アダルトチルドレン(ac)タイプ診断
POINTこの記事は、アダルトチルドレンのタイプ診断を行うことができます。
心理カウンセラーの寺井です。
アダルトチルドレン(ac)タイプ診断は、あくまで「アダルトチルドレンからの回復」のために行う診断です。
これは、アダルトチルドレン(ac)概念の生みの親である、クラウディア・ブラックが示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」のうちの「ステップ2=過去と現在をつなげる作業」に当たり、機能不全家族で育ったことにより、子ども時代に負ったトラウマの影響を認識する作業です。
アダルトチルドレン(ac)タイプ診断を行うことで、機能不全家族の影響の把握、子ども時代のトラウマの影響の把握、インナーチャイルドのタイプ診断などを行うことができ、自分が抱える問題に適した克服方法を見つけることができます。
はじめに
「アダルトチルドレン」は、機能不全家族で育ったことにより、子ども時代、さまざまな役割を演じることで生き延びようとします。
その役割は、ヒーロー、スケーブゴート、ロストワン、ピエロ、ケアテイカー、イネイブラー、プラケーターなど、7つの「アダルトチルドレンタイプ」に分類することができます。
そして、アダルトチルドレンタイプの影響は、大人になって、「完璧主義」「素直になれない」「自分を抑えがち」「いい子を演じる」「世話焼き過干渉」「Noと言えない」「寂しがり依存気質」などの特徴となって問題化します。
このように、アダルトチルドレン(ac)タイプ診断を行い、自分が抱えている問題をアダルトチルドレンタイプに照らし合わせることで、タイプに適した克服方法=自分に適した克服方法を知ることができます。
ただ、アダルトチルドレンは、子ども時代を生き延びるために身に付けた役割であるため、どれかひとつのタイプに固定するとは限らず、複数のタイプの特徴を併せ持つ場合もあります。
それでは、以下の「ヒーロータイプ診断」から始めてみましょう。
ヒーロータイプの診断
ヒーロータイプ(英雄)は、家族や周囲の期待に応えるために懸命に頑張り続けている反面、挫折や失敗をとても恐れているのが特徴です。
ヒーロータイプの診断は、以下のチェックリストで行うことができます。
ヒーロータイプの診断チェックリスト
- 学校やスポーツや仕事において、少しでも良い成績を得ようと努力を惜しまない
- 親や世間や周囲の評価を得ると安心を感じ、「しっかりしている!頼りになる!」と褒められるように努力をしがち
- 学級委員やキャプテンやリーダなど、まとめ役になることが多く、人よりも責任感が強いと感じる
- 人と同じ評価では満足できず、人より高い評価を得ないと満足できない
- 息抜きや休むことや楽しむことが苦手に感じ、周りから「真面目」と言われがち
- 完璧主義のように、ミスや失敗を極端に恐れ、他人のミスも自分のミスのように感じる
- 「もっと○○しなきゃ!もっと○○しなきゃ!」と、ストイックに自分を追い込んでしまいがち
チェックが5つ以上の場合
ヒーロータイプの特徴を持っているようです。
ヒーロータイプの特徴を持つあなたは、家族の期待を一身に背負い、子どもの頃から必死に頑張ってきてくれたのかもしれません。
でも、大人になった今、子どもの頃から、自分以外の人のためにずっと頑張ってきた自分=インナーチャイルドへと感謝を届けることで、ヒーロー(英雄)を演じることを安心して終わりにし、頑張っていても頑張っていなくても、穏やかに安心して過ごせるようになっていくでしょう…
ヒーロータイプの特徴や克服方法など、さらに詳しい説明については、以下の記事にて説明していますので読んでみましょう。
チェックが4つ以下の場合
次のスケープゴートタイプの診断チェックリストを行ってみましょう。
スケープゴートタイプの診断
スケープゴートタイプ(身代り役)は、親や家族から一方的に悪者にされたり虐げられているため、「どうせ自分なんて…」と自己否定感をかなり強く感じているのが特徴です。
スケープゴートタイプの診断は、以下のチェックリストで行うことができます。
スケープゴートタイプの診断チェックリスト
- 家庭では親に対して、学校では教師に対して、反発や反抗をしがちだった
- 頭ではわかっていても、ついついルールを無視してしまったり、人を傷つける言動を繰り返してしまう
- 本当は悪いことはしていないのに、自分の気持ちを聞いてもらえないままに、一方的に「悪者」にされてしまった経験がある
- 両親が不仲であったり、片親であったり、家庭が経済的に不安定で困窮していた
- 自分が問題を起こしたとき、親や周囲が自分に関心を向けてくれるような安心を感じた経験がある
- ちょっとしたことで怒りが爆発しやすく、少しの誤解やすれ違いで人間関係が悪化してしまうことが多い
- 自分の寂しさや苦しさはどうせわかってもらえない、「どうせ自分なんて…」と感じやすい
チェックが5つ以上の場合
スケープゴートタイプの特徴を持っているようです。
スケープゴートタイプの特徴を持つあなたは、家族が抱える問題点や矛盾点について、言葉ではなく、行動で指摘し続けてきてくれたのかもしれません。
でも、大人になった今、子どもの頃から、自分が悪者になることで両親や家族を繋ぎ止めてきてくれた自分=インナーチャイルドの本心に耳を傾けることで、スケープゴート(身代わり役)を演じることを安心して終わりにし、素直になれなくても素直になっても、穏やかに安心して過ごせるようになっていくでしょう…
スケープゴートタイプの特徴や克服方法など、さらに詳しい説明については、以下の記事にて説明していますので読んでみましょう。
チェックが4つ以下の場合
次のロストワンタイプの特徴をチェックしてみましょう。
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ロストワンタイプの診断
ロストワンタイプ(いない子)は、家族や周囲に迷惑を掛けないため、あるいは家族や周囲からの干渉から身を守るため、自分の存在感を徹底して薄めようとするのが特徴です。
ロストワンタイプの診断は、以下のチェックリストで行うことができます。
ロストワンタイプの診断チェックリスト
- 家庭や学校や職場など集団に馴染めず、人間関係が苦手だと感じる
- たくさんの人と過ごすより、1人で過ごすほうが安心する
- 集団で行動するときは、なるべく目立たないように行動しがち
- 自分の感情を表現したり、意見を主張することがとても恥ずかしく怖いと感じる
- 自分の存在を忘れられているように感じ、人といても疎外感や孤独感を感じる
- 周りの人に自分のことを聞かれるのがすごく嫌に感じる
- 活発に動くより、1人でのんびり過ごす方が安心する。空想が好きで、1人で過ごしても楽しむことができる。
チェックが5つ以上の場合
ロストワンタイプの特徴を持っているようです。
ロストワンタイプの特徴を持つあなたは、機能不全家族という、子ども時代の厳しい家庭環境を生き抜くため、あえて本来の自分を隠し続けて身を守ってきたのかもしれません。
でも、大人になった今、子どもの頃から、ロストワン(いない子)という鎧の中でじっと助けを待ち続けてきた自分=インナーチャイルドを助け出し迎え入れることで、ロストワン(いない子)を演じることを安心して終わりにし、1人で居ても誰かと一緒に居ても、穏やかに安心して過ごせるようになっていくでしょう…
ロストワンタイプの特徴や克服方法など、さらに詳しい説明については、以下の記事にて説明していますので読んでみましょう。
チェックが4つ以下の場合
次のピエロタイプの診断チェックリストを行ってみましょう。
ピエロタイプの診断
ピエロタイプ(おどけ役)は、家族や周囲の雰囲気が険悪になることを恐れ、いつも明るく振舞ってくれる反面、人に嫌われることを極端に恐れているのが特徴です。
ピエロタイプの診断は、以下のチェックリストで行うことができます。
ピエロタイプの診断チェックリスト
- 子どものことから、周りの人たちを笑わせよう楽しませようと明るく振舞いがちだった
- 沈黙や静けさ、ケンカや揉め事など険悪な空気になるととても大きな不安を感じる
- 人と争うこと、競うこと、比べられることがとても苦しい
- いつもニコニコしていて、作り笑顔をやめるのが怖いと感じる
- 嫉妬されることを極端に恐れ、周りから評価されたり、昇進や中心人物になることを極端に拒否しがち
- 自分の不安や寂しさを周りに知られそうになると大きく動揺してしまう
- 自分が不安だったり寂しいのは、「自分が悪いのだから、誰かにわかってもらえるわけがない…」と感じる
チェックが5つ以上の場合
ピエロタイプの特徴を持っているようです。
ピエロタイプの特徴を持つあなたは、険悪な家族の雰囲気を少しでも和ませようと、子どもの頃から、たくさんの笑顔と明るさと気遣いを振りまいてきてくれたのかもしれません。
でも、大人になった今、子どもの頃から、ずっと笑顔で頑張ってきてくれた自分=インナーチャイルドに、「ホントは寂しかったよね…怖かったよね…」と共感してあげることで、ピエロ(おどけ役)を演じることを安心して終わりにし、寂しがっても怖がっても、どんな自分であっても穏やかに安心して過ごせるようになっていくでしょう…
ピエロタイプの特徴や克服方法など、さらに詳しい説明については、以下の記事にて説明していますので読んでみましょう。
チェックが4つ以下の場合
次のケアテイカータイプの診断チェックリストを行ってみましょう。
ケアテイカータイプの診断
ケアテイカータイプ(世話役)は、家族や周囲の役に立ちたいと願っているため、積極的に気を利かせてくれたりお世話をしてくれるのが特徴です。
ケアテイカータイプの診断は、以下のチェックリストで行うことができます。
ケアテイカータイプの診断チェックリスト
- 相手の気持ちや望みを敏感に感じとり、「優しい子」「思いやりのある子」と呼ばれようと振る舞いがち
- 周りから「気が利くね…」と褒められるとすごく嬉しく感じる
- 困っている人を見ると放っておけず、すぐに世話を焼きたくなる
- 看護師、介護士、保育士、教師など弱者に携わる職業に関わっている
- 「余計なお世話だ!」「ありがた迷惑だ!」「いい加減にしてくれ!」などと周りから言われたことがある
- 自分がお世話をした相手に、認めてもらえなかったり感謝してもらえないと、とても不安になったり、相手に強い怒りを感じる
- 寂しさを感じると、ソワソワと不安と焦りが募り、居ても立っても居られなくなる
チェックが5つ以上の場合
ケアテイカータイプの特徴を持っているようです。
ケアテイカータイプの特徴を持つあなたは、苦労している両親や家族を少しでも助けようと、子どもの頃から、必死に気遣いお世話をしてきてくれたのかもしれません。
でも、大人になった今、子どもの頃から、ずっと優しい気遣いを続けてきてくれた自分=インナーチャイルドを、「今までありがとうね…ホントは遊んだりのびのびしたかったよね…」と労わってあげることで、ケアテイカー(世話役)を演じることを安心して終わりにし、人の役に立っていても立っていなくても、穏やかに安心して過ごせるようになっていくでしょう…
ケアテイカータイプの特徴や克服方法など、さらに詳しい説明については、以下の記事にて説明していますので読んでみましょう。
チェックが4つ以下の場合
次のイネイブラータイプの診断チェックリストを行ってみましょう。
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イネイブラータイプの診断
イネイブラータイプ(支え役)は、頼りない父親や母親を支えなければ!苦しんでいる弟妹を支えなければ!と強く願っているため、自己犠牲を惜しまず、献身的に支えてくるのが特徴です。
イネイブラータイプの診断は、以下のチェックリストで行うことができます。
イネイブラータイプの診断チェックリスト
- 問題を抱えていても助けを求められなかったり、不都合なことであっても「No」と言えず耐え続けてしまう
- 甘えてくる相手や依存してくる相手を突き放すことができない
- 強い相手の言いなりになってしまい、服従してしまったことがある
- 親や兄弟など、苦労している家族より先に、自分だけ幸せになってはいけない!と感じる
- 母娘共依存など、周囲に比べ、親や兄弟と親密な関係にあると感じる
- 嫌われたり見捨てられそうになると、どんな理不尽な要求でも受け入れ、相手にすがってしまう
- 恋愛においては、「あの人は自分が支えてあげないとダメなんだ!」と思いがち
チェックが5つ以上の場合
イネイブラータイプの特徴を持っているようです。
イネイブラータイプの特徴を持つあなたは、頼りない両親や困っている弟妹の力になろうと、子どもの頃から自分を犠牲にしてまでも懸命に支えてきてくれたのかもしれません。
でも、大人になった今、子どもの頃から、自分を犠牲にすることで家族を支え続けてきてくれた自分=インナーチャイルドを、「これからは、相手をずっと支え続けなくても、相手のことは相手に任せ信頼してもOKだよ…」と報いてあげることで、イネイブラー(支え役)を演じることを安心して終わりにし、人を支えていても支えていなくても、穏やかに安心して過ごせるようになっていくでしょう…
イネイブラータイプの特徴や克服方法など、さらに詳しい説明については、以下の記事にて説明していますので読んでみましょう。
チェックが4つ以下の場合
次のプラケータータイプの診断チェックリストを行ってみましょう。
プラケータータイプの診断
プラケータタイプ(慰め役)は、落ち込んでいる人、困っている人、自信のなさそうな人を見ると放っておけず、聞き役に徹し慰めてくれるのが特徴です。
プラケーターの診断は、以下のチェックリストで行うことができます。
プラケータータイプの診断チェックリスト
- 「おっとりしている」「おとなしい」「物静か」と言われることが多い
- 「かわいそう…」「かわいそう…」と感じることが多い
- 子どもの頃、両親が不仲で母親が悩んでおり、母親のことがとても心配だったり、母親の愚痴を聞いていた経験がある
- 母娘共依存など、今でも母親の影響を大きく感じる
- 女性の場合、かなり年上の男性から好意を寄せられる場合が多いと感じる
- 反面、対等な相手から恋愛関係を望まれると、自分が幸せになることが怖く感じ断ってしまう
- 気が付くと、恋愛や結婚や出産など、人生の進展にまったく興味を感じないまま日々過ごしているときがある
チェックが5つ以上の場合
プラケータータイプの特徴を持っているようです。
プラケータータイプの特徴を持つあなたは、子どもの頃から、自信のなさそうな母親をとても心配に感じ、母親の我儘や愚痴を聞いてあげるなど、カウンセラー役として母親を慰め続けてきてくれたのかもしれません。
でも、大人になった今、子どもの頃から、自分は弱音を吐かず、母親の弱音を受け止め続け、母親を慰め続けてきてくれた自分=インナーチャイルドを、「これからは、弱音を我慢せず吐き出して心軽やかに生きたほうが母親も安心すると思うよ……」と受け入れてあげることで、プラケーター(慰め役)を演じることを安心して終わりにし、人を慰めていても慰めていなくても、穏やかに安心して過ごせるようになっていくでしょう…
プラケータータイプの特徴や克服方法など、さらに詳しい説明については、以下の記事にて説明していますので読んでみましょう。
チェックが4つ以下の場合
次の機能不全家族チェックを行ってみましょう。
毒親の影響:機能不全家族チェック
「機能不全家族」とは、アダルトチルドレンを生み出す家族であり、子ども時代、機能不全家族で育ったことで心に負ったトラウマの影響が、のちのち、アダルトチルドレンのタイプとして表面化します。
そして、機能不全家族の中心となる育ての親を「毒親」と呼び、「子供を否定する毒親」「子供を放置する毒親」「過干渉な毒親」「過保護な毒親」など、毒親のタイプに応じて、アダルトチルドレンのタイプが生まれます。
また、毒親の影響を受けた機能不全家族は「世代間連鎖」する特徴があり、アダルトチルドレンは、親から子へ、子から孫へと連鎖していく場合があります。
つまり、自分が「毒親に育てられたアダルトチルドレン」「機能不全家族で育ったアダルトチルドレン」であることを認めることが、アダルトチルドレンからの回復過程の最初のステップとなります。
よって、アダルトチルドレンのどのタイプにも当てはまらなかった方は、以下の「機能不全家族チェック」もしくは「毒親チェック」を行ってみましょう。
まとめ
さいごに、アダルトチルドレンタイプ診断について重要ポイントをまとめます。
POINT
- アダルトチルドレンタイプ診断は、どれかひとつのタイプのみに当てはまるとは限らない
- むしろ、いろいろなアダルトチルドレンタイプの特徴を併せ持つ方が自然
- アダルトチルドレンタイプ診断は、あくまで、アダルトチルドレンからの回復のために行う
- アダルトチルドレンタイプ診断は、アダルトチルドレンからの回復過程における「過去と現在をつなげる作業」にあたる
- アダルトチルドレンのどのタイプにも当てはまらないからといって、アダルトチルドレンの可能性はない!とは限らない
- アダルトチルドレンのどのタイプにも当てはまらない場合は、「機能不全家族チェック」「毒親チェック」を行うことが重要
さて、この記事を書いている私=寺井啓二も、かつてはアダルトチルドレンであり、今では、アダルトチルドレン(ac)を克服した経験を持つ心理カウンセラーです。
私は、心理カウンセリングを利用することで、「子ども時代のトラウマ体験や傷ついた感情」に気づき、インナーチャイルドセラピーで安全に感情解放し、アダルトチルドレンを克服しました。
以下に、「私のアダルトチルドレン克服体験」を紹介します。
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
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以上、「アダルトチルドレン(ac)タイプ診断」という記事でした。