POINTアダルトチルドレン:ケアテイカーは「世話役」と呼ばれ、子どもでありながら、「看護師・家政婦・保育士・介護士」のように家族の世話をする存在で、「リトルナース」とも呼ばれます。
心理カウンセラーの寺井です。
「アダルトチルドレン」とは、「機能不全家族」で育ったことにより、子どもの頃に身に付けた「家庭での役割」が習慣化して性格として根付いてしまい、大人になって生きづらさを感じている人を意味する言葉です。
また、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」は、アダルトチルドレンが、子どもの頃に身に付けた「機能不全家族での役割」を「アダルトチルドレンタイプ」としてまとめました。
ですが、「アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)」は、厳密に言えば「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた「アダルトチルドレン『6つ』の役割」に含まれていません。
「ケアテイカー(世話役)」とは、「『プラケーター(慰め役)』と『イネイブラー(支え役)』」を包括した呼び名である」と言われおり、もともと「ケアテイカー(世話役)としてひとつであったものが『プラケーター(慰め役)』と『イネイブラー(支え役)』に細分化された」とも言われています。
ですが、「ケアテイカー」という呼び名は「プラケーター」「イネイブラー」と同じように世の中で広く知られているものであり、且つ、日々「アダルトチルドレンの克服に携わるカウンセラー」としては、「ケアテイカー・プラケーター・イネイブラーはそれぞれ個別に違った特徴がある」と感じています。
ですので、「アダルトチルドレンの克服に携わるカウンセラー(寺井啓二)の意見」も踏まえたうえで、本サイト(当社メンタル心理そらくもの公式サイト)では、「ウェイン・クリッツバーグ」がまとめた「アダルトチルドレン『6つ』の役割」に加え、「ケアテイカー(世話役)」もプラスしています。
よって、本サイトにおける「アダルトチルドレンタイプ」は、以下の「7つ」を使用しています。
POINT
- 「ヒーロー(英雄役)」
- 「スケープゴート(身代り役)」
- 「ロストワン(いない子)」
- 「クラウン・ピエロ(道化・おどけ役)」
- 「ケアテイカー(世話役)」
- 「イネイブラー(支え役)」
- 「プラケーター(慰め役)」
また、ケアテイカーは「世話役」と呼ばれ、「看護師・家政婦・保育士・介護士」のように家族の世話をする存在で、子どもでありながら大人の役割を担う存在を意味します。
そのため、まるで「看護師・家政婦・保育士・介護士」のように「親に代わって家族の世話をする子ども」という意味合いから、ケアテイカーは「リトルナース(小さい看護師)」と呼ばれる場合があります。
この記事は、アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)について解説しています。
アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)とは?
「ケアテイカー」という言葉は「お世話役」を意味する言葉であり、「ケア(Care:お世話)」を「テイク(Take:とる)」する、すなわち、誰かに言われて消極的に「お世話」をするのではなく、自分から進んで積極的に「お世話」をする人という意味合いがあります。
そして、「アダルトチルドレン:ケアテイカー」は「世話役」と呼ばれ、「機能不全家族」のなかで「親」に代わって「病気の家族の看病」をしたり、「炊事・洗濯など家事」をこなしたり、「幼い弟妹の面倒」をみたり、「祖父母の介護」をしたり、「父親代わり・母親代わり」となって家族の世話をする子どもを指します。
このように、ケアテイカーは「看護師・家政婦・保育士・介護士」のように家族の世話をする存在で、子どもでありながら大人の役割を担う存在を意味します。
そのため、まるで「看護師・家政婦・保育士・介護士」のように「親に代わって家族の世話をする子ども」という意味合いから、ケアテイカーは「リトルナース(小さい看護師)」と呼ばれる場合があります。
アダルトチルドレン(AC)のケアテイカー(リトルナース)とは、機能不全家族の周りの家族に対して、とにかく自分から進んで他人をお世話をし、面倒を見る傾向がある存在です。ケアテイカーは「世話役」、リトルナースは「小さい看護師」という役割の言葉の意味です。…(中略)…イネイブラーは見返りを求めず、ケアテイカー(リトルナース)は見返りがないと手のひら返すのです。
また、ケアテイカーは、相手に頼まれる前に自分から進んで世話を焼くため、「気が利く・面倒見が良い」という印象に映る反面、相手の気持ちを考えずに世話を焼いてしまうため、「過干渉・おせっかい」という印象に映る場合があります。
ケアテイカーのように、家族を支える役割を担う「アダルトチルドレンタイプ」として「イネイブラー(支え役)」と「プラケーター(慰め役)」がありますが、「イネイブラー(支え役)」と「プラケーター(慰め役)」は「見返りを求めない」のに対して、「ケアテイカー(世話役)」は「感謝されたい・褒められたい」など「見返りを求める」という傾向があります。
ですので、積極的にお世話をしてあげたのにも関わらず、相手から「感謝・褒めの言葉」などの「見返り」がもらえないと、ケアテイカーは「あなたのためを思って!これだけ○○してあげているのに!なんで○○してくれないの!」という「不満」を爆発させ、「急に怒りだす・急にヒステリーを起こす」という傾向があります。
このように、「自分のことは後回しにして積極的に家族の世話をする」というケアテイカーの印象は、積極的に「夫」の世話をする「妻」、積極的に「子ども」の世話をする「母」、積極的に「親」の世話をする「娘・嫁」など、「自己犠牲」を美徳とする「日本女性の印象」にかさなる部分が多いことから、ケアテイカーは「日本女性に多いタイプ」と考えられています。
ですので、ケアテイカーは「男性」より「女性」の方が多く、さらに順番的に先に生まれた「長子(長男・長女)」である場合が多いと考えられています。
アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)の「心理的な特徴」
ケアテイカーは、子どもの頃から「家族の世話」をしてきたため、大人になっても「他者の世話を積極的に行う」という点が最大の特徴です。
また、ケアテイカーは「認められたい・褒められたいという欲求(承認欲求)が強い」という心理的な特徴があるため、相手から「世話をしたことへの見返り(感謝・褒めの言葉)」を得られれば「承認欲求」が満たされ落ち着いていますが、相手から「見返り(感謝・褒めの言葉)」が得られないと「態度が豹変して急に怒りだす」という特徴があります。
なお、「ケアテイカーの心理的な特徴」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 他人の世話をしたがる
- 「素直な人」や「無邪気な子ども」に腹が立つ
- 先回りしてお世話をする
- 「世話焼き」と「自己否定」を繰り返す
- 「見返り(感謝・褒め)」がないと急に怒りだす
- 相手を「支配・束縛・コントロール」する
- 自分の問題から目を反らす
- 承認欲求が強い
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)の「人間関係の特徴」
ケアテイカーは、子どもの頃から「家族の世話をする」という「役割」をこなしてきたため、大人になってからも、人間関係において「積極的に相手の世話を焼く」という点が最大の特徴です。
反対に言えば、ケアテイカーは「積極的に相手の世話を焼くぶんだけ、自分のことが後回しになりやすい」あるいは「積極的に相手の世話を焼くぶんだけ、相手に見返りを求める」と言えますし、「積極的に相手の世話を焼くだけ、相手に感謝・信頼されやすい」とも言えます。
なお、「ケアテイカーの人間関係の特徴」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 共依存になりやすい
- 子育てでイライラを感じやすい
- 過干渉な子育てをする
- トラブルを起こしやすい
- 逆恨み・いじめ・仕返しをする
- 仕事においても他者の世話をする
- 他者を頼らず限界まで世話を続ける
- 親子役割逆転になりやすい
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)の「恋愛傾向」
ケアテイカーの「恋愛思考パターン(愛着スタイル)」は、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響しています。
また、ケアテイカーは子どもの頃から「機能不全家族における『世話役』」として、「親」に代わって「病気の家族の看病」をしたり、「炊事・洗濯など家事」をこなしたり、「幼い弟妹の面倒」をみたり、「祖父母の介護」をしたり、まるで「看護師・家政婦・保育士・介護士」のように積極的に家族の世話をしてきました。
ですので、ケアテイカーは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「他者の世話を積極的に行う」という特徴があり、「恋愛関係」においても「『消極的な性格の人』に積極的に世話をする」という傾向があります。
よって、ケアテイカーは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「恋人の世話役」になりやすいという傾向があります。
なお、ケアテイカーは「男性」より「女性」の方が多いと考えられていることから、本記事では「ケアテイカーの『女性』の恋愛傾向」を「軸」に解説していきます。
また、「ケアテイカーの恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 恋人の「世話役」になりやすい
- 「過干渉な恋愛」になりやすい
- 消極的な性格の人との「共依存恋愛」になりやすい
- 「見返り(感謝・褒め)」がないと急に怒りだす
- 「恋愛トラブル」を起こしやすい
- 恋人を「支配・束縛・コントロール」する
- 「恋愛」や「結婚」が早い
- 「親代わり恋愛」になりやすい
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)の「恋愛思考パターン」
アダルトチルドレンに限らず、恋愛をはじめとする「人間関係の築き方」には、人それぞれの特徴があります。
なお、恋愛をはじめ「親子・家族・友人・夫婦・職場」などの「人間関係の築き方」の人それぞれの特徴を、心理学では「愛着スタイル」と言い、とくに「恋愛関係の築き方の特徴」は「恋愛思考パターン」とも呼ばれ、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
「愛着スタイル」とは、恋愛を含む人間関係において、人とどんな結びつきを持ちたいのか、どのような関係が心地よく感じるのかを表す傾向を指します。…(中略)…この傾向は、幼少期の保護者との関係が大きく影響している。
以上のことから、ケアテイカーを始めとする「アダルトチルドレンの恋愛傾向」には、「機能不全家族」で育った影響が密接に関わっていると言えます。
とくに、ケアテイカーは「世話焼きな『母親』に認めてもらいたい『娘』」という場合が多く、子どもの頃から積極的に世話をする母親を心配し、先回りをして母親の手助けをすることが多かったため、大人になって「面倒見が良く気が利く性格の女性」になる場合が多いです。
そのため「ケアテイカーの女性」は、恋愛において「消極的な性格の男性」の世話を焼きすぎてしまうなど、相手のためを思えば思うほど、さまざまな問題を引き起こしてしまうという点が特徴的と言えます。
そして、恋愛において、ケアテイカーがさまざまな問題を引き起こしてしまう根本原因には、子どもの頃に「機能不全家族で育った影響」が密接に関わっており、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響していると考えられています。
なお、ケアテイカーは「男性」より「女性」の方が多いと考えられていることから、本記事では「ケアテイカーの『女性』の恋愛思考パターン」を「軸」に解説していきます。
また、「ケアテイカーの『女性』の恋愛思考パターン」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 母親との関係性の影響
「家族の世話をしてきたことを母親に認めて(感謝して・褒めて)もらえなかった」という「母親との関係性」から、大人になって、母親に認めてもらえそうな(母親に否定されない)恋愛をする - 両親の関係性の影響
「消極的な性格の父親」と「消極的な性格の父親(夫)を積極的に世話をする母親」という「両親の関係性」から、大人になって、消極的な性格の人を積極的に世話をすることで愛されようとする - 父親との関係性の影響
「消極的な性格の男性を積極的に世話をする」という「母親の価値観を取り入れた影響」から、母親が愛した男性(父親)と同じような消極的な性格の人に愛されようとする
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)が生まれる原因
ケアテイカーが生まれる原因は、「機能不全家族」で育ったことにより、子どもの頃に「トラウマ(心の傷)」を負ったことが根本的な原因です。
なお、「ケアテイカーが生まれる原因となる機能不全家族の特徴」は、主に以下の「具体例」があげられます。
POINT
- 父親が消極的で自信がない
- 母親が父親の世話に追われていることが多い
- 母親が一人ではこなしきれない負担を抱えていることが多い
- 父親が母親の尻に敷かれている(母親が父親に過干渉している)ことが多い
- 母親が子どもに過干渉・ヒステリーを起こすことが多い
- 母親が子どもを放置することが多い
また、子どもが「トラウマ」によって抱える「負の感情」のひとつに「見捨てられ不安」があります。
ケアテイカーは、「母親が大変そうな様子」に対して「見捨てられ不安」を感じやすいため、「一人で負担を抱え込んでいる母親」を見ると「見捨てられ不安」を感じて居てもたってもいられなくなり、「母親の負担を減らそう」と自ら進んで家族の「世話役」を担うようになると考えられています。
そして、家族への「世話役」を繰り返しているうちに「無意識の思考パターン(習慣)」として「潜在意識」に根付き、大人になっても「世話役」を繰り返していると考えられます。
以上のことから、「ケアテイカーが生まれる原因」として、以下のような「流れ」が考えられます。
POINT
- 「愛情不足」により「見捨てられ不安」を感じる
- 「見捨てられ不安」を和らげるために「世話役」となる
- 「世話役」を担うことで「自分の存在価値」を感じる
- 「自分の存在価値」を感じるために「世話役」を続ける
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ケアテイカー(世話役)を克服する「重要ポイント」
ケアテイカータイプ(世話役)を始めとする「アダルトチルドレンの克服方法」は、「アダルトチルドレン(AC)概念」の生みの親である「クラウディア・ブラック」により「アダルトチルドレンを克服する手順(ステップ)」がしっかりと確立されています。
反対に言えば、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン克服の手順(ステップ)」遵守しない限り、根本的な「アダルトチルドレンの克服」は難しく、一時的には症状が落ち着いたとしても、しばらくして「世話役」の症状が再現する場合が多いと言えます。
なお、「アダルトチルドレンの根本的な克服に重要なポイント」としては、主に以下の「2つ」があげられます。
POINT
- 「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を遵守する
- アダルトチルドレンの克服に必要な「心理学・心理療法」を習得した「協力者」を得る
それでは、以下に詳しく解説していきます。
アダルトチルドレン「回復の4ステップ」
そもそも「アダルトチルドレン(AC概念)」は、1970年代、アメリカのアルコール依存症の治療現場から広がり始めた考え方で、1980年代になると、さまざまな専門家たちが「アダルトチルドレンの原因」や「アダルトチルドレンの克服方法」について研究を行い始めました。
そのなかでも、アメリカのソーシャルワーカー・社会心理学博士「クラウディア・ブラック」は、「子どもを生きればおとなになれる―「インナーアダルト」の育て方」という著書の中で、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」として、次の「4つのステップ」を示しました。
アダルトチルドレン(AC)概念の生みの親であるクラウディア・ブラックは、ACの回復プロセスを次のような4段階で説明しています。
- ステップ1=過去の喪失を探る
- ステップ2=過去と現在をつなげる
- ステップ3=取りこんだ信念に挑む
- ステップ4=新しいスキルを学ぶ
また、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を「具体化」すると、以下のようになります。
POINT
- ステップ1=過去の喪失を探る
機能不全家族で育った影響で負った「幼少期のトラウマ(インナーチャイルド)」の存在に気づき、「幼少期のトラウマ(インナーチャイルド)」を癒す - ステップ2=過去と現在をつなげる
機能不全家族で育った影響で身に付けた「『世話役』の思考パターン(人生脚本)」が、現在の自分にどのような影響を与えているか?を理解する - ステップ3=取りこんだ信念に挑む
インナーチャイルドセラピー(退行催眠)を用いて、「『世話役』の思考パターン(人生脚本)」を「『生きやすい』思考パターン」へと書き換える - ステップ4=新しいスキルを学ぶ
子どもの頃に学べなかった「人間関係の方法」「感情の扱い方」「自分を大切にする方法」を学ぶ
このように、「アダルトチルドレンからの回復プロセス」は、「アダルトチルドレン(AC)概念」の生みの親である「クラウディア・ブラック」によってしっかりと確立されています。
以上のことから、アダルトチルドレンの克服は、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を遵守したうえで進めていく必要があると言えます。
なお、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」については、以下の記事で詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
アダルトチルドレンの克服に必要な「心理学・心理療法」
「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を示した「クラウディア・ブラック」は、「ステップ1=過去の喪失を探る」のなかで、「アダルトチルドレン克服の基本方針」について以下のように述べています。
ステップ1=過去の喪失を探る:過去を繰り返し語ることで、子ども時代の家族の中にあった問題や、自分の中での喪失に気づき、かかえていた感情を解放する。これは親を責めることとは違い、あくまで自分自身のための作業。自助グループや治療の場を活用する、信頼できる相手に話を聞いてもらうなど、安全で自分を受け入れてもらえる場で行なうことが必要。
なお、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン克服に基本方針」を「具体化」すると、以下のようになります。
POINT
- 過去を振り返り、過去を語ることで、子ども時代の家族の問題や、子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」の存在に気づく必要がある
- 子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」を癒す必要がある
- 子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)を癒す作業」は、「心理カウンセリング」や「自助グループ」など、信頼できる相手や安全に自分を受け入れてもらえる場所で行う必要がある
以上のことから、「アダルトチルドレンの克服に必要な要件」は、以下のようになります。
POINT
- 辛く苦しい過去であっても一度は振り返り、子ども時代の家族の問題や、子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」に向き合う必要がある
- 子ども時代に負った「トラウマ(心の傷)」を癒さない限り、アダルトチルドレンの克服はできない
- これらの作業は、心理カウンセラーを始めとする「信頼できる相手の協力」や、カウンセリングルームを始めとする「安全に自分を受け入れてもらえる場所」で取り組む必要がある
- 反対に言えば、アダルトチルドレンの克服は、家族を巻き込まず、家族に邪魔されず行う必要がある
とはいえ、「子ども時代の家族との記憶」や「子ども時代のトラウマ体験」は、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」であるのと同時に、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」でもあります。
ですので、心理カウンセラーの技量が低いことが原因で、アダルトチルドレンの克服がうまく行かなくなってしまう場合も考えられます。
以上のことから、当社メンタル心理そらくもとしては、アダルトチルドレンを克服するためには、以下の「心理学・心理療法」を習得していることが望ましいと考えています。
POINT
- NLPカウンセリング
- 来談者中心療法
- 家族療法
- ゲシュタルト療法
- エリクソン催眠療法(ヒプノセラピー)
- インナーチャイルドセラピー(退行催眠)
- EFT(感情解放テクニック)
なお、「当社メンタル心理そらくもが考える、アダルトチルドレンを克服するために必要な『心理学・心理療法』」については以下のページに詳しく解説していますので、必要な方は参考にしてください。
ケアテイカー(世話役)を克服する「具体的な方法」
ケアテイカーは、「機能不全家族」で育った影響で「トラウマ(心の傷)」を負い、「トラウマ」の「防御行動」として「世話役」を担うようになり、家族の「世話役」を繰り返しているうちに「無意識の思考パターン(習慣)」として「潜在意識」に根付いていったと考えられています。
以上のことから、「ケアテイカーの原因」は、大きく分けて以下の「2つ」があります。
POINT
- 感情面の原因…「幼少期のトラウマ」
- 思考面の原因…「無意識の思考パターン」
よって、「ケアテイカーの克服」は、以下の「2つの取り組み」が必要となります。
POINT
- 感情面のケア…「幼少期のトラウマ」を癒す
- 思考面のケア…「無意識の思考パターン」を書き換える
このように、ケアテイカーを始めとする「アダルトチルドレンの克服」は、「感情面」と「思考面」の「両方の取り組み」が必要です。
反対に言えば、どちらか「片方の取り組み」だけでは、一時的には症状が落ち着いたとしても、しばらくして「世話役」の症状が再現する可能性が高いと言えます。
アダルトチルドレンの克服がうまく行かない理由
また、「ゲシュタルト心理学」や「交流分析」によると、「幼少期のトラウマを癒す作業」や「無意識の思考パターンを書き換える作業」は、子どもの頃の感情に「感情移入」できればできるほど効果が高いと考えられています。
とはいえ、「子どもの頃のトラウマ体験」や「子どもの頃の家族との記憶」は、「できれば思い出したくない『傷ついた記憶』」であるのと同時に、「なかなか思い出しづらい『遠い昔の記憶』」でもあります。
ですので、心理カウンセラーが視界に入ってしまうと集中しきれず、「アダルトチルドレンの克服」はうまく行かなくなってしまう場合が多いです。
よって、目を開けた状態で行う「対話型のカウンセリング」のみでは、「アダルトチルドレンの克服」がうまく行かない場合があると言えます。
インナーチャイルドセラピー(退行催眠)が有効な理由
このように、目を開けた状態で行う「対話型のカウンセリング」のみだと、心理カウンセラーが視界に入ってしまい、子どもの頃の感情に「感情移入」できず、「アダルトチルドレンの克服」がうまく行かない場合が多いです。
ですが、目を閉じた状態で行う「インナーチャイルドセラピー(退行催眠)」であれば、心理カウンセラーが視界に入らず、子どもの頃の感情に「感情移入」しやすくなり、「アダルトチルドレンの克服」が進めやすくなります。
よって、「インナーチャイルドセラピー(退行催眠)」は「アダルトチルドレンの克服」に非常に有効であると言えます。
以上のことから、「ケアテイカーの克服」は、以下の手順で行っていきます。
POINT
続きは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINTケアテイカーとは、「世話役」という意味で「リトルナース」とも呼ばれる
- ケアテイカーの心理的な特徴は、「相手の世話」を積極的に行う反面、「世話をしたことへの見返り」を強く求める点
- ケアテイカーの人間関係は、「積極的に相手の世話を焼く」あまり、「トラブル」が起きやすく「共依存」になりやすい
- ケアテイカーの恋愛は、子どもの頃と同じように「恋人の世話役」になりやすいという傾向がある
- ケアテイカーの恋愛思考パターンは、子どもの頃の「両親との関係性」が大きく影響している
- ケアテイカー、イネイブラー、プラケーターは、それぞれ違った特徴がある
- ケアテイカーが生まれる原因は、「幼少期のトラウマ」と「無意識の思考パターン」の2つがある
- ケアテイカーの克服は、「クラウディア・ブラック」が示した「アダルトチルドレン、回復の4ステップ」を遵守する
- ケアテイカーの克服は、アダルトチルドレンの克服に必要な「心理学・心理療法」を習得した「協力者」が必要
- ケアテイカーの克服は、「感情面」と「思考面」の「両方の取り組み」が必要
- ケアテイカーの克服は、「対話型のカウンセリング」のみでは上手くいかない場合がある
- ケアテイカーの克服は、「インナーチャイルドセラピー(退行催眠)」が非常に有効
なお、本記事に関する関連情報は、以下のページにまとめていますのであわせて紹介します。
関連情報まとめページ
以上、「アダルトチルドレン:ケアテイカー(世話役)とは?『特徴・恋愛傾向・原因・克服方法』を徹底解説」という記事でした。