アダルトチルドレン(ac)タイプ診断チェックリスト:『インナーチャイルドのタイプ』をセルフチェック!

アダルトチルドレン(ac)タイプ診断を行っている様子を表すイラスト

POINT「アダルトチルドレン(ac)タイプ診断チェックリスト」を行うことで、「インナーチャイルドのタイプ」がわかり、自分に適した方法で「アダルトチルドレンの克服」に取り組めるようになります。

心理カウンセラーの寺井です。

「アダルトチルドレン」とひと口に言っても「さまざまなタイプ」があり、「それぞれのタイプ固有の特徴」や「それぞれのタイプに適した克服方法」があります。

なお「アダルトチルドレンのタイプ(インナーチャイルドのタイプ)」は、主に以下の「7タイプ」があります。

POINT

  1. 「ヒーロー(英雄役)」
  2. 「スケープゴート(身代り役)」
  3. 「ロストワン(いない子)」
  4. 「ピエロ(おどけ役)」
  5. 「ケアテイカー(世話役)」
  6. 「イネイブラー(支え役)」
  7. 「プラケーター(慰め役)」

このように「アダルトチルドレンのタイプ診断」を行うことで、「子どもの頃に身に付けた『生きづらい思考パターン(人生脚本)』の影響」や「子どもの頃に負った『幼少期のトラウマ(インナーチャイルド)』の影響」など「生きづらさの原因」を理解することができ、「自分に適した(それぞれのタイプに適した)方法で『アダルトチルドレンの克服』に取り組める」ようになります。

このアダルトチルドレン(ac)タイプ診断チェックリストは、「アダルトチルドレン研究の専門家たちの文献」と「心理カウンセリングでの症例」に基づき、各タイプの特徴を「12個」あげており、「自分にはどの『アダルトチルドレンタイプ』の傾向があるのか?(インナーチャイルドのタイプ)」をチェックすることができます。

アダルトチルドレン(ac)タイプ診断チェックリスト

機能不全家族で育った影響やアダルトチルドレンタイプそれぞれの特徴をチェックしているイメージ

POINT

  1. 本チェックリストは、「アダルトチルドレンの克服を進める(自己理解を深める)」ためのものです
  2. 本チェックリストを行うことで、「自分に適した(それぞれのタイプに適した)方法で『アダルトチルドレンの克服』に取り組める」ようになります
  3. 本チェックリストは、「どれかひとつのタイプだけに当てはまる」ことより、「複数のタイプの特徴に当てはまる」ことが多いです

それでは、以下の「チェックリスト」を行い「自分に当てはまる項目」をチェックしてください。

 

①ヒーロー(英雄役)の特徴・診断

アダルトチルドレン:ヒーロー(英雄役)の診断チェックリストのイメージ

「ヒーロータイプ(英雄役)」は、「親や家族の期待」に応えるために「勉強・スポーツ・習い事」を頑張ったり、「頼りない親」に代わって「家族の問題」を解決したり、「優秀な人間(英雄的存在)」となって家族を支えようとします。

なお、ヒーロータイプは「小さな大人」あるいは「小さな保護者」と呼ばれる場合があります。

 

ヒーロー(英雄役)の特徴

ヒーロータイプは、子どもの頃から「親や家族の期待」に応えるために頑張り続けてきたため、大人になっても「周囲の期待に応えるために積極的に頑張り続ける」という点が最大の特徴です。

よって、ヒーロータイプは周囲からは「優秀な人」あるいは「頼りがいのある人」に映りますが、内面には「失敗することへの強い恐れを抑圧している」場合が多く、少しの「失敗」で「心のバランスを大きく崩してしまう」など「挫折に弱い」一面があり、一度「挫折」をすると「復活」をするまでに多くの時間を要する場合があります。

なお、ヒーロータイプは「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられており、「『長子(長男・長女)』に多い」と考えられています。

 

ヒーロー(英雄役)の診断チェックリスト

全部で「12項目」です。「当てはまる項目」にチェックしてください。

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※チェックが「5つ以上」当てはまる場合

「5つ以上」当てはまる場合は「ヒーロータイプ(英雄役)」の傾向があります。

ヒーロータイプの『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』」など、以下の記事を読んでさらに理解を深めましょう。

 

②スケープゴート(身代り役)の特徴・診断

アダルトチルドレン:スケープゴート(身代り役)の診断チェックリストのイメージ

「スケープゴート(身代り役)」は、親や家族から「無実の罪(冤罪)」を着せられたり「八つ当たり」をされても黙って一身に受け止め、「自分が家族のストレスのはけ口になる(身代りの犠牲者になる)」ことで家族の崩壊を防ごうとします。

なお、スケープゴートは「家族のごみ箱」あるいは「家族のサンドバッグ」と呼ばれる場合があります。

 

スケープゴート(身代り役)の特徴

スケープゴートは、子どもの頃から「自分が家族のストレスのはけ口になる(身代りの犠牲者になる)」ことによって家族の崩壊を防ぎ続けてきたため、大人になっても「謂れのない『冤罪・差別・いじめ』を黙って受け止めてしまう」あるいは「あえて『悪者・嫌われ者』になろうとする」という点が最大の特徴です。

よって、スケープゴートは周囲からは「厄介者」に映りますが、内面には「誰かを救うために自分が身代わりになる」という「自己犠牲の精神」を強く持っており、実際には「根は優しい性格である場合が多い」と考えられています。

なお、スケープゴートは「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられており、「兄姉(年上のきょうだい)」が「ヒーロータイプ」である場合多く、兄弟姉妹のなかで「『優秀な兄姉(ヒーロータイプ)』と『厄介者の弟妹(スケープゴート)』という関係性である場合が多い」と考えられています。

 

スケープゴート(身代り役)の診断チェックリスト

全部で「12項目」です。「当てはまる項目」にチェックしてください。

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※チェックが「5つ以上」当てはまる場合

「5つ以上」当てはまる場合は「スケープゴート(身代り役)」の傾向があります。

スケープゴートの『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』」など、以下の記事を読んでさらに理解を深めましょう。

 

③ロストワン(いない子)の特徴・診断

アダルトチルドレン:ロストワン(いない子)の診断チェックリストのイメージ

「ロストワン(いない子)」は、「親の意見」や「兄姉(年上のきょうだい)の意見」に従うことを優先して「自我」を抑え込み、「自分の存在感を消す(いない子になる)」ことによって家族の負担を減らそうと(家族に迷惑を掛けないように)します。

なお、ロストワンは「ロストチャイルド」あるいは「ロンリー」と呼ばれる場合があります。

 

ロストワン(いない子)の特徴

ロストワンは、子どもの頃から「自分の存在感を消す(いない子になる)」ことで家族の負担を減らそうとしてきたため、大人になっても「自分の意見や感情を内面に抑え込む」あるいは「周囲と距離を取って一人で過ごすことが多い」という点が最大の特徴です。

よって、ロストワンは周囲からは「何を考えているかわからない人」あるいは「存在感が薄い人」に映りますが、内面には「『豊かな感受性』と『独創性』をひた隠しにしている場合が多い」と考えられています。

なお、ロストワンは「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられており、「『長子(長男・長女)』に少なく『末っ子』に多い」と考えられています。

 

ロストワン(いない子)の診断チェックリスト

全部で「12項目」です。「当てはまる項目」にチェックしてください。

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※チェックが「5つ以上」当てはまる場合

「5つ以上」当てはまる場合は「ロストワン(いない子)」の傾向があります。

ロストワンの『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』」など、以下の記事を読んでさらに理解を深めましょう。

 

④ピエロ(おどけ役)の特徴・診断

アダルトチルドレン:ピエロタイプ(おどけ役)の診断チェックリストのイメージ

「ピエロタイプ(おどけ役)」は、「喧嘩や不和が多い家族のストレスや緊張」を和らげるため、突然おどけたり、歌いだしたり、笑いを誘ったり、笑顔を振りまくなど、「ムードメーカー(おどけ役)」となって家族の雰囲気を和ませようとします。

なお、ピエロタイプは「マスコット・クラウン」あるいは「道化役」と呼ばれる場合があります。

 

ピエロ(おどけ役)の特徴

ピエロタイプは、子どもの頃から「家族のネガティブな雰囲気」を敏感に察知していち早く和ませてきたため、大人になっても「周囲のネガティブな雰囲気を敏感に察知して積極的に和ませる」という点が最大の特徴です。

よって、ピエロタイプは周囲からは「明るく優しく人懐っこい性格」に映りますが、内面には「寂しさ、悲しさ、孤独、怖さ、不安、怒り、イライラ、緊張」など「ネガティブ感情を抑圧している場合が多い」と考えられています。

なお、ピエロタイプは「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられており、「『長子(長男・長女)』よりも、可愛がられやすい『末っ子』に多い」と考えられています。

 

ピエロ(おどけ役)の診断チェックリスト

全部で「12項目」です。「当てはまる項目」にチェックしてください。

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※チェックが「5つ以上」当てはまる場合

「5つ以上」当てはまる場合は「ピエロタイプ(おどけ役)」の傾向があります。

ピエロタイプの『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』」など、以下の記事を読んでさらに理解を深めましょう。

 

④ケアテイカー(世話役)の特徴・診断

アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)の診断チェックリストのイメージ

「ケアテイカー(世話役)」は、「親」に代わって「病気の家族の看病」をしたり、「炊事・洗濯など家事」をこなしたり、「幼い弟妹の面倒」をみたり、「祖父母の介護」をしたり、「父親代わり・母親代わり(世話役)」となって家族の世話しようとします。

なお、ケアテイカーは「リトルナース(小さい看護師)」と呼ばれる場合があります。

 

ケアテイカー(世話け役)の特徴

ケアテイカーは、子どもの頃から「家族の世話」をしてきたため、大人になっても「他者の世話を積極的に行う」という点が最大の特徴です。

よって、ケアテイカーは周囲からは「気が利く人」あるいは「面倒見が良い人」に映ることが多いですが、相手の気持ちを考えずに先回りして世話を焼いてしまうことから「過干渉・おせっかい」に映る場合もあります。

なお、ケアテイカーは「男性」より「女性」の方が多く、さらに順番的に先に生まれた「『長子(長男・長女)』に多い」と考えられています。

また、積極的に世話をする「ケアテイカーの印象」は、「自己犠牲」を美徳とする「日本女性の印象」にかさなる部分が多いことから、「ケアテイカーは日本女性に多いタイプ」と考えられています。

 

ケアテイカー(世話け役)の診断チェックリスト

全部で「12項目」です。「当てはまる項目」にチェックしてください。

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※チェックが「5つ以上」当てはまる場合

「5つ以上」当てはまる場合は「ケアテイカー(世話役)」の傾向があります。

ケアテイカーの『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』」など、以下の記事を読んでさらに理解を深めましょう。

 

⑥イネイブラー(支え役)の特徴・診断

アダルトチルドレン:イネイブラー(支え役)の診断チェックリストのイメージ

「イネイブラー(支え役)」は、「苦労する母親」に代わって幼い弟妹の面倒を見たり、「不甲斐ない父親」に代わって母親を支えたり、「自己犠牲」によって家族を支えようとします。

なお、イネイブラーは「偽親(にせおや)」と呼ばれる場合があります。

 

イネイブラー(支え役)の特徴

イネイブラーは、子どもの頃から「両親」や「家族」を支えてきたため、大人になっても「他者の手助けを率先して行う」という点が最大の特徴です。

よって、イネイブラーは周囲からは「困っている人を支える献身的な人」に映ることが多いですが、相手の気持ちを考えずに一方的に尽くしすぎてしまうことから「相手の依存心を助長してしまう(相手の精神的自立を阻害してしまう)」場合があります。

なお、イネイブラーは「男性」より「女性」の方が多く、「『献身的で優しい性格の女性』である場合が多い」と考えられています。

また、献身的に他者を支える「イネイブラーの印象」は、「自己犠牲」を美徳とする「日本女性の印象」にかさなる部分が多いことから、「イネイブラーは日本女性に多いタイプ」と考えられています。

 

イネイブラー(支え役)の診断チェックリスト

全部で「12項目」です。「当てはまる項目」にチェックしてください。

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※チェックが「5つ以上」当てはまる場合

「5つ以上」当てはまる場合は「イネイブラー(支え役)」の傾向があります。

イネイブラーの『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』」など、以下の記事を読んでさらに理解を深めましょう。

 

⑦プラケーター(慰め役)の特徴・診断

アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の診断チェックリストのイメージ

「プラケーター(慰め役)」は、「暗い表情の家族」の存在にいち早く気づいたり、「落ち込んでいる家族」や「悩んでいる家族」の気持ちに優しく寄り添ったり、「聞き役に徹する」ことで家族を慰めようとします。

なお、プラケーターは「小さなカウンセラー」と呼ばれる場合があります。

 

プラケーター(慰め役)の特徴

プラケーターは、子どもの頃から「両親」や「家族」に優しく寄り添ってきたため、大人になっても「他者に献身的に寄り添う」という点が最大の特徴です。

よって、プラケーターは周囲からは「他者の気持ちを敏感に察して優しく寄り添う人」に映りますが、他者の感情の影響を受けやすいため、「他者の感情に振り回されやすく、自分のことが後回しになりやすい」と考えられています。

なお、プラケーターは「男性」より「女性」の方が多く、「『消極的で優しい性格の女性』である場合が多い」と考えられています。

 

プラケーター(慰め役)の診断チェックリスト

全部で「12項目」です。「当てはまる項目」にチェックしてください。

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※チェックが「5つ以上」当てはまる場合

「5つ以上」当てはまる場合は「プラケーター(慰め役)」の傾向があります。

プラケーターの『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』」など、以下の記事を読んでさらに理解を深めましょう。

 

「アダルトチルドレンタイプ」とは何か?

7つのアダルトチルドレンタイプを表すイラスト

「アダルトチルドレンタイプ」とは、1980年代にアメリカ社会に定着し始めた「アダルトチルドレン(AC概念)」をより理解しやすくするために、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」が「アダルトチルドレン・シンドローム―自己発見と回復のためのステップ」という著書の中で示した「考え方」です。

アメリカのセラピスト、クリッツバーグ(Kritsberg,W)が1985年に出した『ACOA症候群(The Adult Children of Alcoholics Syndrome)』という本の中で、成人してアダルトチルドレンとなった人々が、子ども時代に機能不全家族のなかで、どのような役割を担わされていたかについて言い表したものです。

引用元:アダルトチルドレン6つの役割

このように、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」は、アダルトチルドレンが子どもの頃に担った「機能不全家族での役割」を「アダルトチルドレンタイプ」としてまとめました。

 

「アダルトチルドレン(ac)タイプ診断」を行う理由

このように、アダルトチルドレンとは子どもの頃に担った「機能不全家族での役割」が習慣化して性格として根付いてしまい、大人になって「生きづらさ」を感じている人と言えます。

また、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」は、「子どもを生きればおとなになれる『インナーアダルト』の育て方」という著書の中で、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」として、次の「4つのステップ」を示しました。

POINT

  • ステップ①:過去の喪失を探る
    機能不全家族で負った「幼少期のトラウマ(インナーチャイルド)」の存在に気づき、「幼少期のトラウマ(インナーチャイルド)」を癒す
  • ステップ②:過去と現在をつなげる
    機能不全家族で身に付けた「『生きづらい』思考パターン(人生脚本)」が、現在の自分にどのような影響を与えているか?を理解する(アダルトチルドレンタイプ診断
  • ステップ③:取りこんだ信念に挑む
    インナーチャイルドセラピー(退行催眠)を用いて、機能不全家族で身に付けた「『生きづらい』思考パターン」を「『生きやすい』思考パターン」へと書き換える
  • ステップ④:新しいスキルを学ぶ
    子どもの頃に学べなかった「人間関係の方法」「感情の扱い方」「自分を大切にする方法」を学ぶ

引用元:アダルトチルドレン--回復の4ステップ

このように「アダルトチルドレンタイプ診断」とは、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」のなかの「ステップ②:過去と現在をつなげる」にあたり、あくまで「アダルトチルドレンの克服を進める(自己理解を深める)」ために行うものです。

 

アダルトチルドレン「7つ」のタイプ

このように、「ウェイン・クリッツバーグ」は「アダルトチルドレンの克服を進めやすくする」ために、アダルトチルドレンが「機能不全家族で担う役割」を、「①ヒーロータイプ(英雄役)、②スケープゴート(身代り役)、③ロストワン(いない子)、④ピエロタイプ(おどけ役)、⑤イネイブラー(支え役)、⑥プラケーター(慰め役)」の「6タイプ(6つの役割)」にまとめました。

ですが、近年では上記の「6タイプ」に加え、「ケアテイカー(世話役)」という「アダルトチルドレンタイプ」も注目されることが多いことから、当社メンタル心理そらくもの「アダルトチルドレンタイプ診断」では、「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた上記の「6タイプ」に「ケアテイカー(世話役)」もプラスして、以下の「7タイプ(7つの役割)」を使用しています。

POINT

  1. ヒーロー(英雄役)
  2. スケープゴート(身代り役)
  3. ロストワン(いない子)
  4. ピエロ(おどけ役)
  5. ケアテイカー(世話役)
  6. イネイブラー(支え役)
  7. プラケーター(慰め役)

このように、「ケアテイカー(世話役)」という呼び名は「イネイブラー(支え役)」や「プラケーター(慰め役)」と同じように世の中で広く知られている「呼び名」であり、且つ、日々「アダルトチルドレンの克服に携わっているカウンセラー」の立場で考えても、「ケアテイカー、イネイブラー、プラケーターはそれぞれ個別に違った特徴がある」と感じています。

 

「ケアテイカー、イネイブラー、プラケーター」の違い

このように「ケアテイカー(世話役)」とは、厳密に言えば「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた「アダルトチルドレン『6タイプ(6つの役割)』」に含まれていません。

ただ、最近の心理カウンセリングの現場では、「ケアテイカー(世話役)」も「イネイブラー(支え役)」も「プラケーター(慰め役)」も「似て非なるもの」と捉え、それぞれ個別に分けて考え、さらにきめ細やかに取り組んでいくことが主流です。

なお、「『ケアテイカー、イネイブラー、プラケーター』の違い」とは、主に以下の「具体例」があげられます。

タイプ 特徴
ケアテイカー
(世話役)
先回りして世話焼きをする
「家事、育児、介護」など「行動面」で他者を支える
「アドバイス、指導」など「精神面」でも他者を支える
「感謝」などの「見返り」を強く求める
イネイブラー
(支え役)
不平・不満を言わずに支え続ける
「家事、育児、介護」など「行動面」で他者を支える
「感謝」などの「見返り」を求めない
プラケーター
(慰め役)
静かに寄り添い聞き役に徹する
「愚痴を聞く、慰める」など「精神面」で他者を支える
「感謝」などの「見返り」を求めない

このように、「ケアテイカー(世話役)」も「イネイブラー(支え役)」も「プラケーター(慰め役)」も、「自分のことを後回しにして他者に尽くす」という一致した特徴を持ちますが、周囲からはそれぞれ違った印象に映ります。

よって、当社メンタル心理そらくもの「アダルトチルドレンタイプ診断」では、「ケアテイカー(世話役)」も「イネイブラー(支え役)」も「プラケーター(慰め役)」も「似て非なるもの」と捉え、前述の「7タイプ(7つの役割)」を使用しています。

 

関連情報

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページにまとめていますので紹介します。

 

参考文献

  1. ウェイン・クリッツバーグ,「アダルトチルドレン・シンドローム―自己発見と回復のためのステップ」,金剛出版,1998年5月
  2. クラウディア・ブラック,「子どもを生きればおとなになれる『インナーアダルト』の育て方」,アスクヒューマンケア,2003年7月

 

以上、「アダルトチルドレン(ac)タイプ診断チェックリスト:『インナーチャイルドのタイプ』をセルフチェック!」でした。

この記事を書いた人
寺井 啓二

「うつ、アダルトチルドレンの克服経験」を持つ「心理カウンセラー・心理セラピスト」。
自らの克服経験を世の中のために役立てたいと考え、2013年に「メンタル心理そらくも」を設立、代表を務める。
10年以上のカウンセリング臨床実績があり、「アダルトチルドレン、インナーチャイルド、うつ病、パニック障害、人間関係の生きづらさ、親子関係の悩み(毒親)、子育ての悩み、恋愛・結婚の悩み、中学生・高校生の悩み」などの相談を得意としている。

◆カウンセリング実績
・臨床実績:過去2000回以上
・男女比:男性40%、女性60%
・年齢層:中学生から60歳代
・来訪元:静岡県内、愛知など東海圏
     東京、神奈川など首都圏
     大阪、兵庫など関西圏
     海外在住の方

◆保有資格
・上級心理カウンセラー
・メンタル心理カウンセラー
・うつ病アドバイザー
・チャイルドカウンセラー
・家族療法カウンセラー
・セルフ・アクセプタンスカウンセラー
・EFT-Japan Level 1
・EFT-Japan プラクティショナー

“代表:寺井啓二の詳しいプロフィール”

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