POINTロストワン(いない子)は、「人と関わることに対して防衛的な気持ちが強い」ため、「人の集団と距離を置き、一人でいることが多い反面、人間関係のトラブルに巻き込まれにくい」という点が最大の特徴です。
心理カウンセラーの寺井です。
「アダルトチルドレン」の「ロストワン(ロストチャイルド・ロンリー)タイプ」(以下「ロストワン」と言う。)は「いない子」と呼ばれ、「機能不全家族」という「厳しい環境」を生き延びる(生存する)ために、「親の意見」や「兄姉(年上のきょうだい)の意見」に従うことを優先して「自我」を抑え込み、子どもでありながら、子どもらしい「我儘」などを殆ど言わず、「『自己主張』や『感情表現』を殆どしない子ども」を指します。
ですので、ロストワンは大人になって、「他者に干渉されたくない」あるいは「他者に詮索されたくない」など「人と関わることに対して防衛的な気持ち」が強くなり、「周囲から関心を持たれないことで安心を感じる」という心理的な特徴を持つようになると考えられています。
ちなみに、この記事は「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」についての解説です。
なお、「アダルトチルドレン:ロストワン(いない子)の『性格の特徴』」については、以下の記事で詳しく解説しています。
また、「アダルトチルドレン:ロストワン(いない子)の『恋愛傾向』」については、以下の記事で詳しく解説しています。
それでは、周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴について解説していきます。
周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴
ロストワンは、子どもの頃から「自分の存在感を消す(いない子になる)」ことで家族の負担を減らそうとしてきたため、大人になっても「周囲から関心を持たれないことで安心を感じようとする」という点が最大の特徴です。
このように、ロストワンは「人と関わることに対して防衛的な気持ちが強い」という心理的な特徴があるため、「人の集団と距離を置き、一人でいることが多い反面、人間関係のトラブルに巻き込まれにくい」という特徴があります。
なお、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」は、主に以下の「7つ」点があげられます。
POINT
- 存在感が薄い、目立たない
- 何を考えているかわからない
- 一人でいることが多い
- 周りに流されない
- 冷たい性格に感じる
- 会話が続かない
- 誠実、公平、我慢強い
それでは、以下に詳しく説明していきます。
①存在感が薄い、目立たない
ロストワンは「機能不全家族で育った影響」により、「自分の意見」を抑え込んで「親や兄姉(年上のきょうだい)の意見」に従ったり、「自我」を抑え込んで「我儘」を我慢するなど、家族のなかで「自分の存在感を消す」ことで家族の負担を減らしながら大人へと成長していきます。
ですので、ロストワンは「自分の存在感を消すことができている(周囲から関心を持たれていない)ときには安心を感じるが、自分の存在感を消すことができていない(周囲から関心を持たれている)ときには不安を感じる」という心理的な特徴を持つようになると考えられています。
このように、ロストワンは人の集団のなかで「周囲から関心を持たれないことで安心を感じようとする」と言い換えることができます。
このとき、「周囲の人たちがロストワンに対して感じる印象」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 親から見て「素直な子」「手の掛からない子」「欲がない子」だと感じる子ども
- 親が気づかないうちに姿が見えなくなっている子ども
- 家庭や外出先において、親ですら存在を忘れてしまう子ども
- 教室の片隅で一人で静かにしている学校の同級生
- 卒業後にあまり思い出せない学校の同級生
- 周囲の人たちが雑談していても一人で寡黙に仕事をする職場の同僚
- 飲み会や食事会などにはほとんど参加せず、人付き合いを殆どしない職場の同僚
このように、ロストワンは「人の集団と距離を置き、他者の記憶に残らないようにする」「自分のことを話さないように、自分のことを知られないようにする」「自分という存在を他者に気づかれないようにする」など、「自分の存在感を薄める(自分を目立たせない)ことで精神的な安定を保とうとする」という特徴があります。
以上のことから、「存在感が薄い、目立たない」という点は、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」のひとつと言えます。
②何を考えているかわからない
「発達心理学」においては、親や家族が子どもに「正しい感情表現(自己主張)のやり方」を身に付けさせることは、子どもの発達においてとても重要であると考えられています。
幼児期に喜怒哀楽の感情を教えるのは、子どもの発達においてとても大切なことです。喜怒哀楽の感情表現ができるようになると、自分の気持ちを相手に伝えられ、相手の気持ちも理解できるようになります。相手の気持ちを理解できると、感情をコントロールできるようにもなります。
ですが、ロストワンは「機能不全家族で育った影響」により、子どもの頃から「自分の気持ちや意見」を「親や家族に否定されたり無視される」ことが多かっため、大人になってから「自分の感情を表現すること(自分の意見を主張すること)に対する苦手意識」を持つようになると考えられています。
なお、「ロストワンが感じる『感情表現(自己主張)への苦手意識』」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 「自分の気持ちや意見」を主張しても、どうせ誰にも聞いてもらえない
- 「自分の気持ちや意見」を主張しても、誰にも聞いてもらえず自分の心が傷つくだけだ
- 「自分の気持ちや意見」を主張すればするほど、自分の心が傷ついてしまう
- 「自分の気持ちや意見」を主張しないほうが、自分の心が傷つかずに済む
- 自分の心が傷つかないようにするためには、「自分の気持ちや意見」を主張しないほうがいい
このように、ロストワンは「機能不全家族で育った影響」により、大人になってからも「自分の感情を表現しない(自分の意見を主張しない)ことで精神的な安定を保とうとする」と考えられています。
反対に言えば、ロストワンは人の集団のなかで「自分の個性(気持ち・意見・価値観)」を殆ど表に出さないため、周囲の人たちには「何を考えているかわからない人」に映る場合が多いです。
このとき、「周囲の人たちがロストワンに対して感じる印象」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 何を考えているかわからない人
- 感情を表に出さない人
- 自己主張をしない人、意見のない人
- 無口な人、寡黙な人、大人しい人
このように、周囲の人たちにしてみると、ロストワンは「感情が乏しい人」に映る場合があります。
ですが、実際にはロストワンは「感情が乏しい人」ではなく、むしろ「感受性が豊かな人」である場合が多く、ロストワンは「豊かな感受性を内面に抑圧している人」である場合が多いと考えられています。
以上のことから、「何を考えているかわからない」という点は、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」のひとつと言えます。
③一人でいることが多い
このように、ロストワンは「自分の感情を表現しない(自分の意見を主張しない)ことで精神的な安定を保とうとする」という心理的な特徴があります。
反対に言えば、ロストワンは子どもの頃から「『自分の意見』や『自分の感情』を抑圧してきた人」あるいは「人との関りにおいて苦しい思いをしてきた人」と言い換えることができます。
その影響で、ロストワンは大人になってから「もうこれ以上、人と関わることで苦しみたくない」あるいは「大勢の人と過ごすより、一人で過ごす方が安心できる」など、「人と関わることに対して防衛的な気持ちが強くなる」と考えられています。
また、人との関りにおいて「防衛的な気持ち」を感じるか?感じないか?の限界範囲のことを「パーソナルスペース(対人距離)」と言います。
パーソナルスペース(Personal space)とは、R・サマーという心理学者が提唱したもので、対人距離とも呼ばれ、他者が自分に近づくことを許せる限界の範囲、すなわち心理的な縄張りのことです。人間も動物と同じように、自分の縄張りに勝手に他人が侵入してきてしまうと不快感を覚えます。
「パーソナルスペース」とは、「普通はこれくらいだ!」といった「人間として固定された範囲」というものはなく、人それぞれの「感覚」によるものですが、ロストワンは「人と関わることに対して防衛的な気持ちが強い」ことから、「パーソナルスペースが一般的な感覚よりかなり広い」と考えることができます。
このとき、「周囲の人たちがロストワンに対して感じる印象」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 人の集団から離れ、一人でいることが多い人
- 人と深く関わろうとしない人
- 周りにとやかく干渉されることを極端に嫌がる人
- 周りにいろいろ聞かれることを極端に嫌がる人
- 「ほっといてほしい…」という雰囲気を出している人
このように、ロストワンは「人と関わることに対して防衛的な気持ちが強い」ことから、周囲の人たちからは「人の集団から離れ、一人でいることが多い人」に映りますが、反対に言えば「人と一緒に居なくても平気でいられる人」あるいは「一人でも楽しむことができる人」と言い換えることもでき、そのぶん「孤独耐性が高い人」と考えることもできます。
孤独耐性とは、どれくらい一人でいること【孤独】に耐えられるかのこと意味します。
このように、ロストワンは「人と関わることに対して防衛的な気持ちを感じやすい」反面、「一人でも楽しむことができる(孤独耐性が高い)」という特徴があります。
以上のことから、「一人でいることが多い」という点は、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」のひとつと言えます。
④周りに流されない
このように、ロストワンは「人と関わることに対して防衛的な気持ちが強い」という心理的な特徴があるため、「周囲の人たちへの関心が薄れてしまう(誰かに依存したり執着することが殆どない)」という特徴があります。
反対に言えば、ロストワンは「人と関わることに対して防衛的な気持ちを感じやすい」反面、「人間関係のトラブルを冷静に回避できる」と言い換えることができます。
なお、「家庭・学校・職場」などにおける人間関係のトラブルの原因となる、多数意見の人たちが少数意見の人たちを強制的に従わせようとする集団心理を「同調圧力」と言います。
同調圧力とは、少数意見を持つ人が多数意見に合わせるよう暗黙のうちに強制するものです。会議で自分の意見が言えない、残業を断れないといった悩みの原因にもなる同調圧力。
このように、ロストワンは「機能不全家族で育った影響」によって身に付けた「優れた危機回避能力」よって、「周囲の人たちの『同調圧力』に屈しない」という特徴があります。
なお、「同調圧力に屈しないロストワンの様子」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 「お世辞を言わない(相手のご機嫌を取りをしない)」
- 「迎合をしない(相手に合わせることをしない)」
- 「スクールカースト・人間関係の序列」など、「差別的な考え方」には賛同しない
- 「仲良しグループ・派閥」など、「面倒な集団」には参加しない
- 「集団いじめやマルチ商法」など、「曲がったこと」には参加しない
- 「学校の運動会や部活動」など、「団体行動」に夢中になり過ぎない
- 「自分はかわいそうなだと思っている人(自己憐憫に浸る人)」や「自分は被害者だと思っている人(被害者意識が強い人)」に同情しない
反対に言えば、「同調圧力」に屈しないロストワンは、周囲の人たちからは「集団になじもうとしない人」あるいは「集団の和を乱す人」に映ってしまう場合があります。
このとき、「周囲の人たちがロストワンに対して感じる印象」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 不愛想な人、ノリが悪い人
- 気が利かない人、察しが悪い人
- 融通が利かない人、頑固な人
- 冷めた人、冷たい人
このように、ロストワンは「周囲からは和を乱す人と思われやすい」反面、「人間関係のトラブルを冷静に回避できる」という特徴があります。
以上のことから、「周りに流されない」という点は、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」のひとつと言えます。
⑤冷たい性格に感じる
このように、ロストワンは「自己主張」や「感情表現」を殆どしないため、周囲からは「自分の意見に自信がなく、周りの意見に流されやすい人」に映りますが、実際には「ものごとを冷静に見極め、周りの意見に流されない人」と言えます。
とくに、ロストワンは「機能不全家族」という「過酷な環境」を生き延びたことによって身に付けた「優れた危機回避能力」よって、「『自分はかわいそうなだと思っている人(自己憐憫に浸る人)』や『自分は被害者だと思っている人(被害者意識が強い人)』に決して『同情』しない」という点が特徴的です。
自己憐憫とは、自分を哀れみかわいそうだと思い込むこと。自己憐憫に陥る人は被害者意識が強く、他人の同情を期待する傾向があるため、周囲には困った存在と見なされる場合があります。
「被害者意識」とは、実際被害がないにもかかわらず「自分は不当な扱いを受けている」「自分こそが被害者だ」と思い込む心理状態を意味します。被害者意識の強い人は、相手の言動によって「自分が」被害を受けていると勝手に判断しています。
なお、「自分はかわいそうな人だ!」あるいは「自分は被害者だ!」と主張することで相手に「同情」してもらえることを「アンダードック効果」と言います。
わざと自分の「弱さ」を見せつけて同情させ、戦意をくじかすためには、目的のためにプライドをも捨てる勇気を持つことが必要です。…(中略)…人には「不利な状況にあるものに手を差し伸べたくなる」という心理が働くからです。これを心理学では「アンダードッグ効果」と呼びます。
このように、ロストワンとは「アンダードック効果が期待できない人」であるため、周囲の人たちからは「苦しんでいる自分に同情してくれない冷たい人」あるいは「自分の気持ちを察してくれない冷たい人」と思われてしまう場合が多いと考えられています。
また、周囲の人たちのなかには、「ロストワンに同情してもらえないこと」や「ロストワンに気持ちを察してもらえないこと」に疲労してしまう人(カサンドラ症候群に陥ってしまう人)も多いと考えられおり、場合によっては、ロストワンのことを「発達障害(アスペルガー症候群、自閉スペクトラム症(ASD))」と誤解してしまう場合すらあるようです。
「カサンドラ症候群」とは、家族やパートナーが発達障害の一つであるアスペルガー症候群(自閉スペクトラム症(ASD))の特性を持つためにコミュニケーション不全を起こしてしまい、自身が精神的に追い込まれていってしまう状態のことを言います。
ただ、「発達障害(アスペルガー症候群、自閉スペクトラム症(ASD))」とは「生まれつきの特性」であり、「生まれつきの特性である以上、改善は難しい」と考えられますが、「ロストワンの特徴」とは、あくまで「機能不全家族で育った影響」によって「生まれた後に身に付けた習慣」であり、「生まれた後に身に付けた習慣である以上、改善は可能である」と考えることができます。
このように、ロストワンは「優れた危機回避能力」によって「人間関係のトラブルを冷静に回避できる」反面、「周囲からは冷たい人だと思われやすい」という特徴があります。
以上のことから、「冷たい性格に感じる」という点は、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」のひとつと言えます。
⑥会話が続かない
ロストワンは、子どもの頃から「自分の感情を表現すること(自分の意見を主張すること)」を「親や家族に否定されたり無視される」ことが多かったため、大人になって「人とのコミュニケーションに対する苦手意識を感じやすくなる」と考えられおり、とくに「話す(会話する)ことに対して焦りや不安を感じやすい」と考えられています。
なお、「話すことが苦手なロストワンの様子」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 何かを話そうとしても、のどが詰まったように会話が続かない
- 何かを話そうとしても、頭が真っ白になったように会話が続かない
- 何かを話そうとしても、顔が赤くなってしまい会話が続かない
- 何かを話そうとしても、オドオドして会話が続かない
このように、ロストワンは「自己主張」や「感情表現」を殆どしないため、周囲からは「特徴がない人に見える」という点が最大の特徴です。
ですが、周囲から「特徴がない人に見える」からと言って、ロストワンは「感情が乏しい」わけではなく、むしろその逆で、ロストワンは「話すことで感情を表現する」ことは少ないものの、内面には豊かな感受性を秘めている場合が多いと考えられており、「自分の感情を内面に留めるぶんだけ感受性が豊かになり、創造力・空想力・発想力など柔軟に物事を考える力が自然に養われる」と考えられています。
なお、「感受性が豊かなロストワンが得意とする感情表現」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 「詩・小説・脚本・絵画・彫刻・建築・演技・ダンス・音楽・映像」など「芸術表現」が得意
- 「イラスト・漫画・ゲーム・料理・模型・工芸・手芸・服飾・動画」など「モノづくり」が得意
このように、ロストワンは「機能不全家族で育った影響」により、「話すことによる感情表現が苦手」である反面、「『芸術表現』や『モノづくり』による感情表現が得意」という特徴があります。
以上のことから、「会話が続かない」という点は、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」のひとつと言えます。
なお、「ロストワンが持つ豊かな感受性」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
⑦誠実、公平、我慢強い
ロストワンは「人と関わることに対して防衛的な気持ちを感じやすい」ため、「周囲の人たちの『同調圧力』に屈しない」など「人間関係のトラブルを冷静に回避できる」という特徴があります。
とくに、ロストワンは「同調圧力」によって引き起こされる「『忖度・迎合・差別・いじめ・強要・不正・同情』などの人間関係のトラブルを極端に嫌う」という点が特徴的であり、そのぶん「人間関係のトラブルをいち早く察知することができる『優れた危機回避能力』を持っている」と言えます。
ですので、ロストワンは自らが所属する「家庭・学校・職場」において「『忖度・迎合・差別・いじめ・強要・不正・同情』などの雰囲気」を察知すると、人間関係のトラブルに巻き込まれないよう「さまざまな防衛行動をとる」と考えられています。
なお、「人間関係のトラブルに巻き込まれないためにロストワンがとる防衛行動」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 他者に脅されても泣き叫ばれても、慌てた様子を見せず、同調圧力に屈しない
- 他者に言いくるめられそうになっても、黙って聞き流し、同調圧力に屈しない
- 他者に揶揄されたり嫌がらせを受けても、挑発に乗らず、同調圧力に屈しない
- 他者に重い責任を押し付けられそうになると、その場を逃げ出し、同調圧力に屈しない
このように、ロストワンは周囲からさまざまな「同調圧力」を受けても、「慌てた様子や落ち込んだ様子を見せずに冷静に回避する」ため、そのぶん「ストレス耐性が高い」と言えます。
ストレス耐性とは言葉の通り、ストレスに耐えられる力のこと。仕事をしていると、さまざまな場所、いろいろな形でストレスが降りかかってきます。そのようなストレスに対してどのくらい適応し、対処できるか、どの程度耐えられるかといったレベルのことを指し、「ストレス耐性が高い・低い」といったように表現します
このような「同調圧力に屈しないロストワン」は、「他者を同調させたい人たち」には「自分の思い通りにならない面倒な人」に映る反面、「他者に同調させられることを嫌う人たち(精神的に自立した関係を望む人たち)」には「好印象」に映る場合があります。
なお、「精神的に自立した関係を望む人たちがロストワンに対して感じる好印象」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 誠実な人、公平な人、真面目な人、曲がったことが嫌いな人、我慢強い人、芯の強い人、自立した人、マイペースな人
このように、日本では「迷惑を掛けてはいけない・空気を読まなければいけない・和を乱してはいけない」などの「価値観」の影響で、人間関係において「同調圧力」に屈してしまう人が多いのですが、前述の通り、ロストワンは頑として「同調圧力」に屈しないため、「他者に同調させられることを嫌う人たち(精神的に自立した関係を望む人たち)」には「好印象」に映る場合があります
以上のことから、「誠実、公平、我慢強い」という点は、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」のひとつと言えます。
ロストワンが「長男・長女」に少なく「末っ子」に多い理由
「機能不全家族」とは「子どもが日常的に『親の愛情不足』を感じている家族」を指し、機能不全家族で育った「アダルトチルドレン」とは「親の愛情が慢性的に不足している家庭で育った子ども」と言い換えることができます。
ですので、「機能不全家族」において「最初に生まれた子どもである『長男・長女』」は「不足している愛情」を少しでも補おうと、「親に対してあえて特徴的な行動をとる」ことで親の関心を引き、親の愛情を得ようとする傾向が強いため、「親に対してあえて特徴的な行動をとらない『ロストワン』になる可能性が低い」と考えられています。
ですが、「弟妹(年下のきょうだい)が病弱であったり何らかの障害を持っている」あるいは「親が体力的にも精神的にも手一杯になっている」など、「家庭環境」によっては「長男・長女」でもロストワンとなる場合があると考えられています。
なお、「ロストワン(いない子)が『長男・長女』に少なく『末っ子』に多い理由」については、以下に記事でさらに詳しく解説しています。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」としては、以下の点があげられます。
- POINT「自分の存在感を薄めることで精神的な安定を保とうとする」ため、周囲の人たちには「存在感が薄い、目立たない人」に映る
- 「自分の感情を表現しないことで精神的な安定を保とうとする」ため、周囲の人たちには「何を考えているかわからない人」に映る
- 「人と関わることに対して防衛的な気持ちが強い」ため、周囲の人たちには「一人でいることが多い人」に映る
- 「『同調圧力』に屈しない」ため、周囲の人たちには「周りに流されない人」に映る
- 「ものごとを冷静に見極め、周りの意見に流されない」ため、周囲の人たちには「冷たい性格の人」に映る
- 「話すことによる感情表現が苦手」であるため、周囲の人たちには「会話が続かない人」に映る
- 「『忖度・迎合・差別・いじめ・強要・不正・同情』などの人間関係のトラブルを極端に嫌う」ため、周囲の人たちには「誠実、公平、我慢強い人」に映る
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
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以上、「周囲の人たちが感じる、ロストワン(いない子)の特徴」という記事でした。