死にたい心理は、生まれ変わりたい心理
死にたい心理は、リノベーション=生まれ変わりたい心理です。
死にたい&自殺したいと感じてしまう心理は、人間の感情の中で最も悲しい誤解だと私は思います。
でも、死にたい理由を分析していくと、生まれ変わりたい心理が隠れています。
「死にたい心理は、生まれ変わりたい心理…」
死にたいとは終わりを意味し、生まれ変わりたいとは始まりを意味する。
一見、矛盾しているかのようなゴチャついた心理を、私は心理療法で解きほぐしていきました。
この記事は、生まれ変わりたい心理について説明しています。
本当は生まれ変わりたい!でも失敗するのが怖い…それが死にたい理由
生命の中で自ら生命を消し去る生き物は人間だけです。
だから、死にたいと感じる心理は、本能から湧いてくる真の望みではなく、常識や立場やルールなど、人間社会の縛りからくるプレッシャーによるものだと、私は考えています。
なので、人間社会の縛り=周囲からのプレッシャーから解放されると、死にたい心理も和らいでいくのかもしれません。
この記事は、うつに苦しんでいたある時期の私が、死にたい心理に向き合い、自分は、死にたい!というより生まれ変わりたいんだ!と気づき、新しい道筋を手繰り寄せたときの記録です。
死にたい理由は、死にたいほど恥ずかしい!という感覚。
うつで苦しんでいた私は、心の中に、突然、死にたくなる感覚を感じることがありました。
とはいえ、本当に死にたいか?というと、そういわけでもありませんでした。
死にたいと感じているだけで、その望みを実行しようとするわけではありませんでした。
そんな自分が、情けなくて、許せなくて、さらに自分を責めました。
そんなことを、ばかばかしいくらいに繰り返していました。
ある時、自分が死にたい理由を少しでも知りたくて、とりあえず、夜、街はずれの山の中に入っていきました。
真っ暗闇のなかをとりあえず進んで、
「自分は本当に死にたいのか?」
「死にたい理由はなんなのか?」
について少しでも納得を得ようとしました。
その時、突然、暗闇の林の中から動物の鳴き声が聞こえてきました。
次の瞬間、私はとても怖くなって、明るい方へとっさに駆け出し、必死で逃げだしていました。
その時ふと思いました…
「自分は本当に死にたいと思ってるわけではないみたいだな…」
「だって、本当に死にたいなら身を守って逃げ出すわけないもの…」
自分が本当に死にたいわけではないのはなんとなく気づいていましたが、この時の体験でより一層に納得がいきました。
本当は死にたいわけではないけれど、オーバーな表現になっている…
そんな心理を感じました。
そして、死にたい心理に深く感じ入ったとき、「死にたいほど恥ずかしい…消えたいほど恥ずかしい…」と、このような心理を感じました。
それは、死にたいというより、「恥ずかしい自分を許せないから消したい!消えたい!」という心理でした。
(関連:うつ病の症状チェックリスト)
死にたい理由、それは許せない自分を消したい。
死にたい心理について、フォーカシングという心理療法を用いて分析した時、真っ先に感じた事があります。
それは、「もし、死んだとしても自分は落ち着かない…」という感覚です。
自分が死んだとしても、自分が人にどう思われているか?自分を人がどう話しているか?=死後の世界が気になってなかなか落ち着かない…という感覚です。
例えるなら、死んだ後の自分の葬式の様子までもが、なぜか、ソワソワ気になってしまうような感覚です。
どういうことでしょうか?
死んでスッキリしたい!=全てがどうでもいいのなら、死後の自分の葬式の様子に興味を感じるはずがないのではないか?
つまり、死にたい心理のなかには心残りもある…ということに気づきました。
私は、死にたい心理の中に、本当は生きていたい…という心理を感じました。
「100%死にたくて死にたくて仕方ないのではなく、恥ずかしい自分や許せない自分だけを消し去りたい…」
「でも、自分の一部分だけをナイフで切り取り消し去れるわけでもなく、だからといって、自分の一部分だけを消し去る方法がわからないので、仕方なく、自分全部が死ぬしかないんだよなぁ…」
私はこのような気持ちを感じました。
それでは、消し去りたい自分の一部分とはなんでしょう?
それは、
「恥ずかしい自分、消したい自分、許せない自分…」
「嫌いな自分、邪魔な症状、受け入れられない過去…」
どうしようもなく嫌なのに、いつまでも自分にまとわりついてくる過去のネガティブな記憶です。
その過去のネガティブな記憶を消し去るには、自分の許せる部分も好きな部分も、仕方なくまとめて消し去る以外方法がない…と感じていることに私は気づきました。
「今までずっとネガティブな記憶に邪魔されてきたんだ!」
「今まで我慢してきたけどもう我慢の限界だ!」
「だから、嫌なネガティブな記憶を全部消し去ってやる!」
このように、ネガティブな記憶から解放されたい!という願いが、死にたい心理だったわけです。
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死にたい理由は、私がアダルトチルドレンでインナーチャイルドが訴えていたから!
死にたい心理にフォーカスしていくと、ずっと辛い想いをしてきた自分の姿を感じました。
不安や焦り、怖さや怒り、さまざまなネガティブ感情を心に押し込んで、ずっと頑張ってきた自分は、消えたいほどつらい、泣きたいほどつらい、死にたいほどつらい…と、限界ギリギリの状態でした。
そのような状態では、突然、死にたい!と感じるのも無理のないことだなと、私は感じました。
このとき、こんがらがった私の心を解きほぐすのに役立ったのが、アダルトチルドレンやインナーチャイルドという捉え方です。
つまり、私は幼少期から不安や怖さを我慢しがちだったアダルトチルドレンで、長年溜めこんだ不安や怖さ=ネガティブ感情が大きな負担となり、インナーチャイルドが死にたいと感じるくらいに限界を感じていたのです。
そして、分析を続けるうちに少しずつ気持ちが変化していきました。
(関連:アダルトチルドレン(ac)チェックリスト:『アダルトチルドレンの傾向』をセルフチェック!)
死にたい心理は、生まれ変わりたい心理
確かに、このままずっと我慢し続けるしかないのだとしたら、死にたいくらいの辛さが永遠に続いてしまうわけなので、もう死ぬしかない…って感じるのも無理のないことだなぁ…
でも、もし、今日から生まれ変わって、不安や怖さ=ネガティブ感情を我慢するのをやめれば、死ぬ必要もなくなるのかもしれないな?
そっか、自分は死にたいのではなく、生まれ変わりたいんだ!
今までの我慢する自分から生まれ変わりたいんだ!
じゃあ…今まで溜めこんだ嫌なネガティブ感情はどうすればいいのかな?
嫌なネガティブ感情だけポイと捨てて生まれ変わりたい!
でも、感情の一部だけをナイフで切り取れるわけじゃない…
そうか、心理療法を使って、嫌なネガティブな感情をたくさん発散してスッキリしていけばいいんだ…
嫌な記憶を消すんじゃなくて、嫌な記憶を和らげればいいんだ!
過去の嫌な記憶から逃げるのではなく、過去の嫌な記憶と向き合って、自分は生まれ変わりたい!
このように、ネガティブな自分を、「否定する=目を背ける=押さえ付ける」という長年の方針から、「肯定する=向き合う=発散する」という新しい方針へと転換していきました。
そして、ネガティブな自分の象徴=インナーチャイルドと向き合うことで、インナーチャイルドを癒すことで自分は生まれ変わりたい!と願うようになりました。
自分を許せる自分へと生まれ変わりたい!
私は、インナーチャイルドセラピーという手法を使って、長年のネガティブ感情の象徴=インナーチャイルドと触れ合うことで、徐々に長年のネガティブ感情を安全に発散し、心の内圧を下げていきました。
そうすることで、パンパンに張っていた心に余裕が生まれ、辛さが和らぎ、死にたい心理が和らいでいきました。
毎日、インナーチャイルドセラピーを続けていると、
「自分を許せるなら生きていたい!」
「自分に許してもらえるなら生きていたい!」
「今までの制限を徐々に緩めて自分は生まれ変わりたい!」
このような生まれ変わりたい心理を感じるようになり、自分の思うような自分に生まれ変わりたい!とはっきりと感じるようになりました。
なんとなくですが、インナーチャイルドという味方を得たことで、自分が1人じゃない安心が生まれ、自由や嬉しさや穏やかさを感じ、生まれ変わりたい心理を感じることができたような気がしました。
私は、死にたい理由に向き合うことで、死にたい心理の誤解に気づいていきました。
死にたい心理とは、死にたいほど辛いのであって、100%死にたいわけではない…
自殺を試みる方は、決して、100%死にたい!と感じているわけではないのではないか?と、私は思いたいです。
80%か?60%か?いずれにしても、残りの数十%は、生きたい!と感じているのではないか?と、私は思いたいです。
自分を取り巻く周囲の状況やプレッシャーから、はからずも、短絡的な誤解が生じてしまうケースがあるのかもしれません。
もしそうだとしましたら、100%望まないままに、 自分の好きな部分も捨て、大事な方たちとも永遠に別れてしまうことは、 私は素直に悲しいと感じます。
もし、あなたが、許せない自分と和解したい…嫌いな自分を好きになりたい…と感じてくださっているのでしたら、その大切な和解の仲立ちをさせて頂くことが、私=寺井啓二の役割りです。
当方メンタル心理そらくもでは、死にたいと感じてしまうくらいに辛い心のコンディションを、誰も巻き込まず、誰にも邪魔されず、ホッと落ち着かせていくカウンセリング&セラピーを行っています。
(関連:アダルトチルドレンのカウンセリング:克服への“9”の重要ポイント)
生まれ変わりたいという心理は、新しい自分のはじまり…
生まれ変わりたいと聞くと、自分から逃げているように感じますか?
それとも、自分と向き合っているように感じますか?
生まれ変わりたい心理は、自分を変えたいという心理です。
今までの流れに行き詰まりを感じているので、これから新たな流れを生み出し始めたい。
このように、生まれ変わりたい心理とは、今までの苦しさの終わりと新しい自分の始まりを感じているとも言えます。
なので、死にたい=生まれ変わりたい=新しい自分に生まれ変わりたいという心理なのだと私は思っています。
古来、夢に着目した心理学を紐解くと、生まれ変わりたい心理を感じるイメージとして、髪の毛が抜けてしまう夢を見たり、歯が抜けてしまう夢を見たり、といったイメージを感じるようです。
生まれ変わりたい心理とは、自分をこの世から全部消し去りたい!という終りを望む心理というより、自分をリノベーションしたい!という新しい始まりを望む心理です。
お店も、柱や壁といった建物自体やは残して、内装や外装を生まれ変わらせることをリノベーションと言います。
なので、生まれ変わりたい心理とは、自分から逃げる心理ではなく、自分と向き合って自分をリノベーションしよう!という前向きな心理なわけです。
もしあなたが、死にたい…と感じている様でしたら、「死にたい!」を⇒「生まれ変わりたい!」に置き換えてつぶやいてみるのも、新しいあなたの始まりなのかもしれません。
「わたしは生まれ変わりたい…わたしは生まれ変わりたい…」
このように、「死にたい!」を⇒「生まれ変わりたい!」に置き換え始めてみることが、新しいあなたのはじまりなのかもしれません。
できるできないはなど関係なく、誰かに聞かせる必要もなく、まずはおまじないのように独り言のでつぶやいてみる…
そうすると、「死にたい!」と訴えている自分より、「生まれ変わりたい!」と訴えている自分の方が、なんとなく嬉しくなってくるのかもしれません。