POINT共依存恋愛とは、「恋人の存在なしでは、自分の存在価値を感じることができない心理状態」であり、「アダルトチルドレン」の特徴でもあります。ですが、アダルトチルドレンを克服することで「共依存恋愛を克服」することは可能です。
心理カウンセラーの寺井です。
「共依存恋愛」とは、「恋人同士がお互いに依存し合っている恋愛関係」であり、「恋人との恋愛関係が存在しなければ、自分の存在価値を感じることができない心理状態」と言えます。
「共依存恋愛をする男性」は、自らの「依存心」を満たしてくれそうな「世話好きな優しい女性」を見つけ出すことに長けているというのが最大の特徴であり、「共依存恋愛をする女性」は、自らを必要としてくれそうな「依存心の強い男性」とカップルになりやすいというのが最大の特徴です。
「共依存恋愛カップル」は、「『共依存症』同士のカップル」「『共依存症』と「回避依存症』のカップル」「『回避依存症』同士のカップル」の3つが考えられ、「共依存恋愛になる原因」は、子ども時代の「親との関係・家族との関係・家庭環境の様子」と密接な関係があると考えられています。
とくに、子どもの頃の母親との関係は「共依存恋愛」に大きく影響していると考えられていることから、「共依存恋愛になる原因」は「アダルトチルドレン」と密接な関係にあると考えられています。
反対に言えば、アダルトチルドレンを克服をすることで「共依存恋愛の克服」ができると言えます。
この記事は、共依存恋愛に関連する記事をまとめています。
共依存とは?
「共依存」とは、「ある特定の相手と過剰に依存し合う人間関係」のことを指します。
共依存とは特定の相手との関係に依存しすぎる状態のこと。恋愛関係、友人関係、親子関係など人間関係全般に現れます。相手との関係性において自分の価値を見出すことになるため、自分自身を見失ってしまったり、危険な状況を招いたりすることも。
「共依存」とは、恋愛関係に限らず、友人関係、親子関係など、人間関係全般に現れる症状であり、ある特定の相手(恋人・友人・親など)に必要とされることで「自分の存在価値」を感じようとする心理状態と言えます。
「共依存」の心理的特徴
前述の通り、「共依存」とは、「世の中の誰かに必要とされて、初めて自分の存在価値を感じることができる心理状態」と言えます。
反対に言えば、「共依存」とは、「世の中の誰かに必要とされていなければ、自分の存在価値を感じることができない心理状態」と言えます。
よって、「誰かに必要とされていなければ!」という焦りと不安から、子どもの世話を焼きすぎてしまう「過干渉の親」や「過保護の親」などは、まさしく「共依存」の一例と言えます。
共依存親子の場合、親が子どもに過干渉な事が多く、自立を邪魔する存在になってしまうので、いつまでも子どもは自立ができません
このように、「共依存」とは、「誰かに必要とされていなければ!」という焦りと不安から、「あなたのためを思って…」と相手の世話を焼きすぎてしまい、結果、相手の精神的自立を阻害してしまったり、相手を束縛してしまうという特徴があります。
共依存恋愛とは?
「共依存恋愛」とは、「恋人同士がお互いに依存し合っている恋愛関係」のことを指し、反対に言えば、「精神的自立ができていない恋人同士の恋愛関係」のことを指します。
共依存恋愛とは、自分をかえりみずに相手のために必死になっている人と、そうした相手に依存している人の恋愛関係を指します。男性が女性に依存する場合もあれば、女性が男性に依存する場合もありますし、同性愛の場合も共依存関係は成立します。
このように、「共依存恋愛」とは、「恋人に必要とされることで、自分の存在価値を感じようとする心理状態」のことを指します。
よって、「共依存恋愛」とは、「自分の存在価値」を感じるため、あるいは「自分の依存心」を満たすための「恋愛関係」と言い換えることができます。
「共依存恋愛」とは「恋人が存在する事実」への依存
また、「共依存」のように、ある特定の相手との人間関係にのめり込むことを「関係嗜癖(人間関係嗜癖)」と言います。
よって、「共依存恋愛」とは、「恋人同士が関係嗜癖に陥っている状態」と言い換えることができます。
関係嗜癖(かんけいしへき / relationship addiction)とは、人間関係嗜癖とも訳し、嗜癖の一種で、共依存をはじめとする人間関係にはまりこむ嗜癖のことをいいます。…(中略)…ひきこもり息子と過保護な母の関係などが皆、これにあたります。
引用元:関係嗜癖
このように、「共依存恋愛」とは、あくまで「関係嗜癖」であり、「恋人との恋愛関係が存在しなければ、自分の存在価値を感じることができない心理状態」を指します。
ですので、「共依存恋愛」とは、「恋人(彼氏・彼女という個人)への依存」ではなく、「恋人が存在する事実(恋人に必要とされているという事実)への依存」と言い換えることができます。
「共依存恋愛」とは「苦しい恋愛」になりやすい
「恋人に依存する」と聞くと、「ずっと一緒にいてほしい」「なんでも言うことを聞いてほしい」など、「恋人に甘える側」だけが相手に依存をしているように思えますが、実際には「恋人の甘えに応え続ける側」も相手に依存をしていることになります。
なお、「共依存恋愛の関係性」として、以下のような具体例が考えられます。
POINT
- 「恋人にかってほしい側」と「恋人をかまってあげる側」の関係性
- 「恋人に甘える側」と「恋人の甘えに応え続ける側」の関係性
- 「恋人に暴言・暴力を振るう側」と「恋人の暴言・暴力に耐え続ける側」の関係性
- 「恋人を束縛する側」と「恋人の束縛に従い続ける側」の関係性
- 「浮気をする側」と「浮気を許し続ける側」の関係性
- 「恋人に金銭面で依存をする側」と「恋人を金銭面で支え続ける側」の関係性
このように、「恋人にかまってもらいたい側(恋人に甘えたい側)」も「恋人をかまってあげたい側(恋人の甘えてほしい側)」も、どちらも「自分の存在価値を感じるために相手(恋人)を必要としている人」ということなり、どのような形であれ、「お互いに依存し合っている恋愛関係」を「共依存恋愛」を言います。
反対に言えば、「共依存恋愛」とは、恋人との関係性にのめり込みすぎることから自分を見失いやすく、そのぶん「苦しい恋愛」になりやすいと言えます。
共依存恋愛が危険な理由
「共依存恋愛」とは、「恋人との恋愛関係が存在しなければ、自分の存在価値を感じることができない心理状態」であるため、「共依存恋愛」が続けば続くほど、「恋人の存在なしでは生活が成り立たない」と感じるようになっていきます。
よって、「共依存恋愛」が続いているうちは良いのですが、二人の関係性に不協和音が生じたり、二人の関係性が破局したりすると、大きな影響を受けることになります。
なお、「共依存恋愛が危険な理由」として、以下のような具体例が考えられます。
POINT
- 「人間関係の孤立化」
- 「苦しい恋愛」
- 「離脱症状(禁断症状)」
それでは、以下に詳しく解説していきます。
人間関係の孤立化
「共依存恋愛」とは、お互いに強く依存し合っているため、恋人から離れること・恋人が離れていくことに対して敏感に不安を感じやすい傾向があります。
このとき、恋人から離れることに対して感じる強い不安を「見捨てられ不安」と言います。
見捨てられ不安とは?:見捨てられること、自分から人が離れてしまうことに強い不安を感じます。見捨てられたくない相手は、恋愛相手、友人、親、職場の人間などで、人から嫌われたくないため、様々な防衛行動を起こします。
ですので、「共依存恋愛」が続くカップルは、お互いに強く依存し合っているぶんだけ、二人の関係の中に他の誰も入れようとしなくなる傾向や、周囲の意見にも全く耳を貸さなくなる傾向があり、そのぶん「家族・友達・職場などの人間関係」が疎遠になってしまい、結果、恋人以外の人たちとの人間関係から孤立しやすい傾向があります。
苦しい恋愛
「共依存恋愛」は、恋人から離れること・恋人が離れていくことに対して敏感に不安を感じやすいので、家族・友人・仕事などの都合で恋人が一緒にいてくれない状況が増えると、頭では「仕方がない…」と理解をしているのだけれど、感情では「見捨てられ不安」が非常に大きくなってしまい、喧嘩が絶えなくなったり、ときには暴言・暴力に発展してしまい、二人の関係性はかえって悪化してしまう傾向があります。
そうなると、「一緒にいるのも苦しいが、別れるも苦しい…」など、「本心からくる感情」と「依存心からくる感情」が心の中で激しく対立してしまい、グルグルと苦しい「コンフリクト(葛藤)」に陥りやすくなります。
コンフリクトとは、2つ以上の欲求を持っていて、どれを満たすのか迷う状態のことをいいます。そして、うまくいきそうな恋愛がダメになるのは、コンフリクトが関係しているのです。
このように、「共依存恋愛」とは、非常に「苦しい恋愛」に陥りやすい傾向があります。
離脱症状(禁断症状)
また、「共依存恋愛」のような「恋人の存在なしでは生活が成り立たない」という心理状態において、「病気・事故」などで恋人を突然に失ってしまったり、「突然の別れ」を恋人から告げられてしまうと、依存相手を突然に失った影響で、自分の半身を失ったかのような感覚に襲われ、その後「喪失感・孤独感・絶望感」など、強い「離脱症状(禁断症状)」に陥りやすい傾向があります。
恋が終わると、基本的に人は落ち込みます。快感から一転、禁断症状のような状態に陥るのです。悲しいだけでなく、不安になり、虚無感に襲われ、孤独を感じることも。思い通りにならず、しがみつける何かが欲しくなり、駆り立てられるように何かに惹きつけられていく人もいるかもしれません。
このように、「共依存恋愛」が続いたあと、何らかの理由で依存相手を失ってしまった場合、自分の存在価値を見出せずに死を考えるようになったり、苦しさのあまり他の人間に依存をするようになったり、場合によっては、アルコール・薬物・ギャンブルなど、新たな「依存症(嗜癖)」に陥ってしまう場合があります。
共依存恋愛「男女」それぞれの特徴
「共依存恋愛」を始めとする「共依存症の方」とは、男性よりも女性の方が多いと言われ、その理由には、日本における「社会的通念」が大きく影響していると言われています。
例えば「男尊女卑」という言葉があるように、日本の「社会・家庭・職場」などにおいては、以下のような「社会的通念」が、今もなお影響し続けていると言えます。
POINT
- 女性の利益より男性の利益を優先しがち
- 男性は自分の気持ちを主張することが評価されるが、女性は自分の気持ちを抑えることが評価される
- 男性はプライドを高く持ち、他人と争い・相手に勝とうとするが、女性は腰を低くして、他人に嫌われないよう・相手に良く思われようとする
このような「社会的通念」の影響によって、日本では「男性が女性を養う」あるいは「女性が男性に尽くす」など、「恋人関係」や「夫婦関係」において「男女が対等ではない関係性に基づく価値観」が強く残っているため、そのぶん、男性よりも女性の方が他人に対する依存傾向が強くなるという傾向があり、そのぶん、男性よりも女性の方が共依存恋愛に陥る可能性が高いと言われています。
それでは、「共依存恋愛をする『男女』それぞれの特徴」について、以下に詳しく解説していきます。
共依存恋愛をする「男性」の特徴
「共依存恋愛をする男性」とは、いわゆる「ダメンズ」と呼ばれるタイプです。
共依存カップルの男性の多くはいわゆる「だめんず」と呼ばれるタイプです。彼らは共依存の関係を作りやすい、優しくて世話好きな女性を見抜く嗅覚があるようですね。
引用元:ダメな男があなたを引き込む“共依存”の関係とは?
このように、「共依存恋愛をする男性」とは、「恋人との対等な関係性」を築こうとはせず、「恋人に一方的に依存できる関係性」を築こうとする傾向があるため、自らの「依存心」を満たしてくれそうな「世話好きな優しい女性」を見つけ出すことに長けているというのが最大の特徴です。
以上のことから、共依存恋愛における「男性」の特徴は、主に以下の「7つ」が考えられます。
POINT
- 「浮気・不倫」をする
- 「お金にだらしない・金遣いが荒い」
- 「DV・モラハラ」をする
- 「束縛・つきまとい」をする
- 「親代わり」を求める
- 「メンヘラ」「マザコン」な言動が多い
- 「高価なプレゼント」を贈りがち
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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共依存恋愛における「女性」の特徴
「共依存恋愛をする女性」とは、いわゆる「ダメンズメーカー」あるいは「ダメンズウォーカー」と呼ばれるタイプです。
同じ環境で育ってもみんなが「共依存」になるわけではありません。誰かに必要とされたいがために、逆にダメンズを作ってしまうという、ダメンズウォーカーならぬ「ダメンズメーカー」だと私は思っています。
ダメンズウォーカーとは、なぜかダメな男ばかりに惹かれて、ダメ男とばかり恋愛を繰り返してしまう女性のことです。
このように、「共依存恋愛をする女性」とは、「恋人との対等な関係性」を築こうとはせず、「恋人に一方的に尽くす関係性」を築こうとする傾向があるため、自らを必要としてくれそうな「依存心の強い男性」とカップルになりやすいというのが最大の特徴です。
以上のことから、共依存恋愛における「女性」の特徴は、主に以下の「7つ」が考えられます。
POINT
- 「ダメンズ」に尽くす
- 「恋人の言いなり」
- 「苦しいけど別れられない」
- 「親代わり」を求める
- 「恋人を監視する」
- 「ヒステリック」になる
- 新たな依存相手がみつかると「あっさり別れる」
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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共依存恋愛カップルの特徴と結末
「共依存恋愛カップル」とは、どのような形であれ、「お互いに依存し合っている恋愛関係」を指し、概ね、「共依存症の方」と「回避依存症の方」が「共依存恋愛カップル」のベースとなっています。
「共依存症の方」は、恋人に必要とされていると感じているときは「自己肯定感」を感じることができるのですが、恋人に必要とされていないと感じているときは「見捨てられ不安」を強く感じる特徴があります。
共依存症者の恋愛では、相手が不幸な自分を幸せにしてくれる人、救済してくれる人と感じてしまいます。相手の価値観に従わないと救済者を失ってしまうと思い、常に相手の顔色をうかがい、その言動に振り回されることになります。相手を失ったら自分の世界も終わってしまうような、不安定な世界に生きる感覚を持ってしまうんですね。
一方、「回避依存の方」は、恋人との関係性が近くなると「息苦しさ」を感じて逃げてしまうのですが、恋人が追いかけてきてくれないと「見捨てられ不安」を強く感じる特徴があります。
回避依存症者の恋愛傾向:回避依存とは、他者と親しくなることを避け、自身の精神バランスを保とうとすることです。回避依存の傾向がある人は、人と深く関わることで自分が傷つくのを恐れています。しかし、一方で他者を避けてしまうことによる寂しさや虚しさも感じているのです。
以上のことから、「共依存恋愛カップルの特徴と結末」として、以下の「3つ」が考えられます。
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
共依存恋愛チェックリスト
本記事で紹介している「共依存恋愛の特徴」は、以下の「共依存恋愛チェックリスト」を実行することで、さらに詳しくチェックすることができます。
以下の「共依存恋愛チェックリスト」は、「恋愛依存症に関する文献」と「心理カウンセリングでの症例」に基づき、共依存恋愛の特徴をリスト化したものであり、「男女」問わず、恋愛における「共依存度の高さ」をチェックすることができます。
共依存恋愛の特徴を具体的に50個あげており、当てはまる項目をチェックすることで、チェック結果を自動で表示します。
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
共依存恋愛になる原因
人は、親・家族・配偶者・恋人・友人など「関りが深い人」ほど影響を受けやすい傾向があり、とくに「心理的な問題を抱えた身近な人・心理的に不安定な身近な人」ほど強い影響を受けやすいと考えられています。
その中でも、子どもの頃の母親との関係は「共依存恋愛」に大きく影響していると言われ、子どもの頃、母親との愛着関係に何らかの問題があった人は、とくに「共依存恋愛」になりやすいと考えられています。
共依存関係になる原因は、いずれも幼少期の母親との関係が大きく影響しているケースが多いです。子どもは母親に「あるがまま」を抱きしめてもらうことで自分の絶対的存在価値を確認できるのですが、母親にこのようなことをしてもらうことなく大人になると、他者と関わることでしか自分の存在価値を見い出せなくなってしまうのです。
このように、「共依存恋愛になる原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっています。
以上のことから、「共依存恋愛の原因」となるような「親・家族・家庭の問題点」としては、以下の「6つ」が考えられます。
POINT
- 親・家族のなかに「心理的な問題」を抱えた人がいた
- 「家庭の役割」がうまく機能していなかった
- 「条件付きの愛情」で育てられた
- 親との「愛着形成」に問題があった
- 「共依存症」である親に育てられた
- 家庭で「正しい感情表現」を身に付けられなかった
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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共依存恋愛を克服する方法
前述の通り、「共依存恋愛になる原因」には、子どもの頃に親から受けた子育ての影響や、子どもの頃に一緒に過ごした家族の影響など、子どもの頃の家庭環境が密接に関わっており、子どもの頃、親から受けた子育て・家族の様子・家庭環境に何らかの問題があった場合、その影響により「共依存症」になる可能性が高いと言えます。
「共依存恋愛の克服」とは、アダルトチルドレンを克服すること
このとき、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある子育てを行う親を「毒親」と言い、子どもの人生に悪影響を与えるような問題のある家庭を「機能不全家族」と言います。
そして、機能不全家族で育った(毒親に育てられた)ことが原因で、大人になって、恋愛を含む人間関係全般に問題を抱えている人を「アダルトチルドレン」と言います。
「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族で育ったことにより、「親から守られる」「適切な教育を受ける」などの正常な成長過程をたどれず、成人してからも生きにくさや心に傷を抱えている人のことをさします。
また、共依存恋愛を始めとする「共依存症」とは、アダルトチルドレンの最大の特徴とも言われています。
アダルトチルドレンの最大の特徴は、自尊心や自己肯定感の低さです。これによって、共依存しやすい傾向にあるのも特徴と言えるでしょう。
このように、「共依存恋愛になる原因」とは、「子どもの頃、機能不全家族で育った影響」や「子どもの頃、毒親に育てられた影響」である可能性が高い、すなわち、「共依存恋愛になる原因」は「アダルトチルドレン」と密接な関係にあると言えます。
反対に言えば、「機能不全家族で育った(毒親に育てられた)影響」である「アダルトチルドレン」を克服することが、「共依存恋愛の克服」に繋がると考えることができます。
「アダルトチルドレン(共依存恋愛)」の克服方法
そもそも「アダルトチルドレン(AC概念)」とは、1970年代、アメリカのアルコール依存症の治療現場から広がり始めた考え方で、1980年代になると、さまざまな専門家たちが「アダルトチルドレンの原因」や「アダルトチルドレンの克服方法」について研究を行い始め、今では、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」によって、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」がしっかりと確立されています。
とはいえ、前述の通り「共依存恋愛になる原因」とは、子どもの頃に負った「幼少期のトラウマ」が密接に関わっており、「幼少期のトラウマ」とは、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であるのと同時に、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。
よって、「幼少期のトラウマ」を思い出そうと過去を振り返っても、自分1人ではなかなか思い出せなかったり、なかなか受け入れられない場合があります。
なお、「クラウディア・ブラック」は、「アダルトチルドレンからの回復」には以下の2点が重要と述べています。
POINT
- 「親・家族」に対する負の感情は「親・家族」に聞かせるのではなく、「親以外の信頼できる相手(心理カウンセラー・自助グループなど)」に聞いてもらう必要がある
- 「親・家族」に対する負の感情は「安全な場所(カウンセリングルーム・自助グループなど)」で聞いてもらう必要がある
以上のことから、「心理カウンセリングは、アダルトチルドレンの克服にとても有効である」と言われており、カウンセリングを利用して、カウンセラーの協力を得ながら「アダルトチルドレンからの回復プロセス」を進めることで「アダルトチルドレンの克服」が可能となり、アダルトチルドレンの克服をすることで「共依存恋愛の克服」ができると言えます。
なお、当社メンタル心理そらくもが考える「アダルトチルドレン克服カウンセリング(共依存恋愛の克服方法)」については、以下の記事で詳しく解説していますので、是非お読み下さい。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINT共依存症とは、「世の中の誰かに必要とされていなければ、自分の存在価値を感じることができない心理状態」を指す
- 共依存恋愛とは、「恋人同士がお互いに依存し合っている恋愛関係」「精神的自立ができていない恋人同士の恋愛関係」「自分の存在価値を感じるため、自分の依存心を満たすための恋愛関係」と言える
- 共依存恋愛が危険な理由は、「人間関係の孤立化」「苦しい恋愛」「離脱症状(禁断症状)」などが考えられる
- 日本では、男性よりも女性の方が共依存恋愛に陥る可能性が高いと言われている
- 共依存恋愛をする男性とは、いわゆる「ダメンズ」と呼ばれるタイプが多い
- 共依存恋愛をする女性とは、いわゆる「ダメンズメーカー」あるいは「ダメンズウォーカー」と呼ばれるタイプが多い
- 共依存恋愛カップルは、「『共依存症』同士のカップル」「『共依存症』と「回避依存症』のカップル」「『回避依存症』同士のカップル」の3つが考えられる
- 共依存恋愛になる原因は、「アダルトチルドレン」と密接な関係にある
- 共依存恋愛の克服方法とは、アダルトチルドレンを克服することである
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
是非、あわせてお読みください。
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以上、「共依存恋愛とは?『男女の特徴・カップルの特徴と結末・原因・克服方法』を徹底解説」という記事でした。