POINT毒親育ちの特徴は、子どもの頃に経験した「親の子育て」の影響を強く受けています。ですが、カウンセリングなどで改善することは可能です。
心理カウンセラーの寺井です。
「毒親」とは、そもそも、心理学などの学術用語ではなく、暴言、暴力、ネグレクト、過干渉、過保護など、「子供の人生に悪影響を及ぼす子育てを行う親」を指す言葉として、アメリカの専門家「スーザン・フォワード」が作った言葉です。
よって「毒親育ち」とは、「子どもの頃、暴言・暴力・ネグレクト・過干渉・過保護などの子育てを受けた人」という意味合いになります。
また、「三つ子の魂百まで」の諺にもある通り、子どもの頃に受けた「親の子育て(育児)の影響」は、自らの「性格・恋愛傾向・子育て観・結婚観」に大きな影響を与えています。
反対に言えば、「性格的な特徴・恋愛傾向・子育てのやり方・結婚に対する価値観」などは、生まれ持った遺伝的な特徴ではなく、あくまで生まれた後に身に付けた「習慣」にすぎません。
よって、カウンセリングを利用することで、カウンセラーの協力のもと毒親の影響から自分を解放し、今からでも「生きやすい習慣」へと改善していくことは可能です。
この記事は
- 毒親育ちの「意味合い」
- 毒親育ちの「性格的な特徴」
- 毒親育ちの「恋愛傾向」
- 毒親育ちの「結婚観の特徴」
- 毒親育ちの「子育ての特徴」
- 毒親育ちの「診断チェックリスト」
など、毒親育ちの特徴について解説しています。
毒親育ちとは?
「毒親育ち」とは、子どもの成長に悪影響を及ぼす子育てを行う「毒親」に育てられた人を指します。
「毒親」とは、子供の成長に悪影響を及ぼす親のことです。母の場合は「毒母」や「毒ママ」、父の場合は「毒父」と呼ばれ、毒親に育てられた人のことを「毒親育ち」と呼びます。
また、心理学に沿って考えると、「毒親育ち」とは以下のような意味合いになります。
POINT
- 毒親育ちとは「親の子育てに問題があった人」
- 毒親育ちとは「機能不全家族で育った人」
- 毒親育ちとは「アダルトチルドレン」
それでは、以下に詳しく解説していきます。
毒親育ちとは「親の子育てに問題があった人」
心理カウンセラーの経験に基づき考えると、毒親の特徴は、大きく分けて以下の4つのタイプにわけることができます。
POINT
- 暴言・暴力など「子どもの存在を否定する毒親」
- ネグレクトなど「子どもを放置する毒親」
- 親の価値観を子どもに押し付ける「過干渉な毒親」
- 子どもの健全な成長を阻害してしまう「過保護な毒親」
このように「毒親育ち」とは、暴言・暴力・ネグレクト・過干渉・過保護などの子育てを受けた人、すなわち「親の子育てに問題があった人」という意味合いになります。
なお「毒親の特徴」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
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毒親育ちとは「機能不全家族で育った人」
また、暴言・暴力・ネグレクト・過干渉・過保護など、家庭内に存在する様々な問題が原因で、子どもが日常的にストレスを感じている家族の状態を「機能不全家族」と言います。
機能不全家族とは、ストレスが日常的に存在している家族状態のことです。主に親から子どもへの虐待・ネグレクト(育児放棄)・子どもに対する過剰な期待などの様々な要因が家庭内にあり、子育てや生活などの家庭の機能がうまくいっていない状態です。
よって、毒親育ちとは「機能不全家族で育った人」と言い換えることができます。
なお「機能不全家族」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
毒親育ちとは「アダルトチルドレン」
同じように、子どもの頃「機能不全家族」で育った影響により、大人になって「学校・職場・恋愛・結婚・子育て」など、さまざまな人間関係に「生きづらさ」を感じている人を「アダルトチルドレン」と言います。
「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族で育ったことにより、「親から守られる」「適切な教育を受ける」などの正常な成長過程をたどれず、成人してからも生きにくさや心に傷を抱えている人のことをさします。
よって、毒親育ちとは「アダルトチルドレン」と言い換えることができます。
なお「アダルトチルドレン」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
毒親育ちの「男女」それぞれの「性格的な特徴」
子どもの頃に受けた「親の子育て(育児)の影響」は、自らの性格的な特徴に大きな影響を与えています。
このとき、「親の子育て(育児)の影響」によって形成される性格的な特徴を、「交流分析」という心理学では「人生脚本」と言います。
人生脚本とは、エリック・バーンが提唱した心理学理論です。幼少期に自分自身の人生脚本を描き、その通りになるとされています。人生脚本の大部分は親からのメッセージにより決定されます。無意識のうちに生き方を決め、それに従い行動するということです。
引用元:人生脚本とは
このように、毒親育ちの方の性格的な特徴は、子どもの頃(おおよそ6歳頃まで)に「親に言われた言葉」や「親にされた行動」などに基づいて形成され、それ以降、無意識に繰り返している思考・行動パターンのことを指します。
それでは、毒親育ちの性格的な特徴について「男女」それぞれに分けて解説していきます。
毒親育ちの「男性」の性格「5つ」の特徴
毒親育ちの男性の性格的な特徴は、主に以下の5点があげられます。
POINT
- 自分の意見や行動に自信が持てない
- 他人の評価や世間体を気にする
- 自分の非を認めようとしない
- 完璧を求めて頑張りすぎる
- 人間関係の距離感がわからない
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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毒親育ちの「女性」の性格「5つ」の特徴
毒親育ちの女性の性格的な特徴は、主に以下の5点があげられます。
POINT
- 自分の意見や行動に自信が持てない
- 他人の評価を気にする・他人と比べる
- 友人や恋人に強く依存する
- 人生を楽しむことに罪悪感を感じる
- 完璧主義・理想の自分への執着
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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毒親育ちの「男女」それぞれの「恋愛傾向」
子どもの頃に見聞きした「両親の夫婦関係の様子」や「両親の結婚生活の様子」は、自らの恋愛傾向に大きな影響を与えています。
このとき、恋人・夫・妻に対する愛情表現のやり方をはじめ、恋愛に対する考え方や、結婚に対する価値観が、親から子へ、子から孫へと無意識に連鎖していくしくみを「世代間連鎖」と言います。
世代間連鎖とは、親から子へ世代を超えて伝わるもののこと。わかりやすいものでいえば、虐待や貧困などの問題である。しかし、実際はそういった大きな問題だけではなく、親から子への愛情のかけ方や接し方も、連鎖する。
引用元:世代間連鎖を止めるの、やめた
このように、毒親育ちの方の恋愛傾向は、子どもの頃、「両親が自分に見せた愛情表現」や「母親が父親にしていた愛情表現」あるいは「父親が母親にしていた愛情表現」などを「模範」として形成され、それ以降、無意識に繰り返している恋愛パターンのことを指します。
それでは、毒親育ちの恋愛傾向について「男女」それぞれに分けて解説していきます。
毒親育ちの「男性」の恋愛傾向
毒親育ちの男性の恋愛傾向は、主に以下の5点があげられます。
POINT
- 自分への愛情を疑う・試す
- 恋愛相手を信じきれない
- 恋愛相手を支配・束縛しようとする
- 愛情に条件を付ける
- スキンシップに問題が生じやすい
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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毒親育ちの「女性」の恋愛傾向
毒親育ちの女性の恋愛傾向は、主に以下の5点があげられます。
POINT
- 相手の愛情に戸惑う
- 相手の言動に敏感
- 母親と同じ恋愛パターンを繰り返す
- 相手に意見が言えない
- 自分を大切にしてくれない相手を選ぶ
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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毒親育ちが結婚できない・結婚したくない理由
「結婚」とは、結婚相手と協力しながら、新たな「家庭」や「家族」を形成することで、「結婚生活」とは、子どもの頃に見聞きした「両親の夫婦関係の様子」や「両親の結婚生活の様子」を無意識に「模範」としながら営んでいくものです。
ですが、「毒親育ち」の方たちは、子どもの頃に見聞きした「両親の夫婦関係」や「両親の結婚生活」に対してあまり良い印象を持っていない場合が多く、「自分が結婚できるわけはない…」「結婚なんてしないほうがいい…」と感じやすい傾向があります。
毒親育ちの方が結婚できない・結婚したくないと感じる理由は、主に以下の8点があげられます。
POINT
- 「結婚生活」や「夫婦関係」に良い印象を持っていない
- 「家族」や「家庭」に良い印象を持ってない
- 「結婚相手(恋人)」や「結婚相手(恋人)の家族」を信じきれない
- 「異性に対する苦手意識」がある
- 「幸せになることへの罪悪感」がある
- 「幸せになってはいけない・幸せになれるわけがない」などの思い込みがある
- 「負の世代間連鎖」を断ち切りたい
- 「親に反対される・親に邪魔される」から
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
毒親育ちの子育てが辛い理由
「子育てのやり方」とは、子どもの頃、自分が親にしてもらった子育てのやり方を「模範」としつつ、両親の「手助け」を得ながら取り組んでいくものです。
ですが、毒親の子育ての影響を受けた「毒親育ち」の方たちは、子どもの頃、自分が親にしてもらった子育てのやり方が「模範」とならず、両親の協力も得られず、子育てが辛いと感じる傾向があります。
毒親育ちの子育てが辛い理由は、主に以下の8点があげられます。
POINT
- 「子育てのやり方」がわからない
- 子ども時代の「辛い経験」や「辛い感情」がフラッシュバックする
- 「親の手助け」を求めようとしない
- 「イライラ」が止まらない
- 「子どもが嫌い」だと感じる
- 「子どもへと八つ当たり」してしまう
- 「母親にふさわしくない」と感じる
- 過干渉・過保護など「自己犠牲」が強い
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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毒親育ち診断チェックリスト
本記事で紹介している「毒親育ちの特徴」は、以下の「毒親育ち診断チェックリスト」を実行することで、さらに詳しくチェックすることができます。
「毒親に育てられた悪影響」は、人の心のしくみ=心理学に沿ってひとつひとつ理解を深めていくことで克服することが可能です。
そのためには、自分を知ることが第一歩となります。
「毒親の影響から自分を解放する第一歩」として、是非、チェックしてみてください。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINT毒親育ちの男性の性格的な特徴は、「自信が持てない・世間体を気にする・自分の非を認めない・完璧主義・人間関係の距離感が不安定」などがある
- 毒親育ちの女性の性格的な特徴は、「自信が持てない・他人と比べる・友人や恋人への強い依存心・人生を楽しむことへの罪悪感・完璧主義・理想の自分への執着」などがある
- 毒親育ちの男性の恋愛傾向は、「愛情を疑う&試す・相手を信じきれない・相手を支配&束縛しようとする・愛情に条件を付ける・スキンシップに問題が生じやすい」などがある
- 毒親育ちの女性の恋愛傾向は、「相手の愛情に戸惑う・相手の言動に敏感・母親と同じ恋愛パターンを繰り返す・相手に意見が言えない・自分を大切にしてくれない相手を選ぶ」などがある
- 毒親育ちの結婚観の特徴は、「結婚や家庭に良い印象がない・結婚相手を信じきれない・異性への苦手意識・幸せへの罪悪感・次世代に影響を与えることへの恐れ・親の反対を押し切れない」などがある
- 毒親育ちの子育ての特徴は、「子育てのやり方がわからない・PTSDの影響・孤育て・イライラが止まらない・子どもが嫌い・八つ当たりしてしまう・自虐的思考・自己犠牲」などがある
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
是非、あわせてお読みください。
なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。
以上、「毒親育ちの『性格的な特徴・恋愛傾向・結婚観・子育て観』の解説」という記事でした。