世代間連鎖とは何か?「問題・原因・断ち切る方法」を心理学で解説

世代間連鎖の原因・問題・断ち切る方法を心理学で解説している様子を表わすイラスト

POINT世代間連鎖によって、「虐待・暴力・貧困・アルコール依存症・共依存・愛着障害」などの問題が、親から子へと無意識に連鎖していきます。ですが、世代間連鎖を断ち切ることは可能です。

心理カウンセラーの寺井です。

世代間連鎖」とは、生き方、子育て方法、教育方針、愛情表現、異性との関わり方などが、「幼少期の親子関係」を通じて、親から子どもへ、子どもから孫へと、無意識に連鎖していく仕組みです。

そして、「虐待・暴力・貧困・アルコール依存症・共依存・愛着障害」など、「子育ての問題」や「生きづらさの問題」は、この「世代間連鎖」によって、親から子どもへ、子どもから孫へと無意識に連鎖していると言えます。

このように、様々問題が世代間連鎖する原因として考えられるのは「家庭環境の影響」で、心理学では「機能不全家族・アダルトチルドレン・毒親・人生脚本」などが、世代間連鎖の原因として考えられています。

とくに、日本は、昭和初期に「第二次世界大戦(太平洋戦争)」という「悲惨な社会状況」を経験しており、この「戦争」が「家庭環境」に与えた悪影響はすさまじく、結果として、この「戦争」の影響が、今現在に至っても、「子育ての問題」や「生きづらさの問題」など、様々な問題の原因となっていると心理学では考えられています。

ですが、このような「子育ての問題」や「生きづらさの問題」は、100%の確率で「世代間連鎖」してしまうわけではなく、カウンセリングなどを利用することで「世代間連鎖を断ち切る」ことは可能です。

 

この記事は、

  • 世代間連鎖とは何か?」の解説
  • 世代間連鎖によって起きる問題(負の世代間連鎖)
  • 世代間連鎖が起きる原因
  • 世代間連鎖が起きる割合
  • 世代間連鎖を断ち切る方法

など、世代間連鎖に関する記事をまとめています。

世代間連鎖とは?

世代間連鎖とは何か?を表わすイラスト

「世代間連鎖」とは、生き方、子育て方法、教育方針、愛情表現、異性との関わり方など、親から子へ、子から孫へと、様々な影響が親子間で連鎖していくしくみのことです。

また、「世代間連鎖」とは「世代間伝達」と呼ばれる場合もあります。

世代間連鎖とは、親から子へ世代を超えて伝わるもののこと。わかりやすいものでいえば、虐待や貧困などの問題である。しかし、実際はそういった大きな問題だけではなく、親から子への愛情のかけ方や接し方も、連鎖する。

引用元:世代間連鎖を止めるの、やめた

親が子どもへ伝ようとするものとしては、「命、生き方、知識、知恵、価値観、愛情、子育て方法、教育方針」「喜びや楽しさを感じる成功体験」「苦しさや辛さを感じるトラウマ体験」「財産、土地、職業」などがあげられます。

 

負の世代間連鎖とは?

負の世代間連鎖とは何か?を表わすイラスト

親から子へ、子から孫へと「世代間連鎖」する(受け継がれる)ものには、「父親とキャッチボールをした楽しい記憶」や「母親と料理を作った嬉しい記憶」など、「ポジティブな記憶の影響(正の影響)」もたくさんあります。

ですが、なかには「辛い記憶」や「苦しい記憶」など、「ネガティブな記憶の影響(負の影響)」も受け継がれる場合もあります。

そして、子どもの頃、自分が親にされて辛く苦しかった「子育て・教育による負の影響」を、大人になって、自分の子どもへと繰り返してしまうことを「負の世代間連鎖」と言います。

負の世代間連鎖とは、「親(又は親から上の世代)から引き継いだ負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」を指します。世の中の親子問題を抱えている人の多くが、「親を介してこの負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」に巻き込まれたことによって、様々な問題を抱えてしまうようになったことを知ることはとても大切なことです。

引用元:親子の問題①(世代間連鎖)

このように、「負の世代間連鎖」とは、「世代間連鎖によって起きる様々な問題」のことを指します

 

世代間連鎖によって起きる問題(負の世代間連鎖)

世代間連鎖によって起きる問題を表わすイラスト

子どもが心身共に健全に成長していくためには、「安全な居場所」と「信頼できる相手」が必要不可欠です。

ですが、「家庭」や「親・家族」が問題を抱えていると、子どもは心身共に健全な成長ができず、様々な問題を抱えることになります。

また、「家庭」や「親・家族」の養育に問題があったことで起きる問題とは、「児童虐待・DV・モラハラ」など「自分の周囲の人々を巻き込んでしまう問題」と、「生きづらさ」など「自分の内面に起きる問題」があります。

このように、「世代間連鎖によって起きる問題(負の世代間連鎖)」は、大きく分けて以下の2つにわけられます。

POINT

  1. 「虐待・暴力・貧困」などの「社会的問題
  2. 「アルコール依存症・共依存・依存気質・愛着障害」などの「心理的問題

続きは、以下の記事で詳しく説明しています。

 

「虐待・暴力・貧困・生きづらさ」が世代間連鎖する原因

虐待・暴力・貧困・生きづらさが世代間連鎖する原因を表わすイラスト

子どもが心身共に健全な成長をしていくためには、親から「子育て・教育」などの支援を受ける必要があり、「子どもは親に依存をする」ことで成長をしていきます。

ですが、「子どもは親に依存をする」ということは、それだけ「子どもは親の影響を強く受けてしまう」とも言えます。

 

世代間連鎖は「社会状況」や「家庭環境」の影響を受けやすい

このように、「世代間連鎖」とは、生き方、子育て方法、教育方針などが、親から子どもへ、子どもから孫へと、親子間で連鎖していくことです。

反対に言えば、「世代間連鎖」によって親から子どもへと受け継がれていく生き方、子育て方法、教育方針などは、「社会状況」や「家庭環境」の影響を受けやすく、そのぶん、親と子の間で「世代の違いによる『価値観の相違』」が生じやすいとも言えます。

よって、「世代間連鎖」によって親から子どもへと受け継がれていく生き方、子育て方法、教育方針などは、「親が子どもの頃に体験していた『社会状況』や『家庭環境』に基づいた『古い価値観』」と言い換えることができ、子どもは「ひと世代前の『古い価値観』の影響を受けてしまう」と言い換えることができます。

 

世代間連鎖の原因は「遺伝」ではなく「習慣」

このように、「世代間連鎖」は「遺伝」によって起きていると考えられがちですが、心理学に沿って考えると、「世代間連鎖の原因」は生まれ持った「遺伝」によるものではなく、「社会状況」や「家庭環境」の影響を受けながら、生まれた後に身に付けた「習慣」によるものと考えることができます。

このようなことから、日本において考えられている「様々な問題が世代間連鎖する原因」は、主に以下の2点にわけることができます。

POINT

  1. 戦争という社会状況」の影響
  2. 親や家族という家庭環境」の影響

続きは、以下の記事で詳しく説明しています。

 

世代間連鎖が起きる割合

世代間連鎖が起きる割合を考えている人たちを表わすイラスト

生まれたばかりの子どもは一人では生きていけません。子どもが心身共に健全な成長をしていくためには、親から「子育て・教育」などの支援を受けることが不可欠です。

なので、自らを「育児・教育」してくれる「親の存在」を、子どもは疑うことがありません。

よって、親から「虐待」を受けたとしても、子どもは親の行いに問題があるとは感じられず、そのぶん、子どもは「虐待の影響」を深く受けてしまいます。

ですが、親から虐待を受けた経験があったとしても、100%の確率で「虐待の世代間連鎖」が起きてしまうわけではなく、自分が望めば「虐待の世代間連鎖を断ち切る」ことは可能です。

この記事は、以下のような「世代間連鎖に関わるさまざまな割合」について説明しています。

POINT

  1. 虐待の世代間連鎖」が起きる割合
  2. 児童虐待の「加害者」の割合
  3. 虐待行為の頻度」の割合
  4. 貧困の世代間連鎖」が起きる割合

続きは、以下の記事を読み下さい。

 

世代間連鎖を断ち切る方法

世代間連鎖を断ち切る方法を表わすイラスト

子どもは親の背中を見て育つ」という言葉があるように、毎日の家庭生活の中で、子どもは無意識に、親から様々なことを吸収しながら成長していきます。

そして大人になったとき、自分が子どもの頃に親から吸収した「人間関係のやり方・異性との関り方(愛着スタイル)・子育てのやり方・教育方針など」を、自分の子どもへと繰り返していきます。

反対に言えば、「世代間連鎖」は「遺伝」によって引き起こされているものではなく、あくまで生まれた後、子どもの頃に親から吸収した「習慣」によって引き起こされているということになります。

なので、「世代間連鎖」は「習慣」によって引き起こされている以上、子どもの頃に親から吸収した「習慣」を書き換えることで、世代間連鎖を断ち切ることができると心理学では考えます。

そして、心理学で考える「世代間連鎖の原因」とは、以下の3つが考えられます。

POINT

  1. 機能不全家族・アダルトチルドレン
  2. 毒親
  3. 人生脚本

よって、心理学で考える「世代間連鎖を断ち切る方法」とは、以下の3つの方法が考えられます。

POINT

  1. アダルトチルドレンを克服する」ことで「世代間連鎖を断ち切る」
  2. 毒親の影響から自分を解放する」ことで「世代間連鎖を断ち切る」
  3. 人生脚本を書き換える」ことで「世代間連鎖を断ち切る」

続きは、以下の記事で詳しく説明しています。

 

まとめ

さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。

  • POINT世代間連鎖とは、親から子へ、子から孫へと、様々な影響が親子間で連鎖していくしくみのこと
  • 負の世代間連鎖とは、子どもの頃に親から受けた「子育て・教育による負の影響」を、自分の子どもへと繰り返してしまうこと
  • 世代間連鎖によって起きる問題は、周囲の人々を巻き込んでしまう「社会的問題」と、自分の内面で起きる「心理的問題」にわけられる
  • さまざまな問題が世代間連鎖する原因は、「①戦争の影響」と「②家庭環境の影響」の2つが考えられる
  • 虐待の世代間連鎖が起きる割合は「30%~50%程度」と言われている。また、母子家庭は「貧困の世代間連鎖が起きる割合が高い」と言われている
  • 世代間連鎖を断ち切る方法は、「①アダルトチルドレンの克服」「②毒親の影響からの解放」「③人生脚本の書き換え」の3つの方法が考えらる

また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。

是非、あわせてお読みください。

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。

以上、「世代間連鎖とは何か?「問題・原因・断ち切る方法」を心理学で解説」という記事でした。

この記事を書いた人
寺井 啓二

「うつ、アダルトチルドレンの克服経験」を持つ「心理カウンセラー・心理セラピスト」。
自らの克服経験を世の中のために役立てたいと考え、2013年に「メンタル心理そらくも」を設立、代表を務める。
10年以上のカウンセリング臨床実績があり、「アダルトチルドレン、インナーチャイルド、うつ病、パニック障害、人間関係の生きづらさ、親子関係の悩み(毒親)、子育ての悩み、恋愛・結婚の悩み、中学生・高校生の悩み」などの相談を得意としている。

◆カウンセリング実績
・臨床実績:過去2000回以上
・男女比:男性40%、女性60%
・年齢層:中学生から60歳代
・来訪元:静岡県内、愛知など東海圏
     東京、神奈川など首都圏
     大阪、兵庫など関西圏
     海外在住の方

◆保有資格
・上級心理カウンセラー
・メンタル心理カウンセラー
・うつ病アドバイザー
・チャイルドカウンセラー
・家族療法カウンセラー
・セルフ・アクセプタンスカウンセラー
・EFT-Japan Level 1
・EFT-Japan プラクティショナー

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