹介します。

POINT

  1. 一人で抱え込まず、信頼できる大人に相談する
  2. 電話・チャット・LINEなどで相談する
  3. 心理カウンセリングを利用する
  4. 苦しいときは、自分の安全を最優先にする
  5. 親の問題を、自分の責任にしない
  6. 少しずつ、自分の人生を考えていく

それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

対処法① 一人で抱え込まず、信頼できる大人に相談する

中学生・高校生が親との関係で苦しんでいるとき、まず大切なのは、一人で問題を解決しようとしないことです。

学校の先生、スクールカウンセラー、養護教諭、親戚、信頼できる友人の保護者など、相談できそうな大人を探してみてください。

「家でつらいことがあります」
「親との関係で困っています」
「助けてほしいです」

これだけでも、相談のきっかけになります。

最初からすべてを説明する必要はありません。

言葉にすることが難しければ、紙やメッセージに書いて伝えても構いません。

POINT

  • 学校の先生やスクールカウンセラーに相談する
  • 養護教諭に相談する
  • 信頼できる親戚に相談する
  • 信頼できる友人の保護者に相談する
  • 直接話すことが難しければ、紙やメッセージで伝える

大切なのは、「自分だけで何とかしなければ」と思わないことです。

 

対処法② 電話・チャット・LINEなどで相談する

身近な大人に相談しにくい場合や、直接話すことが怖い場合は、電話・チャット・LINEなどの相談窓口を利用する方法もあります。

最初からすべてを説明しなくても、

「親との関係でつらいです」
「家にいるのが苦しいです」
「どうしたらいいかわかりません」

と伝えることから始められます。

現在、文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」、法務省の「こどもの人権110番」、チャイルドラインなど、子どもが相談できる窓口があります。

POINT

なお、相談窓口の受付時間や利用方法は変更されることがあります。

利用する際は、それぞれの公式サイトで最新情報を確認してください。

 

対処法③ 心理カウンセリングを利用する

親との関係について、学校の先生や相談窓口とは別に、心理カウンセラーと一緒に自分の気持ちや親子関係を整理していく方法もあります。

心理カウンセリングでは、

POINT

  • 自分は何がつらいのか
  • 親との関係で何を感じているのか
  • 自分は何を我慢しているのか
  • これからどうしていきたいのか

などを、一つずつ整理していくことができます。

大切なのは、「親を変えるため」ではなく、「自分の心を整理し、自分を守るため」に利用するという考え方です。

なお、中学生・高校生が心理カウンセリングを利用する場合、保護者の同意、同席、守秘義務の扱いなどは、施設やカウンセラーによって異なります。

利用前に、その相談機関へ確認しておきましょう。

 

対処法④ 苦しいときは、自分の安全を最優先にする

親だからといって、あなたが危険な目に遭い続けなければならないわけではありません。

もし、暴力、脅し、強い恐怖などがあり、「家にいること自体が危険かもしれない」と感じる場合は、自分の安全を最優先にしてください。

ただし、未成年者の場合、「苦しいから一人で家を出ればいい」と単純に考えるのは安全とは限りません。

危険を感じたときは、学校の先生、スクールカウンセラー、親戚、児童相談所、警察など、安全を確保するために協力してくれる大人や専門機関につながることが大切です。

「逃げる」ということも、一人でどこかへ行くことではなく、安全な場所へ移り、助けにつながることとして考えてください。

 

対処法⑤ 親の問題を、自分の責任にしない

親が苦しんでいると、子どもは「自分が何とかしなければ」と考えてしまうことがあります。

しかし、親の感情や人生まで、子どもが背負う必要はありません。

心の中で、

POINT

  • これは親の問題
  • 自分は自分の人生を大切にしていい
  • 自分は親の親になる必要はない

と整理してみることも大切です。

親に事情があったとしても、あなたが苦しみ続けなければならない理由にはなりません。

そして、あなたが悪いわけではありません。

 

対処法⑥ 少しずつ、自分の人生を考えていく

中学生・高校生の段階で、すぐに親から離れて生活する必要はありません。

まずは、

POINT

  • 自分は何が好きなのか
  • どんな生活をしたいのか
  • どんな大人になりたいのか
  • どんな人と一緒にいたいのか

など、自分自身について考えるところから始めてみてください。

自分の人生を考えることも、少しずつ「自分の人生を生きる」ための準備になります。

今すぐ答えを出す必要はありません。

少しずつ、自分の気持ちや希望に目を向けていけば大丈夫です。

 

あなたは壊れているのではなく、傷ついているのかもしれません

中学生・高校生が傷ついた心が少しずつ回復し、本来の自分に戻っていく様子を表すイラスト

親との関係が苦しいと、

「自分が悪い」
「自分が弱い」
「自分はおかしい」

と、自分自身を責めてしまうことがあります。

でも、それは本当に「あなた自身がおかしい」からなのでしょうか。

苦しい環境の中で、心が自分を守るために、さまざまな「心の反応」をしてきたのかもしれません。

だからこそ、

「人は壊れているのではなく、傷ついている。」

と考えてみてください。

人には、本来、自然に成長し、自然に回復していく力があります。

今すぐ何かを変えられなくても、

POINT

  • 誰かに相談すること
  • 自分の安全を守ること
  • 自分の気持ちを少しずつ大切にすること
  • 自分の人生について考えてみること

それらはすべて、本来の自分や、本来持っている力を少しずつ取り戻していくための一歩になります。

 

まとめ

中学生・高校生ができる毒親への対処法について、重要なポイントをまとめます。

POINT

  • 中学生・高校生は、親との問題を一人で解決しようとしなくてよい
  • 親との関係で心が傷つくことがある
  • 苦しい家庭環境では、心が自分を守ろうとする「心の反応」が起こることがある
  • 信頼できる先生、スクールカウンセラー、養護教諭、親戚などに相談する
  • 電話・チャット・LINEなどの相談窓口を利用する
  • 心理カウンセリングを利用して、自分の気持ちや親子関係を整理する
  • 危険を感じたときは、自分の安全を最優先にする
  • 「逃げる」ときも、一人で行動するのではなく、安全な場所と助けにつながる
  • 親の問題を、自分の責任にしない
  • すぐに自立できなくても、少しずつ自分の人生について考えていく
  • 「あなたが悪いわけではない」と知っておく

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますので、あわせて参考にしてください。

以上、「中学生・高校生ができる毒親への対処法」という記事でした。

この記事を書いた人
寺井 啓二

「うつ、アダルトチルドレンの克服経験」を持つ「心理カウンセラー・心理セラピスト」。
自らの克服経験を世の中のために役立てたいと考え、2013年に「メンタル心理そらくも」を設立、代表を務める。
10年以上のカウンセリング臨床実績があり、「アダルトチルドレン、インナーチャイルド、うつ病、パニック障害、人間関係の生きづらさ、親子関係の悩み(毒親)、子育ての悩み、恋愛・結婚の悩み、中学生・高校生の悩み」などの相談を得意としている。

◆カウンセリング実績
・臨床実績:過去2000回以上
・男女比:男性40%、女性60%
・年齢層:中学生から60歳代
・来訪元:静岡、愛知など東海圏
     東京、神奈川など首都圏
     大阪、兵庫など関西圏
     海外在住の方

◆保有資格
・上級心理カウンセラー
・メンタル心理カウンセラー
・うつ病アドバイザー
・チャイルドカウンセラー
・家族療法カウンセラー
・セルフ・アクセプタンスカウンセラー
・EFT-Japan Level 1
・EFT-Japan プラクティショナー

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