POINTアダルトチルドレンの恋愛傾向は、①共依存恋愛、②回避依存症、③親代わり恋愛、④試し行為(試し行動)、などがあげられます。
心理カウンセラーの寺井です。
「アダルトチルドレン」とは、「親の愛情不足」のまま大人へと成長した人を指す言葉です。
ですので「アダルトチルドレン」は、子どもの頃に抑圧した「寂しさ・悲しさ・不安・怒り」などネガティブ感情(幼少期トラウマの影響)が、恋愛において無意識に「フラッシュバック」しやすく、その影響はさまざまな「症状」となってあらわれます。
とくに「親の愛情不足」が原因で起きる「見捨てられ不安」や「恋愛依存症」は、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」に大きな影響を与えていると考えられています。
なお、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」とは、具体的には「①共依存恋愛、②回避依存症、③親代わり恋愛、④試し行為(試し行動)」などがあげられます。
また、「アダルトチルドレン」とは「機能不全家族」で育った(「毒親」に育てられた)ことにより、子どもの頃に身に付けた「家庭での立ち回りかた(行動・思考パターン)」が無意識に習慣化して根付いてしまい、恋愛傾向に大きな影響を与えていると考えられています。
そして、「アダルトチルドレン」が「機能不全家族」のなかで身に付けた「行動・思考パターン」を、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」が「アダルトチルドレンタイプ」としてまとめたことから、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」は「アダルトチルドレンタイプ」それぞれで異なると考えられています。
この記事は、アダルトチルドレンの恋愛傾向について解説しています。
アダルトチルドレンと「恋愛依存症」の関係
「アダルトチルドレン」とは、子どもの頃の家庭環境において、「親」や「家族」との間で何らかの「トラウマ(心的外傷)」を負ったことが原因で、大人になって、恋愛をはじめとする「人間関係の悩み」や「自己肯定感の低さ」や「自己否定感」など、生きる上で「生きづらさ」を感じ悩み苦しんでいる人たちを意味する言葉です。
アダルト・チルドレン(Adult Children:以下AC)とは、子どものころに、家庭内トラウマ(心的外傷)によって傷つき、そしておとなになった人たちを指します。子どものころの家庭の経験をひきずり、現在生きる上で支障があると思われる人たちのことです。
引用元:アダルト・チルドレンってなに?
このように、子どもの頃、「親」や「家族」との間で何らかの「トラウマ(心的外傷)」を負った「アダルトチルドレン」とは、そのぶん「親」や「家族」から十分な「愛情」を得られないまま大人へと成長した人と言い換えることができます。
生きづらさを抱えている人やアダルトチルドレンの人の多くは、愛情不足で育っている人が多いです。自尊心が低いことや人間関係が上手に築き上げることが出来ないことが多いです。
以上のことから、「アダルトチルドレン」とは「親の愛情不足」のまま大人へと成長した人と考えることができ、そのぶん「アダルトチルドレンの恋愛傾向」には「親の愛情不足の影響」が密接に関わっていると考えることができます。
なお、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」に関わる「親の愛情不足の影響」とは、主に以下の「2つ」が考えられます。
POINT
- 見捨てられ不安
- 恋愛依存症
それでは、以下に詳しく解説していきます。
見捨てられ不安
「アダルトチルドレン」のように、子どもの頃、「愛情(親に甘えたかった気持ち・親に褒められたかった気持ち)」が満たされなかった人は、「親の愛情不足」のまま大人へと成長しており、その影響で、大人になって「強い孤独感」を感じやすく「精神的に不安定」になりやすいと考えられています。
なお、「親の愛情不足」の影響で感じる「強い孤独感」を「見捨てられ不安」と言います。
【見捨てられ不安とは?】見捨てられること、自分から人が離れてしまうことに強い不安を感じます。見捨てられたくない相手は、恋愛相手、友人、親、職場の人間などで、人から嫌われたくないため、様々な防衛行動を起こします。
また、「アダルトチルドレン」は「見捨てられ不安」を感じやすいという傾向があります。
アダルトチルドレンは、「見捨てられ不安」の問題を抱えている方が多いように感じます。見捨てられ不安が原因で、人間関係や、恋人との関係がうまくいかずに苦しい思いをされている方もいらっしゃるかもしれません。
以上のことから、「見捨てられ不安」は「アダルトチルドレンの恋愛傾向」に大きな影響を与えていると言えます。
恋愛依存症
また、「見捨てられ不安」を和らげるために「誰かに頼りたい」と感じる気持ちを「依存心」と言い、恋人にあれこれ求めることで「見捨てられ不安」を和らげることを「恋愛依存症」と言います。
恋愛依存症とは、好きな人がいて楽しいはずなのに、相手に見捨てられるのではないかという不安がつきまとい、そんな自分を安心させるために、相手に行動をあれこれ求めてしまう状態を指します。
そして、「恋愛依存症」は「親の愛情不足の影響」であると考えられています。
恋愛依存症になる原因:両親の愛情不足で愛に飢えている…(中略)…恋愛に依存してしまう人の中には、幼少期の家庭環境になんらかのコンプレックスを抱いていたり、影響を受けていたりすることが挙げられます。たとえば、「一人っ子で遊び相手がいなかった」「両親が共働きでいつも寂しい思いをしていた」「あまり褒めてもらえなかった」など、愛情不足が原因といえます。
以上のことから、「恋愛依存症」は「アダルトチルドレンの恋愛傾向」に大きな影響を与えていると言えます。
アダルトチルドレン「4つ」の恋愛傾向
前述の通り「恋愛依存症」とは、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」に大きな影響を与えていると考えることができます。
また、「恋愛依存症- 苦しい恋から抜け出せない人たち」の著者である心理学者の「伊藤明」氏によると、「恋愛依存症」とは「4つのタイプ」が存在すると考えられており、以下の「4つタイプ」のなかで、とくに「共依存型」と「回避依存型」は「アダルトチルドレンの恋愛傾向」に深く関わっていると考えられています。
恋愛依存症にはタイプ別に
- 「共依存型」
- 「回避依存型」
- 「ロマンス依存型」
- 「セックス依存型」
という4つの種類が存在します。
この中でも、とくに恋愛依存症の女性と関わりが深いのが「共依存型」と「回避依存型」です。
また、「共依存型」と「回避依存型」に共通してみられる(アダルトチルドレンに良くみられる)恋愛傾向として、「親代わり恋愛」と「試し行為(試し行動)」と呼ばれる「2つの恋愛パターン」があげられます。
以上のことから、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」とは、主に以下の「4つ」と考えることができます。
POINT
- 共依存恋愛(共依存型)
恋人の存在なしでは、自分の存在価値を感じることができない心理状態
男性も女性もどちらも存在するが、女性の方が多いと考えられている - 回避依存症(回避依存型)
恋人の存在は必要だが、恋人から愛されることに息苦しさを感じやすい心理状態
男性も女性もどちらも存在するが、男性の方が多いと考えられている - 親代わり恋愛
子どものように甘える・親のように尽くすなど、親子のような恋愛関係
彼女に母親代わりを求める男性・彼氏に父親代わりを求める女性
彼女の父親代わりをする男性・彼氏の母親代わりをする女性…など - 試し行為(試し行動)
あえて恋愛相手を困らせるような行動を取ることで、恋愛相手の愛情を確認する行為
男性も女性もどちらも行う行為だが、男性のみ激しい暴力に発展する場合がある
それでは、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」について以下に詳しく解説していきます。
①アダルトチルドレン(共依存恋愛)の「男女」それぞれの特徴
「共依存恋愛」とは「恋人同士がお互いに依存し合っている恋愛関係」のことを指し、反対に言えば、「精神的自立ができていない恋人同士の恋愛関係」のことであり、「恋人との恋愛関係が存在しなければ、自分の存在価値を感じることができない心理状態」を指します。
共依存恋愛とは、自分をかえりみずに相手のために必死になっている人と、そうした相手に依存している人の恋愛関係を指します。男性が女性に依存する場合もあれば、女性が男性に依存する場合もありますし、同性愛の場合も共依存関係は成立します。
「共依存恋愛をする男性」は、自らの「依存心」を満たしてくれそうな「世話好きな優しい女性」を見つけ出すことに長けているというのが最大の特徴であり、「共依存恋愛をする女性」は、自らを必要としてくれそうな「依存心の強い男性」とカップルになりやすいというのが最大の特徴です。
また「共依存恋愛の原因」には、子ども時代の「親との関係・家族との関係・家庭環境の様子」が密接に関わっていることから、「共依存恋愛」は「アダルトチルドレンの恋愛傾向」のひとつにあげられています。
それでは、「共依存恋愛をする『男女』それぞれの特徴」について、以下に詳しく解説していきます。
アダルトチルドレン(共依存恋愛)の「男性」の特徴
「共依存恋愛をする男性」とは、いわゆる「ダメンズ」と呼ばれるタイプです。
共依存カップルの男性の多くはいわゆる「だめんず」と呼ばれるタイプです。彼らは共依存の関係を作りやすい、優しくて世話好きな女性を見抜く嗅覚があるようですね。
引用元:ダメな男があなたを引き込む“共依存”の関係とは?
このように「共依存恋愛をする男性」とは、「恋人との対等な関係性」を築こうとはせず、「恋人に一方的に依存できる関係性」を築こうとする傾向があるため、自らの「依存心」を満たしてくれそうな「世話好きな優しい女性」を見つけ出すことに長けているというが最大の特徴です。
以上のことから、「共依存恋愛における男性の特徴」は、主に以下の「7つ」が考えられます。
POINT
- 「浮気・不倫」をする
- 「お金にだらしない・金遣いが荒い」
- 「DV・モラハラ」をする
- 「束縛・つきまとい」をする
- 「親代わり」を求める
- 「メンヘラ」「マザコン」な言動が多い
- 「高価なプレゼント」を贈りがち
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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アダルトチルドレン(共依存恋愛)の「女性」の特徴
「共依存恋愛をする女性」とは、いわゆる「ダメンズメーカー」あるいは「ダメンズウォーカー」と呼ばれるタイプです。
同じ環境で育ってもみんなが「共依存」になるわけではありません。誰かに必要とされたいがために、逆にダメンズを作ってしまうという、ダメンズウォーカーならぬ「ダメンズメーカー」だと私は思っています。
ダメンズウォーカーとは、なぜかダメな男ばかりに惹かれて、ダメ男とばかり恋愛を繰り返してしまう女性のことです。
このように「共依存恋愛をする女性」とは、「恋人との対等な関係性」を築こうとはせず、「恋人に一方的に尽くす関係性」を築こうとする傾向があるため、自らを必要としてくれそうな「依存心の強い男性」とカップルになりやすいというのが最大の特徴です。
以上のことから、「共依存恋愛における女性の特徴」は、主に以下の「7つ」が考えられます。
POINT
- 「ダメンズ」に尽くす
- 「恋人の言いなり」
- 「苦しいけど別れられない」
- 「親代わり」を求める
- 「恋人を監視する」
- 「ヒステリック」になる
- 新たな依存相手がみつかると「あっさり別れる」
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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②アダルトチルドレン(回避依存症)の「男女」それぞれの特徴
「回避依存症」とは、「特定の相手と深い人間関係を構築することを回避している人」を指します。
とはいえ、「回避依存症の方」は、決して「恋人」を嫌っているわけではなく、「恋人と親密になりたい気持ち」と「親密になった恋人に裏切られることへの恐れ」の二つの相反する気持ちが激しく「葛藤」しており、「恋人」のことが好きなのだけれど、ついつい冷たい態度を取ってしまうという傾向があります。
回避依存症とは「深い人間関係を構築することを回避している人」のことです。他人と自分との間に距離を置き、深い人間関係になることを避けます。仲良くなりたいという気持ちと、壁を作り、自分を知られたくないという気持ち、そんな二つの相反する気持ちが共存している状況です。
「回避依存症の男性」は「恋人に対してマウントを取りたがる」という傾向があり、「回避依存症の女性」は「恋人が仕掛けてくるマウンティングに巻き込まれないようにする」という傾向があります。
また「回避依存症の原因」には、子ども時代の「親との関係・家族との関係・家庭環境の様子」が密接に関わっていることから、「回避依存症」は「アダルトチルドレンの恋愛傾向」のひとつにあげられています。
それでは、「回避依存症の『男女』それぞれの特徴」について、以下に詳しく解説していきます。
アダルトチルドレン(回避依存症)の「男性」の特徴
「回避依存症の男性」は、恋愛において「冷たい・そっけない・デートに誘ってくれない・愛情表現をしてくれない」など、恋人と「親密」になることに対して「躊躇・警戒」を示すという傾向があります。
回避依存症の男性は、付き合ってから冷たくなることがあります。先程も言ったように「恋人関係」であることに不安が強くあります。そのため普段から距離を取るような態度をすることがあります。なかなかデートをしてくれなかったり、愛情表現をしてくれないこともとても多いです。
このように「回避依存症の男性」は、恋愛関係において「本性・本心・本音を隠そうとする」という傾向があります。
なお、「回避依存症の男性の恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」が考えられます。
POINT
- 身体的暴力を振るう
- 精神的暴力を振るう
- 母親代わりを求める
- 試し行為を繰り返す
- 魅力的に見せる・弱みを見せない
- プライドが高い・挫折に弱い
- 音信不通・行方不明になる
- 別れと復縁を繰り返す
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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アダルトチルドレン(回避依存症)の「女性」の特徴
「回避依存症の女性」は、恋愛において「連絡をしない・自分のことを話さない・甘えない・相談をしない・相談に乗らない」など、恋人と「親密」になることに対して「躊躇・警戒」を示すという傾向があります。
回避依存症の女性の多くは、束縛されることがとても苦手です。恋愛関係において傷付きたくなくて関係を遠ざける人も多いですが、束縛されたくなくて回避依存症になっている人もいます。恋人が出来ても自由でいたかったり一人の時間を満喫したいと思っている女性は、相手から依存されたり束縛されたりすることを嫌います。
このように「回避依存症の女性」は、恋愛関係において「依存・束縛されることを極端に嫌う」という傾向があります。
なお、「回避依存症の女性の恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」が考えられます。
POINT
- ヒステリーを起こす
- 試し行為を繰り返す
- 自己憐憫に浸る
- 父親代わりを求める
- 魅力的な容姿と恋愛への苦手意識を併せ持つ
- 承認欲求が強い
- 幸せ恐怖症に陥る
- 音信不通・行方不明になる
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
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③親代わり恋愛の解説
「親代わり恋愛」とは、本来「対等であるはずの関係性」が、あたかも「親子のような関係性」になっている恋愛関係を意味します。
また「親代わり恋愛」とは、子どもの頃、親子関係で満たせなかった「甘え欲求(親に甘えたかった気持ち)」や「承認欲求(親に褒められたかった気持ち)」を、大人になって恋愛関係で満たそうとしている心理状態と言い換えることもできます。
親から得たかった愛情が得られなかった時、恋人を親代わりにして得られなかった愛情を得ようとすることがあります。それは実際の親から愛情をもらうのが困難な時、代理的に親代わりになってもらうのです。
このように「親代わり恋愛」とは、子どもの頃、「親」から十分な「愛情」を得られなかった人が、大人になったあと、「親」から得られなかった「愛情」を「恋人」を親代わりにして得ようとするという「恋愛パターン」を指す言葉であり、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」のひとつにあげられています。
また「親代わり恋愛」とは、「恋人に『親代わり』を求めて子どものように甘える恋愛パターン」と「恋人の『親代わり』になることを望んで親のように尽くす恋愛パターン」の「2つのパターン」があり、「年の差カップル」より「同世代カップル」のほうが問題が起きやすいと考えられています。
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
④試し行為(試し行動)の解説
「試し行為」とは「試し行動」とも呼ばれ、「子育て」や「恋愛」の分野における「共通認識」としては、「あえて恋愛相手を困らせるような行動を取ることで、恋愛相手の愛情を確認する行為」を意味します。
このような「試し行為」とは、本来「子どもが親に行う行為」なのですが、子どもの頃に「試し行為」を親にしっかりと受け止めてもらえなかった場合、親との間で「愛着の形成」が十分になされず、その影響で、大人になってからも、恋人に対して「試し行為」を繰り返すと考えられており、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」のひとつにあげられています。
回避依存症の人の恋愛傾向に「試し行為をする」というものがあります。試し行為とは、相手がどれだけ自分に尽くしてくれるかを試す行為。幼少期に親からの愛情が不足していたことが原因と言われており、自己肯定感が異常に低い人によく見られる行動です。
また、「回避依存症の方」は、子どもの頃に「親」に満たしてもらえなかった「愛情」を、大人になって「恋人」を利用して満たそうとする傾向があるため、本来は「恋人の愛情を『確認』するための『試し行為』」であるはずが、いつの間にか「恋人から愛情を『搾取』するための『試し行為』」へとエスカレートしていく場合があります。
とはいえ、「回避依存症の方」は、決して「恋人との関係を破局させるため」に「試し行為」を行うのではなく、あくまで「恋人との関係を支配・コントロールして継続させるため」に「試し行為」を行うという傾向があります。
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
アダルトチルドレンの「タイプ」それぞれの「恋愛傾向」
「アダルトチルドレン」とは「機能不全家族で育った大人」であり、「子どもの頃、親が頼りなかったため、親に代わって家庭の機能不全を補い続けてきた人」」を意味します。
反対に言えば、「アダルトチルドレン」とは「機能不全家族」で育った(「毒親」に育てられた)ことにより、子どもの頃に身に付けた「家庭での立ち回りかた(行動・思考パターン)」が無意識に習慣化して根付いてしまい、恋愛傾向に大きな影響を与えていると考えられています。
そして、「アダルトチルドレン」が「機能不全家族」のなかで身に付けた「行動・思考パターン」を、アメリカの心理療法家「ウェイン・クリッツバーグ」は「アダルトチルドレンタイプ」としてまとめました。
なお、本サイトで使用する「アダルトチルドレンタイプ」は、以下の「7つ」となります。
POINT
- ヒーロー(英雄役)
- スケープゴート(身代り役)
- ロストワン(いない子)
- クラウン・ピエロ(道化・おどけ役)
- ケアテイカー(世話役)
- イネイブラー(支え役)
- プラケーター(慰め役)
それでは、「アダルトチルドレンの『タイプ』それぞれの『恋愛傾向』」について、以下に詳しく解説していきます。
①ヒーロー(英雄役)
「アダルトチルドレン:ヒーロータイプ(英雄役)」は、子どもの頃から「機能不全家族における『英雄役』」として、「親や家族の期待」に応えるために「勉強・スポーツ・習い事」を頑張ったり、「頼りない親」に代わって「家族の問題」を解決したり、「家族のリーダー(英雄的存在)」となって家族を支えてきました。
ですので、ヒーロータイプは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「周囲の期待に応えるために積極的に頑張り続ける」という特徴があり、「恋愛関係」においても「恋人に期待されるよう、恋人の期待に応えられるように努力する」という傾向があります。
よって、ヒーロータイプは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「英雄役」になりやすいという傾向があります。
また、「ヒーロータイプの恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 恋愛でも「英雄役」になりやすい
- 恋愛に完璧を求める
- 世間の評価が高い相手を選ぶ
- 弱い自分を隠す
- 恋人を見下す(マウンティングする)
- 依存心が強い人と「共依存恋愛」になりやすい
- 「暴力的支配行動」をとる
- 冷め切った恋愛をする
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
②スケープゴート(身代り役)
「アダルトチルドレン:スケープゴート(身代り役)」は、子どもの頃から「機能不全家族における『身代り役』」として、親や家族から「無実の罪(冤罪)」を着せられたり「八つ当たり」をされても黙って一身に受け止め、「自分が家族のストレスのはけ口になる(身代りの犠牲者になる)」ことで家族の崩壊を防いできました。
ですので、スケープゴートは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「周囲の人たちのために犠牲(身代りの犠牲者)になろうとする」という特徴があり、「恋愛関係」においても「恋人のために犠牲(身代りの犠牲者)になろうとする」という傾向があります。
よって、スケープゴートは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「身代り役」になりやすいという傾向があります。
また、スケープゴートは、子どもにとって「最も信頼したい擁護者」であるはずの「親や家族」から、「暴言・暴力」など「理不尽な扱い」を長年に渡って受け続けてきたため、大人になって「他者に対する警戒心が非常に強くなる」という特徴があり、「恋愛関係」において「恋人に対して素直になれない、恋人を疑いやすい、恋人から優しくされると戸惑ってしまう」という傾向があります。
また、「スケープゴートの恋愛傾向」は、主に以下の「9つ」があげられます。
POINT
- 両親と同じような恋愛をする
- 恋人に都合よく利用されてしまう
- 見捨てられ不安が強い
- 恋人の愛情を試す
- 恋人を疑う
- 幸せになるのが怖い
- 恋人に対して卑屈になる
- 厄介者に映るが根は優しい
- 恋人に親代わりを求める
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
③ロストワン(いない子)
「アダルトチルドレン:ロストワン(いない子)」は、子どもの頃から「機能不全家族」という「厳しい環境」を生き延びるために、自我(自分の気持ち・意見)を抑え込んだり、親から離れて一人で過ごすなど、「自分存在感を消す(いない子を演じる)」ことで家族の負担を減らしてきました。
ですので、ロストワンは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「自分の感情(気持ちや意見)を抑え込む」あるいは「人と関わることに息苦しさを感じる」という特徴があり、「恋愛関係」においても「自分の感情(気持ちや意見)を殆ど話さない」あるいは「恋人と親密になることを避ける」という傾向があります。
よって、ロストワンは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「いない子(存在感の薄い人)」になりやすいという傾向があります。
また、「ロストワンの恋愛傾向」は、主に以下の「9つ」があげられます。
POINT
- 恋愛に息苦しさを感じる
- 恋人と親密になることを避ける
- 会話は苦手だが、時間を掛けて丁寧に感情を言葉にする
- 感情を自由に表現させてくれる人を信用する
- 恋愛トラブルに巻き込まれない
- 冷たい人だと誤解される
- 「無視・過干渉・不平等」を極端に嫌う
- お互いに自立した恋愛関係を好む
- 不器用だが一途な恋愛を好む
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
④クラウン・ピエロ(道化・おどけ役)
「アダルトチルドレン:ピエロタイプ(おどけ役)」は、子どもの頃から「機能不全家族における『おどけ役』」として、「両親の喧嘩や不和」を和ませたり「家族のストレスや緊張」を和らげるため、突然おどけたり、歌いだしたり、笑いを誘ったり、笑顔を振りまくなど、「ムードメーカー(おどけ役)」となって家族の雰囲気を和ませてきました。
ですので、ピエロタイプは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「周囲のネガティブな雰囲気を敏感に察知して積極的に和ませる」という特徴があり、「恋愛関係」においても「『不機嫌な恋人』や『イライラしている恋人』を笑わせて和ませる」という傾向があります。
よって、ピエロタイプは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「おどけ役」になりやすいという傾向があります。
また、「ピエロタイプの恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 恋愛でも「おどけ役」になりやすい
- 恋愛に臆病になりやすい
- 恋人の顔色を異常に気にする
- 恋人と「言い争い・喧嘩」が出来ない
- 「恋愛」や「結婚」に良いイメージが持てない
- 恋愛に自信が持てない
- 恋人に「悩み・相談・本音」を打ち明けられない
- 「対等な恋愛関係」が築けない
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
⑤ケアテイカー(世話役)
「アダルトチルドレン:ケアテイカータイプ(世話役)」は、子どもの頃から「機能不全家族における『世話役』」として、「親」に代わって「病気の家族の看病」をしたり、「炊事・洗濯など家事」をこなしたり、「幼い弟妹の面倒」をみたり、「祖父母の介護」をしたり、まるで「看護師・家政婦・保育士・介護士」のように積極的に家族の世話をしてきました。
ですので、ケアテイカーは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「他者の世話を積極的に行う」という特徴があり、「恋愛関係」においても「『消極的な性格の人』に積極的に世話をする」という傾向があります。
よって、ケアテイカーは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「恋人の世話役」になりやすいという傾向があります。
なお、ケアテイカーは「男性」より「女性」の方が多いと考えられていることから、本記事では「ケアテイカーの『女性』の恋愛傾向」を「軸」に解説していきます。
また、「ケアテイカーの恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 恋人の「世話役」になりやすい
- 「過干渉な恋愛」になりやすい
- 消極的な性格の人との「共依存恋愛」になりやすい
- 「見返り(感謝・褒め)」がないと急に怒りだす
- 「恋愛トラブル」を起こしやすい
- 恋人を「支配・束縛・コントロール」する
- 「恋愛」や「結婚」が早い
- 「親代わり恋愛」になりやすい
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
⑥イネイブラー(支え役)
「アダルトチルドレン:イネイブラータイプ(支え役)」は、子どもの頃から「機能不全家族における『支え役』」として、「苦労する母親」に代わって幼い弟妹の面倒を見たり、「不甲斐ない父親」に代わって母親を支えたり、「自己犠牲」によって家族を支えてきました。
ですので、イネイブラーは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって「他者の手助けを率先して行う」という特徴があり、「恋愛関係」においても「『依存心の強い人』や『依存症を持つ人』を献身的に支える」という傾向があります。
よって、イネイブラーは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「恋人の支え役」になりやすいという傾向があります。
なお、イネイブラーは「男性」より「女性」の方が多いと考えられていることから、本記事では「イネイブラーの『女性』の恋愛傾向」を「軸」に解説していきます。
また、「イネイブラーの恋愛傾向」は、主に以下の「8つ」があげられます。
POINT
- 恋人の「支え役」になりやすい
- 「対等な恋愛関係」が築けない
- 依存心が強い人との「共依存恋愛」になりやすい
- 「イネイブリング」を行う
- 依存心が強い人との「出会い」と「別れ」を繰り返す
- 「苦しい恋愛」に陥りやすい
- 「恋愛」や「結婚」が遅れてしまう
- 「親代わり恋愛」になりやすい
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
⑦プラケーター(慰め役)
「アダルトチルドレン:プラケータータイプ(慰め役)」は、子どもの頃から「機能不全家族における『慰め役』」として「暗い表情の家族」の存在にいち早く気づき、家族の気持ちに寄り添い、家族を慰めてきました。
ですので、プラケーターは「機能不全家族で育った影響」により、大人になって、「他者のネガティブ感情(寂しさ・悲しさ・不安・怒り・落ち込みなど)」を非常に敏感に感じとるという特徴があり、「恋愛関係」においても「恋人のネガティブ感情の影響を受けやすく、恋人のネガティブ感情に振り回されやすい」という傾向があります。
よって、プラケーターは大人になってからの「恋愛関係」においても、子どもの頃と同じように「恋人の慰め役」になりやすいという傾向があります。
なお、プラケーターは「男性」より「女性」の方が多いと考えられていることから、本記事では「プラケーターの『女性』の恋愛傾向」を「軸」に解説していきます。
また、「プラケーターの恋愛傾向」は、主に以下の「7つ」があげられます。
POINT
- 恋人の「慰め役」になりやすい
- 「対等な恋愛関係」が築けない
- ダメ男との「共依存恋愛」になりやすい
- ダメ男との「出会い」と「別れ」を繰り返す
- 「同情」を「愛情」だと勘違いされやすい
- 「恋愛」や「結婚」が遅れてしまう
- 「親代わり恋愛」になりやすい
続きは、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
さいごに、本記事の重要ポイントをまとめます。
- POINTアダルトチルドレンの恋愛傾向には、「見捨てられ不安」と「恋愛依存症」が密接に関わっている
- アダルトチルドレンの恋愛傾向は、「共依存恋愛・回避依存症・親代わり恋愛・試し行為」などが考えられる
- 共依存恋愛とは、「恋人の存在なしでは、自分の存在価値を感じることができない心理状態」
- 回避依存症とは、「恋人の存在は必要だが、恋人から愛されることに息苦しさを感じやすい心理状態」
- 親代わり恋愛とは、「子どものように甘える・親のように尽くすなど、親子のような恋愛関係」
- 試し行為とは、「あえて相手を困らせるような行動を取ることで、相手の愛情を確認する行為」
- アダルトチルドレンには、「アダルトチルドレンタイプ」それぞれの恋愛傾向がある
また、本記事に関する関連記事を以下に紹介します。
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以上、「アダルトチルドレンの恋愛傾向」という記事でした。