アダルトチルドレンを克服した心理カウンセラーが厳選「AC克服本」12冊

2019年3月7日アダルトチルドレンアダルトチルドレンの克服方法

アダルトチルドレンが克服本を読んでいるイラスト

POINTアダルトチルドレンを克服した心理カウンセラーが選んだ、AC克服におすすめの本を紹介しています。

心理カウンセラーの寺井啓二です。

アダルトチルドレン」の克服方法のひとつに克服本の活用があります。

心理カウンセリングや自助グループなどを利用しながら、補助的な方法として克服本を活用することは、アダルトチルドレンの克服にとても有効です。

この記事は、私=寺井啓二が「アダルトチルドレンを克服する際に活用した本」や「心理カウンセラーとして参考にしている本」を、アダルトチルドレンの克服に役立つ本として用途別に全12冊紹介しています。

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はじめに

世の中には、アダルトチルドレンの克服本が多く出版されています。

アダルトチルドレンの克服本を用いる方法は、自分のペースで自分1人で取り組めるため、「人間関係やコミュニケーションに対する苦手意識」を感じやすいアダルトチルドレンにとっては、とても有効な方法のひとつです。

ですが、アダルトチルドレンの克服には、子ども時代の「トラウマ体験」や「傷ついた感情」を感情解放する必要があります。

なので、克服本を読みながら自分1人で行うと、子ども時代のトラウマ体験を思い出しずらかったり、自分の感情がわかりずらかったり、危険を伴ったり、途中で頓挫してしまう場合があります。

よって、アダルトチルドレンの克服において「克服本を用いる方法」は、前述の「薬物療法」と同じく、あくまで「補助的な役割」と言えます。

だからこそ、「心理カウンセリングを利用する前の事前準備」として本を読んでみたり、「インナーチャイルドセラピー後のセルフケア」として用いてみたり、専門的なほかの方法と併用することで、初めて有益な結果に結びつくのかもしれません。

その中で、以下に紹介する本は、私が心理カウンセラーになる前に「自力でアダルトチルドレンの克服をしていたころに出会った本」と、心理カウンセラーになった後に「心理カウンセリングの現場で感じた疑問」を解消するために手に取った本です。

この記事は、「アダルトチルドレンの克服に関する本」を以下の4つの用途にわけて、各3冊、合計12冊を厳選し紹介しています。

POINT

  • アダルトチルドレン」を理解したい
  • 心の癒す感覚」を感じたい
  • アダルトチルドレンと親との関係」を知りたい
  • 恋愛依存症など「アダルトチルドレンの症状」を理解したい

それでは、以下に詳しく説明していきます。

 

アダルトチルドレンを理解したい

アダルトチルドレンの生きづらさを表しているイラスト

「生きづらさの正体はアダルトチルドレン」

アダルトチルドレンの入門書として最適です。

私が心理カウンセラーになる前、自力でアダルトチルドレンの克服に取り組んでいる頃、初めて手に取った本です。

私と同じように、かつてアダルトチルドレンに悩み、アダルトチルドレンを克服した著者が経験した「セラピーやセミナーなどの様々な克服方法」を知ることができます。

「自分と同じだなぁ…」「なんだかわかるなぁ…」「自分は一人じゃないんだなぁ…」と、アダルトチルドレンの克服に対して期待を持つことができました。

また、「30分で読める!」と銘打っている通り、アダルトチルドレンの入門書として最適でした。

 

なお、「アダルトチルドレンとは何か?」については、以下の記事でも詳しく説明しています。

 

「アダルトチルドレンを克服したければ、父性を身につけなさい」

アダルトチルドレンの克服における、父性の重要性を知ることができる本です。

私は心理カウンセラーとなり、クライアントさんとのセッションを重ねるごとに「『母性』=優しさと慰めだけでは、アダルトチルドレンの克服は難しいのでは?」と感じるようになりました。

そして「父性」という言葉に興味を持ち、手に取った本です。

アダルトチルドレンの根本改善ができないのは、女性カウンセラーばかりを選んできたからでは?」というシャープな切り口の本です。

女性カウンセラーによる『母性』では解決できない問題や、男性カウンセラーによる『父性』の重要性」を知ることができます。

心理カウンセリングの現場において、女性カウンセラーに依存してしまうクライアントさんが多い理由がとてもよく理解できました。

自分は男性カウンセラーとして『父性』をテーマにやっていこう!」と、改めて決心できる内容でした。

 

なお、この本の考え方「父性」を取りつつ、当社メンタル心理そらくもが考えた「アダルトチルドレンのカウンセリング:克服への“9”の重要ポイント」については、以下の記事で詳しく説明しています。

 

「アダルト・チャイルドが人生を変えていく本」

アダルトチルドレンからの回復イメージを知ることができる本です。

心理カウンセラーとして、アダルトチルドレンからの回復のお手伝いを始めたころ、決まりきった文句の並んだマニュアル的な本しか手元になかったため、実践的な回復イメージを知りたくて手に取った本です。

人と人との健康的なコミュニケーションは、健康的な環境で育まれるものであること、また、「次のプロセスに進む事が大切なのではなく、この相手とは今どのレベルの関係が自分にとって心地いいか自分に聞く」といったように、人が幼少期から当たり前のように身に付けていく人との距離感を、改めて見える形で学ぶことができます。

アスク・ヒューマン・ケア」さんは、長年、アルコール・薬物問題に携わってきた特定非営利活動法人です。

机上の理論ではなく、現場の感覚として表現されているので、スッと心に入ってくる感じて「自分は悪くなかったんだなぁ…」と再認識できました。

 

なお、この本から得た知識と自らの経験をもとに、当社メンタル心理そらくもが考えた「アダルトチルドレンの回復過程」については、以下の記事で詳しく説明しています。

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心を癒す感覚を感じたい

アダルトチルドレンがインナーチャイルドを癒しているイメージ

「心の傷を癒すカウンセリング366日」

アダルトチルドレンに限らず活用できる、心のセルフケアの入門書です。

この本は、心理カウンセラーの勉強を始めたころ、「『自分を癒す感覚』を感じるのによい本はないかな?」と探した結果、手に取った本です。

すぐに実践する実用書ではありませんが、「○○しなければいけない!」という雰囲気が薄く、「パッと開いたところが今日の自分へのメッセージ」という、ユニークさや柔軟さや自由さが特徴で気楽に読み進めることができます。

アダルトチルドレンに限らず、人として当然のことを改めて気づかせてくれる内容です。

著者である西尾和美さんの語り掛けに、「一緒にいたら安心するだろなぁ…」「わかってもらえている感じがするなぁ…」と、読んでいるだけで安心を感じることができました。

 

「インナーチャイルドが叫んでる!」

アダルトチルドレンの有効な克服手段のひとつ、インナーチャイルドの癒しの入門書です。

この本は、心理カウンセラーとして、対面式の心理カウンセリングのみでのアダルトチルドレンの克服に限界を感じ始めたころに手に取った本です。

インナーチャイルドに関してはたくさんの本がありますが、スピリチュアル系のものが多く、論理的な本が少ないです。

そんな中、この本は、インナーチャイルドとアダルトチルドレンの関係性、その問題の重要性、解決方法を、ホメオパシーの立場からわかりやすく知ることができます。

私自身もインナーチャイルドセラピストして、優しさや慰めといった「母性」のみではなく、論理的思考や解決志向といった「父性」の重要性も認識しておりましたので、インナーチャイルドの癒しについて、冷静に論理的に安心して読み進めることができました。

 

なお、「インナーチャイルドとは何か?」については、以下の記事でも詳しく説明しています。

 

「ゼロ秒思考」

ストレス発散、つまり心理学でいう「感情解放」を実践する本です。

私は、アダルトチルドレンの克服に携わるにあたり、クライアントさんが、自分の感情や気持ちや意見を自信をもって表現できるようになることがとても重要であることに気づきました。

普段のセッションでは、EFT(感情解放テクニック)によって感情解放をサポートしていますが、帰宅後、クライアントさんが一人になったときの感情解放の一助を探し求めて、この本を手にしました。

基本的には、仕事のやり方の工夫といったビジネス書なのですが、頭に浮かぶイメージや感覚を言葉にするトレーニング、つまり、考えや感情を紙に書きだして「感情解放」をする内容です。

人は苦しい時、「なんで?どうして?どうすれば?でも…しかし…だけど…」とグルグルと考えているだけの時間が続いてしまいますが、そんな時、自分の感情を声に出したり紙に書きだしたりすると感情が解放され、心が柔軟にストレッチされます。

そんな心のストレッチ「感情解放」を新しい視点でとらえることができて大変参考になりました。

私の場合、セッション後、クライアントさんに送るアフターフォローメールを書く際にも活用しています。

 

アダルトチルドレンと親との関係を知りたい

アダルトチルドレンと親との関係を表しているイラスト

「毒になる親」

アダルトチルドレンの親子関係のバイブルです。

この本を手にしたのは、ある日、「自分の親を毒親と呼ばなきゃいけないんですか?」という言葉を、あるクライアントさんから投げかけられたことがきかっけです。

もともと、「毒親」という言葉は心理学にはなく、「毒親」とは、インターネットの世界でたくさんの人たちが作り出したスラング用語です。

ただ、語源は、この「毒になる親」という本であると言われておりましたので、「毒親」という言葉について理解を深めたいと感じ、この本を手に取りました。

この本は、親に対してかなりの不信感を感じている人や、「一刻も早く親から離れたい!」と、親に対して苦しい想いが募っている方には有効な本です。

ですが、「親を責めたくない!」「親から離れられない!」と感じている方は読まないことをお勧めします。

そもそも心理学においては、「アダルトチルドレンは、親との戦争を望んでいるわけではなく、親との和平を望んでいる…」と捉えます。

正直、私は読んでいて苦しかったですし、悲しさもありましたが、「『自分は悪くない…』という自己肯定の種を得るきっかけ、親からの自立のきっかけの一助」にはなるかな?と感じました。

 

ちなみに、心理学は人の表面の言動ではなく、内面の意図に注目する学問ですので、表面的に乱暴で粗雑な言動をしているからと言って、その人を安直に責めたりはしません。

なお、「毒親とは何か?」については、以下の記事でも詳しく説明しています。

 

「それでも母が大好きです」

母娘の共依存を描いたコミックです。

この本を手にしたのは、「お母さんがかわいそう…お母さんが心配だ…」と、健気に母親を心配す続けてくれている女性クライアントさんの気持ちを知りたいと感じたことがきっかけです。

本の内容は、お母さんに認められたい主人公の娘さんと、過干渉&過保護の母親の人間関係を描いた物語です。

内心は自信がなく、娘さんを見下すことで自信を感じようとする母親の気持ち、そんな母親を支えてなんとか認めてもらいたいと願う娘さんの気持ちが感じ取れる作品です。

表面的には、娘さんが母親に養育してもらっているわけですので、「娘は母親に依存している!」という大義名分を母親は振りかざしますが、内面的には、「一人ぼっちが怖く、娘を束縛してそばに置いておきたい!娘が成長してしまうのが怖い!」という、母親の恐れと寂しさが読み取れます。

「母親は娘を否定することで、娘を束縛し娘に甘え、娘は母親に甘えたいからこそ、懸命に母親に認められようとする…」という、母娘の共依存のメカニズムを知るのに大変に参考になる本です。

また、コミックですので気楽に読みやすい本です。

 

なお、「母娘共依存」については、以下の記事でも詳しく説明しています。

 

「子は親を救うために『心の病』になる」

アダルトチルドレンは親を救おうとしている…」という本質を突いた素晴らしい本です。

私は、ある時、世の中に一部広がっていた、「アダルトチルドレンとなった責任を親に一方的に押し付けよう!といった風潮」に、どうしても納得がいきませんでした。

心理カウンセリングの現場で感じたのは、「お父さんを助けたい!お母さんを支えたい!家族みんなで穏やかに過ごしたい!というアダルトチルドレンの皆様の切実な願い」でした。

そんな時、この本に出会いました。

この本は、「引きこもり」や「拒食症」で悩む多くの子どもたちに向き合い、心の声に耳を傾けてきた精神科医さんが書いた本です。

思春期に至り、親から自立しようと感じたとき、親の頼りなさや不安定さに心配を感じ、「『親から離れたい自分』と『親につき従っていたい自分』の葛藤」を抱えることになり、結果「心の病」となってしまう。

このような「アダルトチルドレンの優しい葛藤」がわかりやすく描かれており、この本を読んで、「アダルトチルドレンとは、家族を支えようとしている優しい人たちなんだよなぁ…」と改めて感じ入ることができました。

 

なお、「アダルトチルドレンが生まれる理由」については、以下の記事でも詳しく説明しています。

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恋愛依存症、共依存、拒食、過食など、アダルトチルドレンの症状を理解したい

恋愛依存症、共依存、拒食、過食など、アダルトチルドレンの症状を表すイラスト

「恋愛依存症 – 苦しい恋から抜け出せない人たち」

アダルトチルドレンの恋愛傾向を知ることができる本です。

この本を読むことになったきっかけは、10代20代の女性クライアントさんが増え、恋愛に関わる相談が多くなってきたことがきっかけです。

この本は、「①共依存=苦しい愛から抜け出せない」「②回避依存=幸せになるのが怖い」「③ロマンス依存=愛の刺激にはまる」「④セックス依存=苦しみを性愛でしか癒やせない」という、恋愛依存症の典型的な4つのタイプについての解説と回復ステップを知ることができます。

いわゆる「ダメンズ」とばかり付き合ってしまう理由、つまり「共依存=苦しい愛から抜け出せない」「回避依存=幸せになるのが怖い」という表現は、「自己犠牲がないと安心できない…」「幸せになるのが怖い…」というアダルトチルドレンの特徴そのものでとても参考になりました。

 

なお、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」については、以下の記事でも詳しく説明しています。

 

「共依存かもしれない – 他人やモノで自分を満たそうとする人たち」

共依存の克服におすすめの本です。

この本を読むことになったきっかけは、「共依存」という言葉の意味を、日本の価値観ではなく、欧米の価値観で捉えなおしてみたいと感じたことです。

この本は、「ケイ・マリー ポーターフィールド」の著で、「共依存とは何か?」の説明もわかりやすく、また、「自分の感情や気持ちを正直に相手に伝えることが相手を信頼することである…」という共依存からの回復「自立共存への回復ステップ」を学ぶことができます。

日本人と日本語の文化は、忖度や気遣いの文化と言われ、自分の気持ちや感情を表現せず我慢することが美徳とされがちです。

なので、自分の気持ちをわかってもらえないケースが増え、どうしても共依存になりやすい環境です。

そういった意味では、この本は欧米の価値観で書かれており、日本人の先入観に惑わされることなく読み進めることができました。

 

「拒食症・過食症を対人関係療法で治す」

拒食症や過食症にもちゃんと意味があることがわかる本です。

この本を読むことになったのは、ある日、「拒食症と過食症の相談に来るのは、なぜ女性が多いのだろう?」という疑問を感じたことがきっかけでした。

振り返ってみると、私は、今まで、拒食症や過食症で悩んでいるという男性クライアントさんにお会いしたことがありませんでした。

この本は、拒食になりやすい人と過食になりやすい人の類型があることを知ることができたり、周りの人たちに自分の気持ちがわかってもらえている安心が多いと症状が落ち着くといった、見捨てられ不安に連動した拒食症・過食症のメカニズムがよくわかります。

つまり、拒食症・過食症は、自分の気持ちを率直に表現できない「心理的な癖」が根本原因で、そのことにより、「蓄積したストレスを一時的に緩和する方法として、拒食症や過食症と呼ばれる症状が生まれてくる」という心のメカニズムに改めて納得がいきました。

また、アダルトチルドレンを克服し、人間関係において自分の気持ちを率直に表現できるようになると見捨てられ不安が和らぎ、心に安心と落ち着きが生まれ、自然と、拒食症・過食症が和らいでいく流れにも納得がいきました。

まとめ

アダルトチルドレンの克服本は、ほとんどの場合、アダルトチルドレンの克服経験を持つ方が著者である場合が多いです。

ですので、アダルトチルドレンの克服経験を持つ著者の本を選んでみることは、より一層、心の癒し「共感」を感じやすく、アダルトチルドレンの克服の一助となるかもしれません。

また、私=寺井啓二自身も、かつてはアダルトチルドレンであり、「アダルトチルドレン(ac)を克服した経験を持つ心理カウンセラー」です。

以下に、「私のアダルトチルドレン克服体験」に関する記事を2つ紹介します。

さいごに、アダルトチルドレンの克服方法は、克服本を活用するだけではなく、「心理カウンセリングを利用する」「自助グループに参加する」など様々な方法があります。

以下に、当社メンタル心理そらくもが考える「アダルトチルドレンの克服方法」を紹介します。

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページにまとめていますので紹介します。

以上、「アダルトチルドレンを克服した心理カウンセラーが厳選「AC克服本」12冊」という記事でした。

この記事を書いた人

心理カウンセラーの紹介

心理カウンセラー寺井啓二の写真とメッセージ

はじめまして「メンタル心理そらくも 代表:寺井啓二」です。うつ、アダルトチルドレンを克服した経験を持つ心理カウンセラーです。自らの克服経験を世の中に役立てたいと考えています。

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2019年3月7日アダルトチルドレンアダルトチルドレンの克服方法

Posted by 寺井 啓二