毒親になる原因

毒親になる原因を表すイラスト

POINT毒親になる原因は、「6つの心理学的原因」と「4つの精神医学的原因」が考えられます。また、毒親になる原因は、毒親自身が子供の頃、毒親のそのまた親にされた子育てに原因がある場合が殆どです。

心理カウンセラーの寺井です。

毒親になる原因は、「心理学」を根拠に考えると、「①アダルトチルドレン」「②インナーチャイルド」「③認知の歪み」「④未完の感情」「⑤返報性の原理」「⑥機能不全家族」などが考えられます。

また、「精神医学」を根拠に考えると、「①発達障害」「②愛着障害」「③うつ病などの精神疾患」「④家庭環境の問題」などが考えられます。

そして、毒親になる原因は、毒親自身が子供の頃、毒親のそのまた親にされた子育てに原因がある場合が殆どです。

この記事は、「毒親の学術的な定義」「毒親4つタイプ・毒母・毒父の特徴」「毒親になる『心理学的6つ』の原因」「毒親になる『精神医学的4つ』の原因」など、毒親になる原因について解説しています。

毒親とは?

毒親とは悪者ではないことを表わすイラスト

毒親」とは、そもそも、心理学などの学術用語ではなく、過干渉、過保護、暴言、暴力、ネグレクトなど、「子供の人生に悪影響を及ぼす子育てを行う親を指す言葉」として、アメリカの専門家「スーザン・フォワード」が「毒になる親:一生苦しむ子供(英名:Toxic Parents: Overcoming Their Hurtful Legacy and Reclaiming Your Life)」という著書の中で生み出した言葉です。

毒親(どくおや、英: toxic parents)は、毒になる親の略で、毒と比喩されるような悪影響を子供に及ぼす親、子どもが厄介と感じるような親を指す俗的概念である。1989年にスーザン・フォワード(英: Susan Forward)が作った言葉である。学術用語ではない。

引用元:毒親

 

毒親とは「毒になる親」の略語

スーザン・フォワードが著書のタイトルとした「Toxic Parents」は、直訳すると「有毒な親」となりますが、日本語版では「有毒な親」というタイトルが「毒になる親」と訳されました。

そして、「毒になる親」をさらに略し、日本では「毒親」と呼ばれるようになりました。

また、「毒親」という言葉の生みの親である「スーザン・フォワード」の考え方によると、「毒親」という言葉の意味合いとは、以下のようになります。

POINT

  • 子供の人生に「毒になる子育て」を行う親
  • 子供にとって「毒になるような悪影響」を与える親

なお「毒親とは何か?毒親の意味合い」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。

 

毒親「4つのタイプ」と「毒母・毒父の特徴」

毒親の特徴、否定、放置、過干渉、過保護の4つのタイプを表わすイラスト

日本では、「毒親」という言葉ばかりが独り歩きしている印象がありますが、毒親とは、実質的には「生き方・子育て方法・性格などの特徴」を表わす言葉であり、その特徴は様々です。

 

毒親の特徴:否定、放置、過干渉、過保護、4つのタイプ

心理カウンセラーとしての経験に基づき考えると、毒親の特徴は、大きく分けて以下の4つのタイプにわけることができます。

POINT

  1. 子供を否定する毒親
  2. 子供を放置する毒親
  3. 過干渉な毒親
  4. 過保護な毒親

否定、放置、過干渉、過保護、それぞれのタイプの特徴」は、以下の記事で詳しく解説しています。

 

「毒母」と「毒父」の特徴のちがい

日本における毒親とは母親を指す場合が多く感じますが、母親に限らず、父親も毒親と呼ぶがあり、それぞれ「毒母・毒ママ」「毒父」などと呼ぶ場合があります。

毒親は、「母親」である場合と「父親」である場合でそれぞれ特徴に違いがあり、「毒母の特徴」と「毒父の特徴」は、主に以下のような違いがあります。

POINT

  • 毒親である母親は、押しつけがましい、大げさでヒステリック、子育てから逃げる、愚痴が多い、子供に嫉妬したり拗ねる、極端な言動をするなどの特徴がある
  • 毒親である父親は、命令、強要、過干渉、モラハラ、否定ばかり、過保護、子供の言いなり、子供に無関心、子供に嫉妬したり拗ねる、怒鳴る、暴力などの特徴がある

毒母の特徴」と「毒父の特徴」については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

毒親になる原因

心理学・精神医学で考える毒親になる原因を表すイラスト

「毒親」とは、そもそも「精神医学」や「心理学」などを出展元とする学術用語ではなく、学術的な根拠がない言葉です。

学術的な根拠に沿って考えない限り、毒親になる原因は理解できません。また、物事はひとつの視点だけではなく、いくつかの違った視点で考えることで理解を深めることができます。

よって、毒親になる原因をしっかりと理解するために、学術的な根拠を持つ「心理学」と「精神医学」の2つの違った視点で考えていきます。

 

毒親になる「心理学的6つ」の原因

毒親になる原因を「心理学」を根拠に考えると、大きく分けて以下の6つの原因にわけることができます。

心理学で考える、毒親になる『6つ』の原因」については以下の記事に詳しく解説していますので、是非お読みください。

 

毒親になる「精神医学的4つ」の原因

毒親になる原因を「精神医学」を根拠に考えると、大きく分けて以下の4つの原因にわけることができます。

POINT

  1. 発達障害
  2. 愛着障害
  3. うつ病などの精神疾患
  4. 家庭環境の問題

精神医学で考える、毒親になる『4つ』の原因」については、以下の記事に詳しく解説していますので、是非お読みください。

 

毒親診断チェック

毒親の診断、毒親育ちの診断、毒親の種類の診断など、毒親診断チェックの目的を表わすイメージ

ここまで「毒親になる原因」について詳しく解説してきました。

本記事で紹介している「毒親になる原因」は、以下の「毒親診断チェックリスト」を実行することで、さらに詳しくチェックすることができます。

毒親の特徴」も「毒親に育てられた影響」も、人の心のしくみ=心理学に沿ってひとつひとつ理解を深めていくことで克服することが可能です。

そのためには、自分を知ることが第一歩となります。

自分は毒親なのか?」もしくは「自分は毒親に育てられたのか?」に興味がある方は、是非チェックしてみてください。

 

毒親から解放される方法

毒親から解放される方法を表すイラスト

毒親になる原因について理解を深めることができると、毒親の影響から自分を解放することが可能となります。

毒親育ちの方が毒親から自分を解放する方法として、カウンセリングはとても有効であると言われています。

毒親から受ける悪影響とは、「①毒親との関係で『傷ついた感情』」と「②毒親の子育ての影響で身に付けた『否定的な考え方』」のふたつです。

よって、毒親から解放される方法は、カウンセリングを利用することで、毒親との関係で傷ついた感情を癒しつつ、否定的な考え方を緩め、毒親から精神的に自立することを意味します。

毒親から解放される方法」については、以下の記事に詳しく解説していますので、興味がある方は、是非お読みください。

 

まとめ

子供から毒親と呼ばれてしまった親がカウンセリングを利用しているイメージ

私は、カウンセラーとして長年の経験がありますが、カウンセリングの現場には、毒親に育てられた人と同じように、子供から毒親と呼ばれてしまった親御さんたちもたくさん訪れてくださいます。

そして、例え、子供たちから毒親と呼ばれている方たちであっても、意図的に子供を苦しめようとしている親御さんには一人もお会いしたことがありません。

振り返れば、親も子供時代があり、親自身も子供時代、同じように寂しかったり苦しかった場合が殆どで、子育て方法に自信がない親御さんが多いです。

 

ときどき、「私は毒親の呪縛から逃れられない」「私は毒親に支配されている」といった言葉を耳にすることがあります。

ですが、カウンセリングでは、「親が子供を呪縛し支配している」とは捉えず、あくまで「子供が親に執着している」と捉えていきます。

そうすることで、自分が抱えている親への執着を解消すれば、自分は毒親から解放されるという道筋が開けます。

だからこそ、自分が抱えている親への執着を、親とは無関係に自分自身で解消できるカウンセリングは、毒親から自分を解放する有効な手段と言えるのです。

 

このように、毒親から自分を解放するためのカウンセリングとは、「親」を自分の思い通りに変えるための機会ではなく、「毒親からの卒業」「毒親からの精神的な自立」を目指す機会です。

もし、「親との関係を整理したいと思っているのだけれど、自分1人では難しい…」と感じておられるようでしたら、いつの日か、お手伝いをさせて頂けると嬉しいです。

さいごに、当社メンタル心理そらくもが考える「毒親から自分を解放するカウンセリング」について紹介します。

また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。

是非、あわせてお読みください。

なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。

以上、「毒親になる原因」という記事でした。

この記事を書いた人
寺井 啓二

「うつ、アダルトチルドレンの克服経験」を持つ「心理カウンセラー・心理セラピスト」。
自らの克服経験を世の中のために役立てたいと考え、2013年に「メンタル心理そらくも」を設立、代表を務める。
10年以上のカウンセリング臨床実績があり、「アダルトチルドレン、インナーチャイルド、うつ病、パニック障害、人間関係の生きづらさ、親子関係の悩み(毒親)、子育ての悩み、恋愛・結婚の悩み、中学生・高校生の悩み」などの相談を得意としている。

◆カウンセリング実績
・臨床実績:過去2000回以上
・男女比:男性40%、女性60%
・年齢層:中学生から60歳代
・来訪元:静岡県内、愛知など東海圏
     東京、神奈川など首都圏
     大阪、兵庫など関西圏
     海外在住の方

◆保有資格
・上級心理カウンセラー
・メンタル心理カウンセラー
・うつ病アドバイザー
・チャイルドカウンセラー
・家族療法カウンセラー
・セルフ・アクセプタンスカウンセラー
・EFT-Japan Level 1
・EFT-Japan プラクティショナー

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