POINT世代間連鎖によって起きる問題は、周囲の人々を巻き込んでしまう「社会的問題」と、自分の内面で起きる「心理的問題」にわけられます。
心理カウンセラーの寺井です。
子どもは人生経験が浅いため、親に対して従順であり、親を疑うことを知りません。
よって、例え、親の養育に問題があったとしても、子どもは気づくことができず、「親の考え方・親の行動パターン」の影響を、無意識に強く受けてしまいます。
そして、子どもの頃に親から受けた「問題ある養育」を、大人になって無意識に自分の子どもへと繰り返していきます。
このように、「子育て・教育・恋愛・結婚・仕事」などで起きる問題(負の世代間連鎖)の背景には、子どもの頃に記憶した「親の生き方」が強く影響していると言えます。
この記事は、世代間連鎖によって起きる問題(負の世代間連鎖)について説明しています。
世代間連鎖によって起きる問題(負の世代間連鎖)
子どもが心身共に健全に成長していくためには、「安全な居場所」と「信頼できる相手」が必要不可欠です。
ですが、「家庭」や「親・家族」が問題を抱えていると、子どもは心身共に健全な成長ができず、様々な問題を抱えることになります。
また、「家庭」や「親・家族」の養育に問題があったことで起きる問題とは、「児童虐待・DV・モラハラ」など「自分の周囲の人々を巻き込んでしまう問題」と、「生きづらさ」など「自分の内面に起きる問題」があります。
このように、「世代間連鎖によって起きる問題(負の世代間連鎖)」は、大きく分けて以下の2つにわけられます。
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- 「虐待・暴力・貧困」などの「社会的問題」
- 「アルコール依存症・共依存・依存気質・愛着障害」などの「心理的問題」
それでは、以下に詳しく説明していきます。
①世代間連鎖によって起きる「社会的問題」
カウンセリングの現場では、「子どもを虐待する親自身、かつては虐待の被害者である場合が多い」とよく言われます。
同じように、「暴言・暴力を繰り返す親も、かつては暴言・暴力の被害を受けた経験を持つ場合が多い」とも言われますし、「貧困に苦しむ親も、かつては生活保護を受ける家庭で育った経験を持つ場合が多い」とも言われます。
このように、世代間連鎖によって起きる「社会的問題」は、親から子へ、子から孫へと世代間で連鎖していく場合が多いと言えます。
とはいえ、世代間連鎖によって起きる「社会的問題」の影響は、100%の確率で「世代間連鎖」するわけではなく、自分が望めば「世代間連鎖を断ち切る」ことは可能です。
そのためには、世代間連鎖によって起きる「社会的問題」は、決して「社会状況」のみが原因で起きているわけではなく、「『人それぞれが考え・行動した結果』として起きている問題なので、『今から考えや行動を変えていく』ことで問題を解決できる」と捉えることが重要です。
そして、世代間連鎖によって起きる「社会的問題」は、大きく分けて以下の3つがあります。
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- 「虐待」の世代間連鎖
- 「暴力」の世代間連鎖
- 「貧困」の世代間連鎖
続きは、以下の記事で詳しく説明しています。
②世代間連鎖によって起きる「心理的問題」
子どもが健全に成長していくためには、「衣・食・住」などが確保されている「安全な居場所」や、自分の気持ちに無条件で共感してくれる「安全な相手」が必要となります。
本来であれば、子どもにとって「安全な居場所」とは「家庭」であり、「安全な相手」とは「親・家族」です。
ですが、「虐待・暴力・貧困」など「親・家族」が問題を抱える「家庭」に育った子どもは、安心して過ごすことができず、子どもの心は傷ついてしまいます。
このように、「子どもの頃、親・家族・家庭に問題があったことが原因で心が傷つき、大人になっても、自分の内面に問題を抱え続けている人」を「アダルトチルドレン」と呼びます。
アダルト・チルドレン(Adult Children:以下AC)とは、子どものころに、家庭内トラウマ(心的外傷)によって傷つき、そしておとなになった人たちを指します。…(中略)…ACの概念は1970年代にアメリカで提唱され始めました。
引用元:アダルト・チルドレンってなに
そして、「アダルトチルドレン」は、子どもの頃に体験した「親・家族・家庭の問題」を、頭では繰り返したくないと思っていても、気がつくと無意識に世代間連鎖してしまう特徴があります。
このとき、「アダルトチルドレンが世代間連鎖してしまう心理的問題」は、主に以下の点があげられます。
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- 「アルコール依存症」
- 「機能不全家族」
- 「生きづらさ」
- 「共依存」
- 「依存心」
- 「愛着障害」
続きは、以下の記事で詳しく説明しています。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINT「家庭」や「親・家族」が問題を抱えていると、子どもが心身共に健全に成長するために必要な「安全な居場所」と「信頼できる相手」が得られず、子どもは様々な問題を抱えることになる
- 世代間連鎖によって起きる「社会的問題」は、「虐待・暴力・貧困」などがある
- 世代間連鎖によって起きる「心理的問題」は、「アルコール依存症・共依存・依存気質・愛着障害」などがある
- 世代間連鎖によって起きる「心理的問題」を抱え続けている大人を「アダルトチルドレン」と呼ぶ
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以上、「世代間連鎖によって起きる問題(負の世代間連鎖)」という記事でした。