共依存恋愛になる「6つ」の原因

共依存恋愛の原因を表しているイラスト

POINT共依存恋愛になる原因は、①毒親、②機能不全家族、③条件付きの愛情、④愛着障害、⑤世代間連鎖、⑥幼少期のトラウマ、などが考えられます。

心理カウンセラーの寺井です。

「共依存恋愛になる原因」には、「毒親」「機能不全家族」「条件付きの愛情」「愛着障害」「世代間連鎖」「幼少期のトラウマ」など、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「共依存症」になる可能性が高いと考えられています。

また、問題のある家庭で育った(問題のある親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。

そして、共依存恋愛を始めとする「共依存症」とは、アダルトチルドレンの最大の特徴とも言われており、アダルトチルドレンを克服することが、「共依存恋愛の克服」に繋がると考えることができます。

この記事は、共依存恋愛になる原因について解説しています。

共依存恋愛になる「6つ」の原因

共依存恋愛の原因は親の影響を受けていることを表しているイラスト

「共依存症」とは、「世の中の誰かに必要とされて、初めて自分の存在価値を感じることができる心理状態」を指します。

つまり「共依存」とは、あくまで「相手」が存在してはじめて生じる症状ですので、共依存恋愛になる原因とは、「今まで関わりのあった人の影響」あるいは「今現在も関りのある人の影響」であると考えることができます。

共依存になる原因には、何らかの問題を抱えて心理的に不安定な身近な人(家族、配偶者、恋人)の存在があります。親の過度な干渉や無関心、パートナーのDVやモラハラなども、心に問題を抱えているケースの一例になります。

引用元:共依存とは?恋愛での共依存カップルの特徴や原因、克服方法も

人は、親・家族・配偶者・恋人・友人など「関りが深い人」ほど影響を受けやすい傾向があり、とくに「心理的な問題を抱えた身近な人・心理的に不安定な身近な人」ほど強い影響を受けやすいと考えられています。

例えば、「過干渉な親」「過保護な親」「DVをする家族」「モラハラをする家族」「アルコール・薬物・ギャンブルなどの依存症の家族」「うつ病・パニック障害などの精神疾患を患う家族」などがそれにあたります。

また、その中でも、子どもの頃の母親との関係は「共依存恋愛」に大きく影響していると言われ、子どもの頃、母親との愛着関係に何らかの問題があった人は、とくに「共依存恋愛」になりやすいと考えられています。

共依存関係になる原因は、いずれも幼少期の母親との関係が大きく影響しているケースが多いです。子どもは母親に「あるがまま」を抱きしめてもらうことで自分の絶対的存在価値を確認できるのですが、母親にこのようなことをしてもらうことなく大人になると、他者と関わることでしか自分の存在価値を見い出せなくなってしまうのです。

引用元:「共依存恋愛」とは?共依存カップルの特徴と原因・抜け出す方法

このように、「共依存恋愛になる原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっています。

なお、「共依存恋愛の原因」となるような「親・家族・家庭の問題点」としては、以下の「6つ」が考えられます。

POINT

  1. 親・家族のなかに「心理的な問題」を抱えた人がいた
  2. 家庭の役割」がうまく機能していなかった
  3. 条件付きの愛情」で育てられた
  4. 親との「愛着形成」に問題があった
  5. 共依存症」である親に育てられた
  6. 家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった

それでは、以下に詳しく解説していきます。

 

①親・家族のなかに「心理的な問題」を抱えた人がいた

子どもが生まれて初めて関わる人間は「親・家族」であり、「親・家族との関りで得た経験」は、その後、恋愛を始めとする「子どもの人間関係の築き方」に大きな影響を与えると考えられています。

そして、子どもの頃に育まれた「親・家族への信頼感」を「基本的信頼感」と呼び、「基本的信頼感」は生涯にわたり、「自分自身への信頼感(自己肯定感)」と「他者への信頼感」に大きな影響を与え続けると考えられています。

基本的信頼(basic trust)とは、エリクソンの提唱した概念。育ててくれる親への、人格的な信頼感を通し、自分がこの世に存在することを肯定的に捉え、人生には生きる意味や生存する価値があり、世界は信頼するに足るものだという感覚を持つこと。…(中略)…青年期に向け、あるいは生涯に渡り、自分自身への信頼と他者との関わりに大きな影響を与えると考えらる。

引用元:基本的信頼

ですが、親や家族のなかに、「過干渉な親」「過保護な親」「DVをする家族」「モラハラをする家族」「アルコール・薬物・ギャンブルなどの依存症の家族」など、心理的に問題を抱えた人がいる場合、子どもは、親や家族の様子に怯えながら、「基本的信頼感」を高められないまま成長することになり、その影響により「共依存症」になる可能性があると考えられます。

ちなみに、「過干渉・過保護・暴言・暴力・ネグレクト」など、子どもの人生に悪影響を及ぼす子育てを行う親を「毒親」と呼ぶ場合があります。

「毒親」というものに明確な定義はありませんが、一般的には、子どもを支配したり、傷つけたりして、子どもにとって「毒」になる親のこと。…(中略)…毒親の特徴は、主に過干渉、過度な管理、支配、価値観の押し付けなど。子どもにとってストレスとなるような言動から、ひどい虐待行為まで「毒」であると指摘される親の行動の範囲はさまざまです。

引用元:毒親とは?特徴・チェックリスト!あなたは毒親になってない?

なお、「毒親」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

②「家庭の役割」がうまく機能していなかった

子どもが心身ともに健全に成長していくためには、「衣・食・住・医療」などの生活環境が整った「安全な居場所」や、さまざまな悩みを相談できる「心の拠り所」が必要不可欠です。

このように、「家庭の役割」とは、子どもが安心して生活ができる場所であること、すなわち、子どもにとって「心の安全基地」であることと言えます。

安全基地とは、アメリカ合衆国の心理学者であるメアリー・エインスワースが1982年に提唱した人間の愛着行動に関する概念である。子供は親との信頼関係によって育まれる『心の安全基地』の存在によって外の世界を探索でき、戻ってきたときには喜んで迎えられると確信することで帰還することができる。

引用元:安全基地

ですが、「衣・食・住・医療」を始めとする、子どもの健全な成長に必要な生活環境が十分に整っていないなど、「家庭の役割」がうまく機能していたなかった場合、子どもは、日常的にストレスを感じながら成長することになり、その影響により「共依存症」になる可能性があると考えられます。

ちなみに、「子どもが日常的にストレスをを感じていた」など、家庭の役割がうまく機能していない家族を「機能不全家族」と言います。

機能不全家族とは、ストレスが日常的に存在している家族状態のことです。主に親から子どもへの虐待・ネグレクト(育児放棄)・子どもに対する過剰な期待などの様々な要因が家庭内にあり、子育てや生活などの家庭の機能がうまくいっていない状態です。

引用元:機能不全家族とは?影響を受けるとアダルト・チルドレンになる?

なお、「機能不全家族」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

③「条件付きの愛情」で育てられた

子どもは、親に褒めてもらえたり認めてもらえることで、「自分は愛されている…」「自分は必要とされている…」と感じることができます。

とくに、男の子でも女の子でも、成績が良くても悪くても、親が子どもに対して公平に無条件に愛情を注いであげると、子どもは、「失敗しても怒られても、自分は見捨てることなく愛される資格があるんだ…」という安心感を感じながら、心身ともに健全に成長していくことができます。

ですが、「男の子はかわいがるけど、女の子は嫌い…」あるいは「成績が良ければ褒めるけど、悪ければ怒る…」など、親が「親の身勝手な条件」を基準に子どもを褒めたり叱ったりすると、子どもは「もっと頑張らなければ愛してもらえない…」あるいは「もっと我慢しなければ認めてもらえない…」と感じやすくなります。

そして、子どもに愛情を注ぐことに対して、「条件を満たしたら愛情を注ぐが、条件を満たさなければ愛情を注がない」など、親が条件を付けることを「条件付きの愛情」と言います。

条件付きの愛とは、すなわち「◯◯する子は愛してあげる」「◯◯できない子は愛してあげない」というコントロールです。…(中略)…おおよそ家族間ではあってはならないはずのやりとり(取引)が公然と行われてしまうと、脅されないよう、不安な気持ちにならないよう、相手に合わせ始める…という、いびつな関係が発生してしまうのです。

引用元:条件付きの愛。アダルトチルドレンがハマりやすいワナとは?

このように、親から「条件付きの愛情」で育てられた場合、恋愛においても「無条件で愛情はもらえない」と感じやすくなったり、あるいは、子どもの頃に「無条件の愛情」をもらえていないことから慢性的な「愛情不足」となり、その影響により「共依存症」になる可能性があると考えられます。

ちなみに、「条件付きの愛情」のように、親が子どもに対して示した「条件」のなかで、「○○してはダメ!」というメッセージを、「交流分析」という心理学では「禁止令」と言い、「○○しなさい!」というメッセージを「ドライバー」と言います。

禁止令とは心理学者エリックバーン博士によって開発された自己分析法で、文字通り「〇〇してはいけない」という「禁止」の「命令」のことです。…(中略)…幼いころに親などの養育者から否定的・禁止的な命令や態度を繰り返し受けることで、自らの思考や行動の制限を課してしまうものです。

引用元:知っていますか?あなたを縛る「禁止令」【私たちは禁止されている】

拮抗禁止令とは、幼少期に親の役割をもつ人から与えられた「〇〇しなさい」「〇〇したほうがよい」「〇〇であるべき」という、いわゆる「〇〇しろ」というメッセージを受けて、そのよう生きていこうと「決断」することで自らに課したものです。…(中略)…ドライバーというその名の通り、その人の行動を駆り立ててしまうのです。

引用元:知っていますか?あなたを駆り立てる5つの拮抗禁止令(ドライバー)

なお、「禁止令・ドライバー」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

④親との「愛着形成」に問題があった

家庭では、食事・会話・お風呂・寝る・遊ぶ・団らんなど、家族でさまざまな触れ合いが行われ、その中で、子どもは「人との関り方」を学んでいきます。

また、子どもは、頭を撫でてもらったり、抱きしめてもらったり、一緒にお風呂に入ったり、一緒に眠ったり、一緒に遊んだり、家族との「肌の触れ合い(スキンシップ)」によって「人の温かさ」を感じていきます。

ですが、このような日常の中に、「○○してはダメ!」「○○しなさい!」など、「厳しさ」や「緊張」がまん延していた場合、子どもは「不安」や「緊張」を常に感じて怯えながら成長することになります。

そして、親との「愛着(情緒的な絆)」がうまく形成されなかったことが原因で、恋愛などの対人関係に問題が生じることを「愛着障害」と言います。

愛着障害とは、養育者との愛着が何らかの理由で形成されず、子供の情緒や対人関係に問題が生じる状態です。…(中略)…母親を代表とする養育者と子供との間に愛着がうまく芽生えないことによって起こります。乳幼児期に養育者ときちんと愛着を築くことが出来ないと、「過度に人を恐れる」または「誰に対してもなれなれしい」といった症状が現れることがあります。

引用元:愛着障害(アタッチメント障害)

このように、親との「愛着(情緒的な絆)」がうまく形成されなかった場合、子どもは、「人との関り方がわからない…」あるいは「人の温かさがわからない…」など、対人関係への苦手意識を感じやすくなり、その影響により「共依存症」になる可能性があると考えられます。

 

⑤「共依存症」である親に育てられた

三つ子の魂百まで」という言葉がある通り、子どもの頃に親から受けた影響は、その後の「人格形成」に大きな影響を与えることは、科学的にも証明されているところです。

そして、子どもの頃に親から受けた影響の中で、「人に対するふるまい方」や「人間関係の築き方」に大きな影響を与えているのが「愛着スタイル」です。

「愛着スタイル」とは、人の性質を愛着の観点から分析してカテゴリー分けしたもの。人に対するふるまいや、人間関係の構築にも大きな影響を与えるものであり、多くの場合、子ども時代の環境や愛情の受け方に起因していると言われています。恋愛関係を構築するうえでも大きな影響を与える、愛着スタイル。

引用元:自尊心が低く承認欲求が強い…不安型愛着スタイルの原因と対処法

「愛着スタイル」は、恋愛において「恋人への愛情表現のやり方」や「恋人との恋愛関係の築き方」に影響を与えており、「子どもの頃、親からどのような形で愛情を受けていたか?(親の愛情表現のやり方)」が大きく影響していると考えられています。

よって、「恋人への愛情表現のやり方」や「恋人との恋愛関係の築き方」は、子どもの頃、親が自分にしていた「愛着スタイル」を大人になって繰り返している場合が多いと言え、振り返れば、「恋人に対する態度が母親に似ている…」「恋人に対する態度が父親に似ている…」と感じる場合が多くあります。

反対に言えば、「共依存症」である親に育てられた場合、子どもは「共依存症」になる可能性が高いと言い換えることができます。

ちなみに、「愛着スタイル」のように、生き方、子育て方法、教育方針、愛情表現、異性との関わり方などが、「子ども時代の親子関係」を通じて、親から子どもへ、子どもから孫へと、無意識に連鎖していくことを「世代間連鎖」と言います。

世代間連鎖とは、親から子へ世代を超えて伝わるもののこと。わかりやすいものでいえば、虐待や貧困などの問題である。しかし、実際はそういった大きな問題だけではなく、親から子への愛情のかけ方や接し方も、連鎖する。

引用元:世代間連鎖を止めるの、やめた

なお、「世代間連鎖」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

⑥家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった

子どもは、自分が感じている感情を言葉や動きで自由に表現し、親や家族に肯定してもらえることで「正しい感情表現(自己表現)」を身に付けていきます。

また、「発達心理学」においても、親が子どもに感情表現を教えることは、子どもの発達においてとても重要であると考えられています。

幼児期に喜怒哀楽の感情を教えるのは、子どもの発達においてとても大切なことです。喜怒哀楽の感情表現ができるようになると、自分の気持ちを相手に伝えられ、相手の気持ちも理解できるようになります。相手の気持ちを理解できると、感情をコントロールできるようにもなります。

引用元:幼児期に喜怒哀楽を教え、子どもの表現力を養う

ですが、暴言・暴力を行うなど「支配的な親や家族」が家庭に存在すると、常に恐怖を感じて萎縮しながらの生活となり、子どもは「正しい感情表現」を身に付けられないまま成長していくことになります。

このように、子どもの頃、「正しい感情表現」を身に付けられなかった場合、「感情表現への苦手意識」を感じやすくなり、その影響により「共依存症」になる可能性があると考えられます。

そして、「正しい感情表現」を身に付けられなかったことが原因で、子どもの頃に心に溜め込んだ「怒り・イライラ・悲しみ・羞恥心・罪悪感・不安(恐怖)・失望」などの「ネガティブな感情」を「幼少期のトラウマ」と言います。

CDCによると、「幼少期のトラウマ体験(ACEs)」とは、生まれてから17歳までの幼少期に起こった潜在的なトラウマとなるような出来事を意味します。例えば、虐待、放置、暴力、家庭内またはその周辺での暴力の目撃、家族の自殺未遂や死亡などがあります。

引用元:幼少期のトラウマが心臓病やがんに影響

ちなみに、「幼少期のトラウマ」のように、ある時(過去)から未解決のまま、モヤモヤと心に残り続けている感情を、「ゲシュタルト療法」という心理学では「未完の感情」と言います。

納得がいかない思いは、行き場がなくて、心のどこかにモヤモヤしたまま残ってしまいます。いわば出口がなくて迷子になってしまった感情。これを「未完の感情」と呼びます。

引用元:「未完の感情」が、ぐるぐる思考を生む

なお、「未完の感情」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

共依存恋愛になる原因:「アダルトチルドレン」

共依存恋愛の原因はアダルトチルドレンであることを表すイラスト

前述の通り、「共依存恋愛になる原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「共依存症」になる可能性が高いと言えます。

 

「共依存恋愛の克服」とは、アダルトチルドレンを克服すること

このとき、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある子育てを行う親を「毒親」と言い、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある家庭を「機能不全家族」と言います。

そして、機能不全家族で育った(毒親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。

「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族で育ったことにより、「親から守られる」「適切な教育を受ける」などの正常な成長過程をたどれず、成人してからも生きにくさや心に傷を抱えている人のことをさします。

引用元:機能不全家族で育った大人「アダルトチルドレン」を克服するには?

また、共依存恋愛を始めとする「共依存症」とは、アダルトチルドレンの最大の特徴とも言われています。

アダルトチルドレンの最大の特徴は、自尊心や自己肯定感の低さです。これによって、共依存しやすい傾向にあるのも特徴と言えるでしょう。

引用元:アダルトチルドレンとは?共依存との関係や症状・原因についてひも解いていこう

このように、「共依存恋愛になる原因」とは、「子どもの頃、機能不全家族で育った影響」や「子どもの頃、毒親に育てられた影響」である可能性が高い、すなわち、「共依存恋愛になる原因」は「アダルトチルドレン」と密接な関係にあると言えます。

反対に言えば、「機能不全家族で育った(毒親に育てられた)影響」である「アダルトチルドレン」を克服することが、「共依存恋愛の克服」に繋がると考えることができます。

 

「アダルトチルドレン(共依存恋愛)」の克服方法

そもそも「アダルトチルドレン(AC概念)」とは、1970年代、アメリカのアルコール依存症の治療現場から広がり始めた考え方で、1980年代になると、さまざまな専門家たちが「アダルトチルドレンの原因」や「アダルトチルドレンの克服方法」について研究を行い始め、今では、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」によって、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」がしっかりと確立されています。

とはいえ、前述の通り「共依存恋愛になる原因」とは、子どもの頃に負った「幼少期のトラウマ」が密接に関わっており、「幼少期のトラウマ」とは、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であるのと同時に、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。

よって、「幼少期のトラウマ」を思い出そうと過去を振り返っても、自分1人ではなかなか思い出せなかったり、なかなか受け入れられない場合があります。

なお、「クラウディア・ブラック」は、「アダルトチルドレンからの回復」には以下の2点が重要と述べています。

POINT

  1. 「親・家族」に対する負の感情は「親・家族」に聞かせるのではなく、「親以外の信頼できる相手(心理カウンセラー・自助グループなど)」に聞いてもらう必要がある
  2. 「親・家族」に対する負の感情は「安全な場所(カウンセリングルーム・自助グループなど)」で聞いてもらう必要がある

以上のことから、「心理カウンセリングは、アダルトチルドレンの克服にとても有効である」と言われており、カウンセリングを利用して、カウンセラーの協力を得ながら「アダルトチルドレンからの回復プロセス」を進めることで「アダルトチルドレンの克服」が可能となり、アダルトチルドレンの克服をすることで「共依存恋愛の克服」ができると言えます。

 

なお、当社メンタル心理そらくもが考える「アダルトチルドレン克服カウンセリング(共依存恋愛の克服方法)」については、以下の記事で詳しく解説していますので、是非お読み下さい。

 

まとめ

さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。

共依存恋愛になる原因」としては、以下の点があげられます。

  • POINT親・家族が心理的に不安定であった影響で「基本的信頼感」を高められなかったため
  • 親・家族が何らかの問題を抱えていた影響で「家庭の役割」がうまく機能していなかったため
  • 親の偏った価値観の影響で「条件付きの愛情」で育てられたため
  • 家庭の温かさが不足していた影響で「愛着の形成」に問題が生じたため
  • 「共依存症」である「親の愛着スタイルが世代間連鎖」したため
  • 暴言・暴力など、支配的な親・家族が存在した影響で「正しい感情表現」を身に付けられなかったため
  • 共依存恋愛になる原因は、「アダルトチルドレン」と密接な関係がある
  • アダルトチルドレンを克服することが「共依存恋愛の克服」に繋がる

また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。

是非、あわせてお読みください。

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。

以上、「共依存恋愛になる『6つ』の原因」という記事でした。

この記事を書いた人
寺井 啓二

「うつ、アダルトチルドレンの克服経験」を持つ「心理カウンセラー・心理セラピスト」。
自らの克服経験を世の中のために役立てたいと考え、2013年に「メンタル心理そらくも」を設立、代表を務める。
10年以上のカウンセリング臨床実績があり、「アダルトチルドレン、インナーチャイルド、うつ病、パニック障害、人間関係の生きづらさ、親子関係の悩み(毒親)、子育ての悩み、恋愛・結婚の悩み、中学生・高校生の悩み」などの相談を得意としている。

◆カウンセリング実績
・臨床実績:過去2000回以上
・男女比:男性40%、女性60%
・年齢層:中学生から60歳代
・来訪元:静岡、愛知など東海圏
     東京、神奈川など首都圏
     大阪、兵庫など関西圏
     海外在住の方

◆保有資格
・上級心理カウンセラー
・メンタル心理カウンセラー
・うつ病アドバイザー
・チャイルドカウンセラー
・家族療法カウンセラー
・セルフ・アクセプタンスカウンセラー
・EFT-Japan Level 1
・EFT-Japan プラクティショナー

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