毒親への対処法

2020年5月27日アダルトチルドレン, アダルトチルドレンの原因, 子育て, 毒親, 毒親の子育て, 毒親への対処法

毒親への対処法を表わすイラスト

POINT毒親への対処法は、心理カウンセラーなど専門家の協力を得ながら、「インナーチャイルドセラピー」で毒親からの心理的な自立を果たしつつ、毒親とは、心理的にも物理的にも距離をおくことが重要です。

心理カウンセラーの寺井です。

毒親」とは、子供を否定する、子供を放置する、過干渉、過保護、暴言、暴力、虐待、ネグレクトなど、子供の人生に悪影響を及ぼす子育てを行う特徴を持つ親を指す言葉です。

毒親の言動は、毒親自身の「愛着障害」によって生まれる「見捨てられ不安」と密接に関わっている場合が多く、子供に反抗されればされるほど、激しく燃え上がっていく傾向にあります。

よって、毒親への対処法は、心理カウンセラーなどの専門家の協力を得ながら、「毒親は自らの見捨てられ不安を和らげるため、子供との共依存関係を築こうとしている…」という、毒親の心理をしっかりと理解した上で、理知的冷静に進めていく必要があります。

この記事は、毒親への対処法について説明しています。

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毒親とは?

毒親への対処法として毒親とは何か?を理解しているイメージ

毒親とは、そもそも、心理学などの学術用語ではなく、過干渉、過保護、暴言、暴力、虐待、ネグレクトなど、子供の人生に悪影響を及ぼす子育てを行う親を指す言葉として、アメリカの医療コンサルタント&グループセラピストとして活躍した「スーザン・フォワード」が、「毒になる親:一生苦しむ子供」という著書の中で生み出した言葉です。

日本における毒親とは、母親を指す場合が多く感じますが、母親に限らず、父親も毒親と呼ぶがあります。

ちなみに、毒親の特徴を持つ母親を「毒母・毒ママ」と呼ぶ場合があり、毒親の特徴を持つ父親を「毒父」と呼ぶ場合があります。

毒親とはなにか?=毒親の概要」については、以下の記事で詳しく説明しています。

 

毒親の特徴

毒親の特徴、否定、放置、過干渉、過保護の4つのタイプを表わすイラスト

日本では、「毒親」という言葉ばかりが独り歩きしている印象がありますが、毒親とは、実質的には「生き方・子育て方法・性格など、人間の個性の違い」を表わす言葉であり、その特徴は様々です。

 

毒親の特徴:否定、放置、過干渉、過保護、4つのタイプ

心理カウンセラーとしての経験に基づき考えると、毒親の特徴は大きく分けて、以下の4つのタイプにわけることができます。

POINT

  1. 子供を否定する毒親
  2. 子供を放置する毒親
  3. 過干渉な毒親
  4. 過保護な毒親

否定、放置、過干渉、過保護、それぞれのタイプの特徴」は、以下の記事で詳しく説明しています。

 

毒母と毒父の特徴のちがい

毒親は、「母親」である場合と「父親」である場合で、それぞれ特徴に違いがあります。

毒母の特徴」と「毒父の特徴」は、以下のような違いがあります。

POINT

  • 毒親である母親は、押しつけがましい、大げさでヒステリック、子育てから逃げる、愚痴が多い、子供に嫉妬したり拗ねる、極端な言動をするなどの特徴があります。
  • 毒親である父親は、命令、強要、過干渉、モラハラ、否定ばかり、過保護、子供の言いなり、子供に無関心、子供に嫉妬したり拗ねる、怒鳴る、暴力などの特徴があります。

毒母の特徴」と「毒父の特徴」は、以下の記事で詳しく説明しています。

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毒親にとっての子供の存在とは?

毒親への対処法として毒親の心理を理解しているイメージ

そもそも、毒親は子供の存在をどう思っているのでしょうか?

そもそも、毒親の言動に隠された意図とはなんなのでしょうか?

毒親への対処法を考え始めるにあたり、心理カウンセリングの現場では、まず、「毒親と呼ばれる存在であっても、1人の人間として尊重し、毒親の問題行動の中にも、毒親なりの意図=心理が隠されている…」というところから考え始めます。

 

毒親は「見捨てられ不安」を抱えている

毒親の言動に隠された意図を心理学に沿って紐解いていくと、「見捨てられ不安」という感情が密接に関わっていることが見えてきます。

信頼している人との間に少しでも距離を感じると、自分が見捨てられてしまったような不安が高まり、いてもたってもいられない気持ちになることを「見捨てられ不安」といいます。

見捨てられ不安は、乳幼児期に主たる養育者との関係の中で、「十分に受け止められた」「安心感をもらえた」という実感を持てなかった場合に生じることがあると言われています。

引用元:幼少期が原因!?気持ちが抑えられない…見捨てられ不安とは|All Abou

このように、毒親とは、子供時代、毒親の親(祖父母)との親子関係の中で、「自分の気持ちを十分にわかってもらえた」「自分の不安を受け止めてもらえた」という安心感を感じた経験が少ない人であり、「愛着障害」を抱えている人であると心理カウンセリングの現場では捉えます。

また、毒親は、子供時代、毒親の親(祖父母)に十分に安心させてもらえなかったため、「見捨てられたくない!」「一人ぼっちになりたくない!」という、「見捨てられ不安を抱えたまま大人になった人」と言い換えることができます。

 

毒親の意図は「親子で共依存関係」を作り上げること

つまり、毒親は「見捨てられ不安を和らげるため、子供を束縛しようとしている…」。すなわち、毒親は「一人ぼっちになるのが怖いため、子供との「共依存関係」を作り上げ、子供に依存しようとしている…」という意図が見えてきます。

共依存(きょういそん、きょういぞん、英語:Co-dependency)、共嗜癖(きょうしへき、Co-addiction)とは、自分と特定の相手がその関係性に過剰に依存しており、その人間関係に囚われている関係への嗜癖状態(アディクション)を指す。

引用元:共依存 | Wikipedia

反対に言えば、子供を束縛し「共依存親子の関係」「母娘共依存の関係」を築こうとしている毒親から解放されるためには、毒親から受ける心理的な影響を和らげつつ、毒親と心理的にも物理的にも距離を置くことで、共依存関係に巻き込まれないようにする必要があります。

 

毒親にとって子供は「依存相手」「親代わり」

毒親のように、「子供時代、親との関係で感じ始めた“見捨てられ不安”を、大人になっても感じ続けている人」を、心理学では「アダルトチルドレン」と呼び、「見捨てられ不安」のように、子供時代から大人になっても解決していない感情を、心理学では「未完の感情」と呼びます。

また、「見捨てられ不安」を安心へと落ち着かせるために思い描く、「見捨てられ不安を感じたまま、傷ついたままの子供時代の自分のイメージ」を、心理学では「インナーチャイルド」と呼びます。

そういった意味では、毒親は、子供の頃から見捨てられ不安を感じたままの「インナーチャイルド」を、大人になっても抱え続けている「アダルトチルドレン」と言いかえることができます。

反対に言えば、毒親にとって子供は、毒親の見捨てられ不安を和らげてくれる「依存相手」になってしまっていると言えますし、毒親にとって子供は、毒親の親(祖父母)に代わって、毒親のインナーチャイルドを安心させてくれる「親代わり」になってしまっているとも言えます。

また、「毒親にとって、子供とはどのような存在か?」については、以下の記事でも詳しく説明しています。

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毒親への対処法

毒親への対処法として毒親からの自立を考えているイラスト

毒親は、子供に反抗されればされるほど燃え上がり、子供をさらに抑え込もうとする特徴があるため、「闘う、やり合う、わからせる」といった感情的な方法では上手くいかず、「かわす、逃げる、離れる」といった理知的な方法でこそうまくいきます。

よって、毒親への対処法は、「毒親は自らの見捨てられ不安を和らげるため、子供との共依存関係を築こうとしている…」という、毒親の心理をしっかりと理解した上で、理知的冷静に進めていく必要があります。

なので、心理カウンセラーなど専門家の協力を得ながら、まず「長年、毒親から受け続けてきた心理的な影響を和らげる…」、続いて「毒親と心理的にも物理的にも距離を置くことで、共依存関係に巻き込まれないようにする…」という流れが、毒親への対処法の基本となります。

毒親への対処法は、以下の流れが基本となります。

POINT

  1. 心理カウンセリング」や「インナーチャイルドセラピー」で、長年、毒親から受けてきた心理的な影響を和らげる
  2. 毒親より自分の内面に関心を向け、「毒親と心理的な距離」をとる
  3. 親を見捨てるのではなく、親から卒業する」の心持ちで、心理的にも、物理的にも、できるだけ毒親から距離を取る

それでは、以下に詳しく説明していきます。

 

対処法①毒親との共依存の影響を和らげる

毒親への対処法の第一ステップは、「もう毒親に期待しない!」と心に決めることです。

毒親との親子関係に苦しんできた方は、今まで、「何とか母親を変えよう!何とか父親にわからせよう!」と懸命に努力を重ねている場合が多いです。

ですが、このように、毒親の言動に囚われ、毒親に関心を向ければ向けるほど、「毒親との共依存関係をさらに強化」してしまうことになります。

なので、毒親との対処法の第一ステップは、以下のような思考で「毒親からの心理的な自立」を心に決めることです。

POINT

  1. 今まで「母親を変えよう!父親にわからせよう!」と懸命に努力を重ねてきたが、今も毒親は変わらないままだし、これからも毒親は変わらないと考える
  2. だからこれからは、子供時代から毒親にわかってほしかった感情を、毒親にわからせるのではなく、毒親に代わって自分自身が受け止めようと考える
  3. 今まで、毒親に向けていた関心を、これからは、自分の内面に向け、子供時代から傷ついたままだった自分の心を自分で癒して、毒親から心理的に自立しようと考える

とはいえ、長年、毒親から受け続けてきた心理的な影響を、自分1人で和らげることは、とても難しい作業です。

そこで、毒親から受け続けてきた心理的な影響を安全に和らげる対処法が、「心理カウンセリング」や「インナーチャイルドセラピー」といった「心理療法」です。

「心理療法」は、毒親とは離れた場所で取り組む作業ですので、毒親と顔を合わせずに進めることができますし、自分1人では難しい作業でも、心理カウンセラーの協力を得ながら進めることができます。

このように、「心理療法」を用いることで、心理カウンセラーの協力のもと、「毒親とは顔を合わせずに、毒親からの心理的な自立を果たす…」ことが、毒親への対処法の第一ステップです。

毒親とは顔を合わせずに毒親からの心理的な自立を果たす心理療法=「心理カウンセリング」や「インナーチャイルドセラピー」については、以下の記事で詳しく説明しています。

 

対処法②自分の内面に関心を向けることで、毒親と心理的な距離をとる

前述の通り、「心理カウンセリング」や「インナーチャイルドセラピー」によって「毒親からの心理的な自立」を果たすと、長年、毒親から受け続けてきた「共依存の影響」が和らぎ、以下のような「心理的な変化」が生まれます。

POINT

  1. 今まで、「毒親の言動に敏感に反応していた苦しい感情」が、だんだんと落ち着いてくる
  2. そのぶん、毒親の言動に囚われることが減り、「毒親の言動を冷静に受け止められる」ようになる
  3. そうすると、毒親と心理的に距離をとれるようになり、「親の人生は親に任せて、自分の人生は自分に任せてもらおう…」という自立心が芽生え始める
  4. そして、今までは「親から離れる」=「親を見捨てる」と感じがちだった苦しい感情が、だんだんと「親から離れる」=「親から卒業する」という穏やかな気持ちへと変化していく

このように、毒親より自分の内面に関心を向け、「毒親と心理的な距離」をとり、共依存の親子関係」から「自立共存の親子関係」へと徐々にシフトしていくことが、毒親への対処法の第二ステップです。

 

対処法③親を見捨てるのではなく、親から卒業する

前述の通り、長年、毒親から受け続けてきた「共依存の影響」が和らいできたら、「毒親とは無関係の世界」「毒親とは無関係の人たちとの関わり」を広げ、「物理的にも毒親との距離をとっていく」ことが大切です。

とはいえ、一人ぼっちになるのが怖い毒親は、「私を一人にするなんて薄情だ!」「今まで育ててやったのに恩知らず!」「親不孝もの!」など、叫んだり、ドヤしたり、泣いたり、わめいたり、拗ねたり、まるで駄々っ子のように、子供が罪悪感を感じる言葉をあえてかけ続け、なんとかして、子供のあなたを引き留めようとするでしょう…

あるいは、親に経済的に依存しており、親に対して「罪悪感」を感じている場合もあります。

とはいえ、そこで、「ごめんなさい…ごめんなさい…」「かわいそう…かわいそう…」と、毒親の挑発や誘いに乗ってしまっては、再び「毒親との共依存関係」に戻ってしまいます。

そのようなときは、以下のように「毒親から物理的に離れる時間を少しづつ増やしてみる…」ことを考え始めてみることです。

POINT

  1. 毒親と同居をしている場合は、「ひとり暮らしを始める」「食事は外で済ませる」「生活のリズムをずらし一緒に家にいる時間を減らす」など、距離をとる
  2. 毒親と別居している場合は、「実家に顔を出す回数を減らす」「電話やメールのやりとりを減らす」など、距離をとる

いくら、自分が心理的な自立を果たしても、毒親が変わるわけではありません。

なので、毒親が物理的に近くにいる限り、いつの間にか、毒親に囚われてしまいがちです。

そんなときは、目を閉じたり耳をふさいで、「ぼくは、お母さんのパパじゃない!」「ぼくは、お父さんのパパじゃない!」「わたしは、お母さんのママじゃない!」「わたしは、お父さんのママじゃない!」と、心の中で1人でつぶやいてみるのも、立派な対処法のひとつです。

人間も、地球上に暮らす生き物のひとつである以上、いつか「親離れ・子離れ」をする方が自然です。

なので、「親を見捨てるのではなく、親から卒業する…」という心持ちで、親のことは親に任せて、出来るだけ、少しずつ、物理的にも距離を置いて、最終的には物理的に完全に離れて暮らす=心理的な自立に加え、物理的な自立を考え始めることが、毒親への対処法の最終ステップです。

また、毒親との関係に苦しながらも、「インナーチャイルドセラピー」で心理的な自立を果たし、毒親の影響から自分を解放した方たちはたくさんいらっしゃいます。

毒親の影響から自分を解放した方たちの体験談=「インナーチャイルドセラピー体験談」を以下に紹介します。

 

中学生・高校生ができる毒親への対処法

中学生・高校生ができる毒親への対処法として毒親から卒業しているイメージ

中学生・高校生の皆さんは、これから大人になるわけですから、当然、今は経済的に自立がしきれていません。

よって、例え、自分の親が毒親であっても、経済的に自立できるまでは「親の保護」を受け続ける必要があり、結果的に、毒親に「束縛」されやすい立場にあります。

それでも、世の中には「中学生・高校生の力になりたいと願っている大人」はたくさんいらっしゃいます。

中学生・高校生の皆さんができる毒親への対処法は、以下があげられます。

POINT

  1. 心理カウンセリング」を利用して、親子関係を新しい視点で捉えてみる
  2. 学校の先生など、「周囲の大人」に助けを求めてみる
  3. 電話、チャット、LINE」で相談してみる
  4. 親であっても未熟な部分がある、苦しければ、逃げてもOK
  5. 親の人生より、自分の人生を優先「自立」を考え始める

続きは、以下の記事で詳しく説明しています。

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まとめ

さいごに、毒親への対処法について重要ポイントをまとめます。

  • POINT毒親の言動には「見捨てられ不安」が密接に関わっている
  • 毒親は自らの見捨てられ不安を和らげるため、子供を束縛し「共依存関係」を築こうとしている
  • 毒親にとって、子供は「依存相手」「親代わり」になってしまう
  • 毒親は、子供が反抗すればするほど燃え上がり、子供をさらに抑え込む
  • 毒親への対処法は、「かわす、逃げる、離れる」といった理知的な方法が望ましい
  • 毒親への対処法は、「心理カウンセリング」や「インナーチャイルドセラピー」で、長年、毒親から受けてきた心理的な影響を和らげ、毒親と心理的にも物理的にも距離を置き、共依存関係に巻き込まれないようにするのが基本
  • 毒親より自分の内面に関心を向けることで、「共依存の親子関係」から「自立共存の親子関係」へと移り変わっていく
  • 親を見捨てるのではなく、親から卒業する」「親離れ・子離れをする」という心持ちで、毒親とは物理的に完全に離れて暮らすなど、毒親と極力関わらないようにすることが重要
  • 中学生・高校生ができる毒親への対処法は、周囲の大人に助けを求めることが基本

また、毒親への対処法に関する関連記事を以下に紹介します。

是非、あわせてお読みください。

以上、「毒親への対処法」という記事でした。

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