機能不全家族の原因:毒親「4つのタイプ」と「父親・母親」それぞれの特徴

毒親と機能不全家族の関係を表すイラスト

POINT機能不全家族を引き起こす原因の一つに、「毒親」と呼ばれる親の存在があります。

「毒親」には、否定、放置、過干渉、過保護の4つのタイプがあり、父親・母親それぞれにも、怒りやイライラ、過干渉、否定など、さまざまな特徴が見られる場合があります。

心理カウンセラーの寺井です。

機能不全家族を引き起こす原因の一つに、「毒親」と呼ばれる親の存在があります。

毒親とは、子どもの心身の成長を妨げるような言動を繰り返す親のことです。

たとえば、

  • 子どものことを否定する
  • 子どもを放置する
  • 子どもの行動を過度に管理する
  • 子どものことを必要以上に心配する

など、親の関わり方によって子どもが傷つき、家庭が安心して過ごせる場所として機能しにくくなる場合があります。

なお、機能不全家族を引き起こす原因は、毒親だけではありません。

機能不全家族を引き起こす「3つ」の原因については、以下の記事で全体像を解説しています。

この記事では、その中でも「毒親」という原因に焦点を当て、代表的な4つのタイプと、父親・母親に見られる特徴について整理します。

毒親には「4つのタイプ」があります

毒親と呼ばれる親の子どもへの関わり方には、さまざまな形があります。

代表的なものとして、次の4つがあります。

POINT

  1. 子どもを否定する「否定型」
  2. 子どもを放置する「放置型」
  3. 子どもに過干渉する「過干渉型」
  4. 子どもを過保護にする「過保護型」

毒親4つのタイプそれぞれの子どもへの関わり方を表すイラスト

これらは一見すると正反対の行動に見えることもあります。

しかし、共通しているのは、親自身の不安や感情、これまでの経験などによって、子どもの気持ちや意思よりも親側の反応が優先されてしまうことです。

親自身も、これまでの人生の中で傷ついた経験を持っている場合があります。

その経験から身についた「心の習慣」や、過去の感情が刺激されたときに生じる「心の反応」が、現在の子どもへの関わり方として表れることもあります。

そのため、毒親の問題を考えるときには、「親が悪い」とだけ考えるのではなく、

なぜ、そのような関わり方が繰り返されるのか

という背景まで理解することが大切です。

 

① 子どもを否定する「否定型」の毒親

否定型の毒親とは、子どもの言動や存在を否定するような関わり方をする親です。

たとえば、

  • そんなこともできないの?
  • あなたは何をやってもダメ
  • そんなことを考えるのはおかしい
  • もっと頑張りなさい

など、子どもの気持ちや考えを否定することがあります。

子どもは、本来であれば「自分の気持ちを分かってほしい」「安心して受け入れてほしい」と感じながら成長していきます。

しかし、否定される経験が繰り返されると、

「自分の気持ちは間違っている」
「もっと頑張らなければ認めてもらえない」

と感じるようになる場合があります。

親自身も、自分が子どもの頃に否定された経験などから、「こうあるべき」という心の習慣を身につけていることがあります。

そのため、子どもを否定する行動が、親自身も気づかないまま繰り返される場合があります。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

② 子どもを放置する「放置型」の毒親

放置型の毒親とは、子どもの心身の状態や気持ちに十分に関心を向けず、必要な養育や関わりを行わない親です。

たとえば、

  • 子どもの話を聞かない
  • 子どもの悩みに関心を示さない
  • 子どもの世話を十分にしない
  • 子どもが困っていても助けようとしない

などがあります。

子どもにとって家庭は、本来、安心して過ごし、困ったときには助けを求められる場所です。

しかし、親から十分な関心や安心感を得られない状態が続くと、子どもは「自分は大切にされていない」と感じてしまうことがあります。

親自身の過去の経験や、これまでに身につけた「心の習慣」が、子どもとの関わり方に影響している場合もあります。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

 

③ 子どもに過干渉する「過干渉型」の毒親

過干渉型の毒親とは、子どもの意思を尊重するよりも、親が子どもの行動を細かく管理しようとする親です。

たとえば、

  • 子どもの行動を細かく指示する
  • 子どもの交友関係に口を出す
  • 子どもの進路を親が決める
  • 子どもの考えや選択を認めない

などがあります。

親として子どもを心配すること自体は自然なことです。

しかし、「失敗させてはいけない」「親が正しい方向へ導かなければならない」という思いが強くなると、子どもの意思よりも親の判断を優先してしまうことがあります。

こうした関わり方の背景には、親自身の不安や、「こうしなければならない」という心の習慣が関係している場合があります。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

 

④ 子どもを過保護にする「過保護型」の毒親

過保護型の毒親とは、子どもを心配するあまり、必要以上に子どもの世話をしたり、子どもが自分で経験する機会を奪ったりする親です。

たとえば、

  • 子どもの代わりに何でもやってしまう
  • 子どもが失敗しないように先回りする
  • 子どもの問題を親が解決する
  • 子どもの行動を必要以上に心配する

などがあります。

親が子どもを大切に思う気持ちは自然なものです。

しかし、「子どもを守らなければならない」という思いが強くなりすぎると、子ども自身が考えたり、挑戦したりする機会まで奪ってしまうことがあります。

その結果、子どもが自分の力を発揮することを難しくしてしまう場合があります。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

機能不全家族の原因となる「父親」の特徴

毒親というと母親をイメージする人もいますが、父親の関わり方によって機能不全家族になる場合もあります。

特に父親については、

  • 怒りや不満を子どもにぶつける
  • 子どもを威圧する
  • 家族を自分の思い通りにしようとする
  • 子どもの気持ちを否定する
  • 家庭内で強い立場をとる

などの特徴が見られる場合があります。

父親が怒りを爆発させる背景には、幼少期の家庭環境や、過去に受けた傷つきが関係している場合があります。

過去の経験によって未完の感情を抱えていると、現在の出来事をきっかけに、その感情が再び刺激されることがあります。

その結果、本来なら落ち着いて対応できる場面でも、強い怒りという「心の反応」として表れる場合があります。

もちろん、過去に傷ついた経験があることは、子どもを傷つける行為を正当化するものではありません。

親自身の背景を理解することと、子どもが受けた傷つきを軽視することは別の問題です。

父親の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

機能不全家族の原因となる「母親」の特徴

母親の場合も、子どもとの関わり方によって家庭が機能不全に陥ることがあります。

たとえば、

  • 子どもにイライラしやすい
  • 子どもの行動を細かく管理する
  • 子どもを否定する
  • 子どもに自分の気持ちを分かってもらおうとする
  • 子どもに過度に依存する

などがあります。

母親が子どもにイライラしてしまう背景にも、過去の家庭環境や、これまでに受けた傷つきが関係している場合があります。

たとえば、子どもの頃に否定されたり、安心して甘えられなかった経験があると、そのときに身につけた心の習慣が、大人になってからの親子関係に影響することがあります。

また、過去の未完の感情が現在の出来事によって刺激され、イライラや怒りなどの「心の反応」として表れる場合もあります。

母親自身も、自分の意思とは関係なく、過去から身につけた心の習慣を繰り返していることがあります。

母親の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。

親自身の心の習慣・心の反応が家庭に与える影響を表すイラスト

 

毒親との関係で傷ついたとしても、自分を責める必要はありません

毒親との関係で傷ついた経験があると、

「自分が弱いからいけない」
「もっと頑張らなければいけない」
「自分にも問題があるのではないか」

と、自分自身を責めてしまうことがあります。

しかし、子どもの頃に安心して過ごせる環境が十分に与えられなかった場合、そこで身についた心の習慣や心の反応が、大人になってからの生きづらさにつながることがあります。

それは、あなたが悪いということではありません。

あなたが悪いのではなく、傷ついているのかもしれません。

そして、人は本来、自然に成長し、自然に回復する力を持っています。

過去の経験によって本来の力がなくなったわけではありません。

自分の中にある心の習慣や心の反応を少しずつ整理していくことで、本来の自分や、本来持っている力を取り戻していくこともできます。

 

まとめ:毒親の特徴を理解することは、機能不全家族の原因を理解することにつながります

機能不全家族を引き起こす毒親には、代表的に次の4つのタイプがあります。

  1. 子どもを否定する「否定型」
  2. 子どもを放置する「放置型」
  3. 子どもに過干渉する「過干渉型」
  4. 子どもを過保護にする「過保護型」

また、父親・母親それぞれにも、怒りやイライラ、過干渉、否定など、さまざまな特徴が見られる場合があります。

大切なのは、親の行動だけを見るのではなく、

「なぜ、そのような関わり方が繰り返されるのか」

という背景まで理解することです。

親自身の過去の経験や心の習慣、未完の感情などが、現在の心の反応として表れている場合があります。

ただし、親の背景を理解することは、子どもが受けた傷つきを否定することではありません。

もしあなたが毒親との関係に悩み続けているのであれば、まずは「自分が悪い」と決めつけず、これまでどのような環境で、どのような経験をしてきたのかを整理してみてください。

そこには、現在の生きづらさにつながっている理由が見つかるかもしれません。

 

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この記事を書いた人
寺井 啓二

「うつ、アダルトチルドレンの克服経験」を持つ「心理カウンセラー・心理セラピスト」。
自らの克服経験を世の中のために役立てたいと考え、2013年に「メンタル心理そらくも」を設立、代表を務める。
10年以上のカウンセリング臨床実績があり、「アダルトチルドレン、インナーチャイルド、うつ病、パニック障害、人間関係の生きづらさ、親子関係の悩み(毒親)、子育ての悩み、恋愛・結婚の悩み、中学生・高校生の悩み」などの相談を得意としている。

◆カウンセリング実績
・臨床実績:過去2000回以上
・男女比:男性40%、女性60%
・年齢層:中学生から60歳代
・来訪元:静岡、愛知など東海圏
     東京、神奈川など首都圏
     大阪、兵庫など関西圏
     海外在住の方

◆保有資格
・上級心理カウンセラー
・メンタル心理カウンセラー
・うつ病アドバイザー
・チャイルドカウンセラー
・家族療法カウンセラー
・セルフ・アクセプタンスカウンセラー
・EFT-Japan Level 1
・EFT-Japan プラクティショナー

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