回避依存症になる「5つ」の原因

2022年12月3日アダルトチルドレンアダルトチルドレンの恋愛傾向,回避依存症,恋愛・結婚

回避依存症の原因を表しているイラスト

POINT回避依存症の原因は、①毒親、②機能不全家族、③条件付きの愛情、④世代間連鎖、⑤幼少期のトラウマ、などが考えられます。

心理カウンセラーの寺井です。

「回避依存症の原因」には、「毒親」「機能不全家族」「条件付きの愛情」「世代間連鎖」「幼少期のトラウマ」など、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「回避依存症」になる可能性が高いと考えられています。

また、問題のある家庭で育った(問題のある親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。

そして、「回避依存症」とは、アダルトチルドレンの特徴のひとつとも言われており、アダルトチルドレンを克服することが、「回避依存症の克服」に繋がると考えることができます。

この記事は、回避依存症の原因について解説しています。

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回避依存症になる「5つ」の原因

回避依存症の原因は親の影響を受けていることを表しているイラスト

「回避依存症の原因」には、「身体的暴力・精神的暴力・過干渉・過保護・ネグレクト」など、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、「拡大家族・父親が不在・苦労が多い家庭・親子役割逆転」など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっています。

回避依存症になる原因として多いのは親の過剰な干渉もしくは放置虐待による愛情不足です。これは一見すると相反するような内容ですが「人と親密になると後で悪いことが起こる・本当の自分は愛されない」という認識を持ってしまうという点で共通しています。

引用元:回避依存症の原因

子どもにとって生まれて初めて関わる人間は「」であり、子どもにとって生まれて初めて所属する集団が「家族」です。

ですので、「親」は子どもにとって「最も信頼したい擁護者」であり、「家庭」は子どもにとって「最も安全な居場所」であるべきなのですが、「親の子育て」や「家庭環境」に何らかの問題があった場合、子どもは「愛情不足」となり、その影響で「人と親密になることを避ける・どうせ自分は大切にされない」という「人間に対する警戒心」を強く持つようになり、そのことが「回避依存症の原因」となると考えられています。

なお、「回避依存症の原因」は、以下の「5つ」が考えられます。

POINT

  1. 親の子育てに問題があった
  2. 家庭環境に問題があった
  3. 条件付きの愛情で育てられた
  4. 回避依存症の親に育てられた
  5. 家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった

それでは、以下に詳しく解説していきます。

 

原因①:親の子育てに問題があった

回避依存症の原因になる親の子育ての問題点を表しているイラスト

子どもが生まれて初めて関わる人間は「親」であり、子どもは「親との関り」のなかで「他者との関わり方(人間関係の築き方)」を学んでいきます。

小さいうちは両親との関わりを通して社会性の土台を作る…(中略)…子どもは潜在的に両親と仲良くしたい、優しくされたいという気持ちを持っています。その気持ちが社会性が発達する原動力になるのです。…(中略)…小さいうちは、同年代の子どもと遊ばせるよりも親と遊ぶ子どもの方が社会性のスキルが高められると言われています。

引用元:子どもの社会性をはぐくむためにいつから何をする?他者との関わりから社会性を学ぶ

このように、大人になって必要となる「親子・家族・友人・恋愛・結婚・職場」などの「人間関係の築き方(社会性のスキル)」は、「子どもの頃の親との関り方」が「土台」となっているため、そのぶん「子どもの頃の親との関り方」は「回避依存症の原因」にも大きな影響を与えていると言えます。

回避依存症の原因…(中略)…過干渉な親、過保護な親、親と子の役割が逆転した親子など、情緒的な束縛が原因にあげられます。親子関係や周囲の大人との間で、消耗し枯渇する感覚や、飲み込まれそうな感覚を体験してきました。精神的に親の面倒を見てきた回避依存症者は、どこか自分は特別な存在だと思うようになるようです。

引用元:回避依存症

このように、「親の子育て」に何らかの問題があった場合、子どもは「他者との関わり方(人間関係の築き方)」を十分に学べないまま大人へと成長していくことになり、その影響により「回避依存症」になる可能性があると考えられます。

なお、「回避依存症の原因になる『親の子育て』の問題点」は、主に以下の「5つ」があげられます。

POINT

  1. 身体的暴力を振るう親
  2. 精神的暴力を振るう親
  3. 過干渉な親
  4. 過保護な親
  5. 子育てに消極的な親

続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

 

原因②:家庭環境に問題があった

回避依存症の原因になる家庭環境の問題点を表しているイラスト

子どもが心身ともに健全に成長していくためには、「衣・食・住・医療」などの生活環境が整った「安全な居場所」や、さまざまな悩みを相談できる「心の拠り所」が必要不可欠です。

このように「家庭の役割」とは、子どもが安心して生活ができる場所であること、すなわち、子どもにとって「心の安全基地」であることと言えます。

安全基地とは、アメリカ合衆国の心理学者であるメアリー・エインスワースが1982年に提唱した人間の愛着行動に関する概念である。子供は親との信頼関係によって育まれる『心の安全基地』の存在によって外の世界を探索でき、戻ってきたときには喜んで迎えられると確信することで帰還することができる。

引用元:安全基地

とくに、「父親」と「母親」にはそれぞれ大切な「役割」があり、子どもは「父親」から認められたり「母親」から褒められることで「嬉しさ」や「安心」や「自信」を感じながら、大人へと成長していくことができます。

なお、「父親に認めてもらえた」「母親に褒めてもらえた」など、親に自分の存在を認めてもらえたときに感じる「嬉しさ」や「安心」や「自信」を「交流分析」という心理学では「ストローク(心の栄養)」と言います。

交流分析の創始者であるエリック・バーンは、人の存在や価値を認める刺激(言動や働きかけ)のことをストロークと名付けました。ストロークは「心の栄養」とも呼ばれ、人が生存するためには不可欠なものとされています。

引用元:人を成長させ個性を育み人格を形成するストローク

反対に言えば、「子どもの健全な成長に必要な生活環境が十分に整っていない」あるいは「父親・母親の役割がうまく機能していない」など、「家庭の役割」がうまく機能していなかった場合、子どもは日常的に「心の栄養不足」を感じながら成長することになり、その影響により「回避依存症」になる可能性があると考えられます。

なお、「回避依存症の原因になる『家庭環境』の問題点」は、主に以下の「4つ」があげられます。

POINT

  1. 拡大家族
  2. 父親不在
  3. 苦労の多い家庭
  4. 親子役割逆転

続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

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原因③:条件付きの愛情で育てられた

回避依存症の原因である条件付きの愛を表しているイラスト

子どもは、親に褒めてもらえたり認めてもらえることで、「自分は愛されている…」「自分は必要とされている…」と感じることができます。

とくに、男の子でも女の子でも、成績が良くても悪くても、親が子どもに対して公平に無条件に愛情を注いであげると、子どもは、「失敗しても怒られても、自分は見捨てることなく愛される資格があるんだ…」という安心感を感じながら、心身ともに健全に成長していくことができます。

ですが、「男の子はかわいがるけど、女の子は嫌い…」あるいは「成績が良ければ褒めるけど、悪ければ怒る…」など、親が「親の身勝手な条件」を基準に子どもを褒めたり叱ったりすると、子どもは「もっと頑張らなければ愛してもらえない…」あるいは「もっと我慢しなければ認めてもらえない…」と感じやすくなります。

そして、子どもに愛情を注ぐことに対して、「条件を満たしたら愛情を注ぐが、条件を満たさなければ愛情を注がない」など、親が条件を付けることを「条件付きの愛情」と言います。

条件付きの愛とは、すなわち「◯◯する子は愛してあげる」「◯◯できない子は愛してあげない」というコントロールです。…(中略)…おおよそ家族間ではあってはならないはずのやりとり(取引)が公然と行われてしまうと、脅されないよう、不安な気持ちにならないよう、相手に合わせ始める…という、いびつな関係が発生してしまうのです。

引用元:条件付きの愛。アダルトチルドレンがハマりやすいワナとは?

このように、親から「条件付きの愛情」で育てられた子どもは、大人になっても「自分が愛されるわけない」と感じやすくなったり、あるいは、子どもの頃に「無条件の愛情」をもらえていないことから慢性的な「愛情不足」となり、「他者に心を開けなくなる」あるいは「他者に強く依存するようになる」と考えられます。

以上のことから、「条件付きの愛情」で育てられたことは、「回避依存症の原因」のひとつと考えられます。

 

回避依存症の原因:「禁止令・ドライバー(人生脚本)」

このように、子どもの頃、親から受けた子育ての影響は、その後の「人格形成」に大きな影響を与えますが、その中でも、「3歳~14歳(第一反抗期~第二反抗期のあいだ)に親から刷り込まれたメッセージ(親から受けた子育て)の影響」を強く受けていると言われ、子どもの頃に親から受けた子育ての影響によって無意識に身に付けた「生き方・考え方・思考・行動」などの「思考・行動パターン(習慣)」を、「交流分析」という心理学では「人生脚本」と言います。

人生脚本とは、エリック・バーンが提唱した心理学理論です。幼少期に自分自身の人生脚本を描き、その通りになるとされています。人生脚本の大部分は親からのメッセージにより決定されます。無意識のうちに生き方を決め、それに従い行動するということです。

引用元:人生脚本とは

また、「人生脚本」と呼ばれる「思考・行動パターン(習慣)」は、大きく分けて、以下の2つの「価値観」で形成されています。

「人生脚本」2つの価値観

  1. 禁止令」…「○○してはダメだ!」など、親が子どもに対して何かを禁止する言葉を掛けたことにより、子どもが大人になっても「自分は○○してはダメだ!」と思い込み続けている価値観
  2. ドライバー」…「もっと○○しなさい!」など、親が子どもに対して何かを煽り立てる言葉を掛けたことにより、子どもが大人になっても「自分はもっと○○しなくてはならない!」と思い込み続けている価値観

このように、「条件付きの愛情」によって親が子どもに示した「条件」のなかで、「○○してはダメ!」というメッセージを「禁止令」と言い、「○○しなさい!」というメッセージを「ドライバー(拮抗禁止令)」と言います。

禁止令とは心理学者エリックバーン博士によって開発された自己分析法で、文字通り「〇〇してはいけない」という「禁止」の「命令」のことです。…(中略)…幼いころに親などの養育者から否定的・禁止的な命令や態度を繰り返し受けることで、自らの思考や行動の制限を課してしまうものです。

引用元:知っていますか?あなたを縛る「禁止令」【私たちは禁止されている】

拮抗禁止令とは、幼少期に親の役割をもつ人から与えられた「〇〇しなさい」「〇〇したほうがよい」「〇〇であるべき」という、いわゆる「〇〇しろ」というメッセージを受けて、そのよう生きていこうと「決断」することで自らに課したものです。…(中略)…ドライバーというその名の通り、その人の行動を駆り立ててしまうのです。

引用元:知っていますか?あなたを駆り立てる5つの拮抗禁止令(ドライバー)

以上のことから、「条件付きの愛情」によって子どもの頃に身に付けた「禁止令・ドライバー(人生脚本)」とは、「回避依存症の原因」のひとつと言えます。

 

なお、「禁止令・ドライバー(人生脚本)」については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

原因④:回避依存症の親に育てられた

回避依存症の原因である負の世代間連鎖を表すイラスト

日本には「三つ子の魂百まで」という言葉がある通り、子どもの頃に親との関りで受けた影響は、その後の「人格形成」に大きな影響を与えることは、科学的にも証明されているところです。

その中でも、「顔形や血液型など」は「遺伝」によって受け継がれますが、「思考・行動パターン」は「子どもが親の模倣をする」ことで受け継がれていくと考えられています。

ですので、「気づいたら母親と同じ口癖を言っていた…」あるいは「知らぬ間に父親と同じ行動を取っていた…」という経験はよくあることと言えます。

このように、子どもが成長過程において「親の思考・行動パターン」を「模倣」することで生き方を学習することを「モデリング」と言います。

心理学においてモデリング(英: Modelling)とは、何かしらの対象物を見本(モデル)に、そのものの動作や行動を見て同じような動作や行動をすることである。人間(主に子供)の成長過程では、モデリングにより学習・成長するとされている。

引用元:モデリング (心理学)

反対に言えば、「回避依存症の親」に育てられた子どもは、「回避依存症の思考・行動パターン」を間近で見ながら大人へと成長していったことになり、大人になって「回避依存症の思考・行動パターンを無意識に模倣するようになる」と考えられています。

以上のことから、「回避依存症の親」に育てられたことは、「回避依存症」の原因のひとつと考えられます。

 

回避依存症の原因:負の世代間連鎖

このように「回避依存症」は、子どもの頃、「父親」や「母親」が繰り返していた「回避依存症の思考・行動パターン」を、大人になって無意識に模倣しているという場合があります。

なお、親から受けた子育てによる「負の影響」が、親から子へ、子から孫へと無意識に連鎖してしまうことを「負の世代間連鎖」と言います。

負の世代間連鎖とは、「親(又は親から上の世代)から引き継いだ負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」を指します。世の中の親子問題を抱えている人の多くが、「親を介してこの負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」に巻き込まれたことによって、様々な問題を抱えてしまうようになったことを知ることはとても大切なことです。

引用元:親子の問題①(世代間連鎖)

以上のことから、「回避依存症の思考・行動パターン」が、親から子へ、子から孫へと無意識に連鎖してしまう「負の世代間連鎖」とは、「回避依存症の原因」のひとつと言えます。

 

なお、「負の世代間連鎖」については以下の記事で詳しく解説しています。

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原因⑤:家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった

子どもの頃に正しい感情表現を身に付けられなかった様子を表しているイラスト

子どもは、自分が感じている感情を言葉や動きで自由に表現し、親や家族に肯定してもらえることで「正しい感情表現(自己表現)」を身に付けていきます。

また、「発達心理学」においても、親が子どもに感情表現を教えることは、子どもの発達においてとても重要であると考えられています。

幼児期に喜怒哀楽の感情を教えるのは、子どもの発達においてとても大切なことです。喜怒哀楽の感情表現ができるようになると、自分の気持ちを相手に伝えられ、相手の気持ちも理解できるようになります。相手の気持ちを理解できると、感情をコントロールできるようにもなります。

引用元:幼児期に喜怒哀楽を教え、子どもの表現力を養う

ですが、「親の子育て」や「家庭環境」に機能不全があると、子どもは「親や家族の顔色」を伺いながら活することになり、そのぶん「正しい感情表現」を身に付けられないまま、大人へと成長していくことになります。

このように、家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった子どもは、「素直になること・正直になることへの苦手意識」を感じやすくなり、「他者に対して、ありのままの自分・素直な自分・正直な自分を表現することが苦手になる」と考えられています。

なお、家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった場合の影響としては、主に以下の「具体例」が考えられます。

POINT

  1. 暴言・暴力
    子どもの頃に抑圧した「怒り」の影響により、大人になって「暴言・暴力」を振るいやすくなる
  2. PTSD
    子どもの頃に負った「心の傷(幼少期トラウマ)」の影響により、大人になって「情緒不安定」になる
  3. 試し行為
    子どもの頃に十分に愛情を受けられなかった影響により、大人になって「恋人の愛情を試す行動」をとる
  4. 親代わり恋愛
    子どもの頃に十分に甘えられなかった影響により、大人になって「恋人を親代わりにして甘える行動」をとる

以上のことから、「家庭で正しい感情表現を身に付けられなかった」ことは、「回避依存症の原因」のひとつと考えられます。

 

回避依存症の原因:「未完の感情」

また、「正しい感情表現」を身に付けられなかったことが原因で、子どもの頃に心に溜め込んだ「怒り・イライラ・悲しみ・羞恥心・罪悪感・不安(恐怖)・失望」などの「ネガティブな感情」を「幼少期のトラウマ」と言います。

CDCによると、「幼少期のトラウマ体験(ACEs)」とは、生まれてから17歳までの幼少期に起こった潜在的なトラウマとなるような出来事を意味します。例えば、虐待、放置、暴力、家庭内またはその周辺での暴力の目撃、家族の自殺未遂や死亡などがあります。

引用元:幼少期のトラウマが心臓病やがんに影響

なお、「幼少期のトラウマ」のように、ある時(過去)から未解決のままモヤモヤと心に残り続けている感情を、「ゲシュタルト療法」という心理学では「未完の感情」と言います。

納得がいかない思いは、行き場がなくて、心のどこかにモヤモヤしたまま残ってしまいます。いわば出口がなくて迷子になってしまった感情。これを「未完の感情」と呼びます。

引用元:「未完の感情」が、ぐるぐる思考を生む

以上のことから、「家庭で正しい感情表現を身に付けられなかった」ことにより、子どもの頃からモヤモヤと心に残り続けている「未完の感情」は、「回避依存症の原因」のひとつと言えます。

 

なお、「未完の感情」については以下の記事で詳しく解説しています。

 

回避依存症「4つのタイプ」それぞれの原因

回避依存症4タイプのそれぞれの原因を表しているイラスト

「回避依存症」とは「一人ぼっちでいたい」というわけではなく、「仲良くなりたい」という気持ちと「自分の本性を知られたくない」という気持ち、二つの相反する気持ちが葛藤しているという心理状態です。

回避依存症とは「深い人間関係を構築することを回避している人」のことです。他人と自分との間に距離を置き、深い人間関係になることを避けます。仲良くなりたいという気持ちと、壁を作り、自分を知られたくないという気持ち、そんな二つの相反する気持ちが共存している状況です。

引用元:回避依存症 – 東京カフェカウンセリング

また、「回避依存症」は大きく分類すると、以下の「4タイプ」に分けることができると考えられています。

POINT

  • 独裁者タイプ
    他者を「暴言・暴力」で「支配・束縛」する傾向がある
  • 搾取者タイプ
    他人を都合よく利用して自分の欲求を満たす傾向がある
  • ナルシストタイプ
    「自信に満ちた姿」の内側に「弱い自分・失敗した自分」を隠す傾向がある
  • 脱走者タイプ
    人間関係に「息苦しさ」を感じやすく、人間関係から逃げ出す傾向がある

ですが「回避依存症」は、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっているため、どれかひとつのタイプに固定されるとは限らず、「複数タイプの特徴」を併せ持つ場合が多いです。

なお、「回避依存症『4つのタイプ』それぞれの原因」については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

回避依存症の原因:「アダルトチルドレン」

回避依存症の原因はアダルトチルドレンであることを表すイラスト

前述の通り、「回避依存症の原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「回避依存症」になる可能性が高いと言えます。

 

「回避依存症の克服」とは、アダルトチルドレンを克服すること

このとき、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある子育てを行う親を「毒親」と言い、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある家庭を「機能不全家族」と言います。

そして、機能不全家族で育った(毒親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。

「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族で育ったことにより、「親から守られる」「適切な教育を受ける」などの正常な成長過程をたどれず、成人してからも生きにくさや心に傷を抱えている人のことをさします。

引用元:機能不全家族で育った大人「アダルトチルドレン」を克服するには?

また、「回避依存症」とは、アダルトチルドレンの特徴のひとつとも言われています。

回避依存症は、アダルトチルドレンの表れ方のひとつです。…(中略)…親子関係や周囲の大人との間で、消耗し枯渇する感覚や、飲み込まれそうな感覚を体験してきました。

引用元:回避依存症

このように、「回避依存症になる原因」とは、「子どもの頃、機能不全家族で育った影響」や「子どもの頃、毒親に育てられた影響」である可能性が高い、すなわち、「回避依存症になる原因」は「アダルトチルドレン」と密接な関係にあると言えます。

反対に言えば、「機能不全家族で育った(毒親に育てられた)影響」である「アダルトチルドレン」を克服することが、「回避依存症の克服」に繋がると考えることができます。

 

なお、「アダルトチルドレンとは何か?」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

「アダルトチルドレン(回避依存症)」の克服方法

そもそも「アダルトチルドレン(AC概念)」とは、1970年代、アメリカのアルコール依存症の治療現場から広がり始めた考え方で、1980年代になると、さまざまな専門家たちが「アダルトチルドレンの原因」や「アダルトチルドレンの克服方法」について研究を行い始め、今では、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」によって、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」がしっかりと確立されています。

とはいえ、前述の通り「回避依存症になる原因」とは、子どもの頃に負った「幼少期のトラウマ」が密接に関わっており、「幼少期のトラウマ」とは、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であるのと同時に、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。

よって、「幼少期のトラウマ」を思い出そうと過去を振り返っても、自分1人ではなかなか思い出せなかったり、なかなか受け入れられない場合があります。

以上のことから、カウンセリングを利用して、カウンセラーの協力を得ながら「アダルトチルドレンからの回復プロセス」を進めることで「アダルトチルドレンの克服」が可能となり、アダルトチルドレンの克服をすることで「回避依存症の克服」ができると言えます。

 

なお、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレンからの回復プロセス」については以下の記事で詳しく解説していますので、是非お読み下さい。

 

まとめ

さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。

回避依存症の原因」としては、以下の点があげられます。

  • POINT親の子育てに問題があった影響で「他者との関わり方(人間関係の築き方)」を十分に学べなかったため
  • 家庭環境に問題があった影響で「家庭の役割」がうまく機能していなかったため
  • 条件付きの愛で育てられた影響で「禁止令・ドライバー」を感じやすいため
  • 回避依存症の親に育てられた影響で「回避依存症の思考・行動パターン」を無意識に模倣するため
  • 正しい感情表現を身に付けられなかった影響で「素直になる・正直になることへの苦手意識」を感じやすいため
  • 回避依存症の原因は、「アダルトチルドレン」と密接な関係がある
  • アダルトチルドレンを克服することが「回避依存症の克服」に繋がる

また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。

是非、あわせてお読みください。

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。

以上、「回避依存症になる『5つ』の原因」という記事でした。

この記事を書いた人

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はじめまして「メンタル心理そらくも 代表:寺井啓二」です。うつ、アダルトチルドレンを克服した経験を持つ心理カウンセラーです。自らの克服経験を世の中に役立てたいと考えています。

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