心理学でのインナーチャイルドとは?

心理学ではインナーチャイルドはアダルトチルドレン克服の重要なカギ

本のイラスト

 

インナーチャイルドは、1980年頃に、アメリカから日本に入ってきた言葉です。

インナーチャイルドという言葉を聞くと、苦しんでいる人の中にだけいるモノというイメージがあるかもしれません。

心理学的には、誰の心にも存在する、子どもの部分、子どもの頃の自分の記憶にフォーカスするときに用いる工夫のことを呼びます。

この記事は、インナーチャイルドを心理学に沿って説明していきます。

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心理学でのインナーチャイルドとは?

インナーチャイルドを日本語に直訳すると、「内なる子ども」と訳します。

心理学で言うインナーチャイルドとは、成人してからも時々感じる「遠い昔の幼心(おさなごころ)」みたない意味で、必ずしもネガティブなものとは限らず、楽しい記憶や心地よい記憶も含みます。

ただ、昨今では、スピリチュアルや占いさんやお医者さまといった、心理学以外の分野の方も、インナーチャイルドという呼び方をなさるので、心理学系の私としては、同じ言葉なのに、違った意味が氾濫し、とても混乱を感じています。

以下は、あくまで、当方メンタル心理そらくものご利用をお考えの方向けのインナーチャイルドの心理学的な解説となります。

 

インナーチャイルドの本

はじめに、インナーチャイルド関連の本を紹介します。

インナーチャイルド関連の本としては、「インナーチャイルド―本当のあなたを取り戻す方法―ジョン・ブラッドショー 1990年」、「インナーチャイルドの癒し-越智啓子-2008年」のふたつが有名です。(私も熟読しています。)

とくに、上記の2冊は、インナーチャイルドの由来や意味、癒しの感覚や目的を知っていくのに最適な本です。

心理学に沿ってインナーチャイルドを癒せば、心の問題は今からでも解決でいるんだよ!というメッセージを訴えている素晴らしい本です。

この記事も、上記の2冊を熟読したうえで掲載しています。

 

インナーチャイルドとワンダーチャイルド

心理学では、本来、子どもには、感情や興味を自由に表現し、疑問や納得できないことについて素直に表現し、自分の感覚で人を信じる自由と権利(自信と自己肯定感を養う権利)がある。と捉えています。

 

ワンダーチャイルドのイラスト

 

嬉しいときは嬉しい…好きなものは好きだ…

わからないことはわからない、嫌なことは嫌だ…

怖いものは怖い、無理なものは無理…

悲しいときは悲しい、寂しいときは寂しい…

助けてほしいときは助けてほしい…

 

子どもに限らず、自分の気持ちを自由に表現する権利は、基本的人権の尊重&言論の自由として、現在の日本国憲法にも明記されています。

 

さて、みなさんは、子ども時代、このような自由な感情表現を、気楽に豊かににできていましたか?

そして、大人になった今も、このような自由な感情表現を、気楽に豊かにできていますか?

 

このように、本来の子どもらしい姿で、自由な感情表現ができている子どもを、心理学ではワンダーチャイルドと言います。

もし、ワンダーチャイルドな子ども時代を過ごしていたら、今も感情表現を気楽に豊かにできて、心にストレスを抱えることも少なく感情の循環も良好で、安心して心地よい人生を過ごせているのかもしれません。

 

インナーチャイルドが生まれる状況

 

でも、反対に、子どもが大切な自分の気持ちを、言葉や踊りや歌や遊びやスポーツやお絵かきなどで感情表現したとき、育ての親がいまいちなリアクションをとると、子どもは深く傷ついてしまいます。

そして、自分の気持ちが傷ついたことをきっかけに、これ以上傷つかないよう自分を守るため、防衛機制を働かせ、本当の気持ちを隠し、家族のなかで「いい子」などの役割りを演じ続けている子どもを、心理学ではインナーチャイルドと言います。

(関連:また心が傷つくんじゃないか?は今も続いてる。

 

日本には、ワンダーチャイルド=わがままな子?という価値観がある…

さてさて、心理学に沿ってさらにお話を進めていくと、私たちが住んでいる日本は、人類発祥の地からもっとも離れたところにあります。

人類は、アフリカ大陸で生まれ、その後、ヨーロッパ、アジアへと拡散し、太平洋を背にする日本は、アフリカから広がった人類の広がりの最も遠いところに位置します。

 

かつ、ある時代からアジア大陸と離れ、島国となってしまい、非常に狭い面積に、同じメンバーが長いあいだ住み続ける。という特殊な環境となりました。

なので、とくに日本の場合、「気遣い、気を遣う、気が利く、いい人、悪い人、おもてなし、阿吽の呼吸、我慢、頑張る、しつけ、おしおき、村八分…」などなど、人にどう思われるか?人にどう思ってもらえるか?を気にする島国文化特有の古風な習慣があり、「自由な感情表現をする子どもは、うるさくてわがままでみっともない!」と、地域社会や育ての親が子どもを押さえつける方向に評価してしまう場合があります。

 

つまり日本にはいまだに、自由な感情表現をするワンダーチャイルド=うるさくてわがままでみっともない!という価値観が色濃く残っており、ワンダーチャイルドは、いじめの対象になってしまったり、地域社会や学校や家庭で抑圧されてしまったり…と、日本は、傷ついたインナーチャイルドが生まれやすい文化とも言えます。

そして、ひとたび傷ついたインナーチャイルドは、それ以来、自由な感情表現を躊躇するようになってしまい、大人になっても心にストレスを抱えがちとなってしまいます。

日本という環境でのインナーチャイルドを心理学ではこのように捉えています。

 

インナーチャイルドの由来

心理学としてのインナーチャイルドは、1980年頃に日本に入ってきた言葉だと言われています。

もともとは、人間同志が互いに与え合う影響に注目する心理学=「交流分析」において、子どもが両親から受ける影響を分析する工夫のなかで育まれた考え方だと言われています。

 

子ども時代に虐待を受けたり、苦しい人間関係を過ごすと、成人してからも、人間に対する警戒心や不信感が強まってしまいます。(専門用語でアダルトチルドレンと言います。)

(関連:アダルトチルドレンとは

 

もし、目の前にものすごく怖がっている人がいたとしたら、その人がどうしてそんなに怖がっているのか?がわからなかったりします。

そうすると、あの人は怖がりすぎた!あの人はおかしい!という不信感が自分にも生まれてしまい、人間関係のトラブルに発展してしまいます。

 

そのとき、ものすごく怖がっている相手の人の心には、子ども時代から持ち越したままの怖さが今も残ったままなのではないか?と、捉えるのが心理学です。

そうすると、その人は、子ども時代からずっと怖がり続けている、と捉えることができ、子ども時代から持ち越したままの怖さを癒せば、その人は安心して暮らせるようになる。となっていきます。

 

このとき、子ども時代から持ち越したままの怖さを癒すにあたり、子ども時代の怖さを映し出すイメージとして、インナーチャイルドを空想する心理療法が生まれたのです。

そして、子ども時代から持ち越したままの怖さ=子ども時代から怖がったままのインナーチャイルドを空想し、子ども時代から怖がったままのインナーチャイルドを癒し落ち着かせていく作業を、インナーチャイルドセラピー、インナーチャイルドワーク、インナーチャイルドヒーリング、などと呼んでいます。

 

心理学でのインナーチャイルドは、アダルトチルドレン解決のキーパーソン

なので、先ほどのご説明の通り、心理学でインナーチャイルドを用いる時は、かならず、アダルトチルドレンという言葉もセットで考えるはずです。

ただ、インナーチャイルドという言葉を取り巻く最近の状況を顧みると、人の記憶や感情といった、生命にも関わる人の心のしくみ=心理学をよく知らないままに、まるでゲーム感覚やあてずっぽで都合よくインナーチャイルドを癒そう!としている方をよく見かけます。

 

一応、記憶や感情といった生命にも関わる人の心のしくみ=心理学をよく知る立場の私からしてみると、「とりあえずやってみよう!」という最近の対処的な雰囲気は、非常に危険な雰囲気に感じます。

必要な技術も準備もないままに、やみくもにインナーチャイルドを刺激すると、子ども時代の苦しい記憶をいたずらに呼び覚ますだけで、とても危険な状態を招きます。

なので、人の心のしくみ=記憶や感情の扱いに厳しいトレーニングを積んだ、あなたにとって安全な協力者=心理カウンセラーやインナーチャイルドセラピストであれば、あくまで、心の問題の安全且つ平和的な解決のためのみに、インナーチャイルドを用いるはずです。

 

みなさんは、インナーチャイルドという言葉に振り回されていませんか?

端的に言えば、インナーチャイルドとは、アダルトチルドレン症状を平和的に根本解決するための重要なキーパーソンです。

 

インナーチャイルドは厄介者でも敵でもありません。

むしろ、今後のあなたの幸せな人生を構築するために必要不可欠な相棒です。

 

今まで、数百を超えるさまざまなインナーチャイルドたちとわかりあってきた私=インナーチャイルドセラピスト寺井啓二としては、ぜひぜひ、インナーチャイルドと真摯に向き合っていただけることを切に願っております。

(関連:アダルトチルドレンの本当の意味

 

インナーチャイルドの心理学的な役割

さて、すこししつこくも感じますが、とても大切なことなので、あらためてしっかりと明記したいと思います。

 

インナーチャイルドの心理学的な役割は、アダルトチルドレン症状を平和的に解決するための重要なチームメイトとなります。

 

アダルトチルドレンとは、「子ども時代の苦しい記憶に、今も影響を受け続けている人」ということです。

ということは、アダルトチルドレンが感じている「子ども時代の苦しい記憶」をホログラムのようにイメージ化したのが「インナーチャイルド」ということになります。

つまり「苦しそうなインナーチャイルドの表情や様子」=「子ども時代の苦しい記憶」となります。

 

なので、心理学的に言う「インナーチャイルドを癒す」とは、

「苦しそうなインナーチャイルドの表情や様子」を、インナーチャイルドセラピーで落ち着かせていくことで、「子ども時代の苦しい記憶」を穏やかに落ち着かせていく。

ずっと持ち越してきた「子ども時代の苦しい記憶」が落ち着いていくことで、「子ども時代の苦しい記憶」に惑わされる必要がなくなり、アダルトチルドレン症状が根本的に解決する。

という流れが、インナーチャイルドの心理学的な役割です。

 

アダルトチルドレン症状を根本的に解決するためには、インナーチャイルドが必要であり、インナーチャイルドを必要とし癒すことで、アダルトチルドレン症状の根本的な解決ができる。ということです。

なので、傷ついたインナーチャイルドを癒すことは、心理学における大きなテーマのひとつですし、家庭や社会全体の平和のためにも大きなチャンスを含んでいます。

 

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