POINT回避依存症の女性は、人間関係においては「他者との距離感に敏感」であり、恋愛おいては「依存・束縛されることを極端に嫌う」という傾向があります。
心理カウンセラーの寺井です。
「回避依存症の方」は「男性」も「女性」もどちらも存在すると考えられており、「回避依存症の方」は「男性」でも「女性」でも、人間関係において他者との「距離感」に敏感という特徴があります。
「回避依存症の女性」は、恋愛において「連絡をしない・自分のことを話さない・甘えない・相談をしない・相談に乗らない」など、恋人と「親密」になることに対して「躊躇・警戒」を示すという傾向があります。
また、「回避依存症の女性」は「回避依存症の男性」と違い、「恋人に対して身体的暴力を振るうことが殆どない」という点が特徴的です。
「回避依存症の原因」には、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「回避依存症」になる可能性が高いと考えられています。
また、問題のある家庭で育った(問題のある親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。
そして、「回避依存症」とは「アダルトチルドレンの特徴のひとつ」とも言われており、アダルトチルドレンを克服することが、「回避依存症の克服」に繋がると考えることができます。
ちなみに、この記事は「回避依存症の『女性』の性格的特徴・恋愛傾向・原因・克服方法」についての解説です。
なお、「回避依存症の『男性』の性格的特徴・恋愛傾向・原因・克服方法」については、以下の記事で詳しく解説しています。
それでは、回避依存症の女性の「性格的特徴・恋愛傾向・原因・克服方法」について解説していきます。
回避依存症の「男女」共通の「性格的な特徴」
そもそも「回避依存症」という言葉自体が心理学の用語ではありません(心理学では「回避型愛着スタイル」あるいは「回避性愛着障害」)ので学術的な根拠はありませんが、カウンセリングの臨床経験に基づくと、「回避依存症の方」は「男性」も「女性」も存在すると考えられます。
また、「回避依存症の方」は「男性」でも「女性」でも、人間関係において「感情的な結びつきが面倒くさい・本音や悩みを明かさない・人との関係に深入りしない・人とのつながりを持つより一人でいる方が心地よい」と感じやすく、他者との「距離感」に敏感という特徴があります。
「回避型」愛着スタイルはその名の通り、人との関係性において、感情的な親密さを持つことを避ける傾向のこと。「回避型」愛着スタイルの人は愛着を持って近づくことを避け、他人とある程度の距離を置くことを好みます…(中略)…「回避型」愛着スタイルを持つ人は、人とつながりを持つよりも、一人でいる方が心地良いと感じやすい
反対に言えば、「回避依存症の方」は、他者との「距離感」が適度に保たれていれば、極めて「穏やかな性格」で問題はないのですが、他者との「距離感」が近くなりすぎると「ストレス」を感じやすくなるという特徴があります。
なお、「回避依存症の『男女』共通の性格的な特徴」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 見捨てられ不安が強い
- 束縛される・依存される・責任を負わされることを無意識に避ける
- パーソナルスペースが広い
- 自分のペースを邪魔されたくない
- 本音を打ち明けられない
- 好き避けをする
- 人間関係にストレスを感じやすい
- 一人でゆっくりすごしたい
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
回避依存症の「女性」の恋愛傾向
「回避依存症」とは、「特定の相手と深い人間関係を築くことを避けている(回避している)人」を指します。
ですので「回避依存症の女性」は、恋愛において「連絡をしない・自分のことを話さない・甘えない・相談をしない・相談に乗らない」など、恋人と「親密」になることに対して「躊躇・警戒」を示すという傾向があります。
回避依存症の女性の多くは、束縛されることがとても苦手です。恋愛関係において傷付きたくなくて関係を遠ざける人も多いですが、束縛されたくなくて回避依存症になっている人もいます。恋人が出来ても自由でいたかったり一人の時間を満喫したいと思っている女性は、相手から依存されたり束縛されたりすることを嫌います。
とはいえ、「回避依存症の女性」は、決して「恋人」を嫌っているわけではなく、「恋人と親密になりたい気持ち」と「親密になった恋人に裏切られることへの恐れ」の二つの相反する気持ちが激しく「葛藤」しており、「恋人」のことが好きなのだけれど、ついつい冷たい態度を取ってしまうという傾向があります。
なお、「回避依存症の女性」のように、好意を寄せている異性に対して、本心とは反対の行動をとることを「好き避け」と言います。
好き避けとは、本当は好きなのにそっけない素振りをしたり、相手のことを嫌っているような冷たい態度をとったりすることです。好意を寄せている異性に対して、本心とは反対の行動をとることです。
このように「回避依存症の女性」は、恋愛関係において「依存・束縛されることを極端に嫌う」という傾向があります。
なお、「回避依存症の女性の恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」が考えられます。
POINT
- ヒステリーを起こす
- 試し行為を繰り返す
- 自己憐憫に浸る
- 父親代わりを求める
- 魅力的な容姿と恋愛への苦手意識を併せ持つ
- 承認欲求が強い
- 幸せ恐怖症に陥る
- 音信不通・行方不明になる
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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回避依存症になる「5つ」の原因
「回避依存症の原因」には、「身体的暴力・精神的暴力・過干渉・過保護・ネグレクト」など、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、「拡大家族・父親が不在・苦労が多い家庭・親子役割逆転」など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっています。
回避依存症になる原因として多いのは親の過剰な干渉もしくは放置や虐待による愛情不足です。これは一見すると相反するような内容ですが「人と親密になると後で悪いことが起こる・本当の自分は愛されない」という認識を持ってしまうという点で共通しています。
引用元:回避依存症の原因
子どもにとって生まれて初めて関わる人間は「親」であり、子どもにとって生まれて初めて所属する集団が「家族」です。
ですので、「親」は子どもにとって「最も信頼したい擁護者」であり、「家庭」は子どもにとって「最も安全な居場所」であるべきなのですが、「親の子育て」や「家庭環境」に何らかの問題があった場合、子どもは「愛情不足」となり、その影響で「人と親密になることを避ける・どうせ自分は大切にされない」という「人間に対する警戒心」を強く持つようになり、そのことが「回避依存症の原因」となると考えられています。
なお、「回避依存症の原因」は、以下の「5つ」が考えられます。
POINT
- 親の子育てに問題があった
- 家庭環境に問題があった
- 条件付きの愛情で育てられた
- 回避依存症の親に育てられた
- 家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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回避依存症を克服する方法
前述の通り、「回避依存症の原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「回避依存症」になる可能性が高いと言えます。
「回避依存症の克服」とは、アダルトチルドレンを克服すること
このとき、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある子育てを行う親を「毒親」と言い、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある家庭を「機能不全家族」と言います。
そして、機能不全家族で育った(毒親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。
「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族で育ったことにより、「親から守られる」「適切な教育を受ける」などの正常な成長過程をたどれず、成人してからも生きにくさや心に傷を抱えている人のことをさします。
また、「回避依存症」とは、アダルトチルドレンの特徴のひとつとも言われています。
回避依存症は、アダルトチルドレンの表れ方のひとつです。…(中略)…親子関係や周囲の大人との間で、消耗し枯渇する感覚や、飲み込まれそうな感覚を体験してきました。
引用元:回避依存症
このように「回避依存症になる原因」とは、「子どもの頃、機能不全家族で育った影響」や「子どもの頃、毒親に育てられた影響」である可能性が高い、すなわち、「回避依存症になる原因」は「アダルトチルドレン」と密接な関係にあると言えます。
反対に言えば、「機能不全家族で育った(毒親に育てられた)影響」である「アダルトチルドレン」を克服することが、「回避依存症の克服」に繋がると考えることができます。
「アダルトチルドレン(回避依存症)」の克服方法
そもそも「アダルトチルドレン(AC概念)」とは、1970年代、アメリカのアルコール依存症の治療現場から広がり始めた考え方で、1980年代になると、さまざまな専門家たちが「アダルトチルドレンの原因」や「アダルトチルドレンの克服方法」について研究を行い始め、今では、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」によって、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」がしっかりと確立されています。
とはいえ、前述の通り「回避依存症になる原因」とは、子どもの頃に負った「幼少期のトラウマ」が密接に関わっており、「幼少期のトラウマ」とは、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であるのと同時に、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。
よって、「幼少期のトラウマ」を思い出そうと過去を振り返っても、自分1人ではなかなか思い出せなかったり、なかなか受け入れられない場合があります。
なお、「クラウディア・ブラック」は、「アダルトチルドレンからの回復」には以下の2点が重要と述べています。
POINT
- 「親・家族」に対する負の感情は「親・家族」に聞かせるのではなく、「親以外の信頼できる相手(心理カウンセラー・自助グループなど)」に聞いてもらう必要がある
- 「親・家族」に対する負の感情は「安全な場所(カウンセリングルーム・自助グループなど)」で聞いてもらう必要がある
以上のことから、「心理カウンセリングは、アダルトチルドレンの克服にとても有効である」と言われており、カウンセリングを利用して、カウンセラーの協力を得ながら「アダルトチルドレンからの回復プロセス」を進めることで「アダルトチルドレンの克服」が可能となり、アダルトチルドレンの克服をすることで「回避依存症の克服」ができると言えます。
なお、当社メンタル心理そらくもが考える「アダルトチルドレン克服カウンセリング(回避依存症の克服方法)」については、以下の記事で詳しく解説していますので、是非お読み下さい。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINT回避依存症の女性は、他者との「距離感」が近くなりすぎると「ストレス」を感じやすくなる
- 回避依存症の女性は、恋愛関係において「依存・束縛」されることを極端に嫌う
- 回避依存症の女性は、恋愛関係において「身体的暴力」を振るうことが殆どない
- 回避依存症の原因は、「毒親」「機能不全家族」「条件付きの愛情」「世代間連鎖」「幼少期のトラウマ」などが考えられる
- 回避依存症の原因は、「アダルトチルドレン」と密接な関係にある
- 回避依存症の克服方法とは、アダルトチルドレンを克服することである
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
是非、あわせてお読みください。
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以上、「回避依存症の女性の『性格的特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』を徹底解説」という記事でした。