アダルトチルドレン:イネイブラータイプ(支え役)の特徴

2019年6月8日

アダルトチルドレン_イネイブラータイプのイメージ

 

POINTアダルトチルドレン:イネイブラータイプ(支え役)の最大の特徴は、自己犠牲も惜しまない献身的な優しさです。

 

心理カウンセラーの寺井啓二です。

アダルトチルドレンとは、機能不全家族で育ったことにより、親の未熟な部分や家族の問題を懸命に支えようと、さまざまな役割を演じて家族を繋ぎとめようとします。

その中でも、アダルトチルドレン:イネイブラータイプの特徴は、「自己犠牲も惜しまない献身的な優しさ」です。

この記事は、「ケアテイカー(世話役)やプラケーター(慰め役)との違い」「イネイブラータイプが直面する問題」「恋愛傾向」「克服方法」など、アダルトチルドレン:イネイブラータイプの特徴について説明しています。

イネイブラー(支え役)とは?

イネイブラーとは「支え役」という意味で、依存症に苦しむ家族を支えたいと願う余り、依存症の進行をかえって支えてしまう役割という意味が込められています。

アダルトチルドレン:イネイブラータイプ(以後イネイブラーに省略)の印象は、アルコール依存症に苦しむ親を支えたいと願う余り、子どもでありながら、親の代わりにアルコールを購入し、親に与えてしまうなど、優しさが故に相手を支えすぎてしまう存在です。

そのため、頼りない母親に代わって幼い弟妹の面倒を見続けたり、不甲斐ない父親に代わって母親の支えとなり続けたり、子どもでありながら、「自己犠牲によって機能不全家族を支える縁の下の支え役」といった存在です。

また、書籍によっては、親に代わって子育てをする子どもという意味で、「偽親(にせおや)」という表現をする場合があります。

 

アダルトチルドレン:イネイブラータイプの特徴

アダルトチルドレン_イネイブラータイプの特徴を表すイラスト

 

アダルトチルドレンは、イネイブラータイプ(支え役)のほかに、ヒーロー(英雄)スケープゴート(身代り役)ロストワン(いない子)ピエロ(おどけ役)ケアテイカー(世話役)プラケーター(慰め役)など、さまざまなアダルトチルドレンタイプにわかれ、子どもが両親や家族を支えることで、機能不全家族の崩壊を繋ぎ止めます。

とくにアダルトチルドレン:イネイブラータイプは、見捨てられ不安の影響を受けやすく、見捨てられること、嫌われること、必要とされなくなることを極端に恐れるあまり、自己犠牲を惜しまなかったり、相手の言いなりになってしまったり、相手を支えすぎてしまう一面が最大の特徴です。

 

特徴①「Noと言えない」「相手を突き放せない」

アダルトチルドレン:イネイブラータイプの最大の特徴は「Noと言えない」「相手を突き放せない」という点です。

家族、職場、友人、恋愛などの人間関係において、いじめや虐待などの問題に巻き込まれていたり、自分にとって嫌なことや不都合なことであっても、Noと言えず、耐え続けてしまう点が、イネイブラーの特徴です。

また、親、兄弟、夫、妻、子どもなど、近親者の甘えや依存を突き放すことが難しく、理不尽なことであっても我慢して受け入れてしまったり、極端な場合、相手を突き放せないことで、犯罪に手を貸してしまうことすらあることも、イネイブラーの特徴です。

このように、イネイブラーの特徴は「問題に巻き込まれたり、困った状況に陥っても、1人でじっと耐え続けてしまう…」という点です。

 

特徴②チーム、組織、仲間を支える

イネイブラーは、機能不全家族に育ったことで、困っている家族を支え続けてきたため、「自分が!自分が!」と、わがままや我を張ることはなく、一歩引いて全体を見渡せる広い視野を持ち合わせているところが特徴です。

よって、周りの人たちが感じるイネイブラーの特徴は、「縁の下の力持ち」「慢強い人」「忍耐力のある人」など、苦しいことでも懸命に支えてくれる頼りがいのある存在に映る場合があります。

このように、「スポーツチーム、組織、仲間などの集団の中で、わがままや我を張らず全体を支え調整してくれる頼りがいのある存在…」として活躍できる点も、イネイブラーの特徴です。

 

特徴③極端な服従関係に陥りやすい

ですが、イネイブラーは、自分のことより相手を優先しがちな一面があるため、ついつい自分のことがおろそかになってしまい、周囲から頼りにされると嫌と言えずに負担を抱え込んでしまい、自分を追い込んでしまう傾向があります。

結果、相手の要求に服従してしまったり、まるで相手のしもべであるかのような自己犠牲をしてしまい、相手の言いなりになってしまう点が、イネイブラーの特徴です。

このように、イネイブラーの特徴は、まるで「軍隊の上官と兵隊」や「王様と家来」のように、「相手と極端な服従関係に陥りやすい…」という点です。

 

特徴④親や兄弟と共依存に陥りやすい

イネイブラーは、自分の問題に向き合うことに恐れを感じているため、周りの世話を焼くことで、自分の問題から逃げてしまう特徴があります。

よって、近くに頼りない母親がいたり、不甲斐ない父親がいると、母親代わりとなって幼い弟妹の世話を焼いたり、夫の代わりとなって傷ついた母親を支えたり、妻の代わりとなって父親を支えます。

そのため、イネイブラーは自分が幸せになることより、親や兄弟が幸せになることの方に関心を深めてしまい、親や兄弟への情緒的な入れ込みを深めすぎてしまう傾向があります。

このように、イネイブラーの特徴は、「親や兄弟との間で、とても強固な共依存関係に陥りやすい…」という点です。

 

さて、イネイブラーを含む、アダルトチルドレンの特徴については、以下の「アダルトチルドレン症状チェックリスト」でチェックできますので参考にしてください。

また、イネイブラーをはじめ、アダルトチルドレンを生み出す家族を機能不全家族と呼び、戦後の日本家庭の8割は機能不全家族と言われています。

以下に、「機能不全家族のチェックリスト」も合わせて紹介します。

 

 

イネイブラーが直面する問題

イネイブラータイプが直面する問題を表しているイラスト

 

アダルトチルドレン:イネイブラータイプは、優しすぎるが故に「愛のムチ」が振るえず、相手の言いなりになってしまったり、相手を突き放せず、甘やかしてしまう特徴があります。

なので、家族、職場、友人、恋愛などの人間関係において、相手のために尽くしているつもりでも、結果的に、問題を大きくしてしまっている場合があります。

このように、イネイブラーが直面する問題のほとんどは、「自らが問題を大きくしてしまっていることに、イネイブラー自身が気づけていない…」という傾向があります。

 

問題①イネイブリング、依存症の悪化を手伝ってしまう

イネイブリングとは、アルコール依存症、買い物依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症などの依存症者が向き合うべき責任を、同情のあまり、他者が肩代わりしてしまい、依存症者が問題に直面しないで済むようにしてしまう過保護な行動のことを指します。

例えば、アルコール依存症の克服に苦しむ人に同情を感じ、アルコールを与えてしまったり、買い物依存症の克服に苦しむ人に同情を感じ、クレジットカードを与えてしまったり、相手に同情を感じるあまり、相手の依存症克服をかえって邪魔してしまう行動をイネイブリングと言います。

そしてイネイブラーは、DVを振るう夫に対して、「やめてください…もう勘弁してください…」と言いつつも、暴力を許容し続けてしまったり、アルコール依存やギャンブル依存の夫に対して、「本当にこれで最後にして下さい…」と言いつつも、お酒やギャンブルのお金を渡してしまったり、子どもが過ちを犯しても、子どもがかわいそうなあまり言いなりになってしまい、子どもの過ちを咎められなかったり…

一見は、「深い愛情」と思われる人の行動の裏には、このようなイネイブラーの脆い一面が隠れている場合があります。

このように、イネイブラーは、依存症に苦しむ家族、友人、恋人に対し、「かわいそう…かわいそう…」と同情を強めてしまい、依存症の悪化の手伝い=イネイブリングをしてしまう場合があります。

 

問題②子どもに過保護になりすぎてしまう

アダルトチルドレン:イネイブラータイプの特徴として、子どもに過保護になりやすいという点があります。

これは、イネイブラーの母親も、かつて、子ども時代はイネイブラーであった場合が多いことが原因と言われており、イネイブラーは、「自分は子ども時代に親に支えてもらったのだから、自分も親となり子どもを支えて当然だ!」という想いを強く抱いています。

よって、子どものわがままを叱れなかったり、子どもを甘やかしすぎてしまったり、過保護になりすぎるあまり、子どもが心理的に自立する機会を奪ってしまうなどの問題に直面する場合があります。

このように、イネイブラーが抱く、「自分は親に支えてもらったのだから、自分も子どもを支えてあげたい…」という強い想いは、親から子どもへ、子どもから孫へと世代間連鎖しやすく、自己満足のために、子どもを過保護にしてしまう場合があります。

 

問題③親の介護で疲れ果ててしまう

アダルトチルドレン:イネイブラータイプは、自己犠牲をすることで相手を支えようとする特徴があります。

よって、年老いた親がいると、「子どもの頃、自分は親に支えてもらったのだから、今度は私が親を支えてあげなきゃ…」と同情を感じ、自分のことは後回しにし、懸命に親を介護しようとする場合があります。

くわえて、イネイブラーは、自分1人で耐え続けようとしたり、周囲への協力を得ようとしないため、老老介護などの孤立に陥りやすく、親の介護のため、心身ともにボロボロになってしまうなどの問題に直面する場合があります。

このように、イネイブラーは、「年老いた親のためなら、自分のことなんてどうなったっていい!」と、親の介護のために、極限まで自己犠牲をしてしまう場合があります。

 

問題④子どもへの虐待や犯罪を見過ごしてしまう

また、イネイブラーは、見捨てられ不安の影響を受けやすく、見捨てられること、嫌われること、必要とされなくなることを極端に恐れるあまり、相手の理不尽な行動を注意できない場合があります。

例えば、夫が子どもに虐待をしていたとしても、自分が夫に捨てられることを恐れるあまり、夫による子どもへの虐待を見て向ぬふりをしてしまったり、友人や恋人に嫌われることを恐れるあまり、犯罪に手を貸してしまうなどの問題に直面する場合があります。

このように、イネイブラーは、虐待や犯罪などの理不尽な問題に直面しても、「嫌われたくない!見捨てられたくない!どんな酷い役回りでも必要とされていたい!」と、相手に見捨てられないことを恐れるあまり、家族や友人や恋人などによる虐待や犯罪を見過ごしてしまう場合があります。

 

また、「アダルトチルドレンが抱える問題」については、以下の記事にも詳しく説明していますので紹介します。

 

 

イネイブラーと「ケアテイカー」「プラケーター」の関係

プラケーターとケアテイカーとイネイブラーの違いを表すイメージ

 

アダルトチルドレンのタイプの中で、イネイブラーは、ときどき、ケアテイカータイプ(世話役)の中のひとつとされる場合があり、書籍によっては、「ケアテイカー(世話役)は、プラケーター(慰め役)とイネイブラー(支え役)のふたつに分かれる」と捉える場合があります。

ケアテイカー、プラケーター、イネイブラーに共通する最大の特徴は、「自分のことより相手のことを優先し、相手に尽くそうとする…」という点です。

ただ、最近の心理カウンセリングの現場では、ケアテイカー(世話役)も、プラケーター(慰め役)も、イネイブラー(支え役)も、「似て非なるもの」と捉え、それぞれ個別に分けて考え、さらにきめ細やかに取り組んでいくことが主流です。

 

ケアテイカー(世話役)との違い

アダルトチルドレン:ケアテイカータイプは、世話役という呼び名の通り、周囲の人に対して積極的にお世話をしていきます。

そして、ケアテイカーは、周囲の人に積極的にお世話をすることで、「褒めてもらいたい…」「感謝してもらいたい…」などの見返りを求めています。

それに対しイネイブラーは、支え役という呼び名の通り、「褒められなくても、感謝をされなくても、献身的に相手を支える…」など、献身的な印象を周囲に与えます。

このように、ケアテイカーとイネイブラーの違いは、「見返りを求めて積極的にお世話をしているか?」「見返りを求めず献身的に支えているか?」という点です。

アダルトチルドレン:ケアテイカータイプの特徴」については、以下の記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。

 

 

プラケーター(慰め役)との違い

アダルトチルドレン:プラケータータイプは、慰め役という呼び名の通り、まるで心理カウンセラーのように相手の傍らにあって、「聞き役」に徹し、相手を心理面で支えようとします。

それに対しイネイブラーは、相手の話をじっと聞いてあげるというより、親や子ども、友人や恋人のために一心不乱に立ち回り、相手を行動面で支えようとします。

このように、プラケーターとイネイブラーの違いは、相手を「心理面で支えようとするか?」「行動面で支えようとするか?」という点です。

アダルトチルドレン:プラケータータイプの特徴」については、以下の記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。

 

 

また、以下の記事は、「アダルトチルドレンのタイプ診断」を行うことができますので、アダルトチルドレンのタイプに興味をお持ちの方は参考にしてください。

 

 

イネイブラータイプの恋愛傾向

アダルトチルドレン_イネイブラータイプの恋愛傾向を表すイラスト

 

アダルトチルドレン:イネイブラータイプの恋愛傾向は、自分へと依存してくる相手を突き放しきれないところです。

よって、アダルトチルドレン:イネイブラータイプの恋愛傾向は、「共依存に陥りやすい」という点が最大の特徴です。

 

傾向①束縛やDVなど、支配的な相手と共依存に陥りやすい

イネイブラーは、相手に対して「Noと言えない」という特徴があります。

よって、寂しそうで頼りない相手だと、「かわいそう…かわいそう…」と相手の依存を全力で引き受けてしまい、支え続けること&耐え続けることが愛情だと誤解しがちです。

とくに、相手が子ども時代に十分に親に甘えられなかった相手であったり、心が傷ついているかのような弱々しさを持ち合わせていると、「かわいそう…かわいそう…自分がなんとかしてあげなきゃ…」と、親代わり恋愛に陥りがちです。

そして、相手に依存され束縛されればされるほど、「自分は必要とされている…」と喜びを感じてしまい、苦しいと感じながらも、相手の束縛に応じてしまう傾向があります。

また、場合によっては、相手からDVを受けたとしても、「自分が暴力を受け止めてあげないと…」「自分は必要とされている…」と、相手の暴力を受け止めることに自分の存在意義を感じてしまい、心身ともに大きく傷ついてしまう危険性があります。

 

傾向②1人ぼっちを恐れ、相手にすがってしまう

イネイブラーは、嫌われること、見捨てられること、1人ぼっちになることを極端に恐れています。

よって、相手に嫌われそうになると、見捨てられ不安が大きく揺れ動いてしまい、「なんでも言うことを聞くから捨てないでほしい…」と、相手に必死にすがってしまう傾向があります。

ですが、相手によっては、必死にすがるイネイブラーに対して辛く当たる場合があり、恋愛の別れ方によっては、イネイブラーは、とても大きなトラウマを負ってしまう場合があります。

また、場合によっては、財産を投げうってまで相手にすがってしまい、結果、結婚詐欺などに巻き込まれてしまう危険性があります。

 

傾向③ダメンズと共依存に陥りがち

このように、アダルトチルドレン:イネイブラータイプの恋愛傾向は、極端に相手を支えてしまったり、極端に相手に尽くしてしまう傾向にあります。

裏を返せば、イネイブラーは、対等な立場の相手との恋愛関係に苦手意識を抱えているとも言えます。

よって、「経済的に苦しい相手」「不幸な境遇にある相手」「不倫関係」「年の差」「DV」「浮気症」「お金重視」などの相手を選びがちです。

このように、平等な恋愛関係を育む相手より、一方的に偏った関係を選んでしまいがちなのが、イネイブラーの恋愛傾向です。

そのため、例えば、イネイブラータイプの女性は、恋愛対象として、いわゆるダメンズと呼ばれる依存傾向の男性を選びやすく、「私が彼を支えてあげなきゃ!彼は私がいないとダメなの…」と、共存関係に陥りやすい傾向があります。

 

傾向④大きな責任を抱えている人の支え役として輝く

イネイブラータイプは、誰かを支えてこそ喜びを感じる特徴があります。

なので、無条件で愛情を注いでくれる相手だと、イネイブラーは不安や不満を感じてしまい、恋愛関係がうまくいかない場合が多いです。

ですが、例えば、政治家、外交官、大企業の重役など、大きな責任を負っている多忙な相手との恋愛に巡り合うと、イネイブラーは懸命に支えることができ、安心して恋愛関係を育めるようになります。

このように、イネイブラーは、例え、相手と過ごす時間が短くても、なんら不満を漏らすことなく懸命に支えてくれるので、多忙で大きな責任を抱える人を懸命に支えられる機会に恵まれると、「良妻賢母」と呼ばれるように、素晴らしい夫婦関係や恋愛関係を築くことができます。

 

また、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」について、以下の記事にも詳しく説明していますので紹介します。

 

 

イネイブラータイプの克服

アダルトチルドレン_イネイブラータイプの克服イメージ

 

アダルトチルドレン:イネイブラータイプは、「あなたさえ幸せなら、わたしのことはどうだっていい!」という捉え方をする特徴があります。

なので、アダルトチルドレン:イネイブラータイプの克服は、「相手を支えないことは、相手を見捨てることにはならない…」という雰囲気の中で解きほぐしていく必要があります。

 

イネイブラータイプのインナーチャイルド

さて、日常においては、寂しそうな人、弱々しい人を見ると、「かわいそう…かわいそう…」と献身的に支えてくれるイネイブラーさんは、周囲から「いい人」だと、とても重宝されているのかもしれません。

そして、イネイブラーさんは、誰かを支えることで、誰かに必要とされている安心感を感じるのと同時に、誰かを支え続けることに対する疲労感も、ずっと感じ続けているのかもしれません。

イネイブラーさんの「献身的な支え役」という仮面の内側には、ほんとうは辛くて、「誰も支えていない自分も認めてほしい…」と願い続けている、子ども時代の自分=インナーチャイルドが助けを求め続けているのかもしれません。

 

自分は自分を犠牲にしていないと認めてもらえないんだ!

 

このように、自分のことを犠牲にし、誰かを支えることで存在を認めてもらおうとし続けている子ども時代の自分のイメージ=イネイブラー(支え役)のインナーチャイルドを見つけてあげることが、イネイブラータイプのアダルトチルドレンの克服の第1ステップとなります。

 

「相手を支えない」=「相手を信じる」ということ…

私自身も、かつてはアダルトチルドレン:イネイブラータイプの個性を感じていたことがありました。

子どもの頃、私の家族は兄弟も多かったため、決して裕福とは言えない環境でした。

家族でどこかへ旅行に行った経験などほとんどなく、父親も母親も働きづめでした。

そんな我慢をして懸命に育ててくれている両親を見ると…

 

両親が我慢をしているのだから、自分も我慢しなけばならない!

自分だけ楽をするわけにはいかない!

 

このように、子どもの頃の私は、働きづめの両親をとても心配し、そして、両親を支えたいと願い、「○○を買ってほしい…」「○○へ連れて行ってほしい…」など、親にお願いしたいことは、全部、わがままだと感じてぐっと心に我慢していました。

 

自分の気持ちを我慢することで両親の負担を減らし、両親を支えたい!

 

子どもの頃から、このような気持ちを感じながら成長していきました。

 

結果、大人になり社会人になったとき、誰かに何かをお願いすることがとても苦手となってしまい、自分1人で負担を抱えがちになり、生きづらさを感じるようになりました。

そして、大人になって、自分の力で生きていけるようになったので、「自分の気持ちを我慢することで両親を支えようとする役目」は終わりにしようと感じられるようになりました。

 

なので、イネイブラータイプのアダルトチルドレンの克服の第二ステップは、

 

今までは、自分の気持ちを我慢することで両親を支えてくれてありがとう…

これからは、自分が両親を支えなくても、両親のことは両親に任せて信頼しよう…

これからは、自分の気持ちを自分で満たし、自分を幸せにすることで、両親を安心させてあげよう…

 

このように、子ども時代の自分が我慢していたこと&辛かったことを認め、今まで、自分の気持ちを我慢することで両親を支えてくれたインナーチャイルドを労り、「これからは、相手をずっと支え続けなくても、相手のことは相手に任せ信頼してもOKだよ…」と、相手を支えないということは、相手を見捨てることではなく、相手を信頼することだということに気づくことが大切になります。

 

「支える」と「見守る」の違いを理解する…

ただ、献身的に相手を支えることで自分の存在意義を感じてきたイネイブラーさんにとっては、相手を支えないという状態は、とても不慣れで大きな不安を感じるものです。

そこで、催眠療法(ヒプノセラピー)を用い、目を閉じることで恥ずかしさや疑いや恐れを和らげつつ、子どもの自分=インナーチャイルドと大人の自分が支えあうイメージを心に浸透させていきます。

このように、催眠療法(ヒプノセラピー)の雰囲気を活用し、ゆったりとした雰囲気の中で、「誰かを支えたい!」という欲求を「自分を支えたい!」という欲求に転換し、子ども時代の自分=インナーチャイルドと大人の自分が支えあうイメージをすることで、心理的な自立を果たす作業を、インナーチャイルドセラピーと呼びます。

 

イネイブラータイプのインナーチャイルドを癒すイメージ

 

当社メンタル心理そらくものインナーチャイルドセラピーは、父親や母親のインナーチャイルドや、ときには、祖父母のインナーチャイルドまで関心を広げていきます。

そうすることで、「贅沢は敵だ!」「弱音は吐くな!」「欲しがりません!勝つまでは!」と、太平洋戦争期に、日本の存亡をかけて、自己犠牲を強要してまで、国全体で戦争をイネイブリングする(支える)体制=軍国主義という「現代日本のイネイブラーの原点」に深い納得を感じていくかもしれません。

そして、「親も祖父母も、支え続けること&自己犠牲を続けることを強要され苦しかった…」ということに気づき、「親も祖父母も、自分と同じように、本当は支え続けることがとても苦しく楽になりたかった…」ということに、理屈ではなく体感で納得を深めていきます。

 

このように、アダルトチルドレン:イネイブラータイプの克服のポイントは、以下の5点に気づき納得を深めることです。

 

POINT

  1. 誰かを支えないことは「怠け者」ではない
  2. かわいそうな人を支えなかったとしても、その人を「見捨てた」ことにならない
  3. かわいそうな人を安易に支えてしまうことは、その人を「疑う」ことになる
  4. その人のことはその人に任せ、勇気をもって見守ることを「信じる」と言う
  5. 自分のことは自分で支え、周りの人たちのことはその人たちに任せ、見守りあい、信じあう関係を「信頼関係」と言う

 

このように、「支える」と「見守る」の違いを理解し、自分も家族も周りもみな幸せになっていく、人間関係における信頼関係の築き方を、理屈ではなく体感で実感し習得していく機会が、当社メンタル心理そらくもの心理カウンセリングです。

以下に、当社メンタル心理そらくもが考える「アダルトチルドレンの心理カウンセリングのポイント」と「アダルトチルドレンの回復過程」に関する記事を紹介します。

 

 

さいごに

さいごに、アダルトチルドレン:イネイブラータイプの特徴について重要ポイントをまとめます。

 

  • POINTイネイブラーとは、支え役という意味で、依存症の進行を支えてしまう=イネイブリングが語源
  • イネイブラーは、自己犠牲をしがちなため、縁の下の力持ちとして信頼されるが、苦しくても耐え続けてしまい、共依存に陥りやすい
  • イネイブラーは、育ての親もイネイブラーである可能性が高い
  • イネイブラーは、相手を支えすぎてしまうため、問題を見過ごしてしまったり大きくしてしまう場合がある
  • イネイブラー、ケアテイカー、プラケーターは、それぞれ違った特徴がある
  • イネイブラーの恋愛傾向は、見捨てられ不安に左右され、親代わり恋愛支配的な相手との共依存など、偏った関係になりやすい
  • イネイブラーの克服とは「支える」と「見守る」の違いに気づき納得すること

 

また、私自身もかつてはアダルトチルドレンであり、今ではアダルトチルドレン(ac)を克服した心理カウンセラーです。

いつの日か、アダルトチルドレン克服のお手伝いをさせて頂けますと幸いに思います。

最後に、あわせて読んで頂きたいおすすめの記事として、私自信の「アダルトチルドレン克服体験談」を紹介します。

 

 

以上、「アダルトチルドレン:イネイブラータイプの特徴」という記事でした。