POINT「アダルトチルドレンを克服すると、どのような変化が生まれるのか?」という疑問にお答えしています。
心理カウンセラーの寺井です。
私の場合、アダルトチルドレンを克服したことで、以下の5つの変化を感じられるようになりました。
POINT
- 親からの自立
- 自己肯定感が高まる
- 適切な人間関係が築ける
- やりがい・生きがいを感じられる
- 恋愛・結婚・子育てに自信が生まれる
この記事は、私のAC克服体験談も交えつつ、アダルトチルドレンを克服することで生まれる変化について説明しています。
アダルトチルドレンを克服すると生まれる変化とは?
「アダルトチルドレン」は、親との関係、自己否定感、職場や友人や恋愛などの人間関係、結婚や子育てなど、さまざまな問題を抱えています。
「心理カウンセリング」や「インナーチャイルドセラピー」によって、「アダルトチルドレンの克服」が進んでいくと、さまざまな変化が感じられるようになります。
ただ、それぞれが置かれている環境によっては、以下の全てが達成できるとは限りませんし、時間がかかるかもしれません。
ですが、アダルトチルドレンを克服することは、自分の人生、人間関係、恋愛、結婚、子育てなど少なからずプラスの変化をもたらします。
このように、アダルトチルドレンを克服すると生まれる変化とは、短期間で劇的に変化するものではなく、長い時間を掛けてじわじわと広がっていくものです。
以下に、アダルトチルドレンを克服すると生まれる変化について説明していきます。
①親からの自立
アダルトチルドレンを克服すると、親から心理的に自立を果たせるようになっていきます。
「顔色を伺う…」「わかってもらいない…」「認めてもらいたい…」「許せない…」など、子どもの頃から親に募らせ続けてきた感情を、心理カウンセリングやインナーチャイルドセラピーによって解放することで自己主張ができるようになり、そのぶん、親へ執着や依存心が和らぎ自立心が芽生えます。
また、「親に認めてもらえなかったとしても、自分は悪くない…」「親は愛してくれなかったのではなくて愛し方がわからなかった…」など、親との関係を平和的に捉えなおすことで「白黒思考(二極思考)」が和らぎ、親の影響力が和らぎます。
白黒思考は「全か無かの思考」「二分法的思考」とも呼ばれるもので、物事を白か黒か、善か悪か、といった極端な立場でしか捉えることが出来ない思考のことを言います。
引用元:白黒思考
このように、親の影響力を心理面で和らげることで、親と物理的な距離を置けるようになったり、親の言動に巻き込まれたり惑わされなくなり、自分の心に自由と安心を確保できるようになります。
親を巻き込まず、親に邪魔されず、精神的自立を果たすことが大切
アダルトチルドレンは、子ども時代の親や家族の影響を強く受け続けています。
よって、アダルトチルドレンを克服するにあたり、親や家族を巻き込むと、かえって傷つき、親への執着が増してしまう場合があります。
だからこそ、アダルトチルドレンの克服は、親を巻き込まず、親に邪魔されずに、心理カウンセラーの協力のもと安全に取り組むことが大切です。
また、心理カウンセラーとの関係は、あくまで、心理カウンセリングの場に限った一時的な協力関係なので、依存してしまうこともありません。
このように、自分の心を自分で癒し、親からの精神的な自立を果し、自分で自分を自由にすること、すなわち、親からの精神的な自立を果たせるようになることが、アダルトチルドレンを克服することで生まれる変化のひとつです。
なお、「白黒思考とは何か?」については、以下の記事で詳しく説明していますので、興味のある方は参考にして下さい。
②自己肯定感が高まる
アダルトチルドレンを克服すると、自己肯定感が高まります。
アダルトチルドレンは、「自分が悪い…」「どうせ自分なんて…」など「自己否定感」を感じやすい特徴があります。
ですが、心理カウンセラーの協力のもと、機能不全家族や世代間連鎖といった広い視野で子ども時代の自分を捉えなおすことで、「自分が悪かったのではなくて、自分は傷ついていた…」「親が悪かったのではなくて、親も子どもの頃から傷ついたままだった…」「自分も親もどちらも傷ついていた…」など、誤解が解きほぐされていきます。
そうすることで、よい自己像を育てられるようになり、自己肯定感が高まります。
アダルトチルドレンの克服は、わかりやすさが大切
アダルトチルドレンは、長い間、自己否定をしてしまったり、自分を嫌ってしまっていることで、いろいろな感情が複雑に絡まりあっています。
よって、アダルトチルドレンを克服するにあたり、やみくもに取り組むと、かえって自分を傷つけてしまう場合があります。
だからこそ、アダルトチルドレンの克服は、心理カウンセラーの協力のもと「わかりやすい方法」で行うことが大切です。
そして、子ども時代の自己像を「インナーチャイルド」というイメージで捉え、インナーチャイルドを感じるだけで自己肯定感が高められるようにした工夫が「インナーチャイルドセラピー」です。
インナーチャイルドは、日本語で「内なる子供」と訳されています。心の中に住んでいる子供の自分……といった意味となります。諸説ありますが、「子供の頃の記憶や感情」のことをインナーチャイルドと呼びます。主にネガティブな記憶や、それに伴う感情(親に怒られた、友達にいじめられた、さみしかった、つらかった、孤独を感じた等)が中心です。
引用元:インナーチャイルドとは?
インナーチャイルド・セラピーは、まさにこの「未完の完結」作業を応用したものです。…(中略)…未完の感情をそのまま引きずるのではなく、「今ここ」で完結(終わらせ、創り直す)ことが、インナーチャイルド・セラピーです。
引用元:インナーチャイルド・セラピー
このように、子ども時代の自分への誤解をがくことで「自分をもう一度育てなおそう…」と感じ始め、自分自身を大切にしようとする考えや振る舞いができるようになること、すなわち、自己肯定感を高められるようになることが、アダルトチルドレンを克服することで生まれる変化のひとつです。
なお、「インナーチャイルドセラピー」については、以下の記事で詳しく説明していますので、興味のある方は参考にして下さい。
また、自己肯定感を高めるためには、自己理解を深めることが有効です。
以下に、「アダルトチルドレンの克服に役立つ克服本」をあわせて紹介します。
③適切な人間関係が築ける
アダルトチルドレンを克服すると、家族、職場、友人、恋愛など、人間関係が適切に築けるようになります。
アダルトチルドレンは、依存されたり、依存したり、子どもの頃から人間関係に傷ついてきたため、人間関係に対する苦手意識を感じやすい特徴があります。
ですが、心理カウンセラーという人間と協力しあい、アダルトチルドレンの克服を行うことで、心理カウンセラーとの信頼関係が築けるようになっていきます。
そうすることで、徐々に人間関係への苦手意識が和らぎ、心理カウンセラー以外の人たちとも適切な人間関係が築けるようになります。
人間関係の自信を育むことができる
心理学とは、ある意味、人間という生き物の取扱説明書とも言えます。
なので、心理カウンセリングによって「機能不全家族」といった言葉の意味を知り、自分の子ども時代や、親の子ども時代まで振り返り客観視をすることによって、「自分は悪くなかったのかも…」「親自身もアダルトチルドレンで困っていたのかも…」など、人間関係における新しい捉え方が芽生えます。
機能不全家族とは、ストレスが日常的に存在している家族状態のことです。主に親から子どもへの虐待・ネグレクト(育児放棄)・子どもに対する過剰な期待などの様々な要因が家庭内にあり、子育てや生活などの家庭の機能がうまくいっていない状態です。
このように、子ども時代の家族関係や親の子ども時代まで、広い視野で客観視をすることで、人間関係の視野が広がり、そのぶん、家族、職場、友人、恋愛など、日常の人間関係での自信が感じられるようになることも、アダルトチルドレンを克服することで生まれる変化のひとつです。
アダルトチルドレンの克服は、心理カウンセラーなどの人との信頼関係によって進んでいきます。
ですが、アダルトチルドレンの克服方法は、決して心理カウンセリングのみではなく、「自助グループへの参加」など様々な方法があります。
「自助グループへの参加」を始め、さまざまな「アダルトチルドレンの克服方法」については、以下の記事で詳しく説明していますので、興味のある方は参考にして下さい。
- 関連記事アダルトチルドレンの克服方法
④やりがいや生きがいを感じられる
アダルトチルドレンを克服すると、やりがいや生きがいを感じながらすごせるようになっていきます。
アダルトチルドレンは、自分のやりがいや生きがいを親に否定されてしまったり、親にとって都合がいい生き方を強要されてしまった経験があるため、自分らしく生きることがに抵抗を感じやすい特徴があります。
ですが、心理カウンセラーと築いた信頼関係や、インナーチャイルドとの関係によって、自分のために時間や労力を割けるようになっていきます。
そうすることで、人生を楽しみたい気持ちや目標が芽生え、やりがいや生きがいを感じられるようになります。
自分らしい生き方を再開することができる
私=心理カウンセラー寺井啓二は、かつて生きづらさに苦しんでいる頃、「アダルトチルドレンのタイプ診断」を行うことで、自らが「ロストワンタイプ」の個性を持っていることに気づくことができたことがきっかけで、それ以降、「たくさんの人に囲まれながら過ごすより、1人で集中し、自分が納得いくようにひとつひとつ大切に過ごしていきたい…」という自分らしい生き方を取り戻すことができました。
そして今では、自分が心地よいと感じる生き方を尊重し、小さなカウンセリングルームを一人で経営しています。
そして、心理カウンセラーとしてアダルトチルドレンの克服をお手伝いしています。
このように、子ども時代の体験の影響で忘れかけてしまっていた、やりがいや生きがいを再認識することで、自分らしい生き方を再開することができることも、アダルトチルドレンを克服することで生まれる変化のひとつです。
また、私自身も「アダルトチルドレンの克服経験を持つ心理カウンセラー」です。
「私=心理カウンセラー寺井啓二のアダルトチルドレン克服体験」は、以下に詳しくまとめてありますので、興味のある方は参考にして下さい。
⑤結婚や子育てに自信が生まれる
アダルトチルドレンを克服すると、結婚や子育てに自信が生まれます。
アダルトチルドレンは、子ども時代、親や家族との関係でトラウマを抱えているため、結婚や子育てに苦手意識を感じやすい特徴があります。
ですが、心理カウンセリングによって親からの精神的な自立が果せたり、自己肯定感を高められるようになったことで、「親や周りの人にどう思われるか?」より「自分の楽しさや幸せを増やしていきたい!」と感じられるようになります。
そうすることで、自分らしい結婚観や子育て方法を考えられるようになっていきます。
負の世代間連鎖を断ち切ることができる
「世代間連鎖」という言葉が意味するように、人は、生き方、価値観、子育て方法などを、遺伝で受け継ぐのではなく、自分の育ての親の真似をしようとする特徴があります。
世代間連鎖とは、親から子へ世代を超えて伝わるもののこと。わかりやすいものでいえば、虐待や貧困などの問題である。しかし、実際はそういった大きな問題だけではなく、親から子への愛情のかけ方や接し方も、連鎖する。
引用元:世代間連鎖を止めるの、やめた
ということは、自分が親からしてもらった子育て方法が、自分にとって苦しかった場合、自分が苦しいと感じる子育て方法を、自分の子どもへと「負の世代間連鎖」をしてしまうことになりかねません。
負の世代間連鎖とは、「親(又は親から上の世代)から引き継いだ負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」を指します。世の中の親子問題を抱えている人の多くが、「親を介してこの負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」に巻き込まれたことによって、様々な問題を抱えてしまうようになったことを知ることはとても大切なことです。
引用元:親子の問題①(世代間連鎖)
でも、今からでもアダルトチルドレンの克服をすることで、やりがいや生きがいを感じる自分らしい生き方を自分の世代から始め、次の世代へと伝えることができます。
このように、何世代にも渡って受け継がれてきた、負の世代間連鎖を断ち切ることができることも、アダルトチルドレンを克服することで生まれる大きな変化のひとつです。
なお、「世代間連鎖とは何か?」については、以下の記事で詳しく説明していますので、興味のある方は参考にして下さい。
まとめ
さいごに、アダルトチルドレンを克服することで生まれる変化について重要ポイントをまとめます。
アダルトチルドレンを克服することで生まれる変化は次の5つです。
POINT
- 親からの精神的自立を果たすことができる
- 自己肯定感を高めることができる
- 適切な人間関係が築けるようになる
- やりがいや生きがいを感じられるようになる
- 結婚や子育てに自信が生まれる
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
是非、あわせてお読みください。
なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。
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以上、「アダルトチルドレンを克服すると生まれる5つの変化」という記事でした。