POINT回避依存症:搾取者タイプは、他人を都合よく利用して自分の欲求を満たす傾向があります。
心理カウンセラーの寺井です。
「回避依存症」とは、「特定の相手と深い人間関係を構築することを回避している人」を指します。
とはいえ、「回避依存症」とは「一人ぼっちでいたい」というわけではなく、「仲良くなりたい」という気持ちと「自分の本性を知られたくない」という気持ち、二つの相反する気持ちが葛藤しているという心理状態です。
よって、恋愛における「回避依存症」とは、「恋人の存在は必要だが、恋人から愛されることに息苦しさを感じやすいため、恋人との関係性に距離を保つことで自分の精神バランスを保とうとする心理状態」を指します。
また、「回避依存症」とは、大きく分けて以下の「4つ」のタイプに分けて考えることができます。
POINT
- 独裁者タイプ
- 搾取者タイプ
- ナルシストタイプ
- 脱走者タイプ
ちなみに、この記事は「回避依存症:搾取者タイプ」についての解説です。
なお、『独裁者タイプ』『ナルシストタイプ』『脱走者タイプ』については、以下の記事で詳しく解説しています。
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それでは、回避依存症:搾取者タイプについて解説していきます。
回避依存症:搾取者タイプの「性格的な特徴」
「回避依存症:搾取者タイプ」は、他人を都合よく利用して自分の欲求を満たすことに執着するという点が特徴的です。
そのため「搾取者タイプ」は、相手への要求は激しいが、相手からの要求には断固応じない場合が多く、「自分は搾取して当然だ!」あるいは「あなたは搾取されて当然だ!」という「偏った考え方」をするという心理的な特徴があります。
搾取者タイプの回避依存症は、相手への要求は激しいのに、自分が要求されるのは苦手な性格。要求を受け入れてもらったときは優しいですが、拒否されたときは露骨に不機嫌な態度をとります。
”引用元url”引用元:回避依存症とは?美人な女性がなりやすい?特徴や共依存についても解説
また、「搾取者タイプ」は、「自分の欲求は自分で満たすのではなく、何としても、自分以外の誰かに満たさせたい!」という心理的な特徴が強いため、「自分の要求を受け入れるであろう相手を見つけること」に長けていたり、「相手が自分の要求に応じるよう、相手の心情と行動をコントロールすること」に長けているという点も特徴的です。
以上のことから、自分の欲求を満たすために、「相手の利用価値を見定めること」や「相手を都合よく利用すること」に長けている点は、「回避依存症:搾取者タイプ」の最大の特徴であると言えます。
搾取者タイプの「搾取」とは?
「搾取者タイプ」は、さまざまな手段を用いて他人から「搾取」しようとします。
なお、「搾取者タイプ」が他人から「搾取するもの」は、主に以下の「3つ」があげられます。
POINT
- お金
- セックス
- 身の回りの世話
以上のことから、「搾取者タイプの行動原理」は、主に以下の「3つ」が考えられます。
POINT
- 搾取者タイプは、他人をうまく利用して「金銭欲」や「食欲」を満たそうとする
- 搾取者タイプは、他人をうまく利用して「性欲」を満たそうとする
- 搾取者タイプは、他人をうまく利用して「愛情欲求」を満たそうとする
以上のことから、他人との関わりにおいて、「自分の欲求を満たすために他人を利用しよう」という「無意識の意図」が常に働いていることは、「回避依存症:搾取者タイプ」の特徴のひとつと言えます。
搾取者タイプは「ズル賢い」
「搾取者タイプ」は、他人を都合よく利用することに長けているため、他人が離れてしまう可能性がある「暴言・暴力」は一切振るわない代わりに、「ズル賢い・口が上手い」などの特徴があります。
とくに「搾取者タイプ」は、甘えたり、拗ねたり、「アメとムチ」を使い分けて相手の「同情心」を刺激することで、相手の心情と行動をコントロールすることに長けているという特徴があります。
例えば、「自分は力のない弱い立場の人間である」という雰囲気や、「自分は誰にも助けてもらえないかわいそうな立場の人間である」という雰囲気を、言葉と立ち振る舞いで演出し、相手が「自分の要求」に応じる(搾取が成功する)まで「同情心」を刺激し続けるという傾向があります。
なお、「弱い立場の人」や「かわいそうな人」など、「不利な状況にある人」に対して「同情心」から手を差し伸べたくなる現象を「アンダードック効果」と言います。
弱い立場にある人や、不利な状況に追い込まれている人を応援したくなる心理現象を、心理学では「アンダードック効果」と言います。…(中略)…人づき合いや恋愛の場面では、“弱い一面を見せることで好意を持ってもらう”テクニックとして使われています。
このように、「搾取者タイプ」は「アンダードック効果」を巧みに用いるという傾向があり、「アンダードック効果」によって相手が「自分の要求」に応じる(搾取に成功する)と、「これからも君を大切にするよ!」「助けてくれると信じていたよ!」など、今度は急に優しくなって相手を持ち上げ、このパターンを繰り返すことで相手からの「搾取」を続けるという傾向があります。
以上のことから、他人の「同情心」を刺激することで相手から「搾取」をするということは、「回避依存症:搾取者タイプ」の特徴のひとつと言えます。
搾取者タイプは「搾取はするが、搾取はされない」
このように「搾取者タイプ」は、人の良心に付け入る形で「搾取」を続けると言えます。
このような場合、精神的に安定をしてる人であれば、他人から何かを受け取ったとき、自分からも「何かを返したい」と感じるものです。
そして、他人から何かを受け取ったとき、自分からも「何かを返したい」と感じることを「返報性の原理」と言います。
返報性の原理とは、相手から何かを受け取ったときに「こちらも同じようにお返しをしないと申し訳ない」という気持ちになる心理効果のことです。
ですが、「搾取者タイプ」は他人から「搾取」をしたとき、自分から「何かを返したい」とは一切感じず、むしろ相手から「搾取」できる限り「搾取」を続けるという傾向があります。
もし、相手から何らかの要求があったとしても、「搾取者タイプ」は相手の要求は無視をして、自分からの要求ばかりをするという特徴があります。
以上のことから、他人から「搾取」はするが、他人に「搾取はされない」という点は、「回避依存症:搾取者タイプ」の特徴のひとつと言えます。
なお、「回避依存症の性格的な特徴」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
回避依存症:搾取者タイプ「男女」それぞれの特徴
そもそも「回避依存症」という言葉自体が心理学の用語ではありません(心理学では「回避型愛着スタイル」あるいは「回避性愛着障害」)ので学術的な根拠はありませんが、カウンセリングの臨床経験に基づくと、「搾取者タイプ」は「女性」より「男性」の方が圧倒的に多いと言えます。
「回避依存症」とは、「独裁者タイプ」「搾取者タイプ」「ナルシストタイプ」「脱走者タイプ」の「4つのタイプ」があるとされており、「回避依存症:4つのタイプ」共通の特徴として「好き避け」があげられます。
好き避けとは、本当は好きなのにそっけない素振りをしたり、相手のことを嫌っているような冷たい態度をとったりすることです。好意を寄せている異性に対して、本心とは反対の行動をとることです。
また、「搾取者タイプ」が行う「好き避け」には、「男性」でも「女性」でも、以下のような共通の特徴があると考えられています。
搾取タイプ・・・相手に金銭を要求するタイプです。相手に自分の要求ばかりをして相手の要求は無視します。
このように、「搾取者タイプ」は、「男性」でも「女性」でも、「自分の欲求を満たすために恋人から搾取する」という思考パターンが特徴的であり、このような「搾取者タイプの行動」の背景には、「愛情飢餓」が隠されていると考えられています。
回避依存症:搾取者タイプの男性の特徴
「搾取者タイプの男性」は「お金」に対する執着が強いため、「借金問題」など「お金に関わるトラブル」が多いという傾向があります。
このように「搾取者タイプの男性」は、「他人との信頼関係」より「お金」を優先する傾向があるため、「マルチ商法」などに傾倒しやすく、場合によっては友人・知人・家族を巻き込む場合もあり、行き過ぎると「お金に関わる詐欺まがい行為」にも関りを持つ場合があるようです。
また、「搾取者タイプの男性」は恋愛においても、女性にデート代を払わせる、恋人であることを認めないまま女性にセックスを要求する、女性を呼び出して身の回りの世話をさせるなど、自分の欲求を満たすために女性を都合よく利用するという点が特徴的です。
搾取者タイプの男性と付き合うと、デート代が女性持ちだったり、体の関係はあっても恋人関係か聞くとにごされたりする傾向に。また、家事をするためだけに家に呼ばれることもあるようです。
このように、「回避依存症:搾取者タイプの男性」は、友人でも恋人でも家族でも、自分の欲求を満たすために躊躇なく都合よく利用するという特徴があります。
なお、「回避依存症の男性の特徴」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
回避依存症:搾取者タイプの女性の特徴
「搾取者タイプの女性」も、男性と同じく「お金」に対する執着が強い傾向がありますが、「搾取者タイプの女性」は、いわゆる「オンナを武器」にすることで「お金」の「搾取」を試みる場合があります。
例えば、政治家や医者など「社会的地位の高い男性との不倫関係」を築いて「お金」を「搾取」する、あるいは「年老いた資産家の男性の後妻」となって財産を「搾取」するなどがそれにあたります。
また、「搾取者タイプの女性」は恋愛においても、「愛」や「誠意」の証しとして「お金」を「搾取」しようとする、あるいは「あなたは酷い男性だ…私はかわいそうな女性だ…」という演出をすることで「お金」を「搾取」しようとするなど、自分の欲求を満たすために男性を都合よく利用するという点が特徴的です。
女性の搾取者タイプは、要求を断ると「誠意があるならできるはず」「愛してるんじゃなかったの?」など、愛や誠意を引き合いに出す傾向に。可哀想な私を演出しつつ、要求を通そうとしてきます。
このように、「回避依存症:搾取者タイプの女性」は、自分の欲求を満たすために「女性」であることを武器に「男性」を都合よく利用するという特徴があります。
なお、「回避依存症の女性の特徴」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
回避依存症:搾取者タイプの「恋愛の特徴」
「回避依存症:搾取者タイプ」は、恋愛において、「恋人と信頼関係と築く」あるいは「恋人と愛情を育む」という意識は薄く、「自分の欲求を満たすために恋人を作り、自分の欲求を満たすために恋人を利用する」という傾向があります。
反対に言えば、このような「搾取者タイプ」の行動は「人間の尊厳」を傷つける行為とも言えます。
そのため、もし「搾取者タイプ」と恋愛関係になったとしても、「精神的に安定している人」であれば、「搾取者タイプ」の理不尽な行いに違和感を感じることになり、最終的には破綻する場合が多いと言えます。
ですが、恋人に必要とされることで「自分の存在価値」を感じようとする「共依存症の女性」は、「自分の存在価値」を感じようとすればするほど「搾取者タイプの男性」からの「要求」に応じてしまうため、「搾取者タイプの男性」に都合よく利用され(搾取され)続けてしまう場合が多いです。
ここでは、「回避依存症:搾取者タイプの恋愛の特徴」について、以下の「3つ」にわけて解説していきます。
POINT
- 搾取者タイプの「恋愛傾向」
- 搾取者タイプの「恋愛思考パターン」
- 「搾取者タイプの男性」と「共依存症の女性」の恋愛カップルの特徴
それでは、以下に詳しく解説していきます。
①搾取者タイプの「恋愛傾向」
「搾取者タイプ」は「搾取者」という言葉で表現されるように、「自分の欲求は自分で満たすのではなく、何としても、自分以外の誰かに満たさせたい!」という願望を強く持っています。
ですので、恋愛関係においても、「恋人と信頼関係と築く」あるいは「恋人と愛情を育む」という意識は薄く、「自分の欲求を満たすために恋人を作り、自分の欲求を満たすために恋人を利用する」という傾向があります。
なお、「搾取者タイプの恋愛思考パターン」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 自分の欲求を満たせるよう、上手く利用できそうな相手を恋人に選ぶ
- 自分の欲求を満たせるよう、恋人の心情と行動をコントロールする
また、「搾取者タイプ」のように、「恋人はどれくらい利用できそうか?」を確かめる行動を「試し行為(試し行動)」と言います。
もしあなたが恋愛依存症やアダルトチルドレンだとしたら、自分で勉強して試し行動についても知っていたかもしれません。…(中略)…回避依存症が暴言や暴力、無視、浮気をするのは愛情を確かめるためではありません。あなたをどれくらい利用できるか確かめるためです。つまり回避依存症の中でも搾取者と呼ばれるタイプが行う行動です。
このように、「搾取者タイプの恋愛」は、自分の欲求を満たすために、恋人から一方的に「搾取」をするという点が特徴的です。
なお、「回避依存症:搾取者タイプの恋愛傾向」は、主に以下の「具体例」があげられます。
- POINT「お金・セックス・身の回りの世話」を搾取する
- 「試し行為」を繰り返す
- 「母親代わり」を求める
- 「破綻」しやすい
②搾取者タイプの「恋愛思考パターン」
「搾取者タイプ」は、甘えたり、拗ねたり、「アメとムチ」を使い分け、恋人の「同情心」や「罪悪感」を刺激することで、恋人の心情と行動をコントロールするという特徴があります。
このような「搾取者タイプ」の言動に対して、恋人は、「自分は本当に恋人と思われているのだろうか…」「自分は都合良く利用されているだけではないか…」という「不安」を感じたり、「自分はあの人に必要とされているんだ!」「あの人を支えられるのは自分だけなんだ!」という「安心」を感じたり、知らず知らずのうちに「搾取者タイプ」への「依存度」が高まってしまい、気がつくと「搾取者タイプ」からの「要求」を断れなくなっている場合が多いです。
なお、「回避依存症:搾取者タイプの恋愛思考パターン」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 自分は「かわいそうな人」だとアピールする
- 要求を断られた場合、恋人の「同情心」や「罪悪感」を刺激する
- 要求を飲ませることに成功した場合、急に「優しさ」を示す、「二人の未来」を語る
③「搾取者タイプの男性」と「共依存症の女性」の恋愛カップルの特徴
前述の通り、「搾取者タイプ」は「女性」より「男性」の方が圧倒的に多いと言えます。
そして、「回避依存症の男性」には「共依存症の女性」が引き込まれやすいと考えられています。
回避依存症の男性には「恋愛依存症」あるいは「共依存症」と言われるタイプの女性が引き込まれることが多いようです。
また、「回避依存症:搾取者タイプの男性」は、「自分の欲求を満たすために恋愛関係を築き、恋人から『お金・セックス・身の回りの世話(労力)』を可能な限り搾取する」という傾向があります。
一方、「共依存症の女性」は、「恋人との恋愛関係が存在しなければ、自分の存在価値を感じることができないため、恋人に必要とされることで自分の精神バランスを保とうとする」という傾向があります。
共依存症者の恋愛では、相手が不幸な自分を幸せにしてくれる人、救済してくれる人と感じてしまいます。相手の価値観に従わないと救済者を失ってしまうと思い、常に相手の顔色をうかがい、その言動に振り回されることになります。相手を失ったら自分の世界も終わってしまうような、不安定な世界に生きる感覚を持ってしまうんですね。
ですので、「搾取者タイプの男性」と「共依存症の女性」が恋愛カップルとなった場合、「共依存症の女性」は「搾取者タイプの男性」からの要求に応じることで必要とされ続けようとする傾向がありますが、「共依存症の女性」が必要とされようとすればするほど、「搾取者タイプの男性」に都合よく利用され続けてしまうことになります。
以上のことから、「搾取者タイプの男性」と「共依存症の女性」の恋愛カップルには、さまざまな問題が起きる可能性が高いと考えることができます。
なお、「『搾取者タイプの男性』と『共依存症の女性』の恋愛カップルで起きる問題や特徴」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 「共依存症の女性」は「搾取者タイプの男性」に「同情」しすぎる
- 「共依存症の女性」は「搾取差タイプの男性」に「執着」しすぎる
なお、「回避依存症:搾取者タイプの恋愛の特徴」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
回避依存症:搾取者タイプの原因
「搾取者タイプ」をはじめとする「回避依存症の原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっていると考えられています。
回避依存症の原因…(中略)…過干渉な親、過保護な親、親と子の役割が逆転した親子など、情緒的な束縛が原因にあげられます。
引用元:回避依存症
そして、「搾取者タイプの原因」となるような「親・家族の問題点」とは、主に以下の「3つ」が考えられます。
POINT
- 「父親」が「母親」を一方的に都合よく利用していると、子どもは「母親を都合よく利用する父親の様子」を「モデリング(学習)」し、大人になって無意識に「模倣」する
- 子どもの頃、「過保護な母親」に育てられると、大人になって「依存心」が強く残る
- 子どもの頃、母親との「愛着の形成」が不完全であると、大人になって「母親からの愛情不足」が強く残る
このとき、「母親を都合よく利用する父親の様子」を、子どもが「モデリング(学習)」し、大人になって「模倣」し繰り返すことを「負の世代間連鎖」と言います。
次に、「過保護な母親」に育てられてことにより、子どもの頃の感覚のまま心に残った「自分は困っているのだから助けてもらえて当然だ」という気持ちを「依存心」と言います。
さいごに、母親との「愛着形成」が不完全であったことが原因で、恋愛をはじめ「人間関係全般」に問題が生じることを「愛着障害」と言います。
以上のことから、「回避依存症:搾取者タイプの原因」は、大きく分けて以下の「3つ」が考えられます
POINT
- 「搾取者タイプの父親」に育てられたことによる「負の世代間連鎖」の影響
- 「過保護の母親」に育てられたことによる「強い依存心」の影響
- 「母親からの愛情不足」による「愛着障害」の影響
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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回避依存症:搾取者タイプの克服方法
前述の通り、「搾取者タイプ」をはじめとする「回避依存症の原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「回避依存症」になる可能性が高いと言えます。
「回避依存症の克服」とは、アダルトチルドレンを克服すること
このとき、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある子育てを行う親を「毒親」と言い、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある家庭を「機能不全家族」と言います。
そして、機能不全家族で育った(毒親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。
「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族で育ったことにより、「親から守られる」「適切な教育を受ける」などの正常な成長過程をたどれず、成人してからも生きにくさや心に傷を抱えている人のことをさします。
また、「回避依存症」とは、アダルトチルドレンの特徴のひとつとも言われています。
回避依存症は、アダルトチルドレンの表れ方のひとつです。…(中略)…親子関係や周囲の大人との間で、消耗し枯渇する感覚や、飲み込まれそうな感覚を体験してきました。
引用元:回避依存症
このように、「回避依存症になる原因」とは、「子どもの頃、機能不全家族で育った影響」や「子どもの頃、毒親に育てられた影響」である可能性が高い、すなわち、「回避依存症になる原因」は「アダルトチルドレン」と密接な関係にあると言えます。
反対に言えば、「機能不全家族で育った(毒親に育てられた)影響」である「アダルトチルドレン」を克服することが、「回避依存症の克服」に繋がると考えることができます。
「アダルトチルドレン(回避依存症)」の克服方法
そもそも「アダルトチルドレン(AC概念)」とは、1970年代、アメリカのアルコール依存症の治療現場から広がり始めた考え方で、1980年代になると、さまざまな専門家たちが「アダルトチルドレンの原因」や「アダルトチルドレンの克服方法」について研究を行い始め、今では、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」によって、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」がしっかりと確立されています。
とはいえ、前述の通り「回避依存症になる原因」とは、子どもの頃に負った「幼少期のトラウマ」が密接に関わっており、「幼少期のトラウマ」とは、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であるのと同時に、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。
よって、「幼少期のトラウマ」を思い出そうと過去を振り返っても、自分1人ではなかなか思い出せなかったり、なかなか受け入れられない場合があります。
なお、「クラウディア・ブラック」は、「アダルトチルドレンからの回復」には以下の2点が重要と述べています。
POINT
- 「親・家族」に対する負の感情は「親・家族」に聞かせるのではなく、「親以外の信頼できる相手(心理カウンセラー・自助グループなど)」に聞いてもらう必要がある
- 「親・家族」に対する負の感情は「安全な場所(カウンセリングルーム・自助グループなど)」で聞いてもらう必要がある
以上のことから、「心理カウンセリングは、アダルトチルドレンの克服にとても有効である」と言われており、カウンセリングを利用して、カウンセラーの協力を得ながら「アダルトチルドレンからの回復プロセス」を進めることで「アダルトチルドレンの克服」が可能となり、アダルトチルドレンの克服をすることで「回避依存症の克服」ができると言えます。
なお、当社メンタル心理そらくもが考える「アダルトチルドレン克服カウンセリング(回避依存症の克服方法)」については、以下の記事で詳しく解説していますので、是非お読み下さい。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINT搾取者タイプは、他人を都合よく利用して自分の欲求を満たすことに執着する傾向がある
- 搾取者タイプの男性は、友人でも恋人でも家族でも、自分の欲求を満たすために躊躇なく都合よく利用する
- 搾取者タイプの女性は、自分の欲求を満たすために「女性」であることを武器に「男性」を都合よく利用する
- 搾取者タイプの恋愛は、「自らの欲求を満たすのに都合のよい相手」を探す手段
- 搾取者タイプの原因は、「負の世代間連鎖」「強い依存心」「愛着障害」などが考えられる
- 搾取者タイプの原因は、「アダルトチルドレン」と密接な関係にある
- 搾取者タイプの克服方法とは、アダルトチルドレンを克服することである
なお、本記事に関する関連情報は、以下のページにまとめていますので紹介します。
以上、「回避依存症:搾取者タイプとは?『性格的特徴・男女の特徴・恋愛傾向・原因』を徹底解説」という記事でした。