・機能不全家族で育った可能性があります
「機能不全家族」については以下の記事で詳しく解説しています。
また、「機能不全家族」とは「家庭内に存在する様々な問題が原因で、子どもが日常的にストレスを感じている家族の状態」を指す言葉です。
機能不全家族とは、ストレスが日常的に存在している家族状態のことです。主に親から子どもへの虐待・ネグレクト(育児放棄)・子どもに対する過剰な期待などの様々な要因が家庭内にあり、子育てや生活などの家庭の機能がうまくいっていない状態です。
「機能不全家族の原因」は、ほとんどの場合、家族の中心である「親」にあると言われており、機能不全家族の原因になる親は「親自身も機能不全家族で育った可能性が高い」と考えられています。
このように「機能不全家族」とは、親から子へ、子から孫へと世代を超えて連鎖している問題と言え、専門家の中には「日本の家族の8割以上が機能不全家族である」という見解もあるほどで、「機能不全家族」とは限られた人たちにのみ起こる縁遠い問題ではなく、誰にでも起こり得る身近な問題と言えます。
なお、「子どもの頃、親にされて嫌だった子育てのやり方(親の子育てから受けた負の影響)を、大人になって自分の子どもへと無意識に繰り返してしまうこと」を「負の世代間連鎖」と言います。
負の世代間連鎖とは、「親(又は親から上の世代)から引き継いだ負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」を指します。世の中の親子問題を抱えている人の多くが、「親を介してこの負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」に巻き込まれたことによって、様々な問題を抱えてしまうようになったことを知ることはとても大切なことです。
引用元:親子の問題①(世代間連鎖)
そして「機能不全家族で育った人」は、本来であれば子どもにとって最も信頼できるはずの「両親」や「家族」から傷つけられた経験(幼少期トラウマ)を持つことになり、その影響で、大人になって生きづらさを抱えるようになると考えられています。
このように「機能不全家族で育った人は、大人になって生きづらさを抱える」場合がありますが、「機能不全家族で育った影響」は「発達障害」ような生まれ持った「先天的性格(気質)」ではなく、生まれた後に形成された「後天的性格」であるため、専門的な取り組みをすることで克服することは可能です。
そして、心理カウンセリングの現場では「機能不全家族で育った影響を克服するために必要な考え方」として、「アダルトチルドレン」や「インナーチャイルド」という「概念」が用いられる場合が多いです。
なお、「『機能不全家族』と『アダルトチルドレン』の関係」や「『機能不全家族』と『インナーチャイルド』の関係」については以下に詳しく解説していますので、是非お読み下さい。
「機能不全家族」と「アダルトチルドレン」の関係
「アダルトチルドレン」とは、家庭内に存在する様々な問題が原因で子どもの頃に「トラウマ(心的外傷)」を負い、その影響で、大人になって「精神疾患、否定的自己概念、偏った人間関係、仕事・恋愛・結婚・子育てがうまくいかない」などの「生きづらさ」を抱えている人のことを指します。
アダルトチルドレン(AC)とは、子どもの頃に親や養育者など家族から受けたトラウマによって、大人になってからも自身が生きづらさを感じながら生活している人のことです。
また「アダルトチルドレンの研究」によると、「機能不全家族とは、アダルトチルドレンの原因となる家族」として定義されています。
「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族で育ったことにより、「親から守られる」「適切な教育を受ける」などの正常な成長過程をたどれず、成人してからも生きにくさや心に傷を抱えている人のことをさします。
ですので、「機能不全家族で育った人」と「アダルトチルドレン」は同じ意味合いの言葉と言えます。
今では、「アダルトチルドレン(AC概念)」の生みの親であるアメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」によって「アダルトチルドレンからの回復プロセス」がしっかりと確立されています。
そして、「クラウディア・ブラック」は「アダルトチルドレンからの回復」には以下の2点が重要と述べています。
POINT
- 「親・家族」に対する負の感情は「親・家族」に聞かせるのではなく、「親以外の信頼できる相手(心理カウンセラー・自助グループなど)」に聞いてもらう必要がある
- 「親・家族」に対する負の感情は「安全な場所(カウンセリングルーム・自助グループなど)」で聞いてもらう必要がある
以上のことから、「心理カウンセリングは、アダルトチルドレンの克服(機能不全家族で育った影響の克服)にとても有効である」と言われており、カウンセリングを利用して、カウンセラーの協力を得ながら「アダルトチルドレンからの回復プロセス」を進めることで「アダルトチルドレンの克服(機能不全家族で育った影響の克服)が可能となる」と言えます。
なお、当社メンタル心理そらくもが考える「アダルトチルドレン克服カウンセリング(機能不全家族で育った影響の克服方法)」については、以下の記事で詳しく解説していますので是非お読み下さい。
「機能不全家族」と「インナーチャイルド」の関係
「インナーチャイルド(Innner Child)」とは、スイスの心理学者「カール・ユング」が提唱した「概念」で、直訳すると「内なる子ども」という意味であり、具体的には「傷ついたまま自分の心に取り残さている子どもの頃の自分のイメージ」を意味します。
心理学では「幼少期の体験は『人格形成』に多大な影響を与える」と考えられており、とくに「インナーチャイルドが傷ついたまま」だと、大人になって「精神疾患、否定的自己概念、偏った人間関係、仕事・恋愛・結婚・子育てがうまくいかない」などの「生きづらさ」を感じる場合があると考えられています。
子ども時代に体験したトラウマは、…(中略)…日々の生活や仕事、恋愛など多岐に渡ってあらゆる方面に長く影響を残します。なおかつ意図せずにトラウマを経験した年齢が通常よりも若く発達段階の早期であればあるほど、人生に与える影響は広く深いものになります。
引用元:トラウマが人生に与える影響とは
このように、心理学における「インナーチャイルド」とは「幼少期に負ったトラウマ(心の傷)」や「幼少期に満たされなかった気持ち」や「幼少期に身に付けた思考・行動パターン」など「生きづらさ(機能不全家族で育った影響)の根本原因)」を指します。
以上のことから、「インナーチャイルド」とは「アダルトチルドレンの生きづらさ(機能不全家族で育った影響)の根本原因を意味する言葉」と考えることができ、カウンセリングを利用して、カウンセラーの協力を得ながら「傷ついたインナーチャイルド(幼少期のトラウマ)を癒す」ことで「アダルトチルドレンの克服(機能不全家族で育った影響の克服)が可能となる」と言えます。
なお、「インナーチャイルド(機能不全家族で育った影響の根本原因)」については、以下の記事で詳しく解説しています。
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以上、「機能不全家族チェックリスト結果」でした。