POINTインナーチャイルドを受け入れると、見捨てられ不安が和らぎ、感情の起伏が落ち着いていきます。
心理カウンセラーの寺井です。
インナーチャイルドを受け入れると、子ども時代から傷ついたままだった感情が落ち着き、そのぶん、ざわつきがちであった感情が全体的に落ち着いていきます。
また、インナーチャイルドを受け入れたことで、インナーチャイルドに安息の居場所を与え落ち着かせることができ、そのぶん「見捨てられ不安」なども落ち着いていきます。
この記事は、神奈川県のTさんのカウンセリング体験談をもとに、インナーチャイルドを受け入れることで感じる変化について説明しています。
-Tさん:神奈川県30代男性-
※この記事は、クライアントさんからお送り頂いたアフターフォローメールの一部を、了承を得たうえで体験談として掲載しています。
はじめに
インナーチャイルドを受け入れる理由は、子ども時代の傷ついた感情を癒し、生きづらさを改善するためです。
このとき、子ども時代の傷ついた感情を抱え、生きづらさを感じたままの子ども時代の自分のイメージを、心理学では「インナーチャイルド」と呼び、インナーチャイルドを受け入れるためには、まず、インナーチャイルドを見つける必要があります。
また、インナーチャイルドを見つけ癒す方法を「退行催眠」=「インナーチャイルドセラピー」と呼びます。
とはいえ、訳も分からぬままに、いきなり目を閉じて退行催眠を行っても、インナーチャイルドを一向に見つけられない場合があります。
よって、インナーチャイルドセラピストとの共同作業=セッションによって、インナーチャイルドを見つけ、インナーチャイルドを癒し、インナーチャイルドを受け入れていく方法が一般的です。
ここからは、当社メンタル心理そらくものセッションにてインナーチャイルドを受け入れることができた、Tさんから寄せられた体験談をもとに「インナーチャイルドを受け入れることで感じる変化」について説明していきます。
インナーチャイルドを受け入れることで心が整理されました
~以下、Tさんの体験談より~
ご返答が遅くなりました。Tです。
寺井さんのセッションを受けて、早一週間が経ちました。
何だかとりとめのない文章ですが、寺井さんと出会って一週間たった今の私の感情をまとめてみました。
あの日、インナーチャイルドセラピーを受け、自分のインナーチャイルドを受け入れたことで、それ以降、今まで頭や心の中が散らかっていて、何も考えられない、自分の中で堂々巡りをしているような状態から、何となくですが、シンと静まり返った水面のような・・・そんな心の状態が続いています。
多分、今まで抱えていた、自分の色々な感情や悩みが、インナーチャイルドを受け入れたことによって一本の線状に繋がり、子どもの頃の感情と大人の感情がようやくひとつに混ざり合って、心が整理されたのかなと考えています。
インナーチャイルドを受け入れたことで感じる変化
また、朝の通勤の車中で「自分のインナーチャイルドTくん」(インナーチャイルドの呼び名ですが、今まで自分が呼ばれて一番心地の良かった呼び名に名前を変えました)と今までのこと、子供のころのこと、仕事のことなど色々なことを話しをながら、「Tくん」にいろいろ教えられて私自身が気づかされることも多々あり、「Tくん」には感謝しつつも頭が上がりません(苦笑)。
日常の中で、インナーチャイルドを自分で癒したり、インナーチャイルドと対話したり、インナーチャイルドを抱きしめたりしています。
きっとこういうことが出来るようになったのは、インナーチャイルドを受け入れたことで「心の内圧」=「ストレスとプレッシャー」を下げることができ、自分の心がスッキリし、自分の心に少し余裕が出来たからなのかな?と考えています。
インナーチャイルドを抱きしめながら…
今はまだ「自分のインナーチャイルドTくん」と「私」は過去の色々な感情を整理している途中かもしれませんが、これからは、インナーチャイルドを抱きしめながら自分の人生を歩いて行ければなと思っています。
また、今後も寺井さんと色々とお話をさせて頂くことがあると思いますが、その時は助言等を頂けますとありがたいです。
これからも、よろしくお願いいたします。
~以上、Tさんの体験談より~
そらくも@寺井より
Tさん、このたびは体験談の掲載にご同意いただきありがとうございます。
Tさんがお聞かせくださっております通り、先日のセッションから一週間という時間が過ぎました。
そして、Tさんは引き続き「感情の落ち着き」や「心が整理された感覚」を感じてくださっているのですね。
先日のセッションにて、「インナーチャイルドTくん」を見つけて受け入れたことで、Tさんが感じてくださっているプラスの変化を、Tさんの言葉でもってこうして教えて頂けて、私はとても嬉しいです。
なのでこれからも、Tさんからお聞かせいただけておりますままに、ときどきインナーチャイルドを癒してあげたり、対話してあげたり、抱きしめてあげたりすることで、インナーチャイルドTくんの存在に関心を振り向けて頂けますと幸いです。
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。
インナーチャイルドを受け入れるために必要なポイント
インナーチャイルドを受け入れるためには、まず、インナーチャイルドを見つける必要があります。
インナーチャイルドを見つけることができて、はじめて「退行催眠」=「インナーチャイルドセラピー」が可能となり、インナーチャイルドセラピーによって、インナーチャイルドを受け入れることができます。
以下に、「インナーチャイルドを受け入れるために必要なポイント」を詳しく説明します。
心理学でのインナーチャイルドとは?
さて、そもそもインナーチャイルドとはどういうものなのでしょうか?
インナーチャイルドとは「子ども時代に傷つき癒されないままの感情」=「子ども時代に負ったトラウマ」の象徴であると心理学では捉えます。
インナーチャイルドは、日本語で「内なる子供」と訳されています。心の中に住んでいる子供の自分……といった意味となります。諸説ありますが、「子供の頃の記憶や感情」のことをインナーチャイルドと呼びます。主にネガティブな記憶や、それに伴う感情(親に怒られた、友達にいじめられた、さみしかった、つらかった、孤独を感じた等)が中心です。
引用元:インナーチャイルドとは?
そして、子ども時代に負ったトラウマを大人になっても抱え続けている人を「アダルトチルドレン」と呼び、アダルトチルドレンを克服するために思い描く、子ども時代の自分のイメージをインナーチャイルドと呼びます。
アダルトチルドレン(AC)とは、自分は子ども時代に親との関係で何らかのトラウマ(心的外傷)を負ったと考えている成人のことをいいます。自己認識の概念であり、医学的な診断名ではありません。
なお、「心理学でのインナーチャイルドの考え方」は、以下の記事でも詳しく説明しています。
また、「アダルトチルドレンの考え方」についての説明も、以下にあわせて紹介します。
インナーチャイルドチェック
インナーチャイルドを受け入れるためには、傷ついたインナーチャイルドを見つける必要があります。
そして、傷ついたインナーチャイルドの影響を受けているということは、アダルトチルドレンの症状を抱えていると心理学では考えます。
よって、心理カウンセリングの現場では、以下の「アダルトチルドレン(ac)チェックリスト」を実行することで、「インナーチャイルドがどのくらい傷ついているのか?」をチェックしていきます。
また、傷ついたインナーチャイルドは、症状や特徴によっていくつかのタイプにわかれます。
よって、傷ついたインナーチャイルドを受け入れて癒す方法も、それぞれのインナーチャイルドのタイプに沿った回復過程を踏む必要があり、以下の「アダルトチルドレン(ac)タイプ診断」を行うことで、さらに詳細なインナーチャイルドチェックを行うことができますので合わせて紹介します。
インナーチャイルドの見つけ方
人の感情は「防衛機制」と呼ばれる警戒心に守られているため、自分の子ども時代の感情=インナーチャイルドを自分1人で見つけようとしても、知らず知らずのうちに意識が逸れてしまい、なかなか見つけることができないほうが自然です。
防衛機制(ぼうえいきせい、英: defence mechanism)とは、受け入れがたい状況、または潜在的な危険な状況に晒された時に、それによる不安を軽減しようとする無意識的な心理的メカニズムである。
引用元:防衛機制
よって、インナーチャイルドを見つけ受け入れるためには、心理学に沿ってインナーチャイルドを受け入れる手伝いをする協力者=「心理カウンセラー」や「インナーチャイルドセラピスト」の協力が必要です。
「インナーチャイルドの見つけ方」は、以下の記事でも詳しく説明しています。
- 関連記事インナーチャイルドの見つけ方
インナーチャイルドが癒せない
上記のように、インナーチャイルドを見つけ受け入れるためには、人の心のしくみを理解しつつ、安全に慎重に取り組む必要があります。
よって、本やインターネットなどを参考に、あなた1人で簡易的に行ったとしても、結局「インナーチャイルドを癒せない!」と感じることになってしまうことは、むしろ自然なことです。
ですが、あなたがインナーチャイルドを癒せない理由は、インナーチャイルドという考え方そのものが間違っているのではなく、あなたが選んだインナーチャイルドの癒し方が、あなたにマッチしていない可能性が高いです。
「インナーチャイルドを癒せない理由」は、以下の記事でも詳しく説明しています。
インナーチャイルドの癒し方
インナーチャイルドを見つけ受け入れるための重要なポイントは、過去ばかりに注目するのではなく、「過去」⇒「現在」⇒「未来」にバランスよく注目し「未完の感情」を見つけ「未完の完結」を果たしていくことです。
納得がいかない思いは、行き場がなくて、心のどこかにモヤモヤしたまま残ってしまいます。いわば出口がなくて迷子になってしまった感情。これを「未完の感情」と呼びます。
未完の完結:ゲシュタルト療法では、「過去の未完の出来事は、ゲシュタルトとして完成されていないモヤモヤとして残っていて(「抑圧」という精神分析用語は用いられない)それを意識化させ、完結することで症状は無くなる、という。フロイトは、「抑圧した過去を知る」ことで症状がよくなると言った。
そして「アダルトチルドレンの回復過程」に必要な「嘆きの作業」⇒「癒しの作業」⇒「人間関係の再構築」の3つの作業を、無理なく集中して一連で行う方法が「インナーチャイルドセラピー」です。
なお、「未完の感情」と「未完の完結」については、以下の記事を参考にして下さい。
また、「インナーチャイルドの癒し方」は、以下の記事でも詳しく説明しています。
インナーチャイルドセラピーとは?
インナーチャイルドセラピーとは「催眠療法(ヒプノセラピー)」をベースに、子ども時代の傷ついた感情を大人の自分があらためて体感することで「自分同士の共感」を生みだす方法です。
ヒプノセラピー(催眠療法)とは、ユングやフロイトの提唱した深層心理学を根源とし、催眠状態を利用して潜在意識に働きかけ、心理的な問題(=悩み)や心因的な症状を改善する心理療法です。
引用元:ヒプノセラピー基礎知識
このように、子ども時代の自分の感情に大人の自分が共感し、傷ついた自分のインナーチャイルドを受け入れ、自分同士の共感を生み出すことが「インナーチャイルドの癒し」を意味します。
そして、子ども時代の傷ついた感情を、大人の自分が体感するために行う催眠療法(ヒプノセラピー)を、心理学では「退行催眠」=「インナーチャイルドセラピー」と言います。
インナーチャイルド・セラピーは、まさにこの「未完の完結」作業を応用したものです。…(中略)…未完の感情をそのまま引きずるのではなく、「今ここ」で完結(終わらせ、創り直す)ことが、インナーチャイルド・セラピーです。
引用元:インナーチャイルド・セラピー
「インナーチャイルドセラピー」については、以下の記事で詳しく紹介しています。
まとめ
さいごに、インナーチャイルドを受け入れることでTさんが感じた効果について重要ポイントをまとめます。
POINT
- シンと静まり返った水面のように感情が落ち着いた
- 自分が悩んでいた理由に納得がいき心が整理された
- インナーチャイルドの存在を感じ自信が感じられるようになった
- 心に余裕が感じられるようになった
また、そのほかのインナーチャイルドセラピー体験談を以下に紹介します。
なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。
以上、「インナーチャイルドを受け入れることができました:Tさん30代男性の体験談」という記事でした。