POINTアダルトチルドレン:ピエロは「おどけ役」と呼ばれ、子どもでありながら、「ムードメーカー」となって家族の雰囲気を和ませる存在で、「マスコット・クラウン・道化役」とも呼ばれます。
心理カウンセラーの寺井です。
「アダルトチルドレン」とは、「機能不全家族」で育ったことにより、子どもの頃に身に付けた「家庭での役割」が習慣化して性格として根付いてしまい、大人になって生きづらさを感じている人を意味する言葉です。
また、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」は、アダルトチルドレンが、子どもの頃に身に付けた「機能不全家族での役割」を「アダルトチルドレンタイプ」としてまとめました。
そして、「アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)」とは、「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた「アダルトチルドレンタイプ(機能不全家族での役割)」のひとつにあたります。
ちなみに、「アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)」にはいくつかの「別称」があり「マスコット・クラウン・道化役」と呼ばれる場合もあります。
なお、本サイトにおける「アダルトチルドレンタイプ」は、以下の「7つ」を使用しています。
POINT
- 「ヒーロー(英雄役)」
- 「スケープゴート(身代り役)」
- 「ロストワン(いない子)」
- 「クラウン・ピエロ(道化・おどけ役)」
- 「ケアテイカー(世話役)」
- 「イネイブラー(支え役)」
- 「プラケーター(慰め役)」
また、ピエロ(マスコット・クラウン)タイプ(以下「ピエロタイプ」と言う。)は「おどけ役」と呼ばれ、「家族のストレスや緊張」を和らげるため、「ムードメーカー(おどけ役)」となって家族の雰囲気を和ませる存在で、子どもでありながら大人の役割を担う存在を意味します。
この記事は、アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)について解説しています。
アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)とは?
「ピエロ」とは「道化師」を意味する言葉であり、「アダルトチルドレン:ピエロ」は「おどけ役」と呼ばれ、「喧嘩や不和」が多い「機能不全家族」のなかで「家族のストレスや緊張」を和らげるため、突然おどけたり、歌いだしたり、笑いを誘ったり、笑顔を振りまくなど、「ムードメーカー(おどけ役)」となって家族の雰囲気を和ませる子どもを指します。
また、「アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)」には、以下のようにいくつかの「別称」が存在します。
POINT
- ピエロ、マスコット、クラウン、おどけ役、道化役
なお、本サイトでは以下の「2つの表記」に統一しています。
POINT
- アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)
- ピエロタイプ
このように、ピエロタイプとは「人懐っこい子ども」を意味し、いつもニコニコとした笑顔で誰とでも仲良く接することができるという性格である場合が多く、周囲からは「マスコット的な存在」や「アイドル的な存在」に映ります。
なお、「周囲から見たピエロタイプの印象」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 人気者、優しい人、愛されキャラ、ムードメーカー、可愛がられる人、敵がいない人、いい人、お茶目な人、愛嬌がある人
このように、「明るく優しく人懐っこい性格」であるピエロタイプは、周りからは「充実した人生を送っている人」「人間関係が充実している人」「コミュ力が高い人」など、一見、何の問題もない人に見られがちです。
ですが、ピエロタイプは表面的には「明るく優しく人懐っこい性格」に映る反面、内面には「寂しさ、悲しさ、孤独、怖さ、不安、怒り、イライラ、緊張」など「ネガティブ感情を抑圧している」場合が多いという特徴があります。
反対に言えば、ピエロタイプは「本当の自分(ネガティブな自分)」を周囲に知られることを極端に恐れ、「ネガティブな自分」を「笑顔という仮面」で懸命に隠し続けている人と言い換えることができます。
ピエロ(クラウン、マスコット)の 一番の特徴は、機能不全家族の不和や喧嘩、ストレスや緊張を察して、突然おどけだしたり、歌いだしたり、笑わせたりして人の気持ちを和ませるというところです。…(中略)…しかし、この陽気な振る舞いは、人間関係の緊張や不安などが高すぎるせいであり、本人は非常に苦しい精神状態なのです
このように、ピエロタイプは「機能不全家族で育った影響」により、「息詰まる雰囲気・重苦しい空気・揉め事・喧嘩・殺伐感・冷たさ・しらけ」といった「ネガティブな雰囲気を極端に恐れる」という傾向があり、大人になってからも、周囲の雰囲気にとても敏感であり、「周囲の雰囲気を明るく和やかに保とうと努力をかさねる」という特徴があります。
同時に、ピエロタイプは「寂しさ、悲しさ、孤独、怖さ、不安、怒り、イライラ、緊張」など「ネガティブな自分を極端に嫌う」という特徴があるため、大人になってからも「ネガティブな自分を笑顔という仮面で懸命に隠し続ける」という特徴があります。
ですので、ピエロタイプは怒りたいときに怒れなかったり、つらいときに「つらい」と言えなかったり、友人に悩みごとを相談できないなど、人間関係において「ストレス」を溜め込みやすく、ストレスが限界に達すると、突然「音信不通・行方不明」になったり、突然「心のバランスを崩す」場合があります。
なお、ピエロタイプは「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられており、「長子(長男・長女)」よりも、可愛がられやすい「末っ子」に多いと考えられています。
アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)の「心理的な特徴」
ピエロタイプは、子どもの頃から「家族のネガティブな雰囲気」を敏感に察知していち早く和ませてきたため、大人になっても「周囲のネガティブな雰囲気を敏感に察知して積極的に和ませる」という点が最大の特徴です。
同時に、ピエロタイプは「寂しさ、悲しさ、孤独、怖さ、不安、怒り、イライラ、緊張」など「ネガティブな自分」を極端に嫌うという特徴があるため、大人になってからも「ネガティブな自分を笑顔という仮面で懸命に隠し続ける」という特徴があります。
なお、「ピエロタイプの心理的な特徴」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 「ネガティブな雰囲気」を極端に恐れる
- 「ネガティブな雰囲気」を笑顔で和ませる
- 「おどけ役」と「自己否定」を繰り返す
- 「ネガティブな感情」を笑顔で隠す
- 他者の顔色を異常に気にする
- 自分の人生を楽しめない
- 自己肯定感が低く、自信がない
- 誰にも理解されないという気持ちが強い
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)の「人間関係の特徴」
ピエロタイプは、子どもの頃から「家族のネガティブな雰囲気を和ませる」という「役割」をこなしてきたため、大人になってからも、人間関係において「積極的にネガティブな雰囲気を和ませる」という点が最大の特徴です。
反対に言えば、ピエロタイプは「周囲に笑顔を振りまいて雰囲気を和ませるぶんだけ、自らのネガティブ感情のケアが後回しになりやすく、ストレスを溜め込みやすい」と言えますし、「周囲に笑顔を振りまいて雰囲気を和ませるぶんだけ、周囲に感謝・信頼されやすい」とも言えます。
なお、「ピエロタイプの人間関係の特徴」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 友達は多いが心を許せる友人がいない
- 人間関係に疲れやすい
- 理不尽な仕打ちを受けても笑ってやり過ごす
- 他者の感情に振り回されやすい
- 仕事においては「笑顔」が大きなプラスになる
- 重い責任を負うことを極端に避ける
- 突然、心のバランスが崩れる
- 突然、無断欠勤・音信不通・行方不明になる
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)の「恋愛傾向」
ピエロタイプの「恋愛思考パターン(愛着スタイル)」は、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響しています。
また、ピエロタイプは子どもの頃から「機能不全家族における『おどけ役』」として、「両親の喧嘩や不和」を和ませたり「家族のストレスや緊張」を和らげるため、突然おどけたり、歌いだしたり、笑いを誘ったり、笑顔を振りまくなど、「ムードメーカー(おどけ役)」となって家族の雰囲気を和ませてきました。
ですので、ピエロタイプは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「周囲のネガティブな雰囲気を敏感に察知して積極的に和ませる」という特徴があり、「恋愛関係」においても「『不機嫌な恋人』や『イライラしている恋人』を笑わせて和ませる」という傾向があります。
よって、ピエロタイプは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「おどけ役」になりやすいという傾向があります。
なお、ピエロタイプは「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられていることから、本記事では「ピエロタイプの『男女』に共通する恋愛傾向」を「軸」に解説していきます。
また、「ピエロタイプの恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 恋愛でも「おどけ役」になりやすい
- 恋愛に臆病になりやすい
- 恋人の顔色を異常に気にする
- 恋人と「言い争い・喧嘩」が出来ない
- 「恋愛」や「結婚」に良いイメージが持てない
- 恋愛に自信が持てない
- 恋人に「悩み・相談・本音」を打ち明けられない
- 「対等な恋愛関係」が築けない
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)の「恋愛思考パターン」
アダルトチルドレンに限らず、恋愛をはじめとする「人間関係の築き方」には、人それぞれの特徴があります。
なお、恋愛をはじめ「親子・家族・友人・夫婦・職場」などの「人間関係の築き方」の人それぞれの特徴を、心理学では「愛着スタイル」と言い、とくに「恋愛関係の築き方の特徴」は「恋愛思考パターン」とも呼ばれ、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
「愛着スタイル」とは、恋愛を含む人間関係において、人とどんな結びつきを持ちたいのか、どのような関係が心地よく感じるのかを表す傾向を指します。…(中略)…この傾向は、幼少期の保護者との関係が大きく影響している。
以上のことから、ピエロタイプを始めとする「アダルトチルドレンの恋愛傾向」には、「機能不全家族」で育った影響が密接に関わっていると言えます。
とくに、ピエロタイプは「喧嘩・言い争い・無視・無関心・浮気」など、両親の関係性が「殺伐とした雰囲気・冷め切った雰囲気」であった場合が多く、子どもの頃から「ニコニコと明るい笑顔」を振りまき家族の雰囲気を和ませることが多かったため、大人になって「明るく優しい性格(ムードメーカー)」になる場合が多いです。
ですが、ピエロタイプは「笑顔という仮面」の内面に「寂しさ、悲しさ、孤独、怖さ、不安、怒り、イライラ、緊張」などの「ネガティブ感情」をひた隠しにしており、恋愛関係において「言い争い・喧嘩・揉め事・息詰まる雰囲気・しらけた空気」など「ネガティブな雰囲気になることを極端に恐れる」という点が特徴的と言えます。
そして、恋愛において、ピエロタイプがさまざまな問題に巻き込まれてしまう根本原因には、子どもの頃に「機能不全家族で育った影響」が密接に関わっており、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
なお、ピエロタイプ「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられています。
よって、本記事では「ピエロタイプの恋愛思考パターン」について、以下のように「男女」それぞれにわけて解説していきます。
POINT
- 「ピエロタイプの『男性』の恋愛思考パターン」
- 「ピエロタイプの『女性』の恋愛思考パターン」
それでは、以下に詳しく解説していきます。
①ピエロタイプ(おどけ役)の「男性」の恋愛思考パターン
「ピエロタイプの『男性』の恋愛思考パターン」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 母親との関係性の影響
父親に対して「モラハラ・ヒステリー・無視・陰口」を繰り返す母親との関係性から「母親に対する嫌悪感」を抱くようになり、大人になって「女性に対する警戒感」を持つようになる - 父親との関係性の影響
「暴言・暴力を繰り返す父親」あるいは「子育てに無関心な父親」との関係性から「劣等感・無気力感・自己否定感」を感じるようになり、大人になって「自分は誰にも愛されない」と感じやすくなる - 両親との関係性の影響
「殺伐とした両親の関係性」や「冷め切った両親の関係性」によって負った「トラウマ(見捨てられ不安)」の影響により、大人になって「恋人との喧嘩や不和」を極端に恐れるようになる
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
②ピエロタイプ(おどけ役)の「女性」の恋愛思考パターン
「ピエロタイプの『女性』の恋愛思考パターン」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 母親との関係性の影響
「夫婦関係・親子関係(家事・育児)のストレスに押し潰され、精神的に余裕がない」という母親との関係性から「虚無感・孤独感・自己否定感」を感じるようになり、大人になって「自分は幸せになれない」と感じやすくなる - 父親との関係性の影響
母親に対して「暴言・暴力を繰り返す父親」あるいは「子育てに無関心な父親」との関係性から「父親に対する嫌悪感」を抱くようになり、大人になって「男性に対する警戒感」を持つようになる - 両親との関係性の影響
「殺伐とした両親の関係性」や「冷め切った両親の関係性」によって負った「トラウマ(見捨てられ不安)」の影響により、大人になって「恋人との喧嘩や不和」を極端に恐れるようになる
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)が生まれる原因
ピエロタイプが生まれる原因は、「機能不全家族」で育ったことにより、子どもの頃に「トラウマ(心の傷)」を負ったことが根本的な原因です。
なお、「ピエロタイプが生まれる原因となる機能不全家族の特徴」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 父親が「母親に対してモラハラ・DV」を繰り返している
- 父親が「家庭に不在がち・子育てに無関心」である
- 母親が「父親に対してモラハラ・ヒステリー」を繰り返している
- 母親が「家事・育児のストレス」で「精神的余裕」がない
- 両親が「喧嘩・言い争い・暴言・暴力」を繰り返している
- 両親が「無関心・浮気・無視・陰口」を繰り返している
- 両親が「暴言・暴力・放置」など「問題ある育児」を繰り返している
また、子どもが「トラウマ」によって抱える「負の感情」のひとつに「見捨てられ不安」があります。
ピエロタイプは、「殺伐とした家庭の雰囲気」や「冷め切った家庭の雰囲気」に対して「見捨てられ不安」を感じやすいため、「両親の喧嘩や不和」を見ると「見捨てられ不安」を感じて居てもたってもいられなくなり、「家族のストレスや緊張を和らげよう」と自ら進んで家族の「おどけ役」を担うようになると考えられています。
そして、家族への「おどけ役」を繰り返しているうちに「無意識の思考パターン(習慣)」として「潜在意識」に根付き、大人になっても「おどけ役」を繰り返していると考えられます。
以上のことから、「ピエロタイプが生まれる原因」として、以下のような「流れ」が考えられます。
POINT
- 「愛情不足」により「見捨てられ不安」を感じる
- 「見捨てられ不安」を和らげるために「おどけ役」となる
- 「おどけ役」を担うことで「自分の存在価値」を感じる
- 「自分の存在価値」を感じるために「おどけ役」を続ける
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ピエロタイプ(おどけ役)を克服する「重要ポイント」
ピエロタイプ(おどけ役)を始めとする「アダルトチルドレンの克服方法」は、「アダルトチルドレン(AC)概念」の生みの親である「クラウディア・ブラック」により「アダルトチルドレンを克服する手順(ステップ)」がしっかりと確立されています。
反対に言えば、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン克服の手順(ステップ)」遵守しない限り、根本的な「アダルトチルドレンの克服」は難しく、一時的には症状が落ち着いたとしても、しばらくして「おどけ役」の症状が再現する場合が多いと言えます。
なお、「アダルトチルドレンの根本的な克服に重要なポイント」としては、主に以下の「2つ」があげられます。
POINT
- 「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を遵守する
- アダルトチルドレンの克服に必要な「心理学・心理療法」を習得した「協力者」を得る
それでは、以下に詳しく解説していきます。
アダルトチルドレン「回復の4ステップ」
そもそも「アダルトチルドレン(AC概念)」は、1970年代、アメリカのアルコール依存症の治療現場から広がり始めた考え方で、1980年代になると、さまざまな専門家たちが「アダルトチルドレンの原因」や「アダルトチルドレンの克服方法」について研究を行い始めました。
そのなかでも、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」は、「子どもを生きればおとなになれる―「インナーアダルト」の育て方」という著書の中で、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」として、次の「4つのステップ」を示しました。
アダルトチルドレン(AC)概念の生みの親であるクラウディア・ブラックは、ACの回復プロセスを次のような4段階で説明しています。
- ステップ1=過去の喪失を探る
- ステップ2=過去と現在をつなげる
- ステップ3=取りこんだ信念に挑む
- ステップ4=新しいスキルを学ぶ
また、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を「具体化」すると、以下のようになります。
POINT
- ステップ1=過去の喪失を探る
機能不全家族で育った影響で負った「幼少期のトラウマ(インナーチャイルド)」の存在に気づき、「幼少期のトラウマ(インナーチャイルド)」を癒す - ステップ2=過去と現在をつなげる
機能不全家族で育った影響で身に付けた「『おどけ役』の思考パターン(人生脚本)」が、現在の自分にどのような影響を与えているか?を理解する - ステップ3=取りこんだ信念に挑む
インナーチャイルドセラピー(退行催眠)を用いて、「『おどけ役』の思考パターン(人生脚本)」を「『生きやすい』思考パターン」へと書き換える - ステップ4=新しいスキルを学ぶ
子どもの頃に学べなかった「人間関係の方法」「感情の扱い方」「自分を大切にする方法」を学ぶ
このように、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」は、「アダルトチルドレン(AC)概念」の生みの親である「クラウディア・ブラック」によってしっかりと確立されています。
以上のことから、アダルトチルドレンの克服は、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を遵守したうえで進めていく必要があると言えます。
なお、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」については、以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
アダルトチルドレンの克服に必要な「心理学・心理療法」
「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を示した「クラウディア・ブラック」は、「ステップ1=過去の喪失を探る」のなかで、「アダルトチルドレン克服の基本方針」について以下のように述べています。
ステップ1=過去の喪失を探る:過去を繰り返し語ることで、子ども時代の家族の中にあった問題や、自分の中での喪失に気づき、かかえていた感情を解放する。これは親を責めることとは違い、あくまで自分自身のための作業。自助グループや治療の場を活用する、信頼できる相手に話を聞いてもらうなど、安全で自分を受け入れてもらえる場で行なうことが必要。
なお、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン克服に基本方針」を「具体化」すると、以下のようになります。
POINT
- 過去を振り返り、過去を語ることで、子ども時代の家族の問題や、子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」の存在に気づく必要がある
- 子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」を癒す必要がある
- 子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)を癒す作業」は、「心理カウンセリング」や「自助グループ」など、信頼できる相手や安全に自分を受け入れてもらえる場所で行う必要がある
以上のことから、「アダルトチルドレンの克服に必要な要件」は、以下のようになります。
POINT
- 辛く苦しい過去であっても一度は振り返り、子ども時代の家族の問題や、子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」に向き合う必要がある
- 子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」を癒さない限り、アダルトチルドレンの克服はできない
- これらの作業は、心理カウンセラーを始めとする「信頼できる相手の協力」や、カウンセリングルームを始めとする「安全に自分を受け入れてもらえる場所」で取り組む必要がある
- 反対に言えば、アダルトチルドレンの克服は、家族を巻き込まず、家族に邪魔されず行う必要がある
とはいえ、「子ども時代の家族との記憶」や「子ども時代のトラウマ体験」は、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であるのと同時に、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。
ですので、心理カウンセラーの技量が低いことが原因で、アダルトチルドレンの克服がうまく行かなくなってしまう場合も考えられます。
以上のことから、当社メンタル心理そらくもとしては、アダルトチルドレンを克服するためには、以下の「心理学・心理療法」を習得していることが望ましいと考えています。
POINT
- NLPカウンセリング
- 来談者中心療法
- 家族療法
- ゲシュタルト療法
- エリクソン催眠療法(ヒプノセラピー)
- インナーチャイルドセラピー(退行催眠)
- EFT(感情解放テクニック)
なお、「当社メンタル心理そらくもが考える、アダルトチルドレンを克服するために必要な『心理学・心理療法』」については以下のページに詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
ピエロタイプ(おどけ役)を克服する「具体的な方法」
このように、ピエロタイプは、「機能不全家族」で育った影響で「トラウマ(心の傷)」を負い、「トラウマ」の「防御行動」として「おどけ役」を担うようになり、家族の「おどけ役」を繰り返しているうちに「無意識の思考パターン(習慣)」として「潜在意識」に根付いていったと考えられています。
以上のことから、「ピエロタイプの原因」は、大きく分けて以下の「2つ」があります。
POINT
- 感情面の原因…「幼少期のトラウマ」
- 思考面の原因…「無意識の思考パターン」
よって、「ピエロタイプの克服」は、以下の「2つの取り組み」が必要となります。
POINT
- 感情面のケア…「幼少期のトラウマ」を癒す
- 思考面のケア…「無意識の思考パターン」を書き換える
このように、ピエロタイプを始めとする「アダルトチルドレンの克服」は、「感情面」と「思考面」の「両方の取り組み」が必要です。
反対に言えば、どちらか「片方の取り組み」だけでは、一時的には症状が落ち着いたとしても、しばらくして「おどけ役」の症状が再現する可能性が高いと言えます。
アダルトチルドレンの克服がうまく行かない理由
また、「ゲシュタルト心理学」や「交流分析」によると、「幼少期のトラウマを癒す作業」や「無意識の思考パターンを書き換える作業」は、子どもの頃の感情に「感情移入」できればできるほど効果が高いと考えられています。
とはいえ、「子どもの頃のトラウマ体験」や「子どもの頃の家族との記憶」は、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」であるのと同時に、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」でもあります。
ですので、心理カウンセラーが視界に入ってしまうと集中しきれず、「アダルトチルドレンの克服」はうまく行かなくなってしまう場合が多いです。
よって、目を開けた状態で行う「対話型のカウンセリング」のみでは、「アダルトチルドレンの克服」がうまく行かない場合があると言えます。
インナーチャイルドセラピー(退行催眠)が有効な理由
このように、目を開けた状態で行う「対話型のカウンセリング」のみだと、心理カウンセラーが視界に入ってしまい、子どもの頃の感情に「感情移入」できず、「アダルトチルドレンの克服」がうまく行かない場合が多いです。
ですが、目を閉じた状態で行う「インナーチャイルドセラピー(退行催眠)」であれば、心理カウンセラーが視界に入らず、子どもの頃の感情に「感情移入」しやすくなり、「アダルトチルドレンの克服」が進めやすくなります。
よって、「インナーチャイルドセラピー(退行催眠)」は「アダルトチルドレンの克服」に非常に有効であると言えます。
以上のことから、「ピエロタイプの克服」は、以下の手順で行っていきます。
POINT
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINTピエロタイプとは、「おどけ役」という意味で「マスコット・クラウン・道化役」とも呼ばれる
- ピエロタイプの心理的な特徴は、「周りのネガティブな雰囲気を積極的に和ませる」「自らのネガティブ感情を笑顔という仮面で隠し続ける」という点
- ピエロタイプの人間関係は、表面的には「明るい笑顔」を振りまくものの、「悩み・弱音は決して打ち明けない」という点が特徴的
- ピエロタイプの恋愛は、子どもの頃と同じように「おどけ役」になりやすいという傾向がある
- ピエロタイプの恋愛思考パターンは、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響している
- ピエロタイプが生まれる原因は、「幼少期のトラウマ」と「無意識の思考パターン」の2つがある
- ピエロタイプの克服は、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を遵守する
- ピエロタイプの克服は、アダルトチルドレンの克服に必要な「心理学・心理療法」を習得した「協力者」が必要
- ピエロタイプの克服は、「感情面」と「思考面」の「両方の取り組み」が必要
- ピエロタイプの克服は、「対話型のカウンセリング」のみでは上手くいかない場合がある
- ピエロタイプの克服は、「インナーチャイルドセラピー(退行催眠)」が非常に有効
なお、本記事に関する関連情報は、以下のページにまとめていますのであわせて紹介します。
関連情報まとめページ
以上、「アダルトチルドレン:ピエロ(おどけ役)とは?『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』を徹底解説」という記事でした。