
POINT
子どもを放置する毒親の特徴は、「子どもにスキンシップをしない」「親の責任を自覚しない」「子育てから逃げる」「子どもに愚痴を聞かせる」「子どもの性的な成長を阻害する」など、大きく分けて5つの特徴があります。
子どもを放置する親の心理や特徴を知りたい方に向けて、わかりやすく解説します。
セルフチェック
「親に放っておかれていた気がする…」
「困っていても助けてもらえなかった…」
「これって普通のことだったの?」
このように感じたことはありませんか?
もしかすると、その違和感は「毒親の影響」かもしれません。
子どもを放置する親は、一見すると問題が見えにくいため、
本人も「自分は普通に育った」と思い込んでしまうことがあります。
ですが、子ども時代に「放置される」という経験は、
大人になってからの人間関係や生きづらさに大きな影響を与えます。
まずは「3分でできるセルフチェック」で
「毒親育ちの影響」を確認してみてください。
親との関係や影響を感覚ではなく、客観的に整理できます。
心理カウンセラーの寺井です。
この記事では「子どもを放置する親」を、子どもに悪影響を与える「毒親の一種」として解説しています。
とくに「子どもを放置する親の心理」に重点を置いて解説します。
「毒親」とは、過干渉・過保護・否定・放置(ネグレクト)などにより、
子どもの人生に悪影響を及ぼす親を指します。
毒親には大きく分けて、
- 子どもを否定する毒親
- 子どもを放置する毒親
- 過干渉する毒親
- 過保護な毒親
の4つのタイプがあります。
その中でも「子どもを放置する毒親」の最大の特徴は、
「子どもに関わろうとせず、子育てから逃げてしまう」という点です。
子どもをほったらかしにする親(いわゆる放置型の親)には、共通した心理があります。
この記事は、子どもを放置する毒親の特徴と、
その影響についてわかりやすく解説していきます。
子どもを放置する毒親の特徴(5つ)つ

子どもを放置する毒親の最大の特徴は、「子どもに関わろうとしない」という点です。
子どもを放置する親には、これらの行動の背景にある「心理的な特徴」があります。
詳しくは後半の「子どもを放置する親の心理」で解説します。
なお、子どもを放置する毒親の特徴は、主に以下の点があげられます。
POINT
- 子どもにスキンシップをしない
- 親の責任を自覚しない
- 子育てから逃げる
- 子どもに愚痴を聞かせる
- 子どもの性的な成長を阻害する
それでは、以下に詳しく解説していきます。
特徴①子どもにスキンシップをしない

人の心の健全な発達には「愛着の形成」が大前提となります。
そして、愛着の形成に最も有効で重要なのがスキンシップです。
ですが、子どもを放置する毒親は、愛着の形成に大切な幼少期に「子どもと一緒に寝ない、一緒にお風呂に入らない、抱っこしない、子どもの頭を撫でない」など、子どもにスキンシップをしないという点が特徴的です。
愛着の形成は、子どもの心に人間に対する基本的信頼感を育み、その後の心の発達、人間関係に大きな影響を及ぼします。
もし、スキンシップが不足していると、愛着の形成に障害が生まれ、人間関係や恋愛関係において偏った依存関係に陥ってしまう場合があります。
たとえば、暴力を振るう恋人や理不尽な要求をしてくる恋人であったとしても、相手が時々してくれるスキンシップが今まで味わったことのない快感となり、頭では「ひどい相手だから別れなきゃ」と考えていても、気持ちは「やっぱり人肌が恋しい」となってしまい、ひどい相手だとわかっていてもなかなか別れられず、相手に都合よく利用されてしまったり、精神的に支配をされてしまう場合があります。
このように、子どもを放置する毒親に育てられたことで幼少期に十分にスキンシップをしてもらえなかった子どもは、犯罪や年少妊娠に巻き込まれてしまったり、薬物依存やセックス依存に陥ってしまう可能性があります。
特徴②親の責任を自覚しない

子どもを放置する毒親の特徴のひとつに、「親としての自覚と責任を持とうとしない」という点があげられます。
例をあげると、「仕事に没頭し家庭を顧みない父親、男遊びに夢中になり子どもを放置しがちな母親、ギャンブル依存症やアルコール依存症などを抱える親」がこれにあたります。
このタイプの毒親は、目の前の欲求を満たすことに精一杯になっており、家事や育児を放棄してしまっている場合が多いです。
このような状態を、心理学では「ネグレクト」と言います。
たとえば、「狭いアパートに子どもを一人残して何日も男遊びに興ずる母親」「真夏の猛暑の中、密室である車に子どもを一人残して何時間もパチンコに興ずる父親」など、自分の子どもに身の危険が及ぶことが思考に入らない親がこれにあたります。
あるいは、「生活費のために子どもに盗みをさせる親」「アルコール依存症の親が子どもにアルコールを買いに行かせる親」など、自分の欲求を満たすために子どもを利用する親もこれにあたります。
そして、このタイプの毒親自身も、子ども時代に同じような毒親に育てられ、同じような状況で育った場合が多く、「自分が子どもの頃に親にされたことを、自分が親になって同じようにしているだけだ」という考え方である場合が多いです。
また、親子関係とは密室であるため、子どもは「自分の親に問題がある」とは自覚しづらく、ほかの家庭の様子を知るか周囲の人が気づいてくれない限り、子どもは「これが普通だ」と認識して問題が続いてしまう場合があります。
このように、親に関心を向けてもらえず放置されがちであった子どもは、成長して親になったとき、自分が親にされた子育てを、そのまま子どもに繰り返してしまうという特徴があります。
特徴③子育てから逃げる

毒親とは、決して「悪魔」のような存在ではなく、見聞きしている「言動」は厳しいものがあっても、目に見えていない内面には「愛情」が隠されている場合があります。
また、上記に解説した「世代間連鎖」によって、人は子育て方法を遺伝では継承せず、子ども時代に親にされた子育て方法を、親になってから自分の子どもへと繰り返し伝えようとする特徴があります。
なので、父親に支配的な子育てをされれば、自分も支配的な子育てをしがちとなり、母親から放置されれば、自分も子どもを放置しがちとなります。
よって、子どもを放置する毒親とは「子ども時代に親からあまり面倒を見てもらえなかったり、世話を焼いてもらえなかったり、放っておかれることが多かった」という場合が多く、その影響で「子育てをやりたいのだけれど、やり方がわからない、わたしにはできない、わたしには無理」と考えがちで、「子育ての失敗を恐れるあまり、子育てから逃げてしまう親」と言い換えることができます。
ですが、子どもは人生経験が浅いため、「子どもに愛情を感じているのだけれど、愛情表現のやり方がわからない」という親の心理状態に気づけるわけもなく、「自分は親に愛されてないんだ、自分はどうでもいい存在なんだ」と誤解をしてしまう場合が殆どです。
そして、このタイプの毒親に育てられた子どもは、自分が親になったとき、「自分は子育てのやり方を親に教えてもらっていないのだから、子育てをやりたくてもやり方がわからない、やりようがない」と感じて、自分の親と同じように子育てから逃げてしまうという特徴があります。
特徴④子どもに愚痴を聞かせる

このタイプの毒親は、母親に多いという点が特徴的です。
たとえば、家族関係(夫婦・舅・姑・実父・実母との関係)の愚痴や、といった人間関係(職場・近所・ママ友との関係)の愚痴など、自分の愚痴を子どもに聞かせる親がこれにあたります。
このタイプの毒親は、人間関係に自信がなく「人にどう思われるか?」と過剰に気にするため、「無理です、嫌です、わかりません、助けてください」など、ネガティブな感情を吐き出すことができず、心に溜め込んでしまうという特徴があります。
そして、このタイプの毒親は、家族関係や人間関係で自分が溜め込んでしまったネガティブ感情を、全く関係のない子どもに聞かせることでストレスを発散しようとします。
そうすると、このタイプの毒親の元で育った子どもは、頼りない母親に対する「不安や同情」を常に感じながら大人へと成長していくことになり、その結果、母親の存在(母親への執着)が大きくなりすぎてしまい、母親との「共依存関係」に陥ってしまう場合があります。
共依存とは、自分自身に焦点があたっていない状態のことです。たとえば、自分の価値を周囲の基準だけを頼りに判断する。自分がどうしたいかではなく、周囲の期待に応えることだけに必死など、他の人の問題を解決することに、いつも一生けん命であること。
引用元:共依存とは
そして、このタイプの毒親に育てられた子どもも母親に倣うように、家族関係や人間関係においてネガティブ感情を溜め込みやすくなり、その影響で、うつ病などの心の問題を引き起こしやすくなります。
同時に、このタイプの毒親に育てられた子どもは、母親の存在(母親への執着)が大きくなりすぎてしまったことで「共依存親子」「母娘共依存」に陥ってしまい、その影響で、就職・恋愛・結婚・出産などの人生の進展が遅れしまう場合があります。
特徴⑤子どもの性的な成長を阻害する

このタイプの毒親は、離婚後に片親で子育てをしているシングルマザー・シングルファザーに多いという点が特徴的です。
子どもは順調に成長しているからこそ、一般的に10歳~12歳頃から思春期(第二反抗期)を迎え、心身ともに大人へと向かっていきます。
そして、子どもの心身の健全な成長のためには、親の健全な対応が必要となります。
ですが、このタイプの毒親は、「成長した娘に生理用品や下着を買ってあげない」「息子が隠していた成人雑誌などを探し出して捨ててしまう」など、子どもの性的な成長に健全な対応をしようとせず、子どもの健全な成長を阻害する場合があります。
なお、心理カウンセリングの現場では、このタイプの毒親は「子どもの健全な成長を阻害することで、子どもを自分から離れていかない(子どもが自立できない)ようにしている」と捉えます。
反対に言えば、このタイプの毒親は「1人になるのを怖がっている」と言い換えることができ、この「1人になるのが怖い」という不安を、心理学では「見捨てられ不安」と言います。
見捨てられ不安とは、子ども時代の親子関係で感じた「寂しさや不安」が大きく影響していますので、このタイプの毒親も、子ども時代に片親で育ち、「寂しさや不安」を感じやすい親子関係で育った可能性が高いと言えます。
つまり、片親で子育てをしている親にしてみれば、子どもが成長してしまうことは、子どもが自分の手元から離れていってしまうことを意味し、自分がひとりぼっちになってしまうことを意味します。
このように、このタイプの毒親は1人になることを恐れるあまり、「子どもには子どものままでいてほしい」と願い、子どもの健全な成長を阻害することで子どもを束縛・支配しようとするという場合が特徴があります。
セルフチェック
ここまで読んで、
「自分の親も当てはまるかもしれない」と感じた場合は、
以下のチェックで整理できます。
親との関係や影響を感覚ではなく、客観的に整理できます。
子どもを放置する親の心理とは?

「話しかけても聞いてもらえなかった」
「困っていても助けてもらえなかった」
このような経験がある場合、
それは親からの放置(ネグレクト)にあたる可能性があります。
心理カウンセリングの現場では、
子どもを放置してしまう親には、いくつか共通した心理的特徴が見られます。
POINT
- 子育てのやり方が分からず、関わりを避けてしまう
- ストレスや疲労で心の余裕がなくなっている
- 自分のことで精一杯になっている
- 自分自身も放置されて育った経験がある
こうした背景が重なることで、
関わるべき場面でも関わらない状態が続いてしまうことがあります。
それでは、以下に詳しく解説していきます。
子どもを放置する親の心理① 子育てのやり方が分からない
心理カウンセリングの現場では、
「子育てのやり方が分からない」
「どう接していいのか分からない」
といった声が多く聞かれます。
子育ては誰かに教わる機会が少なく、
正解が分からないまま手探りで続けるものです。
そのため、
関わること自体を避けてしまうケースが見られます。
つまり、
やりたくないのではなく、やり方が分からず関われない状態にある場合が多いのです。
子どもを放置する親の心理② 心の余裕がない
仕事や家庭のストレス、経済的不安などにより、
心の余裕がなくなっている状態も大きな要因です。
例えば、
- 話しかけても「後で」と言われ続ける
- 困っていても気づいてもらえない
- 感情に寄り添ってもらえない
このような状況が続くことで、
子どもは「自分は大切にされていないのではないか」と感じやすくなります。
子どもを放置する親の心理③ 世代間連鎖
子どもを放置してしまう親の多くは、
自分自身も子どもの頃に放置されて育った経験を持っています。
そのため、
関わり方が分からないまま親になっているケースが少なくありません。
このような関係は「世代間連鎖」と呼ばれ、
同じ関わり方が繰り返される特徴があります。
つまり、
放置してしまう親自身も、影響を受けた側である場合が多いのです。
子どもを放置する親の心理④ 無関心ではなく“余裕がない状態”
子どもを放置する親は、
必ずしも無関心というわけではありません。
むしろ、
自分の問題で精一杯になり、子どもに意識を向けられない状態であることが多いです。
その結果、
必要な関わりが抜け落ちてしまうという形で放置が起こります。
放置する親に育てられた影響(大人になってから)

子どもを放置する親に育てられると、大人になってから次のような心理的影響を感じる場合があります。
POINT
- 自己否定が強くなる
- 人間関係や恋愛が苦しくなる
- 孤独感を感じやすい
- 人に頼ることができない
- 生きづらさを感じる
とくに、十分に関わってもらえなかった経験により、「自分は大切にされていない」という感覚が残りやすくなります。
もし、以下のような感覚がある場合は、放置された環境で育った影響が残っている可能性があります。
- 人に頼るのが苦手
- 常に孤独を感じる
- 見捨てられる不安が強い
- 人との距離感がわからない
この状態を放置すると、生きづらさが長期化してしまう可能性があります。
ここまで読んで当てはまると感じた方は、すでに影響を受けている可能性があります。
一人で抱え込まず、まずは今の状態を整理することが大切です。
まずは現在の状態を客観的に確認してみてください。
「自分の性格の問題ではなく、育った環境の影響かもしれない」
そう感じた方は、一度整理してみてください。
放置する親に育てられた影響チェック

ここまで読んで当てはまると感じた方は、
すでに影響を受けている可能性があります。
「なぜこんなに自己否定が強いのか」
「親との関係が影響しているのではないか」
そう感じている方は、
まずは「3分セルフチェック」で整理してみてください。
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以上、「子どもを放置する毒親の心理とは?特徴・影響・具体例を解説」という記事でした。
