POINTプラケータータイプ(慰め役)の恋愛傾向は、①恋人の慰め役になる、②対等な恋愛関係が築けない、③ダメ男との共依存恋愛、④ダメンズウォーカー、⑤同情と愛情を誤解される、⑥恋愛・結婚が遅れる、⑦親代わり恋愛、などがあげられます。
心理カウンセラーの寺井です。
恋愛をはじめとする「人間関係の築き方」には人それぞれの特徴があり、心理学では「愛着スタイル」と言います。
とくに「恋愛関係の築き方の特徴」は「恋愛思考パターン」とも呼ばれ、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
プラケーターは、子どもの頃から「機能不全家族における『慰め役』」として「家族の表情」に常に気を配ってきたため、大人になっても「他者の気持ち」を察する能力が非常に高いという点が最大の特徴です。
ですので、プラケーターは「恋愛関係」においても、「恋人のネガティブ感情の影響を受けやすく、恋人のネガティブ感情に振り回されやすい」という傾向があり、子どもの頃と同じように「恋人の慰め役」になりやすいという傾向があります。
ちなみに、この記事は「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の『恋愛傾向』」についての解説です。
なお、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の『心理的特徴』と『人間関係の特徴』」については、以下の記事で詳しく解説しています。
それでは、アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の「恋愛傾向」について解説していきます。
アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の「恋愛傾向」
前述の通り、プラケーターの「恋愛思考パターン(愛着スタイル)」は、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響しています。
また、プラケーターは子どもの頃から「機能不全家族における『慰め役』」として「暗い表情の家族」の存在にいち早く気づき、家族の気持ちに寄り添い、家族を慰めてきました。
ですので、プラケーターは「機能不全家族」で育った影響により、大人になって、「他者のネガティブ感情(寂しさ・悲しさ・不安・怒り・落ち込みなど)を敏感に感じとる」という特徴があり、「恋愛関係」においても「恋人のネガティブ感情の影響を受けやすく、恋人のネガティブ感情に振り回されやすい」という傾向があります。
よって、プラケーターは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「恋人の慰め役」になりやすいという傾向があります。
なお、プラケーターは「男性」より「女性」の方が多いと考えられていることから、本記事では「プラケーターの『女性』の恋愛傾向」を「軸」に解説していきます。
また、「プラケーターの恋愛傾向」は、主に以下の「7つ」があげられます。
POINT
- 恋人の「慰め役」になりやすい
- 「対等な恋愛関係」が築けない
- ダメ男との「共依存恋愛」になりやすい
- ダメ男との「出会い」と「別れ」を繰り返す
- 「同情」を「愛情」だと勘違いされやすい
- 「恋愛」や「結婚」が遅れてしまう
- 「親代わり恋愛」になりやすい
それでは、以下に詳しく解説していきます。
①恋人の「慰め役」になりやすい
プラケーターは「慰め役」の呼び名の通り、子どもの頃から「家族の不安や恐怖に寄り添う」ことや「家族の愚痴を聞き慰める」ことに「責任感」や「使命感」を感じつつ、「家族の慰め役」であることに「生きがい」を感じながら大人へと成長していきます。
ですので、プラケーターは大人になったとき、「『誰かをなだめたり慰める』ことができて、初めて『自分の存在価値』を感じることができる」あるいは「『誰かをなだめたり慰める』ことができないと『自分の存在価値』を感じることができない」という心理状態になりやすく、恋愛においても「恋人の慰め役」であることに「生きがい」を感じようとする傾向があります。
ですが、もし恋人が「慰める必要のない人(精神的・経済的に自立したしっかりと人)」であった場合、プラケーターは「恋人の慰め役」を担うことができないため、恋愛において「自分の存在価値」を感じることができないことを意味します。
よって、プラケーターは恋愛において「自分の存在価値」を感じるために、無意識に「慰める必要のある人(ダメ男・ダメ女)」を恋人に選び、「恋人の慰め役」になろうとするという傾向があります。
ダメ男とは、言葉の通り「人間としてダメ」なところが多い男性のこと。誠実ではなかったり、お金の使い方が粗かったりなど「ダメな部分」が目立ちます。
ダメ女は、ズボラでいい加減な性格なことが多いため、物を大切に使ったり手入れしたりすることが苦手です。
このようなプラケーター恋愛傾向には「気落ちした母親を慰めたら、母親に感謝と愛情をもらえて幸せだった」という、「子どもの頃の母親との関係性」で身に付けた「恋愛思考パターン」が影響していると考えられています。
このように、プラケーターは子どもの頃に「母親との関係性の影響」で身に付けた「恋愛思考パターン」の影響によって、無意識に「ダメ男・ダメ女」を恋人に選びやすいという傾向があります。
以上のことから、「恋人の『慰め役』になりやすい」という点は、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」のひとつと言えます。
②「対等な恋愛関係」が築けない
このように、プラケーターは「恋人の慰め役」であることで「自分の存在価値」を感じることができ、「恋人の慰め役」であることで「精神的な安定」を維持するという傾向があります。
反対に言えば、プラケーターが「精神的な安定」を維持するためには「恋人の慰め役」であることが「必要不可欠」になってしまうと言い換えることができます。
また、プラケーターには「気落ちした人を慰める『慰め役』」に加えて、「怒り昂っている人をなだめる『なだめ役』」という側面もあります。
ですので、プラケーターは「気落ちした弱々しい人」や「怒り昂っている荒々しい人」に惹かれやすいという傾向があり、「気落ちした弱々しい人」や「怒り昂っている荒々しい人」に対して、「この人を救えるのは自分しかいない!」という強い「責任感」や「使命感」を感じやすいという傾向があります。
よって、プラケーターは「気落ちした恋人に一方的に尽くして慰める」あるいは「怒り昂っている恋人に一方的に従ってなだめる」など、恋愛において「対等な恋愛関係」ではなく「上下の恋愛関係」になりやすいという傾向があります。
現代も対等な関係ではないカップルは多い、というよりむしろ多数派なのではないでしょうか?
- 彼氏が彼女をバカにする
- 長々と説教をする
- 強すぎる束縛をする
- 嫌なことをやめてくれない
- NOということができない
- 浮気をしても開き直られる、などなど
このようなプラケーターの恋愛傾向には、「父親を慰める母親」と「母親に慰められる父親」あるいは「父親をなだめる母親」と「母親になだめられる父親」という、「子どもの頃の両親の関係性の影響」で身に付けた「恋愛思考パターン」が影響していると考えられています。
このようにプラケーターは、子どもの頃に「両親の関係性の影響」で身に付けた「恋愛思考パターン」の影響によって、無意識に「恋人を慰めながら一方的に尽くす関係性」あるいは「恋人をなだめながら一方的に従う関係性」のどちらかになりやすいという傾向があります。
以上のことから、「『対等な恋愛関係』が築けない」という点は、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」のひとつと言えます。
③ダメ男との「共依存恋愛」になりやすい
恋愛における「恋人との関係性の築き方の特徴」を「愛着スタイル」と言い、一般的には「恋愛思考パターン」とも呼ばれ、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
また、「恋愛思考パターン」について、「男性は母親に似た女性に惹かれやすい」あるいは「女性は父親に似た男性に惹かれやすい」と言われることがありますが、反対に「母親みたいな人とは付き合いたくないと感じる男性」や「父親みたいな人とは付き合いたくないと感じる女性」が多くいらっしゃるのも事実です。
これは、子どもの頃、「異性の親(男児の母・女児の父)」に「否定的な反応」をされた場合は、「父親・母親のような異性とは付き合いたくない」と感じるようになり、「異性の親(男児の母・女児の父)」の「情緒的な支持(優しい一面)」に触れることができた場合は、「父親・母親のような異性に惹かれやすくなる」と考えられています。
例えば、母親を懸命に慰め続けてきたプラケーターの女性にとって、父親は「母親を気落ちさせる存在」ではあるのですが、反対に言えば、母親を気落ちさせる父親とは「自分に『母親の慰め役』を与えてくれる人」あるいは「自分に『存在価値を与えてくれる人』」と言い換えることができます。
また、プラケーターの父親は「母親を気落ちさせる存在」ではあっても「子どもには優しい一面」を持っている場合が多いため、プラケーターの女性は子どもの頃に「父親の優しい一面」に触れている場合が多く、少なからずも父親からの「情緒的な支持(優しい一面)」に触れることができた経験を持つ場合が多いと考えられています。
ですので、プラケーターの女性は「子どもの頃の父親との関係性の影響」によって、「父親に似た男性に惹かれやすい」という「恋愛思考パターン」を身に付けている場合が多く、そのぶん「父親のようなダメ男に惹かれやすい」という傾向があります。
なお、プラケーターの恋愛傾向のように、「恋人に必要とされること(恋人の慰め役であること)で自分の存在価値を感じようとする心理状態」を「共依存恋愛」と言います。
共依存恋愛とは、自分をかえりみずに相手のために必死になっている人と、そうした相手に依存している人の恋愛関係を指します。男性が女性に依存する場合もあれば、女性が男性に依存する場合もありますし、同性愛の場合も共依存関係は成立します。
このように、プラケーターの女性は「子どもの頃の父親との関係性の影響」で身に付けた「恋愛思考パターン」の影響によって、無意識に「父親に似た男性(ダメ男)」との「共依存恋愛」になりやすいという傾向があります。
以上のことから、「ダメ男との『共依存恋愛』になりやすい」という点は、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」のひとつと言えます。
なお、「共依存恋愛をする女性の特徴」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
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④ダメ男との「出会い」と「別れ」を繰り返す
このように、プラケーターは「恋人の慰め役」をできているときは「自分の存在価値」を感じることができ「自己肯定感」が高まるのですが、「恋人の慰め役」をできてないときには「自分の存在価値」を感じることができず、「自己肯定感」は低くなり、「自分に自信が持てない」という心理状態となります。
ですので、プラケーターの女性の場合、自分に自信を持つためには「彼氏の慰め役」を続ける必要があり、「彼氏の慰め役」を続けるためには「慰める必要のある男性(ダメ男)との恋愛」を続ける必要があると言えます。
反対に言えば、プラケーターの女性は「ダメ男」である彼氏に「しっかりした男」になってもらいたいわけではなく、むしろ、彼氏が「しっかりした男」になってしまうと「恋人の慰め役」を続けられなくなってしまい、「自分の存在価値」を感じられなくなってしまいます。
ですので、プラケーターの女性は、あくまで彼氏には「ダメ男」のままでいてほしいため、「ダメ男」である彼氏が「しっかりした男」にならない程度に「恋人の慰め役」を続けるという傾向があります。
なお、「自分の存在価値」を感じたいがために、「ダメ男」を生み出してしまう女性を「ダメンズメーカー」と呼ぶ場合があります。
同じ環境で育ってもみんなが「共依存」になるわけではありません。誰かに必要とされたいがために、逆にダメンズを作ってしまうという、ダメンズウォーカーならぬ「ダメンズメーカー」だと私は思っています。
それでも、彼氏が「しっかりした男」なってしまった場合、プラケーターの女性は「慰め役」を続けられないことから彼氏への興味を急激に失って別れてしまい、新たな「ダメ男」へと興味を移していきます。
なお、「自分の存在価値」を感じたいがために、「ダメ男」との恋愛を繰り返す女性を「ダメンズウォーカー」と呼ぶ場合があります。
ダメンズウォーカーとは、なぜかダメな男ばかりに惹かれて、ダメ男とばかり恋愛を繰り返してしまう女性のことです。
以上のことから、「ダメ男との『出会い』と『別れ』を繰り返す」という点は、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」のひとつと言えます。
⑤「同情」を「愛情」だと勘違いされやすい
プラケーターは、子どもの頃から気落ちした家族を優しく慰める「家族のカウンセラー役」を担ってきたため、「非常に優しい性格」である場合が多いです。
ですので、恋愛に限らず、人間関係全般において「怒っている人」や「落ち込んでいる人」の存在に気づくと居ても立ってもいられなくなり、それほど「親密ではない相手」であっても、「怒っている人」であれば優しくなだめたり、「落ち込んでいる人」であれば優しく慰めるという特徴があります。
このような、プラケーターが持ち合わせている「献身的な優しさ」は、周囲から「感謝・信頼」される場合が多いです。
当然のことながら、プラケーターは「恋愛対象となり得る相手(異性など)」であっても、「怒っている人」や「落ち込んでいる人」であれば、それほど「親密ではない相手」でも優しくなだめたり優しく慰めたりします。
このように、プラケーターは相手をなだめることや慰めることに懸命になりすぎるあまり、相手との「対人距離」が近くなりすぎてしまうという傾向があります。
ですので、プラケーターに優しくなだめてもらったり優しく慰めてもらった相手は、プラケーターの優しさを「自分への好意(愛情)」だと誤解して捉えてしまう場合が多いという傾向があります。
また、「献身的な優しさ」から起きている行動とは言え、プラケーターの女性の「男性に対する対人距離の詰め方」は、周囲の女性からしてみると「嫉妬」の対象になってしまう場合も多いようです。
このように、プラケーターは「献身的な優しさ(同情)」を「個人への好意(愛情)」だと誤解されてしまうという傾向があります。
以上のことから、「『同情』を『愛情』だと勘違いされやすい」という点は、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」のひとつと言えます。
⑥「恋愛」や「結婚」が遅れてしまう
プラケーターは、子どもの頃から「家族が穏やか」であることを願い続つつ、「気落ちした家族」を優しく慰め続けながら大人へと成長してきました。
とくに、プラケーターの女性は、子どもの頃から気落ちした「母親」を常に気に掛けて優しく慰めながら、いつの日か「母親」と一緒に笑って穏やかに過ごせることを願い続けてきたと言えます。
ですが、大人になっても「母親」が「気がかり」な状態であると、プラケーターの女性は「自分のことより、まずは『母親』を笑顔にしてあげなきゃ!」という「責任感」を引き続き感じ続けることになり、大人になっても「母親」に献身的に寄り添い続けるという特徴があります。
とはいえ、「プラケーターの母親」は「共依存症者」である場合が多く、「共依存症者」は「見捨てられ不安」が強く一人ぼっちになることを極端に恐れます。
ですので、「プラケーターの母親」は、子どもが精神的な自立を果たして自分の手元から離れて行ってしまうことを極端に恐れるあまり、無意識に「病弱」を演じたり、無意識に「気落ちした様子」を演じることで、子どもを「束縛」して自分の手元に居させようとするという傾向があります。
ちなみに、「病弱」や「気落ちした様子」を演じることで「娘」を「束縛」するという点は、「毒親である母親の特徴」のひとつです。
そうすると、プラケーターの女性は「困っている母親」や「頼りない父親」や「不憫な兄弟姉妹」への「気がかり」が強まってしまい、家族のなかで自分だけが幸せになることへの「罪悪感」を感じるようになります。
なお、「プラケーターの女性が感じる幸せになることへの罪悪感」とは、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 困っている「母親」を放っておいて、自分だけ幸せになるわけにはいかない
- かわいそうな「父親」を放っておいて、自分だけ幸せになるわけにはいかない
- 「兄弟姉妹」の将来を考えると、自分だけ幸せになるわけにはいかない
このように、プラケーターの女性は「父親・母親・兄弟姉妹(家族)」への「気がかり」を子どもの頃から強く感じ続けているため、そのぶん「父親・母親・兄弟姉妹(家族)」を差し置いて自分だけ幸せになることに対する「強い抵抗感」を感じやすいという傾向があります。
なお、プラケーターの女性のように、「幸せになるのが怖い」という恐れや、「幸せになってはいけない」という罪悪感を感じることを「幸せ恐怖症」と呼ぶ場合があります。
幸せ恐怖症は一般的に「幸せに対する、もしくは幸せになることに対する不合理な強い恐怖感」と言われているよ。たとえば「自分は幸せになる資格はない」とか「幸せは不幸の前触れのように感じる」など想像してしまい、幸せになる状況を回避しようとする状態を指すんだ
このように、プラケーターの女性は「幸せになることへの罪悪感」を感じやすいため、「恋愛」や「結婚」が遅れてしまうという傾向があります。
以上のことから、「『恋愛』や『結婚』が遅れてしまう」という点は、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」のひとつと言えます。
⑦「親代わり恋愛」になりやすい
プラケーターは「機能不全家族に生まれた影響」により、子どもの頃から母親を慰め、父親を心配し、家族を優しく支えてきました。
ですが、例え、献身的で優しいプラケーターと言えども、「機能不全家族」ではなく「健全な家族」に生まれていれば、母親に甘え、父親に褒められ、家族と楽しみながら健やかに大人へと成長できていたかもしれません。
ですので、プラケーターに限らず、アダルトチルドレンの心の奥底には、「健全な家族」に生まれていれば無条件で満たされるはずだった「甘え欲求(親に甘えたかった気持ち)」や「承認欲求(親に褒められたかった気持ち)」が、大人になっても満たされないまま心に残り続けており、恋愛をはじめ、人間関係全般にさまざまな影響を及ぼしていると考えられています。
そして、アダルトチルドレンは、子どもの頃、両親に満たしてもらえなかった「甘え欲求」や「承認欲求」を、大人になって「恋愛関係」で満たそうとすると考えられています。
なお、アダルトチルドレンのように、子どもの頃、両親に満たしてもらえなかった「甘え欲求」や「承認欲求」を、大人になって「恋愛関係」で満たそうとすることを「親代わり恋愛」と言います。
親から得たかった愛情が得られなかった時、恋人を親代わりにして得られなかった愛情を得ようとすることがあります。それは実際の親から愛情をもらうのが困難な時、代理的に親代わりになってもらうのです。
また、プラケーターの女性は、子どもの頃から「母親」に献身的に寄り添ってきたことで、「母親」から「ありがとうね…」「あなたがいてくれて本当に良かった…」という「感謝」や「褒め」の言葉を掛けてもらえていることが多く、ある程度「母親の愛情」は得られている場合が多いです。
ですが、プラケーターの女性は、子どもの頃に「父親」の「優しい一面」に多少触れることはあったとしても、「父親に存分に甘えられた・父親に助けてもらった・父親を頼って安心できた・父親に褒めてもらって嬉しかった」という経験が極めて少ないため、恋愛において「父親代わり」を求めるという傾向があります。
そして、プラケーターの女性の場合、「父親ほど年上の男性」との「親代わり恋愛」であれば、相手の健康面を気遣ったり相手を献身的な優しさで労わることができ、お互いに心が満たされて豊かな恋愛関係となる場合がありますが、「同世代の男性」との「親代わり恋愛」であると、相手に一方的に尽くしたり、相手に一方的に従うなど、「対等ではない恋愛関係」となってしまい「共依存恋愛」に陥ってしまう場合があります。
このように、プラケーターの女性は「父親の愛情不足の影響」により、恋愛において「父親代わりを求める」という傾向があります。
以上のことから、「親代わり恋愛になりやすい」という点は、「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」のひとつと言えます。
なお、「親代わり恋愛」については以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の「恋愛思考パターン」
アダルトチルドレンに限らず、恋愛をはじめとする「人間関係の築き方」には、人それぞれの特徴があります。
なお、恋愛をはじめ「親子・家族・友人・夫婦・職場」などの「人間関係の築き方」の人それぞれの特徴を、心理学では「愛着スタイル」と言い、とくに「恋愛関係の築き方の特徴」は「恋愛思考パターン」とも呼ばれ、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
「愛着スタイル」とは、恋愛を含む人間関係において、人とどんな結びつきを持ちたいのか、どのような関係が心地よく感じるのかを表す傾向を指します。…(中略)…この傾向は、幼少期の保護者との関係が大きく影響している。
以上のことから、プラケーターを始めとする「アダルトチルドレンの恋愛傾向」には、「機能不全家族」で育った影響が密接に関わっていると言えます。
とくに、プラケーターは「気落ちした『母親』を優しく慰める『娘』」という場合が多く、子どもの頃から母親に寄り添い、母親を慰めることが多かったため、大人になって「消極的で優しい性格の女性」になる場合が多いです。
そのため「プラケーターの女性」は、恋愛において「ダメ男」いわゆる「ダメンズ」と呼ばれる「男性」に優しく尽くしてしまうなど、知らず知らずのうちに、さまざまな問題に巻き込まれてしまうという点が特徴的と言えます。
そして、恋愛において、プラケーターがさまざまな問題に巻き込まれてしまう根本原因には、子どもの頃に「機能不全家族で育った影響」が密接に関わっており、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
なお、プラケーターは「男性」より「女性」の方が多いと考えられていることから、本記事では「プラケーターの『女性』の恋愛思考パターン」を「軸」に解説していきます。
なお、「プラケーターの『女性』の恋愛思考パターン」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 母親との関係性の影響
「気落ちした母親を慰めてきた」という「母親との関係性」から、大人になって、困っている人を慰めることで愛されようとする - 両親の関係性の影響
「ダメな父親」と「ダメな父親に懸命に尽くす母親」という「両親の関係性」から、大人になって、ダメな男性に尽くすことで愛されようとする - 父親との関係性の影響
「ダメな父親なりに優しい一面を示してくれた」という「父親との関係性」から、父親のような男性に愛されようとする
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
「アダルトチルドレンタイプ」それぞれの「恋愛傾向」
アダルトチルドレンが、子どもの頃に身に付けた「機能不全家族での役割」を、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」は「アダルトチルドレンタイプ」としてまとめました。
そして、「プラケーター(慰め役)」とは、「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた「アダルトチルドレンタイプ(機能不全家族での役割)」のひとつにあたります。
なお、「プラケーター(慰め役)」以外の「アダルトチルドレンタイプ」それぞれの「恋愛傾向」については、以下の記事で詳しく解説しています。
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まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
「アダルトチルドレン:プラケーター(慰め役)の恋愛傾向」としては、以下の点があげられます。
- POINTダメ男・ダメ女を恋人に選びやすく、恋人の「慰め役」になりやすい
- 一方的に尽くす・一方的に従うなど、「対等な恋愛関係」が築けない
- 父親のようなダメな男性に惹かれやすく、ダメな男性との「共依存恋愛」になりやすい
- 自分の存在価値を感じたいがために、ダメな男性との「出会い」と「別れ」を繰り返す
- 「献身的な優しさ」が強いため、好意のない異性に「同情」を「愛情」だと勘違いされやすい
- 「幸せになることへの罪悪感」を感じやすく、「恋愛」や「結婚」が遅れてしまう
- 子どもの頃の「親の愛情不足」の影響で、「親代わり恋愛」になりやすい
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
是非、あわせてお読みください。
なお、本記事に関する関連情報は、以下のページでもまとめていますのであわせて紹介します。
関連情報まとめページ
以上、「アダルトチルドレン(AC)プラケーター(慰め役)の『恋愛傾向』」という記事でした。