ACの回復過程:ステップ①「過去の喪失を探る・解放する」の解説

ACの回復過程ステップ1「過去の喪失を探る・解放する」を解説しているイラスト

POINTアダルトチルドレンの回復過程「ステップ①:過去の喪失を探る・解放する」とは、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」を治療することです。

心理カウンセラーの寺井です。

アダルトチルドレン」とは、「機能不全家族」で育ったことにより、大人になっても「生きづらさ」を感じ続けている人たちを指します。

そして、この「アダルトチルドレン(AC)概念」の生みの親である、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」は、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」として、次の「4つのステップ」を示しました。

アダルトチルドレン回復の4ステップ

  • ステップ1=過去の喪失を探る
  • 「ステップ2=過去と現在をつなげる」
  • 「ステップ3=取りこんだ信念に挑む」
  • 「ステップ4=新しいスキルを学ぶ」

引用元:アダルトチルドレンーー回復の4ステップ

ちなみに、この記事は「アダルトチルドレンの回復過程のステップ①:『過去の喪失を探る・解放する』」についての解説です。

なお、『ステップ③』『ステップ④』については、以下の記事で詳しく解説しています。

それでは、アダルトチルドレンの回復過程のステップ①:「過去の喪失を探る・解放する」について解説していきます。

ACの回復過程:ステップ①「過去の喪失を探る・解放する」

ACの回復ステップ1を学んでいる様子を表しているイラスト

「アダルトチルドレン(AC概念)」の生みの親である「クラウディア・ブラック」は、「アダルトチルドレンの回復過程のステップ①:『過去の喪失を探る』」について、以下のように解説しています。

ステップ1=過去の喪失を探る:過去を繰り返し語ることで、子ども時代の家族の中にあった問題や、自分の中での喪失に気づき、かかえていた感情を解放する。これは親を責めることとは違い、あくまで自分自身のための作業。自助グループや治療の場を活用する、信頼できる相手に話を聞いてもらうなど、安全で自分を受け入れてもらえる場で行なうことが必要。

引用元:アダルトチルドレンーー回復の4ステップ

以上のことから、「過去の喪失を探る」とは、以下の3つの作業にわけて取り組む必要があります。

過去の喪失を探る

  1. 過去の喪失(幼少期のトラウマ)」を理解する
  2. 過去を振り返り、過去を繰り返し語ることで、子ども時代の家族が抱えていた問題や、子どもの頃から自分の中に存在し続けている「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」の存在に気づく
  3. 「心理カウンセリング」や「自助グループ」など、信頼できる相手や安全に自分を受け入れてもらえる場で、「過去の喪失(子どもの頃から抱え続けてきたネガティブな感情)」を解放し、子どもの頃に負った「心の傷(幼少期のトラウマ)」を治療する(癒す)

それでは、以下に詳しく解説していきます。

 

ステップ①-1:「過去の喪失」を理解する

過去の喪失(幼少期のトラウマ)に気づいている様子を表すイラスト

「過去の喪失」とは、本来、親から与えてもらえるはずだった「喜び・感謝・安らぎ・興味・希望・愛・畏敬」などの「ポジティブな感情」を、何らかの理由で親から与えてもらえなかったことが原因で、子どもの頃から満たされないまま抱え続けている「怒り・イライラ・悲しみ・羞恥心・罪悪感・不安(恐怖)・失望」などの「ネガティブな感情」を指します。

子どもは、親から褒めてもらえたり、親に頭をなでてもらえたり、親に自分の存在を認めてもらうことで、心身共に健全に成長していくことができます。

このように、「褒めてもらえた」「頭をなででもらえた」といった、親に自分の存在を認めてもらえた言動や働きかけを、「交流分析」という心理学では「ストローク(心の栄養)」と言います。

交流分析の創始者であるエリック・バーンは、人の存在や価値を認める刺激(言動や働きかけ)のことをストロークと名付けました。ストロークは「心の栄養」とも呼ばれ、人が生存するためには不可欠なものとされています。

引用元:人を成長させ個性を育み人格を形成するストローク

反対に言えば、子どもは、親に褒めてもらえなかったり認めてもらえないと「ストローク(心の栄養)不足」となり、そのぶん「怒り・悲しみ・不安」といった「心の傷(トラウマ)」を負ってしまい、心身の健全な成長に悪影響を及ぼす場合があります。

発達期に受けたトラウマは、その後の人生に影響を及ぼしかねません。今まさに発達期にあるお子さんはもちろん、子どものころにトラウマを負って、癒えないまま大人になったという方は、心の傷による生きづらさを抱えています。

引用元:子どものトラウマは、人生が狂うほど根深いことをご存知か?

このように、「過去の喪失」とは、本来であれば、親から無条件で与えてもらえるはずであった「ストローク(心の栄養)」を十分に与えてもらえなかったことにより、子どもの頃に負った「心の傷(幼少期のトラウマ)」のことを指します。

 

ステップ①-2:「過去の喪失」を探る

過去の喪失(幼少期のトラウマ)を探している様子を表すイラスト

そもそも、「アダルトチルドレン」とは、子どもの頃、親子関係において心に「心の傷(幼少期のトラウマ)」を負ったことが原因で、大人になって「生きづらさ」を感じている人を指します。

アダルト・チルドレン(Adult Children:以下AC)とは、子どものころに、家庭内トラウマ(心的外傷)によって傷つき、そしておとなになった人たちを指します。子どものころの家庭の経験をひきずり、現在生きる上で支障があると思われる人たちのことです。

引用元:アダルト・チルドレンってなに?

よって、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」とは、「アダルトチルドレンが生きづらさを感じてしまう『根本的原因』」を意味する言葉であり、「過去の喪失を探る」とは、「生きづらさの根本原因を探る」と言い換えることができます。

 

①-2-1:「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」は、一人では認識しづらい

そして、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」の存在に気づき、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」をしっかり治療する(癒す)ことで、生きづらさを根本的に解決する(アダルトチルドレンを克服する)ことが可能となります。

とはいえ、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」とは、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であり「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。

よって、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」を認識しようと過去を振り返っても、自分1人ではなかなか思い出せなかったり、なかなか受け入れられない場合があります。

トラウマを体験した子どもの中には、原因となる体験が自らにとって日常的過ぎてそれらを特別視していなかったり、辛い嫌な記憶そのものが防御反応的に抜け落ちていたりすることもあります。…(中略)…こういった意味でも幼少期に受けた傷は、長期の潜伏期間を経て、後々に出現することもあるのです。

引用元:トラウマが人生に与える影響とは

ですので、「過去の喪失を探る」ためには、「心理カウンセリングを利用する」あるいは「自助グループに参加する」など、「アダルトチルドレンに対して十分な理解を持っている協力者」の存在が重要となります。

 

①-2-2:「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」の具体例

そういった意味では、心理カウンセラーとは、「トラウマ(心的外傷)」を始めとする「人の心のしくみ(心理学)を十分に理解している『心の専門家』」と言えますので、「心の安全を十分に保ちながら『過去の喪失を探る』手伝いをしてくれる『信頼のおける協力者』」と言えるのかもしれません。

その中でも、「機能不全家族」「毒親」「世代間連鎖」といった「アダルトチルドレンに関連する用語の意味合いを正確に理解しているカウンセラー」や「アダルトチルドレンの克服経験を持つ心理カウンセラー」は、「過去の喪失を探る」に当たって『最良の協力者』になり得ると言えます。

ちなみに、心理カウンセリングの現場で認識される頻度が高い「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の具体例」を、以下に紹介します。

「過去の喪失」の具体例

  • 親に自分の気持ちを否定されたり、親から一方的に暴言や暴力を振るわれ、内心では「悲しさや怒りを感じていた」のだけれど、ショックで何も言い返せなかった
  • お仕置きとして、家の外に追い出されたり、狭いところに閉じ込められ、「見捨てられたような気がしてとても怖かった」のだけれど、さらにお仕置きをされるのが怖くて何も言えなかった
  • 本当は「連れて行ってほしいところ」や「買ってほしいもの」や「やってみたいこと」があったのだけれど、親に迷惑を掛けたくないから言わずに我慢をしていた
  • 親から「○○しなさい!○○しちゃダメ!」とうるさく言われ、内心では「モヤモヤ・ソワソワ・ビクビクしていた」のだけれど、これ以上うるさく言われるのが嫌で、ついつい「いい子」を演じてしてしまった
  • 仕事や趣味を理由に親が不在がちであったため、「寂しさや不安を感じていた」のだけれど、ほかの家庭との違いに気づけず、それが普通だと思っていた
  • 両親が不仲であったため家庭で安らげず、家や学校で「かなりイライラしていた」のだけれど、親や教師にわかってもらえず、心を閉ざしてしまった
  • 学校でのいじめや人間関係のトラブルなど、「相談したい悩み」を抱えていたのだけれど、親が少しのことでも大袈裟に心配をするので、悩みごとを相談できなかった

このように、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」とは、子どもの頃、「親に否定された気持ち・親に言えなかった気持ち・親に無視された気持ち・親のために我慢をした気持ち」などを意味します。

そして、「過去の喪失を探る」とは、今まで「漠然」と感じ続けてきた「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」を、上記のように「言葉」や「情景」で具体的に認識することを指します。

 

①-2-3:アダルトチルドレン(ac)チェックリスト

なお、「過去の喪失を探る」ために「アダルトチルドレン(ac)チェックリスト」を用いる場合があります。

「アダルトチルドレン(ac)チェックリスト」は、「アダルトチルドレン研究の専門家たちの文献」と「心理カウンセリングでの症例」に基づき、アダルトチルドレンの主な特徴を「60個」あげており、当てはまる項目をチェックすることで、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」を簡単に探ることができます。

「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」の存在に気づくことが、アダルトチルドレンの克服の第一歩となりますので、是非チェックしてみて下さい。

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ステップ①-3:「過去の喪失」を解放する

過去の喪失(幼少期のトラウマ)を解放して癒している様子を表すイラスト

前述の通り、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」とは、子どもの頃、「親に否定された・親に言えなかった・親に無視された・親のために我慢をした」などの理由で、モヤモヤと心に残り続けている「未解決の感情」を指します。

そして、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」のように、ある時(過去)から未解決のまま、モヤモヤと心に残り続けている感情を、「ゲシュタルト療法」という心理学では「未完の感情」と言います。

納得がいかない思いは、行き場がなくて、心のどこかにモヤモヤしたまま残ってしまいます。いわば出口がなくて迷子になってしまった感情。これを「未完の感情」と呼びます。

引用元:「未完の感情」が、ぐるぐる思考を生む

また、「未完の感情」を解決することを「未完の完結」と言います。

未完の完結:ゲシュタルト療法では、「過去の未完の出来事は、ゲシュタルトとして完成されていないモヤモヤとして残っていて(「抑圧」という精神分析用語は用いられない)それを意識化させ、完結することで症状は無くなる、という。フロイトは、「抑圧した過去を知る」ことで症状がよくなると言った。

引用元:ゲシュタルト療法の怖い体験(2)「未完」とは完結するのか?

このように、「ゲシュタルト療法」という心理学では、「抑圧した過去を知る」すなわち「過去(トラウマを負った体験)を振り返り、『未完の感情』を再体験することで『未完の完結』が果たされる」と考えられています。

よって、「過去の喪失を解放する」とは、「未完の感情」である「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」を「言葉・イメージ・涙・感覚」で再体験をすることで「完結」することであり、「アダルトチルドレンを克服(生きづらさを完結)する」ことを意味します。

 

①-3-1:「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」の具体例

前述の通り、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」とは、子どもの頃、「親に否定された気持ち・親に言えなかった気持ち・親に無視された気持ち・親のために我慢をした気持ち」を思い出しながら、そのときの感情を「言葉」で表現して「解放」することです。

ちなみに、心理カウンセリングの現場で行われている「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放の具体例」を、以下に紹介します。

「過去の喪失の解放」の具体例

  • 子どもの頃、親に自分の気持ちを否定され、「本当はすごく悲しかった!」「本当はすごく怒っていた!
  • 子どもの頃、お仕置きとして家の外に追い出されたとき、「見捨てられてしまったように感じて、私はすごく怖かった!
  • 子どもの頃、「本当は○○に連れて行ってほしかった!」「本当は○○を買ってほしかった!」「本当は○○に挑戦したかった!
  • 子どもの頃、親から「○○しなさい!○○しちゃダメ!」とうるさく言われ、「本当はうざくてすごく嫌だった!
  • 子どもの頃、家でひとりぼっちで過ごしているとき、「本当はすごく寂しかった!」「本当はすごく不安だった!
  • 子どもの頃、両親の仲が悪くて家で安らげず、「ストレスが溜まりすぎてかなりイライラしていたんだ!
  • 子どもの頃、学校の人間関係でトラブルを抱えていたとき、「本当は助けてほしかった!」「本当は相談したかった!

このように、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」とは、「心理カウンセリングを利用する」あるいは「自助グループに参加する」など、「過去の喪失(子どもの頃の傷ついた感情)」について、信頼できる相手に納得のいくまで話を聞いてもらうことです。

反対に言えば、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」とは、「親・家族」に話を聞かせることではなく、「親以外の信頼できる相手(心理カウンセラーなど)」に話を聞いてもらうことを指します。

 

①-3-2:「防衛機制」の影響

ですが、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」とは、「できれば思い出したくない『辛い記憶』」と言えます。

例えば、日常においても「過去の手痛い失敗」や「とても傷ついた失恋」などを「トラウマ」と呼び、できれば思い出したくないものです。

よって、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」とは、頭では思い出そう・話そうとするのだけれども、気持ちで「恥ずかしさ」や「恐れ」を強く感じてしまい、結果、自分の意思に反して無意識に話を反らしてしまったり、無意識に話を誤魔化してしまう場合があります。

このように、トラウマのような「辛い記憶」に向き合おうとしたとき、自分の意思に反して無意識に話を反らしてしまったり誤魔化してしまう心の働きを「防衛機制」と言います。

心が傷つくことをさけるための機能である防衛機制は、不安やストレスを軽減するための心理メカニズムであり、私たちの精神的な安定に重要な役割を持っています。…(中略)…ただし、防衛機制が働きすぎると問題を先送りするだけで根本的な解決にならないことがあります。

引用元:苦手な人に対する心理と防衛機制

このように、「防衛機制」とは、「今以上、心が傷つくことを避けるための無意識の『防衛心理』」を意味します。

ですので、「防衛機制」自体は決して悪いものではないのですが、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」が辛い体験であればあるほど「防衛機制」が活発に働いてしまい、結果、自分の意思に反して「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」が難しくなってしまうという特徴があります。

 

①-3-3:「インナーチャイルド」とは?

このように、人の心は、無意識に働く優れた防衛本能である「防衛機制」に固く守られていると言えます。

ですので、何らかの方法で「防衛機制」を和らげない限り、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」が難しくなり、アダルトチルドレンを克服(生きづらさを完結)することが難しくなってしまいます。

そこで、アダルトチルドレンの克服を目的とした心理カウンセリングでは、「防衛機制」の影響を和らげ、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」しやすくするための工夫として「インナーチャイルド」という概念を用います。

この、アダルトチルドレンの傷ついた心の状態を説明する中に「インナーチャイルド」という考え方が登場します。人の心を2つ(感情と思考)に分けて考えたときに、感情の領域を「インナーチャイルド」と表現しているのです。

引用元:インナーチャイルドセラピーワーク

このように、「インナーチャイルド」とは、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」しやすくするためにあえて思い描く、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)を抱えた『子どもの頃の自分のイメージ』」を指し、人の心を「感情」と「理性(思考)」で分けて考えれば「感情の領域」、「意識(顕在意識)」と「無意識(潜在意識)」で分けて考えれば「無意識(潜在意識)の領域」、「本音」と「建前」で分けて考えれば「本音の領域」を意味します。

 

なお、「インナーチャイルド」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

①-3-4:「インナーチャイルドセラピー」の有効性

例えば、「景色」や「風景」は、「言葉」や「文字」で認識するより、「写真」や「映像」という「イメージ」で認識した方が「感情移入」がしやすくなります。

それと同じように、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)」も「言葉」や「文字」で認識するより、「インナーチャイルド」という「イメージ」で認識した方が「感情移入」しやすくなります。

以上のことから、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」を「インナーチャイルドを癒す」という「イメージ」に置き換えることで、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」を安全・確実に進めやすくなると言えます。

インナーチャイルドを癒やすことで、共依存と同じようにアダルトチルドレンの症状が緩和する可能性があります。…(中略)…インナーチャイルドは、幼少期のトラウマによって抱えてしまう負の感情のこと。アダルトチルドレンは、その負の感情にとらわれて自分らしく振る舞えなかったり生きづらさを感じたりすることです。

引用元:インナーチャイルドとはどんなもの?共依存との関係や原因・克服方法を知ろう

このように、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」を「インナーチャイルドを癒す」という「イメージ」に置き換えることで、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」し、「アダルトチルドレンを克服(生きづらさを完結)する」ことを「インナーチャイルドセラピー」と言います。

インナーチャイルド・セラピーは、まさにこの「未完の完結」作業を応用したものです。…(中略)…未完の感情をそのまま引きずるのではなく、「今ここ」で完結(終わらせ、創り直す)ことが、インナーチャイルド・セラピーです。

引用元:インナーチャイルド・セラピー

また、「インナーチャイルドセラピー」の特徴として、目を閉じた状態で行う「催眠療法(ヒプノセラピー)」を基本に行うという点があります。

ヒプノセラピー(催眠療法)とは、ユングやフロイトの提唱した深層心理学を根源とし、催眠状態を利用して潜在意識に働きかけ、心理的な問題(=悩み)や心因的な症状を改善する心理療法です。

引用元:ヒプノセラピー基礎知識

このように、「インナーチャイルドセラピー」は目を閉じた状態で行うため、心理カウンセラーの存在が視界に入らず、そのぶん「恥ずかしさ」や「恐れ」といった「防衛機制の働き」を最小限に和らげることができ、そのぶん「過去の喪失(幼少期のトラウマ)の解放」を安全・確実に進めやすくなり、そのぶん「アダルトチルドレンを克服(生きづらさを完結)」を安全・確実に進めやすくなります。

 

なお、「インナーチャイルドセラピー」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

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ACの回復過程:ステップ②「過去と現在をつなげる」

ACの回復ステップ2を学んでいる様子を表しているイラスト

次のステップは、「アダルトチルドレンの回復過程のステップ②:『過去と現在をつなげる』」です。

「アダルトチルドレン(AC概念)」の生みの親である「クラウディア・ブラック」は、「アダルトチルドレンの回復過程のステップ②:『過去と現在をつなげる』」について、以下のように解説しています。

ステップ2=過去と現在をつなげる:過去の痛みが、現在の自分にどう影響しているかを調べる。感情レベルではなく冷静に自分を振り返る作業。自分の過去は、現在の自己イメージにどう影響している?人間関係にどう影響している?職場での私・親としての私にどう影響している?・・・など。こうして、自分の中にある課題に気づく。

引用元:アダルトチルドレンーー回復の4ステップ

以上のことから、「過去と現在をつなげる」とは、以下の4つの作業にわけて取り組む必要があります。

過去と現在をつなげる

  1. 「過去(幼少期)の体験」が、現在の自分にどのような影響を与えているか?を理解する(脚本分析
  2. 「人生脚本」を原因とする「禁止令・ドライバーの影響」を理解する
  3. 「幼少期のトラウマ」を原因とする「PTSD(心的外傷後ストレス障害)の影響」を理解する
  4. アダルトチルドレンタイプ」を理解する

続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

 

まとめ

さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。

  • POINT「過去の喪失」とは、子どもの頃に負った「心の傷(幼少期のトラウマ)」のことを指す
  • 「過去の喪失を探る」には、「アダルトチルドレン(ac)チェックリスト」が有効
  • 「過去の喪失を解放する」とは、「過去の喪失(幼少期のトラウマ)を治療する」ことを指す
  • 「過去の喪失(幼少期のトラウマ)を治療する」ことで、「アダルトチルドレンを克服する」ことができる
  • 「過去の喪失の解放」とは、「親に話を聞かせること」ではなく、心理カウンセラーなど「親以外に話を聞いてもらうこと」を指す
  • 「過去の喪失の解放」をしやすくするための工夫として、「インナーチャイルド」という概念が有効
  • インナーチャイルドセラピー」は、「過去の喪失の解放(アダルトチルドレンの克服)」を安全・確実に進めることができる

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページにまとめていますので紹介します。

以上、「ACの回復過程:ステップ①『過去の喪失を探る・解放する』の解説」という記事でした。

この記事を書いた人
寺井 啓二

「うつ、アダルトチルドレンの克服経験」を持つ「心理カウンセラー・心理セラピスト」。
自らの克服経験を世の中のために役立てたいと考え、2013年に「メンタル心理そらくも」を設立、代表を務める。
10年以上のカウンセリング臨床実績があり、「アダルトチルドレン、インナーチャイルド、うつ病、パニック障害、人間関係の生きづらさ、親子関係の悩み(毒親)、子育ての悩み、恋愛・結婚の悩み、中学生・高校生の悩み」などの相談を得意としている。

◆カウンセリング実績
・臨床実績:過去2000回以上
・男女比:男性40%、女性60%
・年齢層:中学生から60歳代
・来訪元:静岡県内、愛知など東海圏
     東京、神奈川など首都圏
     大阪、兵庫など関西圏
     海外在住の方

◆保有資格
・上級心理カウンセラー
・メンタル心理カウンセラー
・うつ病アドバイザー
・チャイルドカウンセラー
・家族療法カウンセラー
・セルフ・アクセプタンスカウンセラー
・EFT-Japan Level 1
・EFT-Japan プラクティショナー

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