機能不全家族チェック|タイプと特徴と影響
完全な家族などありません。みな機能不全家族です。
機能不全家族チェックとして、機能不全家族のタイプと特徴と影響を詳しく説明していきます。
ただ、先述の通り、機能不全家族とは、どこかの家庭を評価したり疑ったりする大人目線の言葉ではありません。
あくまて、子どもが感じる危機感や息苦しさが機能不全家族のチェックポイントです。
この記事では、子どもにとって、どのような家族が機能不全家族と言えるのか?を具体例に沿ってチェックしていきます。
機能不全家族チェック①:タイプと特徴
以下の機能不全家族のタイプと特徴をチェックして頂き、「もしかして…当てはまるかもなぁ…」と、かすかに感じる部分がひとつでもあれば、子ども時代のあなたにとって、安心・安全な家族ではなかった可能性があります。
1.愛情や感謝の無い冷たい感じの家庭だった。
ありがとう…ごめんなさい…お願い…おはよう…といった挨拶や感謝の言葉、お願い、謝罪、笑い声、スキンシップなど、気持ちのキャッチボールが少なく、温かさが感じられず、静寂に心が縛られるような家庭の雰囲気だった。
2.親の期待が大きかった。
進学先や就職先、学校の成績やスポーツの成績など、親のほうが入れ込み過ぎて、過大な期待を押し付けられた。また、ハードルの高い期待を親にかけられ、期待に添えないと認めてもらえなかった。
3.他人の目を気にする、外面(そとづら)が良い家庭だった。
家族が、お金、仕事、学歴を重視した人付き合いをしたり、肩書や世間体を重視して、親せきや近所に見栄を張りがちだった。
4.溺愛し過度の甘えを許す親だった。
なにをしても叱ったり怒ったりしてもらえず、学校や友人たちとのあいだでトラブルになりがちだった。反対に、自分の意思で自由にできることがすくなく、親の思い通りになってしまっていた感じがする。
5.親と子どもの立場が逆転していた。
親が仕事や家事をまともにできず、もしくは片親であったため、親に代わって、頑張ったり我慢したり、家事をしたり兄弟の面倒をみたりしていた。また、親の愚痴を聞いてあげたり、親と家族を支えるために、自分の自由を後回しにしがちだった。
6.他人や兄弟姉妹と比較された。
同級生や親せき、テレビに出ている子どもや兄弟姉妹など、学歴や成績や容姿などについてなにかと比較され、心が傷つくことがあった。
7.身体的、性的、心理的な虐待があった。
体を執拗に触られたり、暴力を受けたり、からかわれたり、馬鹿にされたり、いやみなことを言われたり、躾だ!親だ!という理屈で、嫌がらせや体罰やお仕置きなどがあった。
8.突然、怒りを爆発する家族がいた。
普段は穏やでも、何かのきっかけで突然キレて怒りを爆発させる家族がいた。
9.親が情緒不安定がちだった。
突然泣き出したり、突然怒り出したり、突然に家を飛び出してしまったり、親が情緒不安定でよくわからないところがあった。
10.依存症の家族がいた。
親に限らず、家族の中に、なんらかの依存症を抱えている家族がいた。偏った極端な考え方を聞かされてしまったり、偏った極端な行動を目にしてしまって、心に負担を感じていた。
11.親が不仲であった。
両親の仲が冷め切っていて孤独を感じていたり、両親同士の喧嘩があって怯えを感じていた。また、嫁と姑の関係など、両親同士に限らず、親の親=祖父祖母との関係も同じく影響します。
12.親が不在がちだった。
入院など、親が病気を患い家に不在がちであったり、仕事が多忙で家に不在がちであった。また、親が不在がちのため、祖父母に預けられるケースが多く、本当は親と一緒にいたかった。
13.秘密が多い家族だった。
親の行動に不審を感じたり、夜中にひそひそ話が聞こえてきたり、親がなにか隠しごとをしているのではないか?という漠然とした不安を感じていた。
以上にあげたポイントが、ひとつでも当てはまる家族であった場合、それは、子ども時代の自分が、安心できない緊張した時間を過ごしがちだったということになり、リラックスできない家族=機能を果たしていない家族=機能不全家族であった可能性があります。
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機能不全家族チェック②:子どもへの影響
機能不全家族で育った子どもには、いくつか共通して影響を受ける考え方&感じ方のクセがあります。
うらをかえすと、機能不全家族で育った人には特徴があり、その特徴は、機能不全家族で育った子どもに伝わる暗黙のルールと呼ばれ、アダルトチルドレンの原因となります。
このように、育ての親の特徴が、親から子どもへ、子どもから孫へと受け継がれていく仕組みを、世代間連鎖と言います。
機能不全家族で育った子どもに伝わる暗黙のルール
- 感じてはいけない!⇒感じたことを素直に表現してはいけない!隠さなくてはいけない!
- 話してはいけない!⇒問題に気づいても話してはいけない!見て見ぬふりをしなければならない!
- 信頼してはいけない!⇒人を信じてもマイナスにしかならない!傷つくことにしかならない!
『①感じてはいけない②話し手はいけない③信頼してはいけない』以上の三つが、機能不全家族で育った子どもが身に付ける暗黙のルールで、交流分析では禁止令とドライバーとも言います。
大人になって素直な感情表現が苦手に感じたり、世間話が苦手に感じたり、人間関係が上手くいかなかったりと、生きづらい原因となり、アダルトチルドレンの症状へと発展していきます。
(関連:アダルトチルドレンが抱える問題)
とはいえ、これらはあくまでも、これ以上、自分が傷つかないで済むように、余計なことを慎まなければ!という防衛本能=防衛機制です。
家族は、生まれて初めてであった人間であり、その生まれて初めて出会った家族という人間との間で傷ついた場合、それ以降、人間全体に警戒心を持つようになってしまいます。
このように、機能不全家族との生活で傷ついた幼心をインナーチャイルドとよび、機能不全家族で育ったことにより傷ついた、幼心の痛みを今も感じ続けている大人をアダルトチルドレンと呼びます。
そして、私=寺井自身も、かつてはアダルトチルドレンであり、アダルトチルドレンを克服した心理カウンセラーです。
なので、機能不全家族によって生まれるアダルトチルドレンの症状は、当方にて多くの改善実績があり、当方にて十分に改善の見込める症状です。
(関連:アダルトチルドレン(ac)チェックリスト)